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2017年05月11日

宮大、「処分」第三者検証へ 退職金巡る訴訟、逆転敗訴受け

■朝日新聞宮崎版(2017年5月10日)

宮大、「処分」第三者検証へ
退職金巡る訴訟、逆転敗訴受け

 宮崎大学(宮崎市)で2012年,セクハラを理由に退職金を不支給とした元准教授の男性への処分について,同大が近く外部有識者による検証を始める。男性が退職金の支払いを求めた訴訟で最高裁が訴えを認め,大学側の敗訴が確定したため。

 同大は12年6月,男性が在職中に女子学生の半裸写真を卒業論文に掲載するよう指導したといして,「懲戒解雇処分相当」と判断し,退職金を支払わなかった。

 男性は無実を主張し12年12月,大学を提訴。宮崎地裁は訴えを棄却したが,福岡高裁宮崎支部は15年10月,「処分理由のような事実は認められない」として大学側に退職金や慰謝料など約313万円の支払いを命じた。昨年10月,最高裁もこれを支持し,男性の逆転勝訴が確定した。

 判決確定を受け,文部科学省が,同大に再発防止のために第三者による検証を打診。同大は,近く弁護士2人に学内の調査資料や裁判資料を渡し,7月末をめどに検証結果をまとめてもらう方針という。結果は公表しないとしている。

 男性は「事件を捏造し,その賠償金や訴訟費用には国立大として使うべき税金や授業料が使われていることにも憤りを感じる」と話している。


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