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2016年03月18日

梅光学院、経営方針の転換,本間理事長の退任を求める署名、目標を上回る1万6千人

山口新聞(2016年3月16日)

全国から集まった署名簿を集計する梅光学院の同窓会員ら

 下関市の学校法人梅光学院(本間政雄理事長)の教育環境が破壊される-などとして、同窓生らが中心になって設立した「梅光の未来を考える会」が、経営方針の転換、本間理事長の退任を求めて呼び掛けた署名の集計が15日あり、同日夕までに1万6千人近い署名が集まった。

 14日までの9日間で1万人の署名を目標に活動を展開したが、学院運営に納得できない同窓生らが運動の輪を広げて、北海道から沖縄まで全国から署名が集まった。梅光には縁のない市民からも多くの署名が寄せられた。同日夕までの集計では1万5631人、今後も増えそうだという。

 同窓会役員で元教員の梶間真寿美さん(79)は「梅光で受けた教育は素晴らしいものだった。それがここ数年、改革という名のもとで信じられない状況になっている。卒業生として黙っておれない、何日間か立ち上がろうと呼び掛けた結果だ。学院は重く受け止めてほしい」と語った。

 梅光学院大学教職員組合の委員長を務める渡辺玄英文学部専任講師は、署名の数に「皆さんの関心、学校への愛情の深さを示すものだ」とし、「市民の方々からもたくさん寄せられたのには驚いた。学院執行部がやっていることが、いかに社会通念からはずれているかということ」と話している。

 同会は16日午後、署名簿を持って同市向洋町の学院本部で本間理事長に会い、署名の本旨を伝える。17日以降も下関市や山口県、文部科学省などを訪れ、同様に訴える予定だ。

 5日に設立された同会は6日から署名活動を展開。財政健全化などを理由に同学院が中学校高校で一気に11人の希望退職を募集する際に、研修名目の面談に参加した教員から「パワハラだ」と反発の声が上がり、大学で特任准教授の突然の雇い止め通告など人事で混乱が続く学校運営を、「計画性のない人事」「専横的な学校運営で教育環境が破壊されつつある」などと訴えていた。大学では4月からのカリキュラムが決まらない学科、ゼミもあるという。


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