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2019年03月16日

四国大と准教授が和解、高松高裁 うつ病発症で解決金

■徳島新聞(2019/3/14)

この事件は,大学オンブズマンが原告を支援しておりました。和解を受けて,以下のコメントを出しました。

【大学オンブズマンのコメント】
 大学オンブズマンは、四国大学看護学部の女性准教授の支援に取り組み、「学校法人四国大学における重大な法令違反・人権侵害の是正を求める声明」(2016年6月20日)、「学校法人四国大学は徳島地裁の判決に従うとともに、女性准教授に謝罪せよ」(2017年12月20日)を公表するなどしてきた。
 今回の「和解」は女性准教授の主張を基本的に認めたものと理解できる。今後、法人が「和解」の内容を着実に実行するとともに、健全な大学運営に努めることを強く求めたい。女性准教授の一日も早い教壇復帰と研究活動の再開を念じている。
 最後になるが、女性准教授ならびにご家族、そして支援された方々の長年にわたるご奮闘に敬意を表したい。

四国大と准教授が和解
高松高裁 うつ病発症で解決金

 長時間労働が原因でうつ病になったとして、四国大看護学部の女性准教授(48)=休職中=が同大に損害賠償を求めた控訴審の和解協議が13日、高松高裁であり、和解が成立した。大学側は准教授に解決金1420万円を支払う。准教授の復職や退職を前提としない和解条件も盛り込まれた。
 2017年12月の一審徳島地裁判決では、大学側の安全配慮義務違反を認め、未払い給与など1395万円の支払いを命令。大学、准教授の双方が判決を不服として控訴していた。
 高裁は今年1月、「10年2月の教員オリエンテーションでのやりとりがうつ病発症の原因」と認める内容の和解勧告を示していた。発症原因は一審では認定されていなかった。
 准教授は、裁判を支援した連合徳島を通じ「オリエンテーションのパワハラが原因であると認められ、早期に解決することが急務と考えた」とのコメントを発表。四国大総務課は「和解勧告を真摯に受け止め、受け入れるに至った。今後は適切に処理したい」とコメントした。
 女性准教授は08年に同大に採用された。長時間労働で10年2月にうつ病を発症し、13年6月に徳島労働基準監督署に労災認定されていた。


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