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2016年06月02日

四国大学、「長時間労働でうつ病発症」 准教授が提訴 大学側は棄却求める

下記の新聞記事は約1年前の記事であるが,この事件は重大な事案であると判断し,あえて掲載する。原告教員は,損害賠償を求めて,現在,地裁に提訴中。(HP管理人)

■朝日新聞(2015年5月2日)

「長時間労働でうつ病発症」
 准教授が提訴
四国大、棄却求める

 長時間労働や人間関係のストレスが原因でうつ病を発症したとして、四国大学看護学部准教授の女性(45)が大学に1571万円の損害賠償を求め、徳島地裁に提訴した。1日、第1回口頭弁論があり、被告の大学側は請求棄却を求めた。

 訴状によると、女性は2008年4月に講師として採用され、講義のほか、09年に新設された看護学部の実習要綱の作成など多くの業務を担当。長時間労働を強いられたことなどから働く意欲を失い、10年2月、出勤できなくなった。翌月、うつ状態と診断された。その後、復職もしたが、人間関係のストレスなどで悪化し、12年3月から再び休職している。

 うつ病については徳島労働基準監督署が労災認定しており、時間外労働時間は多い時で月175時間を超えたという。女性は心身の健康について大学側の配慮が不十分だったとして、休業による損害の補償や慰謝料を求めている。

 女性は公判後に会見し、「人の健康や命を守る、看護職を教育する大学。裁判をきっかけに、教員が安心して働ける環境整備をすすめてほしい」と述べた。

 大学側は「裁判手続き中なのでコメントを差し控える」としている。(藤波優)

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