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2019年06月07日

稚内北星大が経営危機 存廃問題に発展の可能性も

北海道新聞(2019/06/07)

 【稚内】宗谷管内唯一の四年制大学、稚内北星学園大(稚内市)は6日、同大が経営危機に陥っていることを明らかにした。少子化などによる学生数の伸び悩みに加え、国からの補助金削減で「財政が逼迫(ひっぱく)している」とし、今後、大学の存廃問題に発展する可能性がある。

 同大を経営する学校法人稚内北星学園が同日、稚内市議会全員協議会で報告した。同大によると、大学改組時の約20年前から赤字傾向で、人件費などの経費削減に取り組んできた。2016年度からは市が年5千万円を補助して一時黒字を確保したが、今後の経営改善は見込めないという。

 同学園の金森勝常務理事は「(大学の)存続をどうするか、理事会で方向性を定めたい」とした。稚内市の表純一教育長は「市も大きく関わっていかなければならない」と述べた。

 同大は市が誘致し、1987年に短大として開学。00年に情報メディア学部1学部の四年制大学(入学定員180人)に改組した。だが学生が十分に集まらず、14年度から定員を50人に減らしたが、昨年度の4学年の在籍は計115人だった。また国庫補助金が「国の私学補助の方針転換」(同大)によって、16年度の1億2千万円強から、18年度は7500万円に減少し、収支が悪化した。(三浦祐大、岩崎志帆)


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