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 カテゴリー 鹿児島国際大学解雇事件裁判

2005年05月19日

鹿児島国際大学解雇事件本訴裁判、第15回口頭弁論(結審) 判決は8月30日

 鹿児島国際大学解雇事件本訴裁判は,5月17日,第15回口頭弁論が開催されました。今回の口頭弁論は前回「弁論準備」で決められていた通り最終口頭弁論であり,したがって傍聴席は全国から集まった原告側支援者も含めて満席となりました。
 
 法廷では,まず裁判長から前回口頭弁論以降に両者から提出された証拠や準備書面等の確認がなされました。
 そのあと原告側代理人の増田弁護士から,約10分間にわたって最終準備書面の趣旨が述べられました。(以下,その趣旨を要約)

 本件教員採用審査に関わって懲戒解雇処分を受けた原告田尻利教授と馬頭忠治教授については,応募者の中で最も卓越した学問的業績をもった候補者を公募科目の担当者として教授会に推薦したにすぎない。候補者の学問的業績と科目適合性は,多くの著名な学者たちが裁判所に提出した意見書で指摘しており,原告らはそうした人物を公平に選考した。また,原告らの判断とは異なる選考委員の意見に対しても,それを取り入れ教授会報告を行った。同時に業績報告書の内容においても虚偽はない。
 また人事案件を審議する教授会運営に関わって懲戒処分を受けた八尾信光教授については,当の審査教授会において,反対意見者に充分な発言を保証し,議論が活発になされている。したがって,懲戒事由とされた多数の教員の意見を無視して不適切な議事運営を進めたことはない。また,学部新設、大学院設置に関して財政面からも積極的に意見を述べ、学長に文書や資料を提出したが、これは経済学部長として当然のことであり,それまでの親密さから率直な意見を述べたにすぎない。
 そして,本件懲戒解雇は,手続き面においても,教授会の審議を経たものではなく,また同大学就業規則に定める労働基準監督署長の認定も受けないまま行われたことが指摘され,その不当性が述べられました。

 一方,学園側弁護士は,1分にも満たない弁論らしき発言をしただけでした。

 最後に,裁判長から判決の言い渡しは8月30日1時10分から行われる旨,伝えられました。

 こうして,解雇無効、地位確認等を求めた本訴裁判は,本日で結審を迎えることができました。2002年11月19日に鹿児島地裁へ訴状を提出してから今日まで約2年半が経過し,また原告3名が不当解雇されてから今日(5月19日)まで3年と1ヶ月を超えましました(本ページ上段囲みにあるように1144日が経過)。その間,全国の多くの支援者に支えられ,ここまでやってこれました。心よりお礼申し上げます。今後ともご支援のほどよろしくお願い致します。(ホームページ管理人)

Posted by 管理者 : 掲載日時 2005年05月19日 00:52 | コメント (0) | トラックバック (0)
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2005年04月27日

鹿児島国際大学解雇事件本訴裁判、ラウンドテーブル形式による「弁論準備」の協議と結果報告

 4月25日鹿児島地裁にて,鹿児島国際大学解雇事件本訴裁判の「弁論準備期日」として協議が開催されました。当初,口頭弁論は5月17日に行われる予定でしたが,被告学園側の要求によって,急遽,標記の裁判手続きが行われることになり,ラウンド・テーブル形式において実施されました(原告側は原告3人と4人の弁護士,被告学園側は金井塚弁護士親子と事務職員1人の出席)。
 今回の内容は,①被告側から原告側が解雇権濫用の主張をするのか否かについての確認,および②裁判所が作成した「事実整理案」に対し被告側が「意見書」で膨大な加筆修正を要求したが,これをどのように扱うか,の2点でした。
 協議の結果,①については,原告側はこの点を予備的に主張することなりました。②については,被告側から出された多くの主張を取り上げるかどうかの判断は,裁判所に一任するという結果になりました。また、被告側から、最終準備書面について、時間をほしいとの要望もありましたが、この点についても、原告側弁護士が、すでに以前から予定してきたことで、いまさら変更する必要はないと反論、予定通り,次回第15回口頭弁論は,5月17日(火)13時15分からとされ,それで弁論は終結することに決まりました。
 この裁判,2002年11月19日に原告が訴状を提出してからすでに2年半が経過しましたが,次回でやっと結審となります。判決は夏ごろになるのではないかと考えています。引き続き,皆様のご支援をよろしくお願い致します。(ホームページ管理人)

用語解説
「弁論準備期日」について」(「期日(きじつ)」について)
 まず,期日という用語については,文字通り,裁判などが開かれる日時のことを指す。「次回期日は○月○日○○時○○分に○○号法廷において行う」などという使いかたをする。
 期日にはいくつかの種類がある。「口頭弁論期日」「弁論準備期日」「和解期日」「証拠調べ期日」などでである。それぞれは手続の性質が異なる。「弁論」は「主張」に、「証拠調べ」は立証に対応する。
 「口頭弁論」、「証拠調べ」の各期日は「法廷」で行いますが、「弁論準備」、「和解」の各期日は裁判所の「準備室」「和解室」などと呼ばれるふつうの小部屋で行う。

[ラウンドテーブル(円卓・小さな部屋)について]
 法廷で行う口頭弁論において,裁判官が高い法壇に座って指揮するよりも,当事者や代理人と同一の平面に居て,協議の態勢で進行する方が効率的である場合も多い。このことから,ラウンド・テーブルを設置した法廷が利用される。特に,争点整理のための準備的口頭弁論や本来の口頭弁論の手続において利用される。


Posted by 管理者 : 掲載日時 2005年04月27日 01:27 | コメント (0) | トラックバック (0)
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2005年03月11日

鹿国大解雇事件本訴裁判、5月17日結審 7月中にも判決か?

鹿児島国際大学教職員組合
 ∟●UNION News Letter Vol.4-22(2005年3月2日)

 5月17日結審!! 7月中にも判決か?

 第14回口頭弁論は,昨日,3月1日(火)13時15分から鹿児島地方裁判所(206号法廷)で行われた。開廷に先立ち,原告・被告双方に,裁判所による事実整理案が示された。
 開廷と同時に裁判長は、原告側に給与規定に関する書面,被告側に大学院および新学部開設準備委員会議事録の提出を求めた。また,事実整理案に対する意見を4月11日までに提出するよう求めた。
 裁判長は当初,4月12日の結審を打診したが,最終準備書面の提出のため被告側が猶予を求めたため,最終弁論は5月17日(火)とすることで,双方が合意した。裁判は13時30分に閉廷した。
 5月17日に最終弁論が行われることで,3年の長きにわたって争われてきた解雇無効・地位確認等請求裁判も,夏休み前の7月末には判決が出される見通しとなりました。昨日裁判所から提示された事実整理案は、今回の事件の経過と原告・被告双方の主張を整理したものですが,仮処分と同じような展開をとっており,なお予断を許しませんが,仮処分判断と同じように「解雇無効」の判断が示されるものと期待されます。引き続き、組合員の皆さんの一層のご支援をお願いいたします。

Posted by 管理者 : 掲載日時 2005年03月11日 00:56 | コメント (0) | トラックバック (0)
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2005年03月03日

鹿国大解雇事件本訴裁判、第14回口頭弁論の結果 次回15回口頭弁論で結審の見込み

 3月1日鹿児島地裁にて,鹿児島国際大学解雇事件本訴裁判(「解雇無効・地位確認等請求裁判」)第14回口頭弁論が行われました。
 前回の第13回口頭弁論で,裁判長が裁判所としての争点整理案を出すとの方針を示していましたが,今回の法廷では,その方針通り,裁判所による「事実整理案」(28枚)が示されて、今後の課題と日程が話し合われました(弁論は10分余りで終了)。
 「事実整理案」では、「(原告らの)請求」・「事案の概要・争いのない事実(事実経過など)・争点」・「争点に対する当事者の主張」について裁判所としての整理案が示されています。この日の弁論では、裁判長が双方に対して若干の追加証拠と「整理案」についての意見や釈明を4月11日までに提出してほしい旨を伝え、4月12日か19日に最後の弁論を開きたいと提案しました。しかし被告学園側の弁護士が、もっと時間が必要である旨の発言をしましたので、協議の結果、次の第15回口頭弁論は5月17日(火)13時15分から行われることになりました。今後の見通しとしては,次回第15回口頭弁論でもって弁論は終結し、それを踏まえて判決が下されることになるようです。

Posted by 管理者 : 掲載日時 2005年03月03日 00:46 | コメント (0) | トラックバック (0)
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2005年02月21日

鹿国大解雇事件、結審迫る!! 第14回口頭弁論

鹿児島国際大学教職員組合
 ∟●UNION News Letter、Vol.4-21(2004年2月18日)

結審迫る!!第14回口頭弁論

 第14回口頭弁論は,3月1日13時15分から,鹿児島地方裁判所で開催される予定です。当日は,裁判所による論点(争点)整理案が提示されます。

 その後の展開については不透明なところもありますが,3人の組合員に対する懲戒解雇を巡って、2年10ヶ月にわたって争われてきた裁判(本訴)も、論点(争点)整理案が提示された後,結審に向かうものと思われます。

 裁判の最終局面にさしかかった第14回口頭弁論を,多くの組合員の皆様が傍聴され,今後の裁判闘争に尚一層のご支援を賜りますよう,組合執行委員会一同からもお願いする次第です。


Posted by 管理者 : 掲載日時 2005年02月21日 00:11 | コメント (0) | トラックバック (0)
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2005年02月03日

鹿国大解雇事件本訴裁判、第13回口頭弁論の結果

  2月1日鹿児島地裁にて,鹿国大解雇事件本訴裁判(「解雇無効・地位確認等請求裁判」)の第13回口頭弁論が開催されました(全体は6~7分で終了)。この裁判は,すでに04年11月16日の第12回口頭弁論で証拠調べ(証拠書類の確認や双方への尋問など)が終了し、最終盤に入っています。

 前回第12回口頭弁論において,被告学園側は、懲戒解雇を裁判所に認めてもらうのは難しいと考えたのか、2年余り前に三教授に通告した「予備的解雇」(裁判所が本訴で懲戒解雇を「無効と判断」しても普通「解雇する」と通告した件)についての追加準備書面を提出したいと要求し、2004年12月20日までに提出すると約束していました。しかし,被告学園側はそれを提出せず、今回の第13回口頭弁論では、これを出さないと言いました。
 この書面について被告学園側は,04年12月20日付で裁判所に提出した「上申書」でも、「普通解雇事由について」の主張整理を「鋭意準備中でございますが」「今しばらくのご猶予を賜り」たいと述べていました。しかし,今回の口頭弁論では裁判長から、前回提出したいと言っていた「通常解雇」についての準備書面は出さないのですか、ときかれて、被告側弁護士は、それについては今のところ出さないつもりなので、裁判所としての論点整理をしてほしいと言ったのです。
 最後に裁判長が、3月1日(13:15からの第14回口頭弁論)までに裁判所としての争点整理案を出すとの方針を示して、弁論は終了しました。その後は,この争点整理案を踏まえて被告・原告の双方が最終準備書面提出して結審(口頭弁論)を迎え、その後に「判決」が下されるという見通しとなりました。

 被告学園側が、(普通解雇だけでも認めてもらいたいと考えて?)、その理由を述べた準備書面を提出させてほしいと要求しながら、それを提出しなかったのですから、全面敗訴を認めたようなものでしょう。

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2004年12月31日

戦後日本の大学問題と鹿児島国際大三教授解雇事件

下山房雄氏記念講演「戦後日本の大学問題と鹿児島国際大三教授解雇事件」 (全文)

下山房雄氏の記念講演 「戦後日本の大学問題と鹿児島国際大三教授解雇事件」
第5回全国連絡会全国会合(京都2004/09/12)における記念講演


Ⅰ はじめに-私の大学論の背景 
Ⅱ 鹿児島国際大学事件と私学のワンマン体制
Ⅲ 産業としての大学と産業民主主義の歴史
Ⅳ 戦後日本の大学自治の3類型
Ⅴ むすび-日本の大学発展の途

Posted by 管理者 : 掲載日時 2004年12月31日 01:14 | コメント (0) | トラックバック (0)
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2004年12月20日

鹿児島国際大学教職員組合、懲戒解雇問題に対する組合の3項目6要求

鹿児島国際大学教職員組合

懲戒解雇問題に対する組合の3項目6要求


1 (1) 3名の教員に対する解雇は不当であり、すみやかにその撤回と原職復帰の措置をとること。
(2) 理事会は、司法の判断を回避する努力を行うこと。
2 学問的見地は懲戒の対象になるのか。理事会は、懲戒権の発動に関する教職員の疑問と不安に説明責任を果たすこと。
3 3教授に対して、当面、少なくとも次の措置をとること。
(1) 学内LANへのアクセスを認めること。
(2) 学内に設置された複写機使用を認めること。
(3) 図書館での図書貸出を認めること。


組合ニュースVol.4-12 (04.12.06)
組合ニュースVol.4-14 (04.12.13)
組合ニュースVol.4-16 (04.12.16)
組合ニュースVol.4-17 (04.12.17)

Posted by 管理者 : 掲載日時 2004年12月20日 00:07 | コメント (0) | トラックバック (0)
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2004年11月19日

鹿児島国際大学解雇事件本訴裁判、第12回口頭弁論の結果

11月16日(火)13時30分より、鹿児島地裁にて第12回口答弁論が開催されました。1時45分から、原告馬頭教授に対する反対尋問、3時より4時45分まで原告八尾教授の主尋問、反対尋問が行われました。今回で証人尋問は終了しました。
 ただし、今後の裁判日程に関する打ち合わせの中で、被告側弁護士が「予備的解雇」(裁判所が「懲戒解雇は無効」と判断しても通常解雇するという通告)について追加準備書面を提出したいと主張しましたので、その締切りが12月20日、それに対する反論の締切りが1月25日、それらに関する口頭弁論が2月1日ということになり、それらも踏まえた裁判所の争点整理案についての口頭弁論が3月1日に行われるということになりました。その結果、原告・被告の最終準備書面作成と提出はそれ以降、結審は4月ぐらいになる見通しです。

Posted by 管理者 : 掲載日時 2004年11月19日 01:53 | コメント (0) | トラックバック (0)
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2004年11月16日

鹿児島国際大学解雇事件本訴裁判、本日第12回口頭弁論

 本日11月16日(火)1時半より、鹿児島地裁において,鹿児島国際大学解雇事件本訴裁判第12回口頭弁論が開催されます。今回の口頭弁論では,前回証人尋問を行った原告馬頭教授の反対尋問と同じく原告八尾教授の証人尋問が行われます。

 今後の裁判の進展予想としては,もう1回最終弁論のための期日がもうけられて結審と考えられます。年度内の判決を期待したいものです。

Posted by 管理者 : 掲載日時 2004年11月16日 01:14 | コメント (0) | トラックバック (0)
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