全国
 カテゴリー 国立大学法人法・意見広告の会

2005年03月26日

意見広告の会、今後も衆院文科・参院文教委員会で更に追及の予定

■意見広告の会ニュース 号外38

衆院文科・参院文教委員会で更に追及の予定

 05年度予算が成立した以上、授業料値上げに関わる文科省令を阻止することはできませんが、この(予定)文科省令には手続き上重大な問題が残ります。
 既にほとんどの大学で新入生の入学手続きが終了しているでしょうが、多くの大学で新年度の授業料の決定については、「標準額が値上げされた場合」のような条件が付せられているはずです。ですから、未だに新入生に(在校生も)対して正規の授業料の通知はなされてはいないものと思われます。すなわち来年度の新入生は正規の授業料額が未決定のまま入学試験を受け、入学手続きを行っている(在学契約を結んでいる)ということになります。これは明らかに前代未聞の異常な事態と言わざるを得ないでしょう。
 例えば私立大学で、授業料が未決定のまま入学手続きを行わせている大学があるでしょうか。そこで既報のように、小樽商科大学では「このたび、平成17年度から、授業料の標準額が次のとおり改定される予定です。(略 授業料額)このため、本学では平成17年度前期分の授業料を据え置くこととし、同後期分の授業料から改定することにいたしました。」という措置を採っており、これが社会常識というものと考えられます。
 国会では間もなく「国立大学法人法改正案」(主に大学の統合に関するもの)の審議が始まります。それは同時に、1年経過した国立大学法人及び法人法の再点検の場となるでしょう。我が国の高等教育・研究政策全般、学費のあり方、更には今回の標準額改定に関わる手続き上の問題点の審議が、予算委員会というある意味で慌ただしい場からより腰を据えた議論を行いうる場へと移行することになるわけです。
 「授業料値上げ・交付金削減」反対の運動は、標準額が改定されても決して終焉に達するわけではありません。事態を放置すれば、来年度は(2年ごと改定の)入学金の値上げが、再来年度には更なる授業料の値上げが予定されてしまいます。法人法と授業料問題の検証のための国民的議論が展開されねばなりません。
 野党内では低調な議論に終わった予算委員会審議へのフラストレーションが、現在鬱積しつつあるそうです。当会は今後も国会野党と協力して一層の追及を行ってゆく予定です。


Posted by 管理者 : 掲載日時 2005年03月26日 02:13 | コメント (0) | トラックバック (0)
URL : http://university.main.jp/blog2/archives/2005/03/post_838.html

2005年03月07日

「意見広告の会」、今後の国会活動

意見広告の会ニュース 号外34より

今後の国会活動

 3月2日の予算案衆院通過に伴い、今後の予算案審議は参議院に移行することになりました(既に3月4日に参院予算委員会が開かれています)。
 仮に参議院で予算審議が長引いた場合、予算案は、憲法上の規定により30日経過後に衆議院の議決に基づき成立します。このような「自然成立」は、現行憲法下で昭和29年と平成元年に生じています。本年の場合は4月1日午前0時をもって「成立」となります。 この場合、標準額変更の文科省令は4月1日以降の公示と予測されますから、各大学の授業料値上げの通告は、同様に4月1日以降となります。多くの大学で値上げに関して、「文科省令で標準額が値上げされた場合」のような留保条件が付けられているからです。、つまり新学期が開始されてから、その学期の授業料の学生に対する不利益変更が行われるわけで、これはおおよそ今日の健全な社会通念に反するものと言わざるを得ないでしょう。このような形で授業料の値上げは、強い社会的批判を浴びることは確実です。
 しかしながら残念なことに、マスコミ報道に見られる通り衆議院段階で「野党」、特に野党第一党の民主党の抵抗は異常に弱く(本ニュース既報)、場合により3月の第4週段階での予算案参院通過を視野に入れなくてはなりません。しかしその場合も、3月中に各大学がことに新入生の授業料をどのような形で徴収するか、十分な監視が必要です。文科省令も公示されないままに値上げ授業料が決定・徴収されることは、明らかに国権の最高機関たる国会を無視するものとして、国会レベルで批判されねばなりません。ですからそのようなことが生じないよう、これはむしろ「文科省」に各国立大学法人を「指導」させねばなりません。
 が、根本的に重大な問題は、そのような事態に各国立大学法人を追い込んだ政府・財務省・文科省の責任でしょう。以下の授業料値上げの経緯(復習編)で明らかなように、今回の授業料値上げは、政府原案の段階になって突然浮上し、しかも文科省はその説明責任を各国立大学に押しつけようとしています(3-4文書)。
 以上のような次第ですから、私たちは、今後関係諸団体とともに引き続き国会の場において、来年度政府予算案における「授業料の値上げ・交付金削減」というシステムを徹底的に批判してゆきますが、それとともに今回の値上げに至る手続きの不当性を追及し政府・財務・文科に陳謝させて、二度と今回のような事態が引き起こされないよう、より一層の働きかけを特に野党各党に行ってゆくことを皆様に提案したいと考えます。

「意見広告の会」事務局


Posted by 管理者 : 掲載日時 2005年03月07日 00:16 | コメント (0) | トラックバック (0)
URL : http://university.main.jp/blog2/archives/2005/03/post_719.html

2005年02月05日

琉球大学学長選、「意見広告」呼びかけ人の永井實氏が立候補

■「意見広告の会」ニュース247(2/05)

「意見広告」呼びかけ人の永井實氏が琉球大学学長選に立候補
立候補の報告と若干の見解

 友人.知人の皆様:

お元気ですか。
琉球大学当局は多くの抗議・批判・要望に耳を傾けず、改悪「学長候補者選挙規則」に基づいて、昨日までの「推薦」受付、2/21(火)選挙の日程で、次期学長を選考しようとしています。東北大学当局は、1922年以来、80年間(!)も続いた選挙制度を放棄したと宣言しています。ついでに「悲しい情報」を提供しますと、京都大学当局は、この1月、ようやく日本の土を踏み母校を訪れた李登輝さんに対し何と「その門を閉ざし」ました。数十年来「自主規制」によって自治を放棄してきた日本の(特に国立)大学の現状に愕然とするのは、私だけでしょうか。

私は熟慮の末、意を決して昨日、大学本部に出かけ「立候補届け」を提出してきました。庶務部庶務課長は一旦は受理した私の届け書を当局責任者の指示により私に返却すると云う「どたばた劇」もありました。

私は立候補に際し、工学部の助手、技官を始めとする17名の教職員に、私に対する推薦/身元保証をお願いして、昨日は所信表明書とともに提出したものです。昨日遅くこれら連名者の皆様に御礼・報告をしながら(今朝まで)考えていたのですが、今日になってようやく私の鈍い頭も「一つの大きな発見」に達しました。

結論から云うと、今般の東北大学、琉球大学当局の決定及び一連の措置は「重大な憲法違反」に当たると云うことです。多言を要しないと思いますが、大学自治の主権者たる大学人から一方的にその「選挙権と被選挙権(立候補権)」を取り上げるまたは制限すると云う違憲行為(犯罪)ではないでしょうか。

幸い、本学にも憲法学者、政治学者が多数いますから、是非この問題を検討し、(立候補者たる)私に助言を下さい。私は漫画的に考えることが好きなのですが、ある日(仮想都市)東北大学市の市長他幹部が密室の協議に基づき「次期市長選考から選挙は行わない!」と宣言する風景を思います。「王国」ならともかく、この日本ではあり得ないことが起こっているのでしょうか。


Posted by 管理者 : 掲載日時 2005年02月05日 02:27 | コメント (0) | トラックバック (0)
URL : http://university.main.jp/blog2/archives/2005/02/post_525.html

緊急情報「女性国際戦犯法廷」とNHK・ETV特集 東京大学本郷キャンパス集会

■「意見広告の会」ニュース247(2/05)

緊急情報「女性国際戦犯法廷」とNHK・ETV特集 東京大学本郷キャンパス集会

主催者からのお知らせ

至急、明日5日の東大本郷キャンパスでの集会の直前情報とお願いをお知らせします。

1.NHK・ETV特集については著作権の関係で上映を断念せざるを得なくなりました。
 この3日ほどの間、VAWW-NET ジャパンは代理人弁護士の専門的意見も聴取しながら、NHK側とETV特集の上映に絡む著作権の解釈をめぐって、協議を続けてきましたが、NHK側の対応は硬く、上映の申し入れに対して「許諾できない」との回答がありました。そこで、共催者間で協議を重ねた結果、大変残念ではありますが、NHK・ETV特集については次の理由から、上映を断念することとしました。
 ①著作権がらみでグレイなことを強行して、ネガティブ・キャンペーンの材料を与えるのは好ましくない。
 ②ここ2日ほど、著作権がらみのけん制電話が多数あり、この問題がクロ-ズアップされ、攻撃材料に使われる可能性が大きいこと、ただし、「沈黙の歴史・・・・」の上映は予定どおり行います。

 (なお、著作権をめぐるこの間のやりとりの詳細について、ご質問がありましたら、主催者・共催者がお答えできる範囲内でお伝えいたします)

とはいえ、ETV特集が政治家や右翼の介入で改変された実態が明るみに出て以降、視聴者の間から、「どんな部分が消されたのか、見てみたい」という声が上がっています。
 そうした要望に少しでも応えようと市民団体が企画した今回の上映プログラムが著作権を理由にしたNHKの拒絶で実現できないのなら、NHKは自らの手で、視聴者の知る権利に応える責務があるという要求はきわめて道理にかなったことだと思われます。

 そこで、今回の集会をめぐる事態を踏まえて、私たちは、NHKに対して、「放送直前になって消された部分も含め、当初放送を予定していたETV特集のすべてを放送すること」を求めていくことを皆様に提案したいと思います。

 NHKの対応とは別に、著作権に関する問題をもっと早く処理し、参加者に周知しておくべきであったというご意見があろうことは承知しています。その点では共催者として反省すべき点もあると考えますが、今は明日の集会の成功のために全力を傾けた いと思います。
 なお、明日はETV特集の上映に代わる企画(約40分)として、この部分の解説を行う予定です。

2.妨害行為の可能性とそれへの対処

 ここ両日、VAWW-NET ジャパンの事務局もそうですが、東大の本部や経済学部に外部からの嫌がらせ的けん制電話がたくさん来ました。その中には、北朝鮮の出先機関である朝鮮総連の下部組織が主催する集会を東大で開かせるのは問題、といった事実を歪曲した抗議も届いています。
 (朝鮮総連の下部組織うんうんは論評に値いしない事実の歪曲です。また、集会はVAWW-NET ジャパンとNHK問題を考える東京大学教員の会の共催です。)

 こうした状況から、明日はかなりの妨害行為が予想されます。昨日、今日とそのために対応に追われましたが、当日の要員配置を増やし、極力、平穏に予定通りに進行できるよう、準備にあたりたいと考えています。

 その場合、会場外での街宣車等による騒音も当然想定して、大学側と連絡して対応を協議していますが、より重要なのは会場内での妨害行為です。具体的には、入場した者が会場で発言を求めて騒いだり、不規則発言を繰り返して進行を妨害することが大いに予想されます。さらには、実力を行使した妨害行為も想定しておかなければなりません。

 こうした妨害行為に対しては、対応に限界がありますが、せっかく参加いただいた方々 の関心と熱意にお応えするために、可能なかぎりの備えをしたいと考えています。

 皆様方には、集会の成功のためにも多数のご参加を改めてお願い申し上げます。


Posted by 管理者 : 掲載日時 2005年02月05日 01:16 | コメント (0) | トラックバック (0)
URL : http://university.main.jp/blog2/archives/2005/02/nhketv.html

2005年02月04日

国立大学法人法・意見広告の会、意見広告を掲載 次は“国会での真剣で厳密な議論”を要請

■意見広告の会ニュース 号外13

国会での予算組み替えを

 「意見広告の会」は、“国会での真剣で厳密な議論”を要請してゆきます。

 本日3日、授業料値上げ反対の『意見広告』を出しました。私達は意見の言い放しに終わらせるつもりはありません。次は、私達の意見を、国権の最高機関である国会での予算審議に反映させてゆくつもりです。そもそも『意見広告』の紙面にあるとおり、2年前の通常国会で、法人化によって学生の負担増はさせないと、行政府を代表して文部科学大臣、同副大臣が答弁し、それを確認する附帯決議もあげられているのです。国会答弁、附帯決議、そして私達の『意見広告』などを踏まえて、来年度政府予算案が、真剣にまた厳密に議論されるよう、監視と要請を強めていきましょう。また、来年度政府予算案は、国民全体に数兆円の負担増を強いるものとなっています。大学関係者、学生の方々だけでなく、広く社会の諸階層と協力し合って、この政府予算案そのものの大幅な組み替えを求めていきましょう。

 今年度内に政府予算案が成立しない時、授業料標準額値上げの文部科学省令改定を3月31日までに行うことは不可能になります。そうした事態になれば、学生と保護者への周知義務からみて来年度の授業料値上げを強行することは著しく困難になるでしょう。

 折しも今日は節分。明日から季節は春。社会の声が、国民の意思が、国会を動かす季節へと大きく転換させましょう。引き続き、『意見広告の会』からの要請にご協力のほどお願いいたします。


Posted by 管理者 : 掲載日時 2005年02月04日 01:23 | コメント (0) | トラックバック (0)
URL : http://university.main.jp/blog2/archives/2005/02/post_517.html