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2004年05月20日

大阪芸大、執行委員全員に「おどし文書」送付

■ 大阪私大教連
 ∟●「私大教連おおさか」2004年5月20日(No.11)より転載

 大阪芸大では教職員組合三役、執行委員5人への不当な配転、団交拒否、昇格差別、支配介入の不当労働行為が起きたため、大阪地労委へ救済の申立をし、第66号事件として審査が行われています。しかしその最中にもかかわらず新たな支配介入事件が発生しました。

 本年4月20日付け、学校法人塚本学院・塚本邦彦理事長名で、教職員組合執行委員、及び会計委員、会計監査の15名の自宅まで速達で「質問状」が送られてきました。いずれも同文で、宛先は教職員組合名だけでなく、組合役職名、氏名とずらりと並べて記載された特異なものです。

 「質問状」は本年3月19日付けで教職員組合から教職員に向けたカンパ要請「教職員の皆さまへ」の文面に対し質問してきたもので、これらの内容は組合はすでに団交で説明し、抗議文を出し、また教職員新聞でも意見表明している周知の事柄なのに、あえて執拗に質問をしています。
 その大意は、1.「就業規則の改悪により本来『大学』とすべきところを『学院=理事会』として権力の集中をはかり」とあるが、それはいつ行われたか、それはどこなのか、またどのような権力の集中なのか、どのような改悪となったのか。2.「予算制度の廃止」とあるが、「予算制度」とはどのような規定なのか、どのような不利益がもたらされたのか。3.任期付き教員とはどれくらいの任期で、どのような期限か、当該教員の具体名を挙げて回答を求める。4.「恣意的で急激な変更は教育と研究を踏みにじり、大学の破壊というべきもの」とは何を指しているのか、どのように大学を破壊することになるのか、具体的に例示せよ。というものでした。教職員組合はそれぞれの項に対し誠実に説明し回答しました。そして組合の回答書では、特に3について雇用形態の情報の開示を、4については理事長の見解を求めました。

 さらにこの質問状では、このカンパ要請の文書が「就業規則に抵触する恐れがある」と記載するばかりか、執行委員の各個人宅にまで送り付けるという方法で恫喝してきました。このありかたは組合憎しの姿勢をあらわにした支配介入事件というべきものであり、回答では抗議をしています。

 この就業規則は教職員組合と協議することなく一方的に改悪し、特に懲戒解雇の条文には「学院に不利益となる不実の事項を流布宣伝したとき」を追加、これを利用して、今までもセクハラ口実、組合掲示板への掲示物、配転を受けた組合員の研究資料の撤去などについて、組合員へ処分や脅しを繰り返し、組合攻撃をしてきています。

 これら一連の教職員組合への攻撃は、理事長が学校法人全体を創業者一族や縁戚で固め、大学、短大、専門学校などにイエスマンを登用、教学にまで介入しています。これらの理事長の横暴さを指摘し、大学の健全化を図る教職員組合は理事長独裁に邪魔な存在と映っており、今回の事件も就業規則を悪用した嫌がらせにほかなりません。


Posted by 管理者 : 掲載日時 2004年05月20日 00:12 | コメント (0) | トラックバック (0)
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