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2021年06月07日

原朗氏を支援する会、小林英夫氏の盗作の疑いで都立大の判断を批判

原朗氏を支援する会
 ∟●小林英夫氏の盗作の疑いで都立大の判断を批判(2021年6月1日更新)
 ∟●東京都立大学の学位論文調査報告の二重性―研究不正排除の流れに抗って―

小林英夫氏の盗作の疑いで都立大の判断を批判

 「原朗氏を支援する会」の諸活動にご理解いただき、有難うございます。

 小林英夫氏が博士号を取得した都立大学には、「不正行為等に係る調査手続き等に関する取扱規程」なる規則があり、それが定めている手続きにしたがって、研究不正審査が実施されます。この規程に依拠して研究不正通報者となった方が、都立大学長に対して2020年3月5日に通報し、小林英夫氏の博士号取得論文『「大東亜共栄圏」の形成と崩壊』が、原朗氏の学術論文の盗作である疑いが取り上げられました。

 同大学は調査委員会を設置して審査を行い、2021年3月30日付で通報者に回答を寄せました。その内容は、小林氏の博士学位請求論文には、七か所において、「先行研究に関する言及や典拠・引用箇所を示していない等、研究倫理上、不適切な点があった」ことを認定した上で、「研究倫理上、不適切な点もあるが、原朗氏の研究業績から数行にわたってそのまま引用していた箇所はないことから、重大な不正があったとは言えない」という結論を導いています。

 これに対して通報者は、4月12日に「再審査とその公表のお願い」を同大学長あてに発していますが、それに対しては5月14日付で同大学長から「それ以上申し上げることはございません」との「回答」が届けられただけでした。

 以上の経緯を踏まえて、私たちはここに、別紙の通り、研究学術倫理に背を向けた同大学の態度に対する全面的批判を公開するものです。引き続くご支援をよろしくお願いいたします。

  2021年6月1日

原朗氏を支援する会・事務局

(別紙)

東京都立大学の学位論文調査報告の二重性―研究不正排除の流れに抗って―


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