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2016年07月02日

名古屋女子大組合副委員長不当解雇事件、勝訴確定のご報告とお礼

■谷口教授を支援する会ニュース,第32号(2016年6月30日)

勝訴確定のご報告とお礼

谷口富士夫

 6月20日(月)午後 1 時過ぎ、最高裁判所からの連絡があったという電話が、弁護団長をつ とめる小島高志先生から入りました。そして「本件を上告審として受理しない」という「決 定」主文を読み上げてくれました。上告受理申立に対する不受理決定の文言は「不受理」と いう3文字だと私は思い込んでいましたので、不受理ではなかったのかと、一瞬、頭の中が 混乱しました。しかし続く小島先生からの説明を聞き、つ いに勝訴が確定したと理解しました。

 今回の勝訴確定にいたるまでの経緯をあらためて辿っ てみると、名古屋地裁における 2014年9月18日の全面 勝訴判決に対して名古屋女子大学・越原学園理事会が控訴 を起こした二審でも、名古屋高裁から 2015年4月30日 に一審維持の判決をいただきました。しかし学園側はさら に最高裁判所に上告受理申立をし、同年7月31日から最 高裁第二小法廷での審理が始まりました。たまたま裁判所 サイトで見つけた「上訴審における訴訟事件の概況」という資料によると、平成24年には民事の上告受理事件が2817件あったうち、約半数の 1352件が審理開始から 3 ヶ月以内に終局しているし、全事 件の平均審理期間は 5.9 ヶ月とありました。ですから私の裁判に関しても、2015 年以内か 遅くとも学年度末(2016年3月)までに判決が確定するものだろうと構えていました。し かし、いつまで待っても連絡が届かなかったので、いささか不安な日々を過ごしていました。 そのような中で勝訴確定の報に接して、喜びもひとしおです。

 もともと気弱な私が、多少の気分の浮動はあったものの、途中で挫けることなくここまで 闘ってこられたのは、小島先生および石塚徹先生から成る弁護団、東海私大教連、「支援する会」の運動と、それを支えてくださった皆様の御蔭であると感謝しております。

 こうして、一審から続いた裁判闘争は完全勝利に終わりましたが、これまでの学園側の態 度から考えて、私の職場復帰を容易に認めるとは思われません。今後は教壇復帰を目指して、 次なる闘いを進めてまいりたいと存じます。


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