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2017年03月23日

ワクチン論文巡る准教授の解雇無効 東京地裁

■東京新聞(2017年2月14日(夕))

 インターネット掲示板「2ちゃんねる」への書き込みを理由にした懲戒解雇は違法だとして、帝京平成大(東京)の准教授だった男性(45)が雇用上の地位確認などを求めた訴訟の判決で、東京地裁(知野明裁判官)は13日、解雇を無効と判断、地位を確認した。

 判決によると、男性は同大学の別の教員が製薬企業に在籍していた際、肩書を記載せず子宮頸(けい)がんワクチンの意義や効果に関する論文を執筆していたとして、2015年に実名を挙げて「偽装論文」「論文のせいで被害者多数」などと書き込んだ。大学は16年2月、懲戒解雇にした。

 知野裁判官は、書き込みは名誉棄損(きそん)に当たり、懲戒処分の対象になると認めた一方、「減給などの軽い処分で反省の機会を与えずに解雇したのは、懲戒権の乱用だ」と指摘した。

 帝京平成大は「判決の詳細を把握できていないので答えられない」としている。


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