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2017年03月28日

宮崎大学不当解雇事件 パワハラまで捏造 最高裁が異例の対応

現代ビジネス
 ∟●国立大にパワハラを捏造され、解雇通告を受けた教授の告白

田中圭太郎氏が,前回の同志社大学の解雇事件に続き,【ルポ・大学解雇②】として宮崎大学の解雇事件についてルポルタージュを書き,『現代ビジネス』(講談社)2017年3月28日付に掲載された。
この宮崎大学のケース,本当にひどい。証拠の捏造も含めて人権侵害も甚だしい。ブラック大学中のブラック。かかる事件を起こし,当局側の人間のみならず,この何年もの間,同僚である多数の教職員は何をやっていたのだろうか。あるいは,この大学は良識ある者が声を発することさえできない状況にあるのかもしれない。宮崎大学に対しては,今後も社会的に厳しく監視していく必要がある。
また,都留文科大学の対応も,極めておかしい。最高裁が2016年10月18日付で宮崎大学の上告を棄却しても,なお教壇に立たせていない。同大学は,別の事件でも,不当労働行為で訴えられるなど,問題の多い大学である。(ホームページ管理人)

国立大にパワハラを捏造され、解雇通告を受けた教授の告白

先日公開した「ルポ・大学解雇」(http://gendai.ismedia.jp/articles/-/51247)では、近年、学校側の一方的な通知によって大学教授らが解雇されるケースが増加していることを指摘した。

今回は、国立大学法人・宮崎大学のケースを追う。同大学で教鞭を振るっていた准教授が、身に覚えのない「セクハラ」「パワハラ」で突然解雇されてしまった。裁判の結果、この解雇が不当なものであることが認められたが、その裁判資料からは「捏造」というほかない、あまりに強引な大学のやり方が明らかになる。

なぜ宮崎大学は「捏造」をしてまで、この准教授を解雇したかったのか。そこには、一人の女子学生の死が関係していたのではないか――。ジャーナリスト・田中圭太郎氏のリポート。

身に覚えのないハラスメントで懲戒解雇

宮崎大学の准教授のAさんは、2012年4月に約8年間勤めた同大学を退職し、公立大学法人・都留文科大学(山梨県)の教授に就任することが決まっていた。准教授から教授になること、新たな立場と環境で研究活動ができることに期待を膨らませていたのは言うまでもない。

そんなAさんのもとに、悪夢のような報せが入ったのは、退職直前の3月12日のことだった。宮崎大学から、唐突に次のような通達が届いたのだ。……以下,本文を参照のこと……

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