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2016年06月02日

四国大学、半年が100時間残業 うつ病発症 准教授の労災認定

下記の新聞記事は約2年前の記事であるが,この事件は重大な事案であると判断し,あえて掲載する。原告教員は,損害賠償を求めて,現在,地裁に提訴中。(HP管理人)

■徳島新聞(2013年6月28日)

半年が100時間残業 うつ病発症
准教授の労災認定

 徳島市内の大学に勤務する40代の女性准教授がうつ病を発症したのは長時間の残業による強いストレスが原因だったとして、徳島労働基準監督署が労災認定していたことが28日、分かった。大学は「労基署から詳細な説明を受けていないが、准教授の復帰支援などに適切に対処したい」としている。

 大学や労基署などによると、准教授は2009年度に新教された学部のカリキュラム策定に加えて授業も担当し、長時間労働が続いていたという。10年3月、うつ病を発症し、その後休職している。

 准教授は12年秋に労基署に相談。労基署が調べたところ、うつ病を発症する直前の1カ月間の残業時間は160時間を超え、直前の6カ月間も月100時間程度の残業が続き、労災認定に該当していた。

 こうした実態を踏まえ、労基署は労災を認定。大学に対し、准教授が職場復帰できる環境を整え、労働状況を改善するよう口頭で指導した。
 労災が認定されたことについて准教授は「労災の事実が認められてありがたい」と話している。

 徳島労働局労災補償課によると、12年度にうつ病などの精神的な病気で労災認定されたのは全国で475件。県内では4件の申請があり、認定されたのは1件だった。


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