研究者の地位と権利を守るための全国的ネットワークをつくろう!

2020年10月10日

小林英夫の剽窃に関する早稲田大学学術研究倫理委員会「調査報告書」の公表にあたって

「原朗氏を支援する会」

早稲田大学学術研究倫理委員会「調査報告書」の公表にあたって(2020年10月1日更新、10月9日再更新)

 小林英夫氏が原朗氏を訴えていた裁判の経過の中で、小林氏が原氏の論文だけでなく、他にも多くの剽窃を行っていた事実が明らかになっていました。裁判所はそれについて全く関心を示しませんでしたが、それに気づいた人たちはその調査を継続していました。

 一方、小林氏が勤務していた早稲田大学は、小保方事件の後、学術倫理に厳しい姿勢を持ち、同大学関係者に関わる学術不正に気付いた者は誰でも、同大学本部に通報することを歓迎され、通報後4か月以内には結論を通知されるという規程を設けていました。

 原朗氏を支援していたA氏は、この規程にしたがって小林氏の一論文について同大学に通報したところ、同大学学術研究倫理委員会からはA氏に対して、通報を正式に受理したこと、判定のための調査委員を決定したこと、倫理委員会として小林氏に「不正あり」の認定をしたこと、小林氏からは「不服申し立て」が出されたが却下されたことなど、順を追って経過報告がなされるとともに、倫理委員会の「調査報告書」(2020年2月25日付)もお送りいただきました。

 同大学のこのような対応は、学術研究上の不正事案に対しては学術界が責任をもって対処している点でも、規則通りの厳格な手続きを経て正当な結論に至っている点でも、学術機関として模範的な対応であったと評価できます。

 以上のような判断に立って私たちは、この文書の内容を学術研究倫理の前進を求める多くの方々に知っていただきたく、このホームページに掲載する形で、資料として情報提供させていただくことといたしました。

 文書のPDFは、こちらよりご覧ください。(早稲田大学学術研究倫理委員会事務局からの申し出により、2020年10月9日に削除しました。)

2020年10月1日  

原朗氏を支援する会・事務局

|