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2020年08月29日

札幌国際大学、“不当解雇”元大学教授提訴

NHK 北海道NewsWeb(8月28日)

留学生の受け入れをめぐり学内で対立が起きた札幌国際大学で、元教授の男性が不当に解雇されたとして地位の確認などを求める訴えを札幌地方裁判所に起こしました。

訴えを起こしたのは、札幌国際大学人文学部の大月隆寛元教授(61)で、28日、札幌地裁に訴状を提出しました。
札幌国際大学では、受け入れている留学生の日本語能力をめぐって、▽「基準を満たしている」とする理事長と、▽「助成金目的で、能力が不十分な留学生を入学させている」と指摘した当時の学長との間で対立が起き、大月元教授はことし3月の学長の記者会見に同席したあと懲戒解雇されていました。
訴状などによりますと、▽大学の名誉を損なう内容の記者会見に同席したことや、▽SNSに内部情報を漏洩する書き込みをしたことが解雇の理由とされたということですが、元教授はいずれの行為も懲戒処分の理由にはあたらず不当な解雇だとして、大学に教授としての地位の確認と慰謝料などの支払いを求めています。
大月元教授は提訴後の会見で、「『大学に逆らうとこうなるぞ』という明らかな見せしめと報復だ。元の職場に戻りたいのももちろんだが、大学の健全化につなげたい」と話しました。
一方、札幌国際大学は「コメントはできない」としています。
また、発端となった学内の対立については、文部科学省がすでに双方の意見を聞き取ったほか、札幌出入国在留管理局や大学が設けた第三者委員会も事実関係の調査を進めています。


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