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 カテゴリー 教育基本法改正問題

2007年03月08日

自由法曹団、「学校教育法の改正の方向について」等への意見

自由法曹団
 ∟●「学校教育法の改正の方向について」等への意見

「学校教育法の改正の方向について」等への意見

第1 今回のパブリックコメント募集について

1 自由法曹団は、全国で約1700名の弁護士が加入する法律家団体であり、憲法問題、労働問題等と並んで、教育をめぐる諸問題についても取り組んでいる。昨年末に成立した「改正」教育基本法については、成立前から、長年に亘り、その問題点を指摘し続けてきた団体である。

2 教育基本法「改正」を巡っては、愛国心教育を含む徳目教育、国家による教育への過度な介入の許すことになるとして、国民的な反対議論が巻き起こったが、最終的に与党による強行採決という形で教育基本法は「改正」された。
 しかし、教育基本法が変容したからと行って、具体的な教育法令が直ちに変更されなければならないというものではない。その法令が具体的なものであればあるほど、国民への影響は大きく、どのような施策をとることが適切であるかをより慎重に議論されなければならないはずである。
 ところが今般、文部科学省は、学校教育法「改正」、地教行法「改正」、教員職員免許法「改正」についてのパブリックコメントを求め、そのパブリックコメント期間を、2007年2月22日から28日までの6日間と設定している。
 わずか6日間で、3つの教育法令の改正案について意見を述べよというのは、あまりにも横暴なものというほかない。このような短きに失する期間では、国民は十分な議論を行うことすらもできず、同期間中に意見がなかったとして、これら法案「改正」のエクスキューズに用いようとする意図があるものと解する他ない。真実、国民の意見を聴取したいのであれば、パブリックコメント募集の期間について相当長期間の期間を設定し、再度パブリックコメントの募集行うべきである。
 以下、学校教育法「改正」について、私たちの意見を論じるが、地教行法・教員職員免許法についても、異論があることを付言しておく。

第2 学校教育法「改正」について

1 義務教育の目標に関する事項について

(1) まず、「我が国と郷土の現状を歴史についての正しい理解」を「養う」という趣旨を義務教育の目標に掲げるとあるが、「正しい」という評価は誰が行うのであろうか。現状や歴史の評価は様々であり、何が「正しい」のかを決めて評価することは、子どもたちや教師の内心の自由の侵害になりかねず、「改正」後の教育基本法が禁止している、教育行政による不当な支配が生じかねない。

(2) 次に、「国を愛する態度」を「養う」という趣旨を目標に掲げることは、様々な問題がある。
 第1に、教育現場で「国を愛する態度」を「養う」ことは、一定の国についてのイメージや考え方を、子どもたちや、それを教える教師に押し付けることになる危険性が極めて高い。このことは、第二次世界大戦前の日本の教育を見れば一目瞭然である。このような一定の国についてのイメージや考え方の押し付けは、憲法が保障している子どもたちや教師の内心の自由を侵害することになりかねない。
 「改正」教育基本法も日本国憲法の精神に則ることを明言しているのであり、子どもたちの内心の自由、教師の内心の自由は断じて尊重されなければならない。また、子どもたちの内心の自由については、日本が批准し、法律よりも上位にある子ども権利条約でも保障されており(同条約第14条)、その点も十分に配慮されなければならない。

 第2に、学校教育法で「国を愛する態度」を「養う」ことが教育の目標とされた場合、東京都等で起きているような度を越した日の丸・君が代の強制が、全国的に波及する可能性が高い。東京都の日の丸・君が代の強制については、昨年9月21日の東京地方裁判所で、憲法等に違反すると明快に判断されたのは記憶に新しいところである。また、通知表で「国を愛する態度」を評価するという、通知表での愛国心評価がより一層多くの小学校等で採用されてしまう危険もある。この愛国心評価については、昨年の通常国会において、小泉総理大臣(当時)が、小学生の子どもたちにはこのような評価は必要ない旨を明言しており、その発言は多くの国民の共感を呼んだ。

 第3に、現在の日本の義務教育及び高等教育に数多く在籍している外国籍の子どもたちにとって、「国を愛する態度」を「養う」という教育がなされ、日本という国について一定のイメージや考え方を押し付けられることは、内心の自由が侵害されることであるだけでなく、疎外感を持たされることになりかねない。
 このように、「国を愛する態度」を「養う」ことを教育の目標に定めることは、多くの問題点を抱えている。昨年末までの間に、多くの国民・市民が教育基本法「改正」反対を表明したのも、これらの問題点があったからである。
 文部科学省は、多くの国民・市民が反対したことを謙虚に受け止め、学校教育法の教育の目標に「国を愛する態度」を「養う」ことを定めるという提案を、即刻取りやめるべきである。

2 学校の評価等に関する事項、及び、副校長その他の新しい職の設置に関する事項について

 学校が、当該学校の教育活動等について評価を行うという趣旨の規定を盛り込むことは、教育現場で実際の教育にあたる教職員が、学校の評価ばかりを気にして萎縮してしまい、適切な教育ができなくなることに繋がりかねない。
 また、副校長、主幹及び指導教諭を置くことができるという趣旨の規定を盛り込むことは、教職員に対して官僚的な管理・統率をしようという狙いの表れであり、賛成できない。
 教育は、本来、個々の教職員と子どもたちとの相互のふれあいによってなされるものなのであるから、現場の教職員の自主性は尊重されるべきものである。 よって、私たちは、学校教育法に「学校の評価等に関する事項」及び「副校長その他の新しい職の設置に関する事項」を規定することには反対する。

以上


[関連ニュース]
教育3法、最終判断へ=首相と文科相が会談

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2007年02月22日

文科省、義務教育目標に「愛国心」 学校教育法改正案骨子で

http://www.47news.jp/CN/200702/CN2007022101000696.html

 文部科学省は21日、「わが国と郷土を愛する態度」や「公共の精神」を「義務教育の目標」に盛り込んだ学校教育法改正案の骨子案をまとめ、中教審分科会に示した。……

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2007年01月23日

TM排除で国など提訴、京都の大学職員ら

http://www.47news.jp/CN/200701/CN2007012201000545.html

 京都市で2005年11月に開かれた政府主催のタウンミーティング(TM)の抽選で、個人情報を基に意図的に落選させられ精神的苦痛を受けたなどとして、同市の大学職員蒔田直子さん(52)ら4人が、国や市に計800万円の賠償を求める訴訟を22日、京都地裁に起こした。……

[同ニュース]
市民が主催者側を提訴 京都のTM 落選で精神的苦痛と
TM排除で国など提訴 京都の大学職員ら

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2006年12月25日

民意を聴かない「地方公聴会」(教育基本法)の茶番の茶番

JanJan(2006/12/24)

 新教育基本法や政府主催の教育改革タウンミーティング(TM)の「やらせ質問」の問題点などについては、マスメディア、『JanJan』紙上、あるいは一般のブログ等でも、それなりに多角的な視点からとりあげられているのですが、同法案採決の前提となった(といわれている)衆・参の教基法に関する特別委員会の中央公聴会、地方公聴会の「開催」のあり方については、これまであまり問題視されることはありませんでした。

 しかし、今回の教基法「改正」に関して、衆議院、参議院あわせて12回開かれた(注1)地方公聴会の開催について、「傍聴したいのに傍聴できない」という不満の声が11月6日にはじめて開かれた地方公聴会の当初から少なからずありました。……


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2006年12月22日

日弁連、改正教育基本法の成立についての会長談話

日弁連
 ∟●改正教育基本法の成立についての会長談話(12/20)

改正教育基本法の成立についての会長談話

 改正教育基本法が12月15日の参院本会議にて与党の賛成多数により可決・成立したが、この間、国民に開かれた議論があまりにも不十分であったことは、極めて残念である。

 戦後60年間、その成立経過(「生い立ち」)についてなされてきた議論に終止符がうたれ、ひとつの区切りとなった。今後は、教育基本法の生い立ちについての議論ではなく、教育基本法の根本精神を踏まえた教育のあり方が問われる。その精神は歴史の真理であり、真理の書き換えは許されない。

 教育基本法は、憲法の諸原則にのっとり、憲法の理想を実現することを目的として制定された教育に関する根本法である。国家に対して、すべきこと、またはしてはならないことを義務づける権力拘束的な規範と解されている点で立憲主義的性格を有する。この立憲主義的性格が最も端的に表れているのが、教育に対する不当な支配を禁じ、教育に関する諸条件の整備を教育行政の目標として定める改正前の10条にほかならない。

 改正前の10条は、「教育は、不当な支配に服することなく、」の後に、「国民全体に対し直接に責任を負って行われるべきものである。」と続く。ところが、改正法では「教育は、不当な支配に服することなく、」の後の文言が「この法律及び他の法律の定めるところにより行われるべきものであり、」と改正された(改正法16条1項)。このような文言の変更により、「教育は、不当な支配に服することなく」の部分についての解釈も変わってくるのではないか、同条が持っていた立憲主義的性格が損なわれるのではないか、ということが最も危惧されたのである。……


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2006年12月21日

日本私大教連、教育基本法全面改悪法案の採決強行を糾弾する

教育基本法全面改悪法案の採決強行を糾弾する

改悪の具体化を許さず、関連「改正」法案を認めないたたかいをすすめよう

 政府・与党は12月15日、参議院において教育基本法全面改悪法案の採決を強行した。
 改悪法案は、現行日本国憲法に明白に違反し、個人の尊重・尊厳を否定し国家主義を全面に持ち出し、教育の国家管理を強化するものである。そして法に規定される学校だけではなく、家庭教育と地域教育、生涯教育まで、人の一生を国家管理する仕組みを内包している。
 大学も国を愛する態度を養う義務を負わされ、そのために教職員は研修に努めなければならない義務を負った。
 こうした反動法案であるがゆえに、改悪法案反対闘争は一気に燎原の火のように広がり、連日国会包囲集会、国会前座り込み、抗議行動などが行われ、全国各地で大規模な集会、抗議行動が行われた。こうした闘いによって、改悪法案の内容が急速に国民に知れるところとなり、今国会での成立を急ぐべきでなく審議を継続すべきであるとする世論が圧倒的多数となった。
 しかし政府・与党はこうした急速にひろがる反対世論に恐れをなし、「タウンミーティングやらせ」「いじめ自殺」「未履修」問題を解明することなく審議を急ぎ、ついに12月14日参議院特別委員会において審議打ち切り動議を出させ採決を強行、翌15日に参議院本会議で与党の数を頼りに改悪法を成立させた。
 我々は繰り返し政府・与党の暴挙を糾弾するものである。
 闘いは継続される。これから数十本の関連法の「改正」法案が国会に上程されてくる。我々はこれらの「改正」法案を認めない闘いを、その具体化を許さない闘いを展開しなければならない。
 我々は今後現行憲法の理念をいっそう具現する取り組みを強めなくてはならない。
 組合・組合員、教職員のみなさん
 教育基本法改悪法の具体化を阻止し、大学の自治、学問の自由を高く掲げ前進しよう。

2006年12月16日
日本私大教連中央執行委員会


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新潟大学職員組合、教育基本法の強行採決に講義するとともに、日本における高等教育を擁護し、発展させる運動の強化を呼びかけます

新潟大学職員組合
 ∟●教育基本法の強行採決に講義するとともに、日本における高等教育を擁護し、発展させる運動の強化を呼びかけます

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教育基本法成立で首相に抗議文、浄土真宗本願寺派

http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2006122000141&genre=C4&area=K10

 浄土真宗本願寺派(本山・西本願寺、京都市下京区)は20日、今臨時国会で改正教育基本法が成立したことに対し、不二川公勝総長名で「十分な議論が尽くされていない」とする抗議文を安部晋三首相にあて、郵送と首相官邸のホームページに電子メールで送った。 ……

以下の抗議文
浄土真宗本願寺、「教育基本法」改定決議に対する抗議

2006(平成18)年12月20日

内閣総理大臣
安 倍 晋 三  様

浄土真宗本願寺派
総長 不 二 川 公 勝

                 
「教育基本法」改定決議に対する抗議

 このたび、「教育基本法」改定案が第165回臨時国会において、衆参両院で可決されました。
 すでに本年11月8日、浄土真宗本願寺派として、「教育基本法」の改定についてはまだ十分な論議が尽くされていない拙速の案であり、党派性を超えた国民的議論の積み重ねによる慎重な審議と対応が必要であるとの声明をお届けしたところであります。
 しかしそれに反し、十分な議論が尽くされず可決されましたことに抗議いたします。
 私どもは、宗教教育を中心として、教育に関わってきた長い歴史を有しています。その教育の当事者として、教育の最も根本となる「教育基本法」の影響力や現実的運用に思いを致すとき、今般の論議が尽くされていないなかでの改定案可決は、将来に禍根を残すものとの危惧の念を禁じえません。
 今後、私どもは、教育行政を厳しく注視してまいりたいと思います。

以 上


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2006年12月20日

改正教育基本法、22日施行

http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/edu/wadai/archive/news/2006/12/20061219dde007010070000c.html

 政府は19日の閣議で改正教育基本法の公布を正式決定した。22日に官報に掲載し、同日中に公布、施行する。文部科学省は、教員免許の更新制を導入する教員免許法や、学校教育法の改正作業を急ぐ。……

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2006年12月19日

改正教育基本法の全文

 我々日本国民は、たゆまぬ努力によって築いてきた民主的で文化的な国家を更に発展させるとともに、世界の平和と人類の福祉の向上に貢献することを願うものである。
 我々は、この理想を実現するため、個人の尊厳を重んじ、真理と正義を希求し、公共の精神を尊び、豊かな人間性と創造性を備えた人間の育成を期するとともに、伝統を継承し、新しい文化の創造を目指す教育を推進する。
 ここに、我々は、日本国憲法の精神にのっとり、我が国の未来を切り拓く教育の基本を確立し、その振興を図るため、この法律を制定する。

 第一章 教育の目的及び理念
 (教育の目的)
 第一条 教育は、人格の完成を目指し、平和で民主的な国家及び社会の形成者として必要な資質を備えた心身ともに健康な国民の育成を期して行われなければならない。
 (教育の目標)
 第二条 教育は、その目的を実現するため、学問の自由を尊重しつつ、次に掲げる目標を達成するよう行われるものとする。
 一 幅広い知識と教養を身に付け、真理を求める態度を養い、豊かな情操と道徳心を培うとともに、健やかな身体を養うこと。
 二 個人の価値を尊重して、その能力を伸ばし、創造性を培い、自主及び自律の精神を養うとともに、職業及び生活との関連を重視し、勤労を重んずる態度を養うこと。
 三 正義と責任、男女の平等、自他の敬愛と協力を重んずるとともに、公共の精神に基づき、主体的に社会の形成に参画し、その発展に寄与する態度を養うこと。
 四 生命を尊び、自然を大切にし、環境の保全に寄与する態度を養うこと。
 五 伝統と文化を尊重し、それらをはぐくんできた我が国と郷土を愛するとともに、他国を尊重し、国際社会の平和と発展に寄与する態度を養うこと。
 (生涯学習の理念)
 第三条 国民一人一人が、自己の人格を磨き、豊かな人生を送ることができるよう、その生涯にわたって、あらゆる機会に、あらゆる場所において学習することができ、その成果を適切に生かすことのできる社会の実現が図られなければならない。
 (教育の機会均等)
 第四条 すべて国民は、ひとしく、その能力に応じた教育を受ける機会を与えられなければならず、人種、信条、性別、社会的身分、経済的地位又は門地によって、教育上差別されない。
 2 国及び地方公共団体は、障害のある者が、その障害の状態に応じ、十分な教育を受けられるよう、教育上必要な支援を講じなければならない。
 3 国及び地方公共団体は、能力があるにもかかわらず、経済的理由によって修学が困難な者に対して、奨学の措置を講じなければならない。
 第二章 教育の実施に関する基本
 (義務教育)
 第五条 国民は、その保護する子に、別に法律で定めるところにより、普通教育を受けさせる義務を負う。
 2 義務教育として行われる普通教育は、各個人の有する能力を伸ばしつつ社会において自立的に生きる基礎を培い、また、国家及び社会の形成者として必要とされる基本的な資質を養うことを目的として行われるものとする。
 3 国及び地方公共団体は、義務教育の機会を保障し、その水準を確保するため、適切な役割分担及び相互の協力の下、その実施に責任を負う。
 4 国又は地方公共団体の設置する学校における義務教育については、授業料を徴収しない。
 (学校教育)
 第六条 法律に定める学校は、公の性質を有するものであって、国、地方公共団体及び法律に定める法人のみが、これを設置することができる。
 2 前項の学校においては、教育の目標が達成されるよう、教育を受ける者の心身の発達に応じて、体系的な教育が組織的に行われなければならない。この場合において、教育を受ける者が、学校生活を営む上で必要な規律を重んずるとともに、自ら進んで学習に取り組む意欲を高めることを重視して行われなければならない。
 (大学)
 第七条 大学は、学術の中心として、高い教養と専門的能力を培うとともに、深く真理を探究して新たな知見を創造し、これらの成果を広く社会に提供することにより、社会の発展に寄与するものとする。
 2 大学については、自主性、自律性その他の大学における教育及び研究の特性が尊重されなければならない。
 (私立学校)
 第八条 私立学校の有する公の性質及び学校教育において果たす重要な役割にかんがみ、国及び地方公共団体は、その自主性を尊重しつつ、助成その他の適当な方法によって私立学校教育の振興に努めなければならない。
 (教員)
 第九条 法律に定める学校の教員は、自己の崇高な使命を深く自覚し、絶えず研究と修養に励み、その職責の遂行に努めなければならない。
 2 前項の教員については、その使命と職責の重要性にかんがみ、その身分は尊重され、待遇の適正が期せられるとともに、養成と研修の充実が図られなければならない。
 (家庭教育)
 第一〇条 父母その他の保護者は、子の教育について第一義的責任を有するものであって、生活のために必要な習慣を身に付けさせるとともに、自立心を育成し、心身の調和のとれた発達を図るよう努めるものとする。
 2 国及び地方公共団体は、家庭教育の自主性を尊重しつつ、保護者に対する学習の機会及び情報の提供その他の家庭教育を支援するために必要な施策を講ずるよう努めなければならない。
 (幼児期の教育)
 第一一条 幼児期の教育は、生涯にわたる人格形成の基礎を培う重要なものであることにかんがみ、国及び地方公共団体は、幼児の健やかな成長に資する良好な環境の整備その他適当な方法によって、その振興に努めなければならない。
 (社会教育)
 第一二条 個人の要望や社会の要請にこたえ、社会において行われる教育は、国及び地方公共団体によって奨励されなければならない。
 2 国及び地方公共団体は、図書館、博物館、公民館その他の社会教育施設の設置、学校の施設の利用、学習の機会及び情報の提供その他の適当な方法によって社会教育の振興に努めなければならない。
 (学校、家庭及び地域住民等の相互の連携協力)
 第一三条 学校、家庭及び地域住民その他の関係者は、教育におけるそれぞれの役割と責任を自覚するとともに、相互の連携及び協力に努めるものとする。
 (政治教育)
 第一四条 良識ある公民として必要な政治的教養は、教育上尊重されなければならない。
 2 法律に定める学校は、特定の政党を支持し、又はこれに反対するための政治教育その他政治的活動をしてはならない。
 (宗教教育)
 第一五条 宗教に関する寛容の態度、宗教に関する一般的な教養及び宗教の社会生活における地位は、教育上尊重されなければならない。
 2 国及び地方公共団体が設置する学校は、特定の宗教のための宗教教育その他宗教的活動をしてはならない。
 第三章 教育行政
 (教育行政)
 第一六条 教育は、不当な支配に服することなく、この法律及び他の法律の定めるところにより行われるべきものであり、教育行政は、国と地方公共団体との適切な役割分担及び相互の協力の下、公正かつ適正に行われなければならない。
 2 国は、全国的な教育の機会均等と教育水準の維持向上を図るため、教育に関する施策を総合的に策定し、実施しなければならない。
 3 地方公共団体は、その地域における教育の振興を図るため、その実情に応じた教育に関する施策を策定し、実施しなければならない。
 4 国及び地方公共団体は、教育が円滑かつ継続的に実施されるよう、必要な財政上の措置を講じなければならない。
 (教育振興基本計画)
 第一七条 政府は、教育の振興に関する施策の総合的かつ計画的な推進を図るため、教育の振興に関する施策についての基本的な方針及び講ずべき施策その他必要な事項について、基本的な計画を定め、これを国会に報告するとともに、公表しなければならない。
 2 地方公共団体は、前項の計画を参酌し、その地域の実情に応じ、当該地方公共団体における教育の振興のための施策に関する基本的な計画を定めるよう努めなければならない。
 第四章 法令の制定
 第一八条 この法律に規定する諸条項を実施するため、必要な法令が制定されなければならない。

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変わる・教育の憲法

■毎日新聞(2006/12/16~18)

変わる・教育の憲法:/上 「美しい国」と不可分-改憲にらむ首相

 「私の目指す『美しい国づくり』において、教育がすべての基本だ」
 安倍晋三首相は13日の衆院特別委員会で、教育基本法改正への意気込みを語った。審議では「規範意識や道徳の重要性も、『美しい人間』として生きるために必要だ」と繰り返し、「美しい国」という政権のスローガンと基本法改正が「密接不可分」と強調した。
 戦後生まれ初の首相は、「戦後レジーム(体制)からの船出」を掲げる。自民党総裁任期は最長で2期6年。この期間内の憲法改正が目標だ。自主憲法制定を唱えた岸信介元首相が祖父。「岸のDNAを受け継ぐ」(塩川正十郎氏の評)首相にとって、GHQ(連合国軍総司令部)主導でつくられた憲法の改正は悲願だ。憲法と一体関係の基本法改正は改憲へのステップにほかならない。
 「総裁選のころから急に教育改革を語り出した」。自民党町村派幹部は証言する。首相の教育論は、愛国心や規範意識など、戦前に重視された日本の価値観の復活が中心だ。英国のサッチャー元首相が行った教育分野の規制緩和と管理強化にも関心を向けている。英国は88年の教育改革法を契機に、「教育困難校」の廃校を勧告する教育水準局を設置。帝国主義時代を否定的に描いた歴史教科書を見直し、「自国の栄光」を中心にすえた。
 首相と下村博文官房副長官、山谷えり子首相補佐官の3人は、かつて保守系の議員連盟「日本の前途と歴史教育を考える議員の会」のメンバーで、従軍慰安婦などの記述を「自虐的」と批判する「新しい歴史教科書をつくる会」と連携。「つくる会」は憲法改正を訴える保守系の運動団体「日本会議」ともつながる。
 サッチャー改革に着目した「日本会議」幹部の橋渡しで、下村、山谷両氏は04年9月、自民、民主の国会議員6人による「英国教育調査団」に参加した。両氏は「サッチャーは教育の英国病を立て直した」と高く評価するが、識者の間では「所得によって受けられる教育の格差が拡大した」(藤田英典国際基督教大教授)との批判も根強い。
 10月、官邸に設置された教育再生会議は、幅広くメンバーを集めたこともあり、保守路線一本やりとはいかず、議論は難航している。代わって教育改革の推進エンジンになっているのが、政府の規制改革・民間開放推進会議だ。委員の白石真澄東洋大教授は再生会議にも参加する。再生会議の中間報告素案には「規制改革・民間開放推進3カ年計画」の決定文が添えられた。教員評価の厳格化や学校の管理職の増員など民間企業並みの改革メニューには、経済界の意向がにじむ。
 戦前の価値観と経済効率化の調和。難題に挑んだ安倍政権は法律改正の歯車を回したが、議論は生煮えで、改革の実感は薄い。

変わる・教育の憲法:/中 文教「55年体制」終えん

 ◇安倍政権、教委改革に本腰
 安倍晋三首相が設置した教育再生会議が検討する教員免許制度の改革や「徳育」の充実は、84年の中曽根康弘首相(当時)による諮問機関、臨時教育審議会(臨教審)から引き継ぐ課題だ。
 当時の文相は森喜朗元首相。「中曽根さんは教育委員会を見直そうとしたが、戦中派の自民党文教族が『教育の政治的中立性』を理由に反対した」と語る。だが、今も首長が任命する教育委員に日本教職員組合(日教組)の推薦者が入り、政府の意思が末端まで浸透できていないとの不満が文教族から聞こえる。
 「うちの教育長を役所に呼び出したようだが、(地方自治法に基づく)指導・助言の範囲か」
 05年1月、旧社会党出身の輿石東・民主党参院幹事長(当時)は、国会内で文部科学省の担当者を詰問した。輿石氏の出身母体、山梨県教職員組合(山教組)が04年夏の同氏の参院選に向け、組織的に選挙資金を集めていた問題が発覚。山梨県教委は山教組委員長や校長ら19人を処分し幕引きを図ったが、文科省は再調査を迫っていた。
 自民党は「法令が禁じた学校での政治活動だ」と国会で追及。山教組幹部ら2人が政治資金規正法違反で罰金30万円の略式命令を受け、県教委も改めて24人に停職などの行政処分を下した。
 日教組は一時は9割近い組織率を誇ったが、現在では約3割に低下。95年には旧文部省への「協調路線」に転じた。保守王国の山梨で山教組は依然100%近い組織率を維持する一方、県知事選で保守系候補を支援するなど保守勢力と「あうん」の呼吸を保ってきた。山教組幹部は「基本法改正を前に狙い撃ちされた」と批判するが、こうした山教組の姿勢には県民の批判もあり、組織は曲がり角を迎えている。
 長く続いた政界の55年体制で、自民党と旧社会党は教科書検定や国旗・国歌問題で対立した。81年、有力出版会社から自民党文教族議員への多額の政治献金が発覚。参院副議長を務めた本岡昭次前参院議員(当時社会党)は参院文教委員会で「自民党が教科書の有償化を言い出すたびに50万円、100万円と献金されている」と追及した。
 だが、本岡氏は委員会の最中に社会党理事から「うちにも受け取った者がいる。ほどほどに」と耳打ちされた。本岡氏は「自民が有償を言い出して、最後は無償で決着する。『55年体制』の癒着があった」と証言する。
 旧内務官僚で保守派として鳴らした奥野誠亮元文相は84年1月、中曽根首相から電話で「教育改革のための法律を作りたい」と打ち明けられたが、「法律などなくても学習指導要領を変えればいい」と難色を示した。だが、政府は臨教審設置法に旧社会党に配慮し「憲法、教育基本法に則(のっと)り」との一文を盛り込んだ。奥野氏は「『基本法に則り』と書いたので、改革は数年遅れた」と振り返る。
 安倍首相は11月22日の参院教育基本法特別委員会で「日の丸・君が代などに拒絶反応を持つ人たちが、学校現場に大きな影を落としてきた」と暗に日教組を批判し、教育委員会制度改革に意欲をみせた。改正教育基本法は「教育は法律の定めるところにより行われる」と定め、組合活動も「不当な支配」と排除される可能性を残す。学校現場と政治の距離が、じわりと変わりつつある。



変わる・教育の憲法:/下 仏作って…「魂」は今後

 ◇制度改革、現場に不安も
 「仏様を作っただけで魂が入ってない。この法律を実効あるものにしていくため、制度改革に手をつけていく」。今年9月に就任した際の、伊吹文明文部科学相の教育基本法改正案に関する発言だ。「仏様(改正案)」が成立した今、焦点は「制度改革」に移っていく。
 成立を受けて文科省は(1)学習指導要領の改訂(2)学校教育法、地方教育行政の組織及び運営に関する法律(地教行法)など関連法の改正(3)教育振興基本計画の策定――に順次着手する。そうした手続きを経て、徐々に学校や教室に影響が表れてくると思われる。
 教育政策に詳しい国立大学財務・経営センターの市川昭午名誉教授は「基本法には(現場を)どう変えるか書いていない。(法律は)来年の通常国会から2年かけて改正していくことになるだろう」と語る。さらに「すぐに変えなくてはならないのは学校教育法。学習指導要領はその影響を受けることになる」と指摘する。
 その学習指導要領について、文科省は06年度中の改訂を目指してきた。だが伊吹文科相は「基本法を受けた改訂部分があるとすれば、今年度中に出すのは難しい。時間的に余裕がない」と述べ、改訂を来年度以降に先送りする見通しだ。
 一方、注目の「愛国心」表記に絡んで今後どのような変化が出てくるだろうか。
 児童生徒に直接的な影響を持つ学習指導要領には、すでに「我が国の文化と伝統に親しみ、国を愛する心をもつ」などと規定されている。これに基づき作成された「愛国心通信簿」が社会問題化したが、この部分については基本法は指導要領のカーボンコピーといえなくもない。
 ただ、指導要領は法律ではないが、基本法はれっきとした法律という差がある。三宅晶子・千葉大教授(比較文化論)は「強制力は今までの比ではない」と危惧(きぐ)する。「教科書では『愛国心』に反することも書きにくくなり、授業でも政府や行政批判につながることは教えにくくなるのではないか」と予想する。
 伊吹文科相は、学校教育法改正案の早期上程にも慎重姿勢を示す。基本法成立後の会見で「国家統制とか、国の意思で何でもやれるとか批判ばかり受けたが、私は慎重にやりたい」と語った。来年1月の通常国会での上程は微妙な情勢だ。
 このほか、地教行法では教育委員会制度のあり方や国と地方の役割分担が論議になりそうだ。
 また、新設された「教育振興基本計画」に関しては、文科省は「すみやかに検討に着手する」としている。市川名誉教授は「文科省の権限が強くなる」と予測する。ただし、基本計画の策定について閣議決定という手続きを経るため、「その時の総理によって(基本計画が)変わってくる。小泉(純一郎前首相)さんみたいに(教育に)関心のない人もいれば、安倍(晋三首相)氏のような人もいる」と語る。政府関与の強弱によって、教育行政が左右されるという事態も将来的には考えられる。
 教育法学と教育行政学が専門の若井彌一・上越教育大教授は基本法について「新しくなっても現行法を生かした作りになっている」と分析する。その一方、「基本法を使って細かく指示すれば学校は元気を失う」と現場での運用について注意を促した。


Posted by 管理者 : 掲載日時 2006年12月19日 00:04 | コメント (0) | トラックバック (0)
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変わる「教育の憲法」

■北海道新聞(2006/12/16~17)

<変わる「教育の憲法」>上 首相の狙い 国家重視の先に改憲

 「教育の憲法」と言われ、戦後民主主義を支えてきた教育基本法が一九四七年の制定以来初めて改正され、安倍晋三首相の「長年の悲願」が実現した。教育の目的として「国と郷土を愛する態度」など、新たな表現が盛り込まれた改正基本法。安倍政権にとっての政治的意味と、教育行政に与える影響を探る。
                       ◇
 「まさに教育再生がスタートする。だれもが高い水準の学力と規範を身に付けられる学校になるよう全力を挙げたい」
 改正教育基本法成立を受け、安倍晋三首相は十五日夜、官邸で記者団にこう語った。郵政民営化造反組の復党や「やらせ質問」のタウンミーティング問題で支持率低下に苦しむ中で、悲願を成就させ、安堵(あんど)の表情を浮かべた。
*脱・戦後体制
 戦後体制からの脱却を掲げる首相は就任前から、「二十一世紀にふさわしく憲法、教育基本法を私たちの手で書き換えていく精神が大切」と主張し、戦後民主主義の象徴である憲法と教育基本法の改正の必要性をセットで力説してきた。
 今国会で法案の審議が始まってから一カ月半、与野党の攻防が続く中で、首相は早期成立にこだわった。最大のヤマ場は沖縄県知事選が目前に迫った十一月十六日の衆院通過だった。首相側近は「知事選の影響を考慮し、与党は衆院の単独採決を避けようとしたが、首相は『ぜひやってくれ』と押し通した」と振り返る。
 首相の執念で教育基本法改正は実現し、大目標である改憲への第一歩を踏み出した。
 その道筋は、昨年十一月に策定した自民党の新憲法草案と重ね合わせると、明確に浮かび上がる。
 改正基本法が教育目的に「公共の精神」や「伝統と文化の尊重」「国と郷土を愛する態度」などをうたい、自民党新憲法草案には「国や社会を愛情と責任感と気概をもって自ら支え守る」「常に公益及び公の秩序に反しないように自由を享受し、権利を行使する責務を負う」との文言が盛り込まれる。その底流は「国の関与」という点で符合する。
 これまでの教育基本法は、個人の尊厳や基本的人権の尊重を掲げた現行憲法の理想の実現を「根本において教育の力に待つべきものである」と規定したが、その役割を終えた。改正教育基本法は公共性や道徳心を重視し、首相の「美しい国づくり」の思想とも共鳴しながら、改憲への地ならしの空気を漂わせる。
*にじむ統制色
 国家統制の色合いを持つ法制定。この流れは、小渕恵三政権時代の一九九九年に成立した国旗国歌法から強まった。
 学校現場での日の丸掲揚・君が代斉唱について、「義務づけはしない」とした野中広務官房長官(当時)の答弁も風化している。
 こうした国家重視路線の究極にある憲法改正について、安倍首相は九日、外遊先のマニラ市内のホテルで記者団に「国民の機運を盛り上げる努力をしていかなくてはならない」と国民論議の高まりに期待感を示した。
 そこにはナショナリズム(国家主義)を鼓舞しながら、改憲に前のめりの姿勢を示して求心力を高め、政権の再浮揚を図る思惑も見え隠れする。


<変わる「教育の憲法」>下 文科省の思惑 悲願の脱「組合主導」

 ある文部科学省元事務次官は、教育基本法改正の目的をストレートにこう解説する。「戦後は組合主導で学校が運営されてきた。今回の改正で、そのような教育現場は完全に正すことができる」
*幹部に高揚感
 戦後すぐに制定された同法の改正は実に五十九年ぶり。しかも、改正案の国会審議は、いじめ、必修科目の未履修、タウンミーティングのやらせ質問と次々と発覚した難題で大きく揺れた。そんな中での悲願達成。「ようやく大きな仕事ができた」。十五日夕、参院本会議場前の廊下。改正法の成立を待ち受けた文科省の結城章夫事務次官ら同省幹部には、高揚感すら漂った。
 改正論議が本格化したきっかけは二○○○年、森喜朗首相(当時)の私的諮問機関「教育改革国民会議」が、同法の見直しを提言したことだった。だが、法改正を目指す動きの源流は一九五○年代にさかのぼる。
 それは日本教職員組合(日教組)対策だった。日教組は五○年代、教員への勤務評価への反対闘争を通じて、国による教育統制の強化に対抗してきた。その後も「子どもが主人公の教育」を旗印に、全国学力テストや教科書検定、日の丸・君が代問題など、ことごとく対決姿勢を示してきた。
 これに法的な根拠を与えた柱の一つが、旧教育基本法が「教育は、不当な支配に服することなく、国民全体に対し直接に責任を負って行われるべきものである」と定めたいわゆる「不当な支配」条項だ。このため同法の改正は、教育行政をつかさどる文部省(当時)や文科省にとって悲願であり続けた。
 改正法では同条項を「教育は、不当な支配に服することなく、この法律及び他の法律の定めるところにより行われるべきものであり」と変えた。伊吹文明文科相は「法律で行われる教育は不当な支配にあたらないことを明記した」と断言する。
 こうした狙いに危惧(きぐ)を抱くのは日教組だけではない。教育学者などの専門家を中心に、今回の法改正に反対する意見は根強い。藤田英典・国際基督教大教授(教育社会学)は「教育現場の統制が進み、創意工夫をする教師が排除されるだろう。同時に(愛国心など)子供の態度を日常的にチェックし、規律を重んじる教育が浸透し、教育現場の荒廃が一層進みかねない」と心配する。
*重み増す責任
 戦後六十年たち、日本の教育をめぐる状況が大きく変化した-。伊吹文科相や同省幹部が、教育基本法改正の必要性を強調する際の枕ことばだ。確かに、いじめや不登校、学力低下、教育格差など教育をめぐる問題は山積している。
 改正された同法を基にこうした問題に対する処方せんを示すことができるのか。「組合から主導権を取り戻した」とする文科省の責任は極めて重い。

Posted by 管理者 : 掲載日時 2006年12月19日 00:03 | コメント (0) | トラックバック (0)
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2006年12月18日

教育基本法「改正」情報センター代表・佐貫 浩、新たな見通しの下に確信を持って進もう

教育基本法「改正」情報センター
 ∟●新たな見通しの下に確信を持って進もう

新たな見通しの下に確信を持って進もう

 ついに教基法「改正」が強行された。歴史を逆転させるかのような暴挙であり、時代錯誤というほか無い。しかし、そうであるからには、その暴挙の張本人は、必ず歴史に逆行する暴挙を遂行した謀反人として、歴史に記録を残すことになるだろう。

人類は、長い苦闘を経て、国民を翻弄してきた国家の絶対性、神秘性を打ち破り、日本においては天皇制という国民の精神を支配した幻想を打ち破り、民衆(people)こそが国家を作る主体であり、そのためには、民衆が、精神の自由、表現の自由、精神の自律性を確立しなければならないという認識を勝ち取ってきた。国民が国家を規定し、創出するのが国民主権国家の論理であり、それに反して国家が国民を「教育」し「教化」することの恐ろしさとおぞましさを、300万人の日本人の死と、二〇〇〇万人のアジアの民衆の殺害という、異様な結果を目の前にして、心に刻んだはずであった。にもかかわらず、国家が、国民たるに相応しい「資質」を決めて、そのために教育を行うことが「教育の目標」だとし、そのための「教育新興基本計画」を思うままにプログラムし、そのパフォーマンスを競わせる仕組みを「金」と「評価」と「処罰」によって作ろうという新「教育基本法」を出現させてしまった。

 しかし、日本国憲法は、そういう「改正」教基法の論理を正当化する論理を持ってはいない。現行教育基本法(1947年教基法と呼ぼう)の論理は、現行憲法の精神を教育のあり方に結晶したものであり、憲法は今もなお、今国会で「廃棄」を決定された1947年教育基本法の論理を、現実的で、かつ今日の日本の教育法体系において、リアリティ-のある法論理として、押し出し続けている。だから、「改正」教基法は、この日本国憲法の論理を踏まえなければ、その法としての力を実現することはできないという矛盾に、その誕生と同時に、直面しなければならない。

 しかしそのためには、1947年制定の、そして今日まで私たちにとって空気のように存在してきた教育基本法とは何であったのか、どういう論理と価値の結晶であったのかを、なぜその剥奪をこんなにも怒らなければならないものであったのかを、今こそ、一人一人のなかに、刻み込まなければならない。今こそ1947年教育基本法を学び直さなければならない時だ。1947年教育基本法を、どれだけ一人一人の頭脳と精神の中に鮮明に刻み込み、一人一人の教育に向かう論理と行動を意識化する内なる法典たらしめることができるか、今そのことが問われている。

 同時に、私たちに、より切実な課題として、日本国憲法の改正を許さないというたたかいが、提起されている。教育基本法「改正」阻止のたたかいによって繋がれた連帯を、さらに広げ、日本の民主主義を、今日の歴史的課題を遂行するに相応しい水準へと押し上げることが求められている。それは、グローバル化のなかで、人間が人間らしく生きていく権利が、突然に取り払われたかと思えるような事態の中で、もう一度、人間らしく生きたいという人びとの願いを深くつなぎ合わせるたたかいに繋がっている。

 そのような願いが、今日本中に広がりつつあることに確信を持って、新たなたたかいへと歩みを進めよう。

2006年12月15日
教育基本法「改正」情報センター代表 佐貫 浩

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教育基本法「改正」情報センター、抗議声明

教育基本法「改正」情報センター
 ∟●抗議声明「教育基本法「改正」法の成立にあたり、政府・与党に対して厳しく抗議するとともに、皆さんに、日本国憲法、そして、準憲法たる真の「教育基本法」(昭和22年法律第25号)にもとづいて教育を推進することを訴える

抗議声明

教育基本法「改正」法の成立にあたり、
政府・与党に対して厳しく抗議するとともに、
皆さんに、日本国憲法、そして、準憲法たる真の「教育基本法」
(昭和22年法律第25号)にもとづいて教育を推進することを訴える

2006年12月15日 午後5時50分
教育基本法「改正」情報センター
http://www.stop-ner.jp/

 本日、参議院本会議は、現行の教育基本法を実質的に廃止し、全く新しい法律にする政府提出「教育基本法の全部を改正する法案」を可決・成立させた。徹底審議を求める多くの国民の声を無視しこのような採決を行ったことは暴挙であり、厳しく抗議する。

 現行の教育基本法は、戦前の教育が日本の軍国主義と極端な国家主義に奉仕したことを真剣に反省し、平和と民主主義、そして個人の尊厳の実現を求める日本国憲法の精神を体現して制定された文字通り、教育の憲法であり、準憲法的な性格をもつものである。

 しかるに政府「改正」法案は、前文で「我々日本国民は、たゆまぬ努力によって」という言葉で戦前と戦後を連続したものととらえることで戦前教育の問題点を免罪し、さらに「伝統を継承」という言葉で大日本帝国憲法下での諸価値を復権させようとしている。

 また今国会の論議では、政府「改正」法案は自民党新憲法草案の精神と一致するという驚くべき答弁も文部科学大臣から行われている。

 改正「教育基本法」は名前こそ「教育基本法」であるが現行教育基本法とは内容においても性格においても似ても似つかぬものになった。

 第一に、政府「改正」法案は、日本国憲法ではなく、自民党新憲法草案の精神にもとづき作成されたものであり、日本国憲法に違反する法律となった。
 第二に、国民に「国を愛する態度」や「公共の精神」を強制するもので、内心の自由を侵害するものであり、さらには、法律に基づきさえすれば教育にフリーハンドで干渉する権限を行政に与えるものなので、教育の自由を侵害するものである。これらは立憲主義の精神を否定するものである。
 第三に、現行教育基本法は、憲法13条の「個人の尊重」を第1条に規定された教育の第1目的としての「人格の完成」に、憲法14条の「法の下の平等」を第3条「教育の機会均等」と第5条「男女共学」に、というように日本国憲法の条文の中から教育に関係する部分をとりだし、それを教育に即して具体化したという性格を持っている。しかし政府「改正」法案の条文の多くは憲法上の根拠をもたないばかりか、それと反するものであり、「準憲法的性格」を喪失した。

 改正「教育基本法」は、「教育基本法」という名前の普通の法律となった。それゆえ教育における国家の役割に関する最高の指針は日本国憲法のみが指し示すこととなった。改正「教育基本法」の解釈・運用にあたっては日本国憲法の精神・理念にもとづき行われなければならない。また、今後「教育基本法」に関連する法律(33本)、政令、省令、学習指導要領の改正が行われるが、いずれの場合にも憲法の規定に整合することが求められる。

 教育基本法「改正」後は、改正法を具体化する法改正とそれに基づく行政が展開する。教育基本法の「改正」の問題点はこれから本格的に顕在化するのであり、「改正」法を排除するための闘い、日本国憲法と準憲法である真の「教育基本法」(昭和22年法律第25号)の理念・精神を実現する闘いは、これからが正念場である。今まで以上の闘いが求められる。

 「教育基本法」の再改正を目指し、日本国憲法の精神・理念に基づいた教育の実現を目指し、われわれ教育基本法「改正」情報センターは今後も努力を続ける。


Posted by 管理者 : 掲載日時 2006年12月18日 00:08 | コメント (0) | トラックバック (0)
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大学組合関係7団体、声明 「国民の声を無視し、数の暴力によって教育基本法「改正」法案を強行成立させた愚行に強く抗議する」

声明 「国民の声を無視し、数の暴力によって教育基本法「改正」法案を強行成立させた愚行に強く抗議する」

 私たち大学関係7団体は、高等教育に深く関わる立場から、初めての共同行動として12月7日に全国の仲間とともに、国会内集会を成功させるとともに議員や政党への要請と国会傍聴を行った。また、審議が大詰めを迎えた12月13日、14日にも共同で議員要請と傍聴を行った。

 しかし、私たちも含めて慎重審議を求める国民の圧倒的多数の声を無視し、参議院教育基本法特別委員会は12月14日午後6時過ぎに採決を強行した。さらに、参議院は会期末の12月15日、本会議において、教育基本法「改正」法案を与党の賛成多数で強行成立させた。私たちは、これら一連の、国民無視、数の暴力による採決に断固抗議するものである。

 そもそも、従来の教育基本法は戦前の皇国教育、軍国教育への痛苦の反省から生まれ、「基本的人権の尊重」・「戦争放棄・平和主義」・「国民主権」を柱とする日本国憲法のもとで、その理念を教育において具現化する根本法として制定された。

 私たちは憲法と従来の教育基本法の理念を高等教育の場において生かし、実現することを目標に日々、教育と研究・医療に携わっている。私たちに今求められているのは、それらの精神と理念が生かされているのかを教育のすべての面で検証することであり、現在の教育行政と教育現場で生起しているさまざまな問題・課題を解明し、解決することである。にもかかわらず、政府与党は明確な提案理由を提示することもなく、教育基本法の「改正」を数の暴力によって強引に推し進めた。慎重審議を求める圧倒的多数の国民の声、徹底審議を求める各界各層の声を無視するとともに、これら喫緊の問題・課題を教育基本法との関わりで十分に解明する審議を放棄し、採決を強行した。

 「改正」法案は、教育は「人格の完成」をめざし、「公権力の介入・統制」等「不当な支配」に屈することなく、「国民に直接責任をおっておこなわれ」なければならない、とする崇高な普遍的理念を掲げた従来の教育基本法の理念を根底的に否定するものであり、現行憲法の精神と理念に反しているという強い懸念も払拭されていない。

 私たちは公的権力による教育統制、内心の自由と学問の自由を脅かすあらゆる策動に反対する。競争と格差を拡大し、青少年を「日本」に役立つか否かの判断基準で選別する教育を許さない。日本を再び戦争する国にする教育に反対する。

 私たちは、国会における暴挙に抗議するとともに、引き続き、憲法と従来の教育基本法の理念の実現に向け奮闘することをあらためて宣言する。

2006年12月15日

全国大学高専教職員組合
日本私立大学教職員組合連合
全国公立大学教職員組合連合会
東京地区私立大学教職員組合連合
全国大学高専教職員組合関東甲信越地区協議会
東京地区大学教職員組合協議会
国立大学法人法反対首都圏ネットワーク

Posted by 管理者 : 掲載日時 2006年12月18日 00:07 | コメント (0) | トラックバック (0)
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子どもと教科書全国ネット21常任運営委員会、声明「与党の政府・教育基本法案の「可決」に断固として抗議する」

俵のホームページ
 ∟●【声明】与党の政府・教育基本法案の「可決」に断固として抗議する

【声明】与党の政府・教育基本法案の「可決」に断固として抗議する

 子どもと教科書全国ネット21常任運営委員会

 自民党・公明党の与党は、12月14日18時過ぎに参議院特別委員会で政府の教育基本法案を強行採決し、15日の参議院本会議で数を頼みに可決・成立させた。慎重審議・徹底審議を求める圧倒的多数の国民の声に背を向け、野党の反対を押し切った強引な採決である。私たちはこの政府・与党の暴挙を絶対に許すことはできない。私たちは心からの怒りを込めて断固として抗議する。
 
 衆議院でも参議院でも、法案審議はきわめて不十分であった。いま何故、教育基本法を「改正」する必要があるのか、「いじめ」をはじめとした教育が政府法案によって改善されるのかどうか、現行教育基本法では「教育危機」になぜ対応できないというのか、政府法案がめざす具体的な教育像などについても、まともな政府答弁はなされていない。教育が良くなるという展望を示すことができない法案の強行採決は、教育の破壊をめざすものである。特別委員会の参考人や公聴会公述人の意見は、法案審議にほとんど反映されていない。政府法案反対、今国会での成立反対・徹底審議を求める圧倒的多数の国民の声は無視され続け、法案審議に反映されなかった。

 政府法案は、「やらせ」と「サクラ」、税金無駄づかいのタウンミーティングによって、教育基本法の「改正」が必要という世論を誘導したものである。偽造された世論を基にした法案はいったん廃案にすることが政府の責任であり、民主主義のルールである。この点からもみてを政府法案の成立は容認できないものである。

 教育基本法は憲法と一体の教育における根本法規である。政府法案は、憲法との関係を断ち切り、憲法改悪をねらう「自民党の新憲法草案との整合性を考えて」(伊吹文明文科相)つくられた、憲法改悪を先取りした「違憲法案」である。政府法案は、個人の「人格の完成」を「個人の尊厳」にもとづいて行う教育から「国家のための教育」に変え、個人の権利としての教育を、国家の権利に変質させるものである。国家や行政は教育に介入してはならないという重要な規定を変質させ、政府や行政による教育への介入を無制限に許すものである。政府法案は、学校教育はもちろん全ての人びとの精神活動について、国定の道徳規範を「目標」として、その達成を強制するものであり、国民の内心の自由は容易に蹂躙されることになる。政府法案によって教育における競争はいっそう熾烈なものになり、教育格差はいっそう拡大し、子どもたちは早くから「勝ち組」「負け組」に選別されることになる。子どもたちの心はいま以上に荒廃して「いじめ」などの「教育危機」はさらに激しくなることが危ぐされる。

 この3年以上、私たちは教育基本法改悪に反対して全国各地で草の根の活動をすすめてきた。特に、通常国会に政府法案が提出されて以降は、全国の活動はいっそう広まり、高まってきた。子どもと教科書全国ネット21は、全国各地の活動、教育基本法改悪をとめよう!全国連絡会の全国集会などの取り組み、4波にわたる国会前のヒューマンチェーン(人間の鎖)の取り組みなどを、多くの組織や市民、教職員などと協力し、全力で取り組んできた。こうした私たちのたたかいが、世論を動かし、政府法案反対、今国会での成立反対の大きな世論状況をつくりだしてきた。国会では自民・公明の巨大与党は絶対多数であるが、教育基本法案に関しては、国民の中では少数派であり、国会審議を通じてそのことがますます明白になってきた。また、政府法案の問題点や教育基本法改悪のねらいも徐々に国民の中で明らかになってきた。こうして、追い込まれた政府・与党が強行採決という暴挙にでたのである。

 政府の教育基本法案は、「戦争をする国」をつくるために、国のために「命を捧げる人」(安倍晋三首相)をつくる教育をめざすためのものである。私たちはまだあきらめることはしないし、落胆もしない。私たちは、「戦争をする国」を阻止するために、教育基本法改悪と同じ根を持つ改憲手続き法案、共謀罪、少年法改悪などに全力をあげて反対していく決意である。

 教育基本法改悪阻止の活動の中で、現行教育基本法の理念や精神、その良さが多くの国民によって共有されるようになったことは大きな成果であった。私たちは憲法と現行教育基本法の理念と精神、国連・子どもの権利条約を大切にし、それを使った教育や社会のあり方を追求し、これらの理念や精神、基本原則によって「新教育基本法」の違憲性を具体的に批判し、安倍政権がすすめる「教育改革」の名による教育破壊に反対していく。「新教育基本法」に基づく学校教育法をはじめとした法「改正」や学習指導要領に対しても、具体的な内容に即して批判を展開する予定である。私たちは「お国のための教育」ではなく、子どものための教育の実現をめざして活動する決である。さらに、「新教育基本法」第2条の愛国心をはじめとした国定の道徳規範にもとづく教育や教科書づくりを許さない活動に取り組むことを表明する。

2006年12月15日

子どもと教科書全国ネット21

代表委員:石田米子・尾山 宏・小森陽一・高嶋伸欣・田港朝昭・鶴田敦子
西野瑠美子・藤本義一・山田 朗・若桑みどり・渡辺和恵
   事務局長:俵 義文
〒102-0072 東京都千代田区飯田橋2-6-1 201
TEL:03-3265-7606 Fax:03-3239-8590

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自由法曹団、教育基本法「改正」案の強行採決に断固抗議する

自由法曹団
 ∟●教育基本法「改正」案の強行採決に断固抗議する

教育基本法「改正」案の強行採決に断固抗議する

 与党は、2006年12月14日、参議院教育基本法特別委員会で、引き続き、同月15日参議院本会議で、野党全議員の反対を押し切って、教育基本法「改正」案を強行採決した。国民世論を無視し、民主主義を蹂躙するこの暴挙に、自由法曹団は断固抗議する。

1 国民の声を無視した暴挙

 11月28日付日本経済新聞の世論調査によれば、「今国会で成立させるべき」との回答が19%、「今国会にこだわらず慎重に審議を」との回答が55%という結果が出ている。NHKの調査では、この法案に賛成する人の中でも66%が「今国会に限らず慎重にすべき」と答えている。慎重審議を求めるこのような世論は、衆議院で法案が審議されていたときから一貫している。
 11月25日付朝日新聞の世論調査は、教育基本法を変えると「よくなる」が4%、「悪くなる」が28%、「変わらない」「わからない」が68%である。教育基本法を変える必要を認める国民は極めて少なく、逆に悪くなる・変わらないと考える国民が圧倒的多数であることを示している。国会周辺で連日にわたる座り込みやヒューマン・チェーンの行動が展開され、全国各地に法案反対の運動が広がったのは、こうした世論のあらわれである。
 日本の弁護士が全員加入している日本弁護士連合会は4度にわたって反対の意見を発表し、全国の52単位弁護士会のうち50弁護士会が反対・慎重審議を求めて意見書を公表した。自由法曹団は、法案が参議院に移った11月17日、「弁護士からみた教育基本法『改正』の問題点」を全議員に届けたのをはじめ、「立法事実の再検証を求める-『やらせ』タウンミーティングが意味しているもの」を発表し(12月4日)、文部科学省・自由民主党・公明党に対し憲法との関係を中心に法案の問題点について「公開質問状」を送付する(同月12日)など、問題の指摘を続けてきた。
 研究者・教職員など教育界は一致して反対を表明し、反対の声は学生・生徒にも広がった。新聞・テレビなどのメディアも批判の声をあげ続けている。
 与党の採決強行は、こうした国民の声を一切無視し、数の論理にだけ頼って法案の成立を図ったものである。国民を無視し、民主主義を踏みにじるこのような暴挙に対し、強く抗議する。

2 行政の責任を隠蔽した道理なき採決

 国会審議が始まって以来、学校でのいじめ自殺問題、高校必修単位未履修問題、タウンミーティングでの「やらせ質問」等、文部科学省や教育委員会・学校管理者の無責任な体質が明らかになっている。
 12月13日、タウンミーティング174回についての調査報告書が公表された。それによれば、国が出席者に対して発言の依頼をなし、これを受けて一般参加者を装った「さくら」発言が105回にのぼっている。政府は担当省庁のリードのもとに内閣府主催の「やらせ」「さくら」発言を積み重ねて、「国民の声を聞いた」と称しているのであり、このことは教育改革についてもまったく同様であった。
 このような文部科学省の無責任な教育行政の責任、タウンミーティング時の官房長官であった安倍首相の責任は重大である。その責任を曖昧にしたままの採決強行は、明らかに道理に反する行為である。

3 「戦争する国」は許さない

 法案は、国家の教育への介入を許し、愛国心をはじめとする徳目教育を法定化することによって、「あるべき」国民の姿を作り出そうとするものである。憲法9条の改悪を中核とする自民党新憲法草案が発表され、軍事大国化が進められようとしている今、「あるべき国民」をつくりだそうとする教育基本法「改正」は、このような新憲法草案と一体となって、我が国を「戦争する国へ」と導くものであり極めて危険なものである。このことは、「新憲法草案との整合性はチェックしている」と答弁した政府・文部科学省が自認しているところでもある。
 自由法曹団は、こうした教育基本法「改正」案を数の力で成立させた暴挙に怒りをこめて抗議するとともに、今後とも「戦争する国づくり」「戦争する人づくり」にあらゆる機会を捉えて反対し、憲法を守り抜いていく決意を表明する。

2006年12月15日

自由法曹団
団 長 松井繁明

Posted by 管理者 : 掲載日時 2006年12月18日 00:05 | コメント (0) | トラックバック (0)
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教育基本法改正法成立を受けての文部科学大臣談話

http://www.mext.go.jp/b_menu/soshiki/daijin/ibuki/06121510.htm

……

 私は、教育基本法改正法の成立を受けて、国民の皆様や教育関係者に、その趣旨についての理解を深めて頂くとともに、教育基本法改正法の精神を様々な教育上の課題の解決に結びつけていくため、関係法令の改正や教育振興基本計画の策定などの具体的な取り組みを着実に進めてまいりたいと考えております。
……


Posted by 管理者 : 掲載日時 2006年12月18日 00:04 | コメント (0) | トラックバック (0)
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「改正」教育基本法が成立、社説・論説一覧

[全国紙]
教育と防衛 「戦後」がまた変わった(朝日新聞12/16)
新教育基本法 これで「幕」にしてはいけない(毎日新聞12/16)
国会閉会へ 民主党の顔も見えなかった(毎日新聞12/17)
[教育基本法改正]「さらなる国民論議の契機に」(読売新聞12/16)
教育基本法改正 「脱戦後」へ大きな一歩だ(産経新聞12/16)
改正教育基本法をどう受け止めるか(日本経済新聞12/16)

[地方紙]
改正教育基本法が成立(北海道新聞12/16)
教育基本法可決/管理強めず、現場の支援を(河北新報12/16)
教基法改正案成立へ 結局最後には「力業」か(岩手日報12/16)
教育基本法改正 議論は尽くされたのか(秋田魁新報12/17)
教育基本法改正/教育再生に向け大きな転機(福島民友新聞12/16)
行く先は未来か過去か 教育基本法59年ぶり改定(東京新聞12/16)
教育基本法 運用の監視が怠れない(信濃毎日新聞12/16)
新教育基本法 統制強化の疑念が残る(新潟日報12/16)
改正教育基本法成立 教育は国家のものでない (岐阜新聞12/16)
改正基本法成立/教育を十分論じたのか(北日本新聞12/16)
改正教基法成立 次の改革は教育の「現場」(北國新聞12/16)
臨時国会  国民の期待とは違った(京都新聞12/16)
国会閉幕へ/首相は説明を尽くしたか(神戸新聞12/16)
改正教育基本法 国の介入に警戒強めよう(山陽新聞12/07)
改正教育基本法 政治の現場介入避け(中国新聞12/16)
臨時国会「閉幕」 国のこれからに禍根を残した (愛媛新聞12/16)
改正教育基本法成立 「原点」を見失うな(徳島新聞12/16)
【教基法改正】国民がきちんと監視を(高知新聞12/16)
「禍根を残す」は杞憂だろうか 教育基本法の改正(西日本新聞12/16)
教育は法改正より現場(宮崎日日新聞12/17)
臨時国会 伝わらなかった首相の決意(熊本日日新聞12/16)
[基本法成立] 教育の“今ある危機”に対応できるか(南日本新聞12/16)
[改正教基法成立]政治に翻弄されるな(沖縄タイムス12/16)
教育基本法改正・懸念は残されたままだ(琉球新報12/16)

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「改正」教育基本法の、各地・各団体の抗議

改正教育基本法:成立 強行採決に抗議--県教組など /福岡
改正教育基本法:成立で抗議集会 松江で労組員ら /島根
恵泉女学園が反対声明 教育基本法改正
教育基本法改正:可決、長野で抗議活動--県民ネット /長野
県内教師ら「実態分かっていない」 改正教基法成立
教育基本法改正:反対の100人がデモ--岡山 /岡山
教育基本法改正:「岩手の会」、改正阻止へ緊急集会--盛岡 /岩手
改正教育基本法:コリアンNGOセンター、成立受け声明発表 /大阪
改正教育基本法:「子どもが置き去りに」県教組など抗議 /佐賀
みにニュース:県高教組が改正教育基本法に抗議声明 /岡山
改正教育基本法:現場や保護者らに波紋 県教組など抗議声明、一方で評価も /大分
改正教育基本法:成立に抗議声明--県高教組 /千葉
「次は改憲狙われる」 浦和駅までリレートーク 九条の会さいたま
教育基本法案強行採決 4団体が抗議声明

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「改正」教育基本法成立、戦後教育の転換点(新聞記事12/15~17)

改正教育基本法が参院可決・成立 59年ぶり初の見直し
改正教基法が成立、「愛国心」評価と反発 県内の教育関係者にも波紋広がる
改正教育基本法と省昇格関連法が可決・成立
改正教育基本法:管理強まる不安、教室変わる期待
『美しい国』へ学校一変? 改正教育基本法が成立
改正教育基本法:初の成立(その1) 管理強まる不安、教室変わる期待
改正教育基本法:初の成立(その2止) 84歳元文部官僚、廃止訴え
解説:改正教育基本法成立 戦後教育の転換点 「公共」「伝統」を強調
改正教育基本法:成立 野党共闘が崩壊 「自・民もたれ合い」の印象
教育基本法改正:改正法が成立 目標に「愛国心」盛る 義務教育「9年」を削除
教育基本法改正:参院委可決 戸惑う在日外国人
改正教育基本法:「教育理念狭くするな」…元文部官僚語る
日の丸・君が代処分にどう影響?=違憲判決引用の条文修正-教基法改正
教育基本法改正、学校現場で期待と不安入り交じる
「愛国心」受け止め、世代で温度差 改正教基法成立
知事「直接影響ない」 教育基本法改正法成立で
変わる・教育の憲法:/中 文教「55年体制」終えん

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2006年12月15日

教育基本法「改正」情報センター、緊急声明「教育基本法「改正」法案の参議院教基法特別委採決に断固抗議する」

教育基本法「改正」情報センター
 ∟●緊急声明

緊急声明

教育基本法「改正」法案の参議院教基法特別委採決に断固抗議する
最後の最後まで、あらゆる手段を尽くして法案の本会議採決を阻止しよう!

扇参議院議長に、「法案採決のための本会議を開くな!」とのファックスを集中し、
みんなで国会に押しかけて、本会議採決を阻止しよう!

野党は、伊吹文科大臣の罷免決議、内閣総理大臣不信任決議提出など、
あらゆる議会戦術を駆使して本会議採決を阻止すべきです!

2006年12月14日 18時05分
教育基本法「改正」情報センター(代表 佐貫 浩)
http://www.stop-ner.jp/

 本日、参議院教育基本法に関する特別委員会は、慎重審議を求める圧倒的に多数の国民の声、野党の反対意見を押し切り、教育基本法「改正」案を採決し、与党の賛成多数で可決した。あとは本会議で採決するのみとなった。

 教育基本法「改正」法案が11月16日に参議院に送付されてから約1カ月、強行日程のもと特別委員会における審議が行われてきた。しかし参議院での審議は衆議院と同様に極めて不十分、かつ問題に満ちたものであった。

 衆議院、参議院の審議を通しても立法事実は遂に明らかとはならず、法案の骨格をなす部分の立法者意思にも看過できない混乱が見られた。いじめ問題、高校未履修問題についても根本的な解決の道筋は示されなかった。民主主義の根幹にかかわるやらせタウンミーティングは問題の先送りが行われた。今国会における法案審議は質・量ともに極めて不十分なものであり、それにもかかわらず法案を採決したことについての自民党、公明党の責任は大である。

 われわれは、扇参議院議長に対して、法案採決のための参議院本会議を開催することはせず、法案を委員会に差し戻し、国民の要求にもとづき、徹底的な審議を行うことを求める。そして問題点が解消しない場合は、法案を廃案にすべきものと考える。それが参議院の良識を示すことである。

 われわれは、野党に対して、麻生外務大臣の罷免決議のみならず、伊吹文科大臣の罷免決議、内閣総理大臣不信任決議など、本会議採決を阻止するために、あらゆる手段を取るべきことを求める。

 われわれは、国民の皆さんに。扇議長に「法案採決のための本会議を開催するな!」との声をファックス、電話、メールで集中すること、そして、国会に押しかけて、反対の声を、直接、国会に届けることを訴える。


Posted by 管理者 : 掲載日時 2006年12月15日 00:03 | コメント (0) | トラックバック (0)
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参議院特別委員会のだまし討ち強行採決に抗議する! 抗議メールを集中しよう!

http://www.hyogo-kokyoso.com/webmail/kyoikukihonho1.shtml

参議院特別委員会のだまし討ち強行採決に抗議する!
抗議メールを集中しよう!

参議院委員会の採決は「だまし討ち」

本日、16:45、特別委員会は、「採決を前提にしない」、「一般質疑を行う」として、審議を再開しました。ところが、18時過ぎになって、突然、委員長が「採決をします」と宣言。野党議員が議長席に殺到するなか、「賛成多数と認めます」と宣言しました。明確な約束違反、だまし討ちです。

「やらせ」、「約束破り」、「だまし討ち」

こんな連中が教育をよくできるのか!
「教育基本法改定が国民の声」という根拠とした「タウンミーティング」が「やらせ」であることが明らかになりました。そして、次は「約束破り」と「だまし討ち」による強行採決。こんな人たちが、「美しい国」にするとして、「規範意識」や「愛国心」などの「徳目」を子どもたちに身につけさせようというのです。これほどばかげたことはありません。教育基本法を変えてすすめるという「教育改革」の正体を象徴しています。

本会議での強行採決を阻止しよう

こんな理不尽なことを認めるわけにはいきません。参議院本会議での強行採決を、阻止するために、できることをやり尽くしましょう。もし、強行したら、国民の怒りで安倍内閣が倒れるような世論をつくりましょう。日本を「美しい国」にするために、一番にやることは、「うそ」と「やらせ」の安倍内閣が退陣することです。

メールを集中しましょう

政府・与党には抗議のメールを!野党には、激励メールを!マスコミには、社会の木鐸としての使命を果たすことを求めるメールを!嵐のように、メールを送りましょう。


Posted by 管理者 : 掲載日時 2006年12月15日 00:02 | コメント (0) | トラックバック (0)
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日教組、参議院での教育基本法「政府法案」の強行採決に対する抗議声明

日教組
 ∟●参議院での教育基本法「政府法案」の強行採決に対する抗議声明

参議院での教育基本法「政府法案」の強行採決に対する抗議声明

抗議声明

2006年12月14日
日本教職員組合

 本日、政府・与党は、参議院「教育基本法に関する特別委員会」で、教育基本法「政府法案」を強行採決した。憲法に準じる重要な法律の「改正案」を十分な審議を尽くさず、強行採決したことに断固抗議する。
 教育基本法は、「教育の憲法」であり、すべての教育法規の方向性を定めている重要な法律である。その法律の全部を改正するというのであれば、時間をかけて慎重に審議をすべきであり、条文ごとの審議は欠かせない。そして、国民的合意形成が何よりも重要である。多くの国民は、「今の国会にこだわらず、十分な時間をかけて審議をつくすべき」と慎重審議を求めている。

 国民の意見を聞く場であるタウンミーティングでは、「やらせ質問」が発覚し、問題の原因と責任も明らかにされていない。昨日、内閣「タウンミーティング調査委員会」の調査結果で「やらせ質問」の事実が公表された矢先であり、今後、十分な検証を行い責任を明らかにすべきである。国民の理解が得られたという前提がくずれた中で、「まず成立ありき」と数の力で強行採決をしたことは暴挙であり、断じて許されない。
 また、3年におよぶ与党協議会での政府法案上程までの審議内容も未だ明らかにされておらず、国民に説明責任を果たしていない。

 受験競争の激化、学力偏重の圧力の中、教育基本法の理念である「個人の尊厳」は生かされず、子どもたちの人権・ゆたかな学びが保障されてこなかった。また、「教育の目的を遂行するに必要な諸条件の整備確立」を踏まえた教育条件整備も十分に行われることがないまま、子どもたちの教育格差は拡大している。
 教育基本法「改正」によって、いじめによる自死など子どもたちをめぐる諸課題は解決するのかという国民の疑問にも応えていない。教育制度や教育政策の検証を十分に行うことなく、教育基本法を変えても問題は解決しない。

 教育基本法「政府法案」にある「国を愛する態度」の規定などは、価値の押し付けなど「内心の自由」に踏み込み、憲法が保障する「思想・良心の自由」を侵害することになる。

 私たちは、「政府法案」の強行採決に断固抗議するとともに、参議院本会議で可決・成立させるという暴挙を避け、直ちに審議をやり直すよう強く求める。


Posted by 管理者 : 掲載日時 2006年12月15日 00:01 | コメント (0) | トラックバック (0)
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全日本教職員組合、政府、与党による教育基本法改悪法案の委員会採決に強く抗議する

全教
 ∟●政府、与党による教育基本法改悪法案の委員会採決に強く抗議する

『政府、与党による教育基本法改悪法案の委員会採決に強く抗議する』

2006年12月14日 全日本教職員組合 中央執行委員会

 政府、与党は、教育基本法改悪法案の廃案、慎重審議を求める圧倒的な父母・国民の声、教育現場の声を無視して、本日午後6時5分、教育基本法改悪法案の参議院特別委員会での採決を強行しました。
 私たちは、「教育の憲法」たる教育基本法を数の力を頼んで蹂躙し、改悪法案を強行したこの歴史的暴挙に対し満身の怒りをこめて抗議し、特別委員会への差し戻しを強く求めるものです。
 教育基本法改悪法案は、子どもたちと国民の内心の自由の侵害や、時の政府の教育への歯止めなき介入など、日本国憲法の諸原則に反する重大な問題点を持っていることが、春以来の国会審議を通してすでにあきらかにされました。そのねらいは、改憲を教育の分野で先取りして9条改悪と一体の「戦争する国の人づくり」をすすめるとともに、財界の求めに応じて競争と格差の教育づくりをすすめるためのものであることは明らかです。そのことは、「自民党新憲法草案との整合をはかる」と述べた伊吹文部科学大臣の発言にも示されています。
 そのような本質を隠しつつ、改悪を強行するために、政府・文部科学省がタウンミーティングなどで「さくら」を集めて「やらせ質問」をくりかえし、「世論」の偽造をおこなっていたのであり、これ自身、政府の法案提出資格を根本から問う大問題です。
 これに加えて、臨時国会開会後に重大化した「いじめ」問題や、必修科目の未履修問題は、教育のあり方の根本にさかのぼって検討すべき重大問題です。
 これらの重大問題を、未解明あるいはなおざりにしたまま、採決を強行したことは断じて許されません。しかも、「しめくくり総括質疑」もおこなわれず、この法案を「最重要課題」と位置づけていた安倍首相の出席もない中での採決強行は、国会のルールを無視した国民に対する背信行為です。
 政府、与党が、国会ルールを無視し乱暴に委員会採決を強行したことは、法案提出の前提も根拠も総崩れとなった与党と政府が国民世論の力に追い詰められた結果にほかなりません。
 教育基本法の問題は、日本の未来と子どもたちの将来にかかわる根本的な問題です。  
 わたしたちは、国民世論に背を向けた政府、与党の暴挙を断じて許すことはできません。自民党、公明党の与党に強い抗議の意思を表明するとともに、参議院議長が教育基本法改悪のための本会議開催をおこなうことのないよう強く要請するものです。
 私たちは、子どもたちのすこやかな成長と豊かな発達をめざして、父母、国民のみなさんと手を携えて廃案をめざして最後まで奮闘することを表明するものです。
 
以上


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教育基本法改正案を可決、与党の賛成多数で参院委

http://flash24.kyodo.co.jp/?MID=RANDOM&PG=STORY&NGID=poli&NWID=2006121401000646

 政府、与党が今国会の最重要法案と位置付けている教育基本法改正案が14日夕の参院教育基本法特別委員会で、自民、公明両党の賛成多数で可決された。今国会での成立は確実で、与党は会期末の15日の参院本会議で採決する考え。……

[関連ニュース]
教基法改正案、15日成立=野党、内閣不信任案で抵抗-与党、会期小幅延長の方針
教育基本法改正案、参院委で可決 野党は不信任案提出へ
教育基本法改正案、参院特別委で可決
教育基本法改正案:日教組が抗議声明 参院特別委で可決
強行採決に抗議声明 教育基本法改正で日教組
教育基本法改正案:対応揺れた民主党、戦略不在印象づけ
教育基本法改正案を可決 参院特別委 国会会期は延長
教育基本法改正案:参院特別委で可決 野党は内閣不信任案
教育基本法改正案を可決 与党の賛成多数で参院委
教育基本法改正案、参院特別委で可決

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2006年12月14日

教育基本法改正案、14日に参院特別委で採決の構え

http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/edu/news/20061214k0000m010088000c.html

 参院教育基本法特別委員会は13日、理事懇談会を断続的に開き、教育基本法改正案について、14日午前に安倍晋三首相に出席を求め、質疑を行うことで一致した。与党は質疑終了後、採決に踏み切る方針で、改正案は同日の特別委で可決される見通し。野党は特別委採決で反対し、与党が目指す会期末15日の本会議採決には麻生太郎外相の不信任・問責決議案などを衆参両院に提出して抵抗する構え。与党は野党の出方をギリギリまで見極め、会期延長の是非を判断する方針だ。……

[同ニュース]
与党、14日に委員会採決 教育基本法改正案
河野衆院議長:公聴会直後の採決見直しの検討求める
与党、教基法を14日に採決=野党、外相不信任案提出の方向
日本の教師も日本社会の右傾化憂慮
首相「美しい国造りは教育が基本」・衆院特別委で
教育基本法改正:学者ら反対声明 十分な議論なく拙速

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自由法曹団、文部科学省・自由民主党・公明党へ公開質問状を送付

自由法曹団
 ∟●12月12日、自由法曹団は公開質問状を発表し、文部科学省、自由民主党、公明党へ送りました。

文部科学省・自由民主党・公明党に対する公開質問状 

自由法曹団
2006年12月12日

■質 問 の 趣 旨

伊吹文明文部科学大臣の答弁

 伊吹文明文部科学大臣は、2006年12月5日、参議院教育基本法特別委員会の審議において、「この提案は内閣が提出しておりますが、原案は文部科学省が作成しております。そして、その文部科学省が作成する原案の基本になっているのは、公明党と自民党の与党協議で出てきた案です。その各々の場面で、文部科学省も、そして自民党、公明党の与党協議会も自民党(新憲法草)案との整合性はチェックいたしております。」と答弁した。また、同年11月27日の審議においては、同大臣は、自民党新憲法草案の各条との整合性について説明し、さらに、「同時に、国や社会を愛情と責任感と気概を持って自ら支える責務を共有しというくだりがございます。ここのところを教育基本法の二条で受けて、そして、教育のところについては、教育基本法でございますから、この教育基本法には法律としては異例ですが前文がございます。その前文の中で、『我が国の未来を切り拓く教育の基本を確立し、その振興を図る』ということを明記しております。」と、日本国憲法が「改正」され、自民党新憲法草案が新しい憲法になることを想定した上で法案を作成した趣旨の答弁まで行っている。
 即ち、現在参議院において審議されている政府教育基本法案は、自民党の発表した新憲法草案なる憲法「改正」案が新しい「日本国憲法」となった場合を想定されて立案されているというのである。

教育基本法と憲法との関係

 教育基本法は、戦前において、天皇(=国家)を何よりも尊重すべしとする国家主義教育に対する反省から、天皇という特定個人を主権者とし、立憲主義でなく法律によっていかようにでも国民の権利が侵され得た大日本帝国憲法から、立憲主義に立脚し、個人の尊重と法の支配を根幹とする日本国憲法への憲法改正に伴い制定された法律である。
 教育基本法が「(日本国憲法の)理想の実現は、根本において教育の力にまつべきもの」「日本国憲法の精神に則り・・・新しい日本の教育の基本を確立するため、この法律を制定する」(前文)とし、政府教育基本法案も「日本国憲法の精神にのっとり」(法案前文)とされているように、教育基本法は、憲法の精神を実現するために制定されるものであることは争いのないところである。これが、教育基本法が「準憲法」といわれる所以である。

教育基本法案における「日本国憲法」の意味

 しかし、ここにいう「日本国憲法」が、果たして現在の日本国憲法を想定しているのか、それとも自民党の新憲法草案を想定しているのかによって、その意味は大きく異なる。
 日本国憲法は、権力者の権力濫用を抑えるために憲法を制定するという考え方である立憲主義に立脚した憲法であり、「個人の尊重」と「法の支配」を中核とする立憲主義に基づき、すべての人々が個人として尊重されるために、最高法規として国家権力を制限し、人権保障などをはかるという理念を基盤とした憲法である。基本的人権を「侵すことのできない永久の権利」(11条)とし、「公共の福祉」なる基本的人権相互間の調整という内在的制約以外には、例え国家権力といえどもその制約には服さないこととされているのはこの立憲主義の典型的なあらわれである。

自民党新憲法草案と現行日本国憲法の相違

 ところが、2005年に発表された自民党新憲法草案は、この日本国憲法の根幹である立憲主義を根底から覆し、本来、主権者の持つ人権相互間調整という内在的制約でしかなかった「公共の福祉」の概念を、「公益及び公共の秩序」(草案12条・13条)とし、その意味を、「国家の安全と社会の健全な発展を図る『公共の価値』」という個々の基本的人権の調整を超越した抽象的な概念を新たな人権の制約根拠とすることを認める内容となっているのである*1。このように、自民党の発表した新憲法草案は、主権者たる個人の尊重を最高の価値とし、これにのっとった、国会の策定する「法律」をも超える「法」によって、国家権力を拘束するという立憲主義の考えを根本から変更するものなのである。
 これにより、(法案前文、2条3項)「個人の価値」、(法案第16条1項)「公共の精神」、(法案2条2項)「不当な支配」などの意味も全く異なるものとなってくる。

 また、日本国憲法の特徴として、(第9条2項)を定めていることがあるところ、「戦力の不保持」同条項の存在によって、日本国憲法及び教育基本法にいう「平和」とは武力行使を伴う戦争行為の全てを否定する非武装平和主義を指すこととなる。
 ところが、新憲法草案は、この非武装を定めた日本国憲法第9条2項を削除するとともに、新たに自衛軍という軍隊を創設し、「法律の定めるところにより、国際社会の平和と安全を確保するために国際的に協調して行われる活動及び緊急事態における公の秩序を維持し、又は国民の生命若しくは自由を守るための活動を行うことができる。」

(草案第9条の2)と定める。即ち、「武力」を持つことを認めるばかりでなく、「国際協調活動」という名の下であれば、イラク戦争のような国外での紛争についてまで、武力行使が可能となる内容となっているのである。
 ここにおいても、日本国憲法と新憲法草案では全く異質なものとなっているのである。
 逆に言えば、この意味が変化しないのであれば、現在の日本国憲法では、我が国の安全を守りきれず、我が国の安全保障のために憲法改正が必要であるとする自民党の主張と真っ向から矛盾することになるのである。
 このように、日本国憲法と新憲法草案とは異質のものであり、憲法の精神を伝え、実現することを目的とする準憲法である教育基本法は、その立脚する前提となる憲法が異質なものとなる際には、その授権された範囲を超えた違憲無効なものとなることは当然である。 特に、日本国憲法の根幹である立憲主義、平和主義の内容の変更を伴う新憲法草案への変更であれば、同一文言が用いられていたとしても、その文言の意味は全く異なる意味のものとなるのであり、教育基本法が憲法の精神の実現を直接の目的とする限り、現行日本国憲法でも、新憲法草案でもどちらでも適法に立脚できるなどということはないのである。
 そこで、以下の質問にお答えいただきたい。
 
 ご回答期限:今国会期末の2006年12月15日までにご回答下さい。

 「公益及び公共の秩序」の意味については、自民党は、2004年11月17日に発表された草案大綱(たたき台)において、「これらの基本的な権利・自由は・・・・・・他人の基本的な権利・自由との調整を図る必要がある場合又は国家の安全と社会の健全な発展を図る『公共の価値』がある場合に限って・・・・・・制限されること」として、「国家の安全と社会の健全な発展を図る」ことを「公共の価値」としている。
 また、2005年7月7日に発表された要綱第1次素案では、「現行の『公共の福祉』の概念は曖昧である。個人の権利を相互に調整する概念として、または生活共同体として、国家の安全と社会秩序を維持する概念として明確に記述すべきである。」としている。

■ 質 問 事 項

1 自民党 公明党 文部科学省 共通

(1)自民党・公明党与党、文部科学省が想定する政府教育基本法案の立脚する「日本国憲法」が現行の日本国憲法であるのか、自民党新憲法草案のいずれを想定しているのか、貴省及び貴党における見解をお答えいただきたい。
(2)上記質問事項1(1)について、仮に日本国憲法・新憲法草案いずれにも立脚することが可能であると判断するならば、新憲法草案にいう「公益・公共の秩序」の意義と現行日本国憲法にいう「公共の福祉」のそれぞれの意義・その異同の有無、違いがある場合にはその内容、また違いがあるにもかかわらず、政府教育基本法案が日本国憲法・新憲法草案いずれにも立脚することが可能であると考えるその理由について、貴省及び貴党における見解をお答えいただきたい。
(3)上記質問事項1(1)について、仮に日本国憲法・新憲法草案いずれにも立脚することが可能であると判断するならば、新憲法草案にいう現憲法9条2項の削除、新憲法草案における9条の2新設の意義及び現行憲法下における第9条に定める平和主義との異同の有無・違いがある場合にはその内容、また違いがあるにもかかわらず、政府教育基本法案が日本国憲法・新憲法草案いずれにも立脚することが可能であると考えるその理由について、貴省及び貴党における見解をお答えいただきたい。

2 公明党
  貴党は、2005年度マニュフェストにおいて、現憲法を高く評価し、『恒久平和主義』「公明党は、『国民主権主義』『基本的人権の保障』の憲法3原則を堅持します。その上で時代の進展とともに提起されている環境権やプライバシー権などを新たに付け加える『加憲』という立場をとっています。憲法第9条については、第1項、第2項を堅持した上で、自衛隊の存在や国際貢献等について、『加憲』の論議の対象として慎重に検討していきます」とされている。

(1)貴党は、自民党新憲法草案と整合性をもつ政府教育基本法案を自民党と共同提案しているが、憲法9条2項を削除し、自衛軍の国際協調活動を認める自民党新憲法草案に賛同する趣旨か。
(2)憲法9条の改訂等を内容とする自民党新憲法草案との整合性をもつ政府教育基本法案を自民党と共同提案することは、貴党のマニュフェストと矛盾しないのか、矛盾しないというのであれば、その理由を説明されたい。


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50弁護士会と2弁護士会連合会、教育基本法改正に反対する会長声明・意見書一覧

教育基本法「改正」法案に関する弁護士会会長声明・意見書等(2006年12月11日現在)

教育基本法「改正」法案に関する弁護士会会長声明・意見書等

2006年12月11日現在

これまでに50弁護士会と2弁護士会連合会が会長声明・意見書・決議等を発表……

日弁連 国会内に教育基本法調査会の設置を求める提言(2006年2月3日)
教育基本法改正法案の今国会上程について慎重な取扱いを求める会長声明(2006年4月25日)
教育基本法改正法案についての意見(2006年9月15日)
教育基本法案の与党による単独採決に対する会長談話(2006年11月16日)
東京 教育基本法「改正」案に反対し、廃案を求める会長声明(2006年5月18日)
教育基本法「改正」法案の衆議院採決に関する会長談話(2006年11月16日)
第一東京 教育基本法の全部改正案に反対する意見書(2006年11月8日)
第二東京 教育基本法の「全部改正」案に反対する声明(2006年5月30日)
教育基本法の「全部改正」案についての緊急意見書(2006年10月11日)
教育基本法の「全部改正」案衆議院通過に抗議する声明(2006年11月16日)
横浜 教育基本法「改正」法案に反対する会長声明(2006年5月12日)
教育基本法「改正」法案の廃案を求める会長談話(2006年11月20日)
埼玉 教育基本法改正法案国会上程に反対する会長声明(2006年3月1日)
教育基本法改正法案に反対する総会決議(2006年5月20日)
千葉県 教育基本法改正案の今国会での議決に反対する会長声明(2006年5月24日)
教育基本法改正法案に関する意見書(2006年10月30日)
教育基本法改正法案について慎重審議を求める会長声明(2006年12月4日)
栃木県 教育基本法改正に反対する会長声明(2006年8月4日)
群馬 教育基本法改正に関する会長声明(2006年11月15日)
静岡県 教育基本法の改正に反対する会長声明(2006年8月30日)
教育基本法案の採決に反対する緊急会長声明(2006年11月15日)
山梨県 教育基本法改正法案についての会長声明(2006年11月13日)
長野県 教育基本法の「改正」に反対する会長声明(2006年11月16日)
新潟県 教育基本法改正に関する会長声明(2006年11月8日)
大阪 (教育基本法改正に関する)会長声明(2006年4月18日)
教育基本法改正法案に関する意見書(2006年10月4日)
教育基本法改正法案について慎重審議を求める会長声明(2006年11月16日)
京都 教育基本法改正に反対する会長声明(2006年10月4日)
兵庫県 教育基本法「改正」法案の今国会成立に反対する会長声明(2006年5月12日)
教育基本法「改正」に反対する会長声明(2006年9月12日)
奈良 教育基本法改正に反対する会長声明(2006年11月13日)
滋賀 教育基本法「改正」法案に反対する会長声明(2006年11月13日)
和歌山 教育基本法「改正法案」に反対する会長声明(2006年11月14日)
愛知県 教育基本法「改正」法案並びに日本国教育基本法案に反対する会長声明(2006年5月24日)
教育基本法「改正」法案の参議院での拙速な採決に反対する会長声明(2006年12月5日)
岐阜県 教育基本法の「改正」に反対する会長声明(2006年6月5日)
教育基本法改正に反対する緊急会長声明(2006年11月16日)
福井 教育基本法改正法案に反対する会長声明(2006年6月2日)
教育基本法改正法案に反対する再度の会長声明(2006年11月30日)
金沢 教育基本法改正に反対する会長声明(2006年9月29日)
富山県 教育基本法改正法案について慎重審議を求める会長声明(2006年12月11日)
広島 教育基本法改正法案に反対する会長声明(2006年11月8日)
山口県 教育基本法改正問題についての会長声明(2006年9月6日)
岡山 教育基本法改正法案に反対する会長声明(2006年7月11日)
鳥取県 教育基本法改正案の上程に関する会長声明(2006年5月13日)
島根県 教育基本法改正案についての会長声明(2006年5月18日)
教育基本法改正に反対する緊急会長声明(2006年11月20日)
福岡県 教育基本法改正法案を廃案とし、あらためて十分かつ慎重な調査と討議を求める会長声明(2006年5月11日)
教育基本法改正に反対する会長声明(2006年11月15日)
佐賀県 教育基本法改正に反対する会長声明(2006年5月18日)
長崎県 教育基本法改正法案に反対する会長声明(2006年6月7日)
大分県 教育基本法改正に関する会長声明(2006年11月29日)
熊本県 教育基本法改正に反対する会長声明(2006年9月21日)
鹿児島県 教育基本法の改正に反対する会長声明(2006年9月26日)
宮崎県 教育基本法改正案の慎重審議を求める緊急会長声明(2006年12月1日)
沖縄 教育基本法改正に対する反対声明(2006年6月13日)
教育基本法改正に反対する緊急声明(2006年11月29日)
仙台 教育基本法の「改正」に反対する会長声明(2006年5月18日)
教育基本法改正に反対する緊急声明(2006年11月16日)
福島県 教育基本法「改正」法案に対する反対声明(2006年10月24日)
山形県 教育基本法改正法案に反対する会長声明(2006年11月30日)
岩手 教育基本法改正に反対する会長声明(2006年11月17日)
秋田 教育基本法改正に反対する会長声明(2006年11月14日)
青森県 教育基本法「改正」に反対する会長声明(2006年11月20日)
札幌 教育基本法改正に反対する会長声明(2006年6月9日)
教育基本法改正に反対する緊急声明(2006年11月30日)
函館 教育基本法改正に反対する会長声明(2006年11月1日)
旭川 教育基本法改正に反対する会長声明(2006年11月6日)
釧路 教育基本法改正に反対する会長声明(2006年8月22日)
香川県 教育基本法改正に反対し、かつ参議院において慎重審議を求める会長声明(2006年12月8日)
徳島 教育基本法改正につき慎重審議を求める会長声明(2006年11月20日)
高知 教育基本法案に関する会長声明(2006年10月23日)
愛媛 教育基本法「改正」に反対する会長声明(2006年11月29日)
近畿弁連 教育基本法改正法案の衆議院可決に対する理事長声明(2006年11月17日)
北海道弁連 教育基本法改正に反対する決議(2006年7月28日)


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新潟大職員組合、参議院「教育基本法に関する特別 委員」へ抗議メール

新潟大学職員組合
 ∟●新大職組新聞(参議院「教育基本法に関する特別 委員」へ抗議メールを送りました)

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2006年12月13日

慎重審議求める意見も 教基法改正で中央公聴会

http://flash24.kyodo.co.jp/?MID=RANDOM&PG=STORY&NGID=soci&NWID=2006121201000551

 参院教育基本法特別委員会は12日午後、中央公聴会を開き、安西祐一郎慶応大塾長ら有識者5人から教育基本法改正に関する意見聴取と質疑を行った。法改正に理解を示す立場から審議をさらに深めるよう求める声も出た。……

[12月12日の情勢]
教育基本法改悪反対!院内集会が開催される
教育基本法改正:与党「15日成立」確認 野党抗戦なら会期延長も
野党、外相不信任案提出を13日以降に判断

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龍谷大学教員有志、教育基本法「改正」案の廃案を求める声明

■「意見広告の会」ニュース384より

教育基本法「改正」案の廃案を求める龍谷大学教員有志の声明

12/11

 安倍内閣は、発足以来、教育基本法「改正」案の成立を最優先の政治課題としてきました。政府・与党は、その成立に向け「子どものモラルや学ぶ意欲が低下している」、「個性の尊重や個人の自由が強調されすぎ、規律や責任、『公共の精神』が軽んじられてきた」といった「改正理由」を喧伝しています。
 このような問題は、教育基本法の「改正」で解決するものではありません。むしろ、この「改正」案が成立することによって、教育における市民の自主と独立は否定され、この種の問題はいっそう深刻になるに違いありません。
 審議されている教育基本法「改正」案の第1の問題点は、「国を愛する態度の涵養」をはじめとする膨大な徳目の列挙による人格形成規範の明文化です。「国を愛する」こと自体については、多様な理解がありえましょう。しかし、どのような理解に立つにせよ、法律上・教育行政上の力で「国を愛する態度」を強要することがあってはなりません。ましてや、教育基本法は、その制定経緯から明らかなように、不戦を誓った日本国憲法と一体のものとして制定されたものですから、なおのこと、このたびの教育基本法「改正」案は、憲法の不戦の誓いを放棄する流れの一環にほかならないと思わざるをえません。

 第2の問題点は、新自由主義的・競争主義的な教育への「構造改革」が強く意識されている点です。このような「改革」は、ただでさえ競争主義的教育によって格差が拡大されつつある社会の現状を改善するどころか、いっそう悪化させるように思われます。私たちは、このような方向性をもったこのたびの「改正」案に強い懸念を覚えます。

 第3の問題点は、教育現場の自主性が奪われ、教育行政による中央集権的な支配が導入されることです。政治・行政が教育に介入することを禁じている現行法第10条は「教育は、不当な支配に服することなく、国民全体に対し直接に責任を負って行われるべきものである」と定めていますが、このたびの「改正」案はこの教育の自主性の見地を転換し、法律や「教育振興基本計画」の策定を通して、政府・文科省による教育内容への介入を強力に押し進めようとしています。

 第4の問題点は、このたびの「改正」案が「大学」についても規定を新設して、「成果の社会への提供」の名のもとに、大学を産学協同・連携に動員しようとしていることです。私たちは、こうした「改正」案によって、均整をとるべき科学・学問の発展が歪められ、ひいては大学の自治・学問の自由が根底から覆されることを強く懸念しています。

 このたびの「改正」案は以上のような重大な問題点を含んでいます。加えて、政府自体がタウン・ミーティングで「ヤラセ質問」を繰り返すなど、不祥事が激発しているなかで、国民的課題であり将来を左右する教育基本法の「改正」を拙速に行うべきではありません。今からでも遅くありません。私たち龍谷大学教員有志は審議中の「改正」案を直ちに廃案とするよう求めます。同時に、今こそ日本国憲法・教育基本法に基づく教育の実現をはかることを訴えるものです。

 2006年12月11日


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首都大学東京人文・社会系/東京都立大学人文学部教員有志、教育基本法改定案の撤回を求める緊急声明

都立大・短大教職員組合
 ∟●教育基本法改悪に反対する

教育基本法改悪に反対する。

 教職員組合は、教育基本法改悪に反対し、反対集会などに代表を派遣し、また、国公立大学の教職員組合委員長連名による反対共同声明に参加しました。国会は15日に会期末を迎えますが、政府・与党は会期を延長してまで、教育基本法改悪案を成立させようとしています。都市教養学部人文・社会系および都立大学人文学部教員有志が、緊急の反対声明を出しましたので掲載します。

 改悪のために民意を聞く手続きとして行われた教育改革タウンミーティングで、やらせ質問が相次いだことが暴露され、手続きの上からも改悪の根拠が崩れました。「改悪」法案は、国民の内心の自由に踏みいるとともに、教育の国家統制をさらに強めます。さらに、国会審議の中で、文部科学大臣は、自民党の憲法改正案との整合性をチェックしたことを明らかにしており、憲法「改正」の計画と結びついています。

 あらためて政府・与党の教育基本法改定案に反対することを訴えます。

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教育基本法改定案の撤回を求める緊急声明

首都大学東京人文・社会系/東京都立大学人文学部教員有志

 政府が今国会に提出した教育基本法改定案は、すでに衆議院本会議において野党欠席のまま強行採決され、現在参議院において審議中であるが、国民各層からの深刻な疑義があるにもかかわらず、それが条文にじゅうぶん反映されていないという欠陥に加え、法案策定と国民への周知・説明過程、とりわけ国会における審議過程の全般にわたり、立法手続きとして重大な瑕疵があることは明らかである。よって、私たち首都大学東京人文・社会系ならびに東京都立大学人文学部教員有志は、政府に対しただちに現法案を撤回するよう強く求めるものである。

2006年12月11日

(都市教養学部人文社会系・都立大学人文学部教員石川求ほか38名。)

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教育基本法廃案を求める各地の動き

教育基本法改正:「現行法、生かすべき」 市民団体が反対集会--熊本市 /熊本
教育基本法改正:教育長とPTA役員、7割が改正案成立反対--高教組アンケ /長野
教基法改正 県教育長が否定的答弁
教基法改正反対にスクラム 県内教育長賛成なし
教育基本法改正:学者ら反対声明 十分な議論なく拙速

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シンポジウム、教育基本法の理念―改定に抗する大学人有志の連帯アピール―

■「意見広告の会」ニュース384より

シンポジウム 12/14
教育基本法の理念――改定に抗する大学人有志の連帯アピール――


 教育基本法の改定に対して、私たち「大学人」は、自由と民主主義の危機のみならず、日本国憲法体制を根底から否定し平和を破棄する暴挙であると判断しました。そこで、同様の危機意識を持っている「大学人」で、教基法改定に反対するネットワークを作り、去る11月14日に各大学の「改定反対アピール」をマスコミに向け発表しました(15日付の朝日新聞等で報道)。
 残念ながら、衆議院での可決を食い止めることは出来ませんでしたが、参議院での可決成立をさせないように最後まで抗する声をあげたいと思います。私たちは、大学人として、また人間としての使命と理想に基づき、以下のようなシンポジウムを企画しました。
 まずは、新渡戸稲造・南原繁・河井道といった思想家に遡って、教育基本法の制定の理念を想起しつつ議論を提起します。そして、各大学有志からの反対声明などの声を全国的に結集したいと思います。

【日時】12月14日(木)18時30分開始
【場所】東京大学 教育学部1F 156教室
  <交通>地下鉄丸の内線 「本郷三丁目」駅下車徒歩5分
http://www.u-tokyo.ac.jp/campusmap/cam01_09_01_j.html

第1部:教育基本法の理念と改定案批判

【シンポジスト】
湊晶子(東京女子大学学長)
石井摩耶子(恵泉女学園大学元学長)
藤田英典(国際基督教大学教授、東京大学教育学部元学部長、教育改革国民会議元委員)
小林正弥(千葉大学教授)

【論題】
1.改定案の「公」「公共」をどう考えるか。
2.教育基本法を改定したら教育はどうなるか。
3.新渡戸稲造・南原繁・河井道の教育理念。
4.憲法改定、平和主義廃棄へとつながる危険性。

第2部:各大学有志の声
   各大学の改定反対声明など

※湊氏のコメントは、『朝日新聞』12月6日付に掲載されております。
また、恵泉女学園大学HPに木村学長のコメントが掲載されております
http://www.keisen.ac.jp/univ/greet/message/index08.htm
また、記者会見の内容や各大学の反対アピールは、次のサイトに掲載しております。
http://global-peace-public-network.hp.infoseek.co.jp/kyouki-hou.htm

【連絡先】
竹内久顕(東京女子大学) E-mail: takeuchi-edu@memoad.jp

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2006年12月12日

教育基本法「改正」情報センター、声明「伊吹文科大臣の罷免と、安倍総理大臣の不信任を求めます!」

教育基本法「改正」情報センター

声明
伊吹文科大臣の罷免と、安倍総理大臣の不信任を求めます!「特定のイズム」(=自民党新憲法草案)によって立憲主義にもとづく教育の根本を変質させてはなりません!
採決阻止を掲げて国会に押しかけよう!
12日午後4時より、参議院議員会館前にて集会を開催します!

2006年12月11日
教育基本法「改正」情報センター(代表:佐貫 浩)
URL:http://www.stop-ner.jp/

1 驚くべき事実が発覚―政府法案は自民党・新憲法草案を踏み台にしていた

 台風を理由とするASEAN会議の突然の延期により、安倍首相が、日程を早めて11日に帰国することになりました。このため、教育基本法改正法案が13日にも採決される危険性が生まれてきました。事実、与党の国対関係者は「『神風だ』と口をそろえて歓迎している。」と報道されているのです(朝日新聞12月9日付)。

 しかし、教基法改正法案の審議は、170時間もかけられたにもかかわらず、立法事実(教育問題の何をどのように解決するのか)も、立法者意思(各条項とその文言が何を意味しているのか)も明らかにされていません。

 そればかりか、12月5日での参議院教基法に関する特別委の審議では、何と、与党協議会のみならず、文科省も一緒になって、自民党の手による「新憲法草案」に基づいて法案を作成した、という驚くべき事実が明らかとなりました。神本議員の追及に対して、伊吹文科大臣は「自民党案との整合性はチェック」した(12月5日、神本議員に対する答弁)と明言したのです(注*)

*伊吹文科大臣:この提案は内閣が提出しておりますが、原案は文部科学省が作成しております。そして、その文部科学省が作成する原案の基本になっているのは、公明党と自民党の与党協議で出てきた案です。その各々の場面で、文部科学省も、そして自民党、公明党の与党協議会も自民党案との整合性はチェックいたしております。

 さすがにこれはまずいと考えたのか、塩崎官房長官は、「民主党が憲法草案をつくっていれば参考までに見ていたかも分からないと、そんな感じだろうと思います」(同)(注*)とトーンを下げた答弁をしています(詳しくは、センター論説「すべての報道関係者に訴えます。 165国会における教育基本法案審議の「劇的変化」をリアルにとらえ、〈憲法に準ずる法律〉の大改定が進行している重大事態に、報道のメスを!」(12/9))

*塩崎官房長官:今、伊吹大臣が答弁されたとおりだと思います。仮に、民主党が憲法草案をつくっていれば参考までに見ていたかも分からないと、そんな感じだろうと思います。……


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URL : http://university.main.jp/blog3/archives/2006/12/post_2445.html

千葉大学で“国会へ押しかける会”結成

■「意見広告の会」ニュース383より

千葉大学で“国会へ押しかける会”結成

12/10

 準憲法的性格をもつ教育基本法が、十分な逐条審議もされないまま、「やらせ問題」、「いじめ問題」での内閣府、文科省の責任問題も未解明のまま、今週にも与党によって会期末ぎりぎりで「改正」されようとしています。しかし、この「改正案」については、文科省の憲法擁護義務違反によって作成されたものであることが12月5日、伊吹文科大臣の国会答弁によって明らかとなっています(http://www.stop-ner.jp/tettei_kanshi03.html#061205)。
 このため、マスコミの報道封殺にもかかわらず、慎重審議を求める声は日増しに拡がっており、今や、「今国会で成立させるべきだ」との声は各種世論調査では10%台に留まっています。こうした中で、この間、国会で参考人・公述人をされた方々が連名で慎重審議を訴える声明を発表されるという異例の事態となっています(http://www.shutoken-net.jp/2006/12/061209_9appeal.html)。こうなった以上、連日、国会へおしかけて、今国会での成立を阻止するために全力を挙げなければなりません。

 千葉大学では10月に法経学部小林正弥先生、文学部三宅晶子先生などが中心になられて集会(@けやき会館)が開かれ、大学での運動の先鞭をつけました。そして、多くの方々がそれぞれの立場から色々な形で運動を続けられています。それらを引き継ぎつつ、今週、国会への要請、請願、監視のための行動に力を集中するために、有志が集まって、「教基法改悪阻止、千葉大学“国会へ押しかける会”」を8日に作りました。そして、国会での行動予定を随時、メールにてお知らせする態勢を取ることにしたいと思います。様々なお立場の方がいらっしゃいますので、Bccで遅らせて頂いていますことをご理解下さい。
 そこで、皆さんにお願いです。

1.会の趣旨に賛同していただけるなら、このメールを重複結構ですから、お知り合いの方に転送してください。
2.今、予定されている行動スケジュールは下記の通りです。ご多忙とは存じますが、毎回こられている方も、まだ参加したことがない方も、いまこのとき、国会前から変えていく運動に、ぜひぜひご参加ください。
3.教育基本法の改悪に反対する様々な団体がホームページで状況を刻々と公開しています。是非、以下のURLにアクセスして、状況と行動予定を把握してください。

教育基本法の改悪をとめよう!全国連絡会 http://www.kyokiren.net/
教育基本法「改正」反対市民連絡会 http://www.renrakukai.net/
教基法「改正」情報センター http://www.stop-ner.jp/

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教基法「改正」反対・阻止運動の模様、特設ページ

■「意見広告の会」ニュース383より

教育基本法「改正」情報センター事務局です。

 国会最終盤に入り、高揚している教基法「改正」反対、阻止運動の模様をリアルに伝えるために、センターHPに特設ページを設けました。
http://www.stop-ner.jp/assembly/index.html

 集会等の様子についての報道、写真のほか、ビデオも視ることができます。当日の雰囲気、熱気をぜひ味わってみてください。
 また、同様の情報について、参加者の皆様からの記事やリンク等のご要望もお寄せいただければさいわいです。


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教育基本法改正案、与党が「15日成立」確認

http://www.mainichi-msn.co.jp/seiji/gyousei/news/20061212k0000m010132000c.html

 自民、公明両党は11日の国対委員長らによる会談で、教育基本法改正案を15日までの今国会会期内に成立させる方針を確認した。野党が内閣不信任決議案の提出などにより徹底抗戦する場合は小幅の会期延長も検討する構えで、同改正案の参院特別委員会採決を予定している14日に最終判断する。……

[関連ニュース]
教育基本法改正案の廃案求める 龍谷大教員らが声明
「教育基本法の改悪許さん」 秋田市、県教組などが抗議デモ

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2006年12月11日

「公述人・参考人として教育基本法案の徹底審議を求めます」への市民緊急賛同ネット署名

http://www.fleic.dyndns.org/cgi-bin/appeal1206.cgi

 本ネット署名は、「【アピール】公述人・参考人として教育基本法案の徹底審議を求めます」への市民による緊急賛同署名です。

 12月13日(水)午後1時(日本時間)に、参議院教育基本法特別委員会に提出いたします。したがって、同日午前10時を署名集約時刻といたします。 …

【アピール】公述人・参考人として教育基本法案の徹底審議を求めます

私たちは、衆議院及び参議院の教育基本法に関する特別委員会において、参考人、地方及び中央公聴会での公述人として意見を述べた者です。私たちはそれぞれ自分の研究している専門的な立場などから、政府の教育基本法案について様々な危惧や問題点を指摘しました。
それらは、例えば次のような問題です。

1.政府法案は、「教育基本法(…)の全部を改定する」としていますが、なぜいま教育基本法の全面改定が必要なのか、ということが何も明らかにされていません。さらに、GHQによる押しつけなどという教育基本法制定史についての誤った認識が払拭されていません。

2.政府法案のように改定したら教育がどうなるのか、こんにち教育や学校が直面している「いじめ」をはじめとした諸問題が政府案によって解決されるのか、また、それらは現行教育基本法ではなぜ解決できないと考えているのか、などが何も明らかにされていません。

3.政府法案17条の教育振興基本計画には学力テストが盛り込まれることが予定されておりますが、これにともない、自治体の判断による各学校ごとのテスト成績の公表やテスト成績に基づく生徒一人当りの予算配分の制度なども導入されようとしています。これらの政策が、学校選択の「自由化」や「学校評価」「教員評価」とあいまって、教育をますます競争主義的なものとし、子どもの成長発達に今以上の歪みをあたえることは明白です。

4.現行の教育基本法は、教育の基本的な理念・原則・枠組と政治・行政の責務を規定したものです。その特徴は、憲法第99条「天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ」という規定と同様、近代立憲主義の原則に立ち、国家権力・行政権力を拘束する規範(権力拘束規範)になっているという点にあります。それに対して、政府法案は、子ども・家庭(保護者)・大学などに命令する規範(国民命令規範)が目立つものとなっています。政府には、このような重大な変更を行う正当な理由を明示する責務がありますし、立法府には、その是非を十分に審議検討する責務があります。

5.教育基本法のような理念法、教育の根本法規に「教育の目標」を規定すれば、その達成度の評価を通じて、教育の自律性・自主性や個人の内心の自由が侵害される危険があります。しかも、「目標」には「愛国心」をはじめ20を超える徳目が盛り込まれていますが、これは、国家が特定の「道徳規範」を強制することになります。

6.政府法案は現行法10条1項の「教育は不当な支配に服することなく」という規定を残していますが、政府法案の「不当な支配」とは何を指すのか、誰の何に対する支配のことなのかが明確ではありません。現行法第10条1項の「(教育)は国民全体に対し直接責任を負って行われる」の文言を削除し、「(教育は)この法律及び他の法律の定めるところによって行われる」という規定に変えた政府法案は、国会で多数で決めれば政府がどんなことでもできるようにしています。これは、国家・政府による教育への介入を無制限に許すことにつながります。

7.政府法案は憲法に違反するのではないかと危惧される内容を多々含んでいます。憲法との関係、子どもの権利条約との関係について、各条文の検証が必要です。特に、政府は、法案16条1項の根拠として、76年の最高裁学テ判決を援用していますが、その援用が最高裁学テ判決の理解としては誤っているばかりか、最高裁学テ判決に照らしても違憲と判断されうる内容となっています。

8.政府法案第13条の「学校、家庭及び地域住民その他の関係者は、教育におけるそれぞれの役割と責任を自覚する」というのは、具体的には何を意味するのか不明です。

以上に例示したことはほんの一部に過ぎません。私たちが述べた審議すべき重要な課題について、衆議院の特別委員会ではほとんど審議されませんでした。中央公聴会の場合は、私たちが述べたことは、一度も審議する時間もないままに与党のみによって法案採決が行われました。

教育基本法は教育に置ける根本法であり、憲法に準ずる大切な法律です。それを廃止して新法を制定しようとするならば、国民の意見を十分に聴き、それを国会審議に反映させるべきです。私たちが述べた意見は国民の意見の重要な構成要素だと確信しています。それについて、ほとんど議論がなされないままに法案が採決されるのは重大な問題であり、将来に禍根を残すことになります。

最近の世論調査でも、政府法案について、「今国会成立にこだわるべきではない」が55%で、「今国会での成立が必要」というのは19%に過ぎません。自民党支持者でさえ「今国会成立にこだわるべきではない」が53%で、「今国会での成立が必要」は25%です(日本経済新聞11月28日)。また、教育基本法「改正」で教育はよくなると思うかという質問に対して、「よくなる」と答えた人は4%、「悪くなる」が28%、「変わらない」が46%です(朝日新聞11月25日be)。国民の多数は今国会での成立を望んでいませんし、十分な時間をかけた徹底的な議論をこそ求めているといえます。

与党の中には、「何時間やったのでもう議論は十分」という意見があると伝えられています。しかし、このような大切な法律の制定では、何時間ということよりも、何をどのように議論したかということこそが問われなければなりません。参議院においても私たちが指摘した法案の内容そのものについての議論はきわめて不十分だといわざるをえません。

以上のようなことから、私たちは十分な議論のないままの拙速な採決に反対します。私たちは現行教育基本法と政府法案の関係、法案の各条文、条文と条文との関係などについて、十分な時間をかけた徹底審議を要求するものです。

2006年12月6日
市川 昭午(国立大学財務・経営センター名誉教授、参考人)
岩本 一郎(北星学園大学教授、公述人)
大田 直子(首都大学東京教授、公述人)
尾木 直樹(評論家・法政大学教授、参考人)
粕谷 たか子(静岡県高等学校障害児学校教職員組合執行委員長、公述人)
喜多 明人(早稲田大学教授、公述人)
高橋 哲哉(東京大学教授、公述人)
土屋 基規(神戸大学名誉教授、公述人)
出口 治男(弁護士・日弁連教育基本法改正対策協議会議長、公述人)
中嶋 哲彦(名古屋大学教授、参考人))
中森 孜郎(宮城教育大学名誉教授、公述人)
成嶋 隆(新潟大学教授、参考人)
西原 博史(早稲田大学教授、公述人)*
広田 照幸(日本大学教授、公述人)*
福田 誠司(都留文科大学教授、公述人)
藤田 英典(国際基督教大学教授、参考人)*
堀尾 輝久(東京大学名誉教授、参考人)
世取山 洋介(新潟大学助教授、参考人)
 *は呼びかけ人
    (2006年12月8日時現在)


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教育基本法改正反対、各種声明が続々あがる

佐賀大学教員有志、教育基本法「改正」に慎重な議論を求め、「改正」に反対する
北海道大学総合博物館教員一同、教育基本法「改正」に対する北海道大学総合博物館からのアッピール
群馬大学教職員 九条・平和の会/教職員有志、私たちは教育基本法「改正」案に反対します

■以下は,東京海洋大学職員有志(「意見広告の会」ニュース382より)

東京海洋大学職員有志は,教育基本法改正案に反対します

 現在,政府・与党は,改正の必要性も示せないまま,教育基本法改正案を拙速かつ強
行に成立させようとしています.この改正案は非常に問題点が多く,とりわけ次の2
点が重大です.

1)現行法での「国民のための教育」から「国家のための教育」への転換
2)現行法で保証されている「教育の国家介入からの独立」から「国家の教育への介入
」を法的に保証するという転換

 このように,最も重要な点について180度転換した,教育の在り方を根本から覆す
非常に危険な法案となっています.

 私たちは,教育・学問について社会的責任を有する大学人として,先の全国大学高専
教職員組合の反対アピール(11月15日)を支持し,本改正案に断固として反対しま す

2006年12月7日


[新聞報道]
教育基本法改正:反対訴え商店街パレード--高知 /高知
教基法改正反対で1万人集会 日教組、廃案求めデモ
教育基本法改悪強行許すな中央決起集会
教育基本法改正:改正案に反対、佐賀大教職員有志74人が声明 /佐賀
教育基本法改正:反対、1万2000人が集会
教育基本法改正:県教組、高教組が座り込み 「改悪」阻止訴え--鳥取 /鳥取
教育基本法改正:日教組が1万2000人反対集会 都内で

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横浜市大、教育基本法「改正」に反対する学内集会アピール

大学改革日誌
 ∟●最新日誌、12月8日(2)

横浜市大学内集会アピール

教育基本法「改正」に反対する

 政府・与党は、11月15日、16日の衆議院において、与党単独採決を強行し、教育基本法「改正」与党案を通過させました。そしていま与党は、臨時国会会期中に参議院で「改正」法を成立させることをめざしています。わたしたちは、大学に学び、教え働く者として、またさまざまなかたちで大学に関わるものとして、以下に挙げる理由から、この法案に反対し、これを廃案にするよう強く求めます。

①「愛国心」の押しつけ/心の自由の否定
 愛国心を持つかどうか、持つ場合はどのようなかたちで持ったり示したりするかは、個人が自由に判断すべきことであり、人格の自由な発展を掲げる現行の教育基本法は、それを保障しています。これに対して「改正」案は、どのような愛国心を持つべきかまで政府が強制できるようにするものです。「日の丸」・「君が代」の強制もねらいに含まれます。法案は、自由な人格の形成を否定し、基本的人権である心の自由を奪おうとしているのです。

②政府・政治権力による、教育の全面的な支配
 現行法は、政府が教育の内容を支配することを、「不当な支配」として禁止しています。これに対して「改正」案は、該当する部分を正反対の意味に変え、どのような価値観を持つべきかすら国家が決めて、こどもと教員に強制することを可能としようとしています。さらに、そのような強制を学校のみならず、家庭・地域にも及ぼそうとしています。

③大学における学問の自由を脅かす
 「改正」案が成立すれば、大学も無事ではありません。「改正」案では、大学にも特定の価値観を「教育の目標」として強制し、さらに同第16条(教育行政),第17条(教育振興基本計画)の規定によって評価と財政配分を通して大学の教育内容を、国家が統制できるようになってしまいます。これによって今でもすでに脅かされている学問の自由と大学自治の原則が、さらに踏みつぶされるおそれがあります。

④さまざまな差別・格差/男女平等原則の否定
 現行の基本法は等しく教育を受ける権利を保障しています。ところが「改正」案は、能力主義的な差別を行い、平等に教育を保障することをやめて、格差を拡大しようとしています。また、現行法にある、男女平等の原則のために男女共学を保障する条文を、「改正」案はそれを削除しており、男女平等の原則を否定しようとするものといえます。

⑤憲法改悪/平和主義の否定
 現行の基本法は「前文」において憲法の原則との結びつきを明示しているのに対して、「改正」案は、当該の部分を削除して日本国憲法との関係づけを断っています。このような点に端的に現れているように、「改正」案は、平和主義の原則を含む憲法の理念・原則を切り捨てようとしているといわざるをえません。安倍現政権は数年以内の憲法改悪実現をめざしています。この教育基本法改悪案もそのための準備の一環なのであり、断じて許すことはできません。

⑥「改正」の理由はない/審議過程に重大な瑕疵
 現行の教育基本法を変える必要があるというのであれば、それ相応の十分な理由が必要です。しかし、そのような理由はまったく挙げられていません。教育現場をめぐる深刻な問題は、現行の教育基本法にのっとった教育が行われていないために起きていることであって、その「改正」の理由にはなりません。

 また、タウンミーティングにおける「やらせ」に見られるように、政府が「世論」を捏造することによって法案成立を有利に運ぼうとしてきたことが、明らかになってきました。

 衆議院でも、こうした問題の真相を究明したうえで十分な審議を尽くすべきであったのに、与党が単独で採決を強行しました。このような進め方は到底適切なものとはいえません。

 人々が声を挙げれば、この不当な「改正」案の成立は阻止することができます。すべての人に、ともに法案の廃案を求めるよう訴えます。

2006年12月6日
横浜市大学内集会(ぷちしんぽ教育基本法の改悪に反対!)参加者一同

[新聞報道]
教育基本法改正、反対で集会 横浜市大でアピール採決

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2006年12月08日

教基法案は15日成立見通し 与党が野党に譲歩

http://flash24.kyodo.co.jp/?MID=RANDOM&PG=STORY&NGID=poli&NWID=2006120701000659

 政府、与党が今国会で最重要法案と位置付ける教育基本法改正案の成立は15日になる見通しが強まった。……

[関連ニュース]
教育基本法:改正案の採決、14日にも
8日の参院委採決を提案=野党は反対-教基法改正案
教育基本法改正:参院特別委、日程協議は物別れ
教育基本法改正:愛国心の表記巡り賛否両論--甲府で公聴会 /山梨
教育基本法改正:元小中校長56人、廃案求める声明 /岩手
弘前大:保健学研究科に博士課程 大学院に07年度創設 /青森
教育基本法改正:参院特別委、清水で公聴会 4氏が意見 /静岡
教育基本法改正:市民ら3500人、改正に反対し人間の鎖
教育基本法改正:改正案、慎重審議求める声--甲府、静岡で公聴会
教基法改正案問題点を指摘 元校長ら

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福井大学の取り組み、緊急共同声明「教育の国家統制を強める教育基本法「改正」案の廃案を求める」

■「意見広告の会」ニュース380より
大学改革日誌
 ∟●最新日誌、12月7日(2)経由

福井大学の取り組み

緊急共同声明「教育の国家統制を強める教育基本法「改正」案の廃案を求める」

         
 政府・与党は教育基本法「改正」案を11月16日の衆議院本会議で野党欠席のまま強行採決した。私たちは、戦後の平和と民主主義の象徴である準憲法ともいえる教育基本法の精神を否定する政府・与党の今回の暴挙に対して断固抗議するものである。現在、いじめによる自殺問題や高校の単位未履修問題が焦点となり、教育の在り方が根本から問われている状況において、それらの審議を尽くすことが国民に対する政府・与党の責任である。しかしながら政府・与党は、基本法「改正」を最優先課題とし、タウンミーティングでの「やらせ」質問や謝礼金の問題等の審議も「改正」問題とは別個に処理しようと画策している。

 教育基本法は、戦後日本の民主化の過程で平和と民主主義の理念を掲げた日本国憲法を踏まえた「教育憲法」(準憲法)ともいえるもので、戦前の教育勅語にかわる民主主義の崇高な理念を示したものである。教育基本法「改正」案の問題点は、以下の5点である。第1に、今回の「改正」の必然性・必要性の明確な説明がなされていないことである。現行法を完全に実施するのではなく、なぜ今「改正」なのか、説得的な理由がまったく示されていない。
 
 第2は、「改正」案には新たな条項として「教育の目標」(第2条)が付け加えられ、国民に求められる「必要な資質」として20項目にも及ぶ価値や態度が細かく規定されていることである。「改正」案は新たに具体的な教育価値や教育内容を定め、それを管理する教育内容統制法に、現行法を180度転換するものといえる。

 第3は、その「目標」の一つに、「国を愛する態度」が書き込まれ、その愛国心を国家が統制することが法的に正当化されようとしていることである。人間の態度や内心を拘束する法律への「改正」それ自体が、日本国憲法に違反するものといえる。9月21日の東京地裁による国旗・国歌強制への違憲判決は、まさしくそれを示すものである。

 第4は、教育の自由の理念が大幅に後退させられていることである。現行法の第10条(教育行政)に書かれた「不当な支配」禁止規定の全面否定である。

 第5は、教育振興基本計画の根拠規定が第17条に盛り込まれ、基本計画が閣議決定されればただちにその内容が教育の場に強制されるものとなることである。以上から、政府に対する監視の法である教育基本法の本来の役割が、政府の一方的な法文解釈と政策を絶えず合理化して教育の場に具体化していくための法に変質させられることを危惧する。
 
 私たち福井大学教職員組合と日本科学者会議福井支部、及び福井大学教職員有志は、教育の国家統制を強める教育基本法「改正」案の廃案を求め最後まで闘うことをここに宣言する。

2006年12月5日
福井大学教職員組合
日本科学者会議福井支部
福井大学教職員有志

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「基本法」 ドイツ語教師(「元」を含む)17名の要請書

http://homepage2.nifty.com/bahobaho/kuri/

2006年12月4日

参議院 教育基本法特別委員会委員各位
私たち 17 名は次のように要請いたします。

要請:教育基本法「改正」法案を採決しないでください

 私たちは大学などでドイツ語を教えた経験を持っています。または現在教えています。そのような形で大学などでの教育の一端に参加しておりましたし、参加しております。
 現在貴委員会で「教育基本法の全部を改正」する法案が審議されておりますが、私たちは次に述べる理由でこの法案に反対します。そして、貴委員会においてこの法案の採決を行わないように要請いたします。 ……


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立命館大学学友会、教育基本法「改正」案に対する徹底審議を求める緊急集会 

立命館大学学友会
 ∟●教育基本法「改正」案に対する徹底審議を求める緊急集会

 12月7日正午より西側広場で、教育基本法「改正」案に対する徹底審議を求める緊急集会が開催されました。……

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2006年12月07日

人間の鎖、教育基本法改正に反対し3500人が国会前を

http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/wadai/news/20061207k0000m040101000c.html

 キャンドルを手に教育基本法改正反対の声を上げる人たち=東京・永田町で6日午後5時24分、須賀川理写す 教育基本法改正に反対する市民団体の呼びかけで市民ら約3500人が6日夕、東京都千代田区の国会前で「ヒューマンチェーン」(人間の鎖)に参加した。ろうそくを持った参加者が歩道を埋め、「愛国心の押し付けノー」「教育格差を広げるな」とシュプレヒコールを上げた。……

[関連ニュース]
『教基法改正に反対』 県内大学教授らアピール 群馬県
教育基本法改正:山口地域労連など、阻止でデモ行進 /山口
教育基本法改正:群馬の明日をひらく革新懇話会、十分な審議求める /群馬
教育基本法:甲府市で地方公聴会開催 参院特委
国会会期、1週間延長を検討=「教基法」成立へ野党の動き警戒-政府・自民
教育基本法改正:参院特別委、あすの採決見送り
野党3党、会期延長の動きに反対姿勢

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全大教、「今なぜ改正か」及びやらせタウンミーティング問題、いじめ自殺、必修科目未履修問題の解明無しで、教育基本法「改正」案を強行する愚行は許されない

新首都圏ネットワーク
 ∟●「今なぜ改正か」及びやらせタウンミーティング問題、いじめ自殺、必修科目未履修問題の解明無しで、教育基本法「改正」案を強行する愚行は許されない

「今なぜ改正か」及びやらせタウンミーティング問題、いじめ自殺、
必修科目未履修問題の解明無しで、
教育基本法「改正」案を強行する愚行は許されない

2006年12月5日 全国大学高専教職員組合中央執行委員会

 教育基本法「改正」案は、安倍内閣の最優先課題に位置づけられて、11月16日に衆院で強行採決された。これほど重要な法案を強行するだけの正当性を疑問とする社説、投稿意見は少なくない。現在の衆院議員は小泉郵政解散選挙で選ばれた人々であり、また、教育問題はマニフェストにも無かった。一転して、安倍首相はその総裁選公約において新憲法を目指し、第9条を改めて「戦争をできる国」を、そしてそれを担う人づくりには教育基本法「改正」が必要であると唱えだした。

 当初の世論では、教育基本法「改正」が、つぎつぎと起きる教育問題解決に役立つという幻想を持つ意見が多かったが、安倍内閣の新憲法への準備としての教育基本法「改正」強行という本質が明らかになり世論にも変化がみられる。

 個々人の人格・可能性を尊重し、権力の教育への介入を制限する現行教育基本法を葬り、教育を国家の政策達成への手段に歪めるという意図を危惧する世論が急速に広がっている。遅ればせながらも衆院での強行採決あたりからマスコミ等も教育基本法「改正」の狙いの反教育性を指摘するものが多く書かれるようになった。

 全大教は、「改憲に道をつける教育基本法『改正』に反対する」という立場を明確にして、広く大学内外での反対の取組むことを提起してきた。教育関係団体との共同の必要性を訴えて、日教組や全教、私大教連、公大連等との共同の取組みをすすめてきた。

 衆院での審議では「改正」の根拠となる立法事実を具体的に示せず、また、なにを目指す改正かもまともに示さずに、ただ「制定後、60年を経たから」という説明にもならない言辞を繰り返している。やらせタウンミーティングやいじめ自殺、必修科目未履修問題などの教育問題とこの「改正」とは別である、と逃げている。教育基本法「改正」は、これらの根本的理解、解明なくして、何のための「改正」か、疑問である。これまでのところ教育基本法「改正」の目的、改変の構造などの審議が深まったとは言えず、人間教育の理解を欠いた政略的な法律の文言、制度いじりのごまかしの説明に終始している。

 ここで大学・高等教育について教育基本法「改正」がもたらす基本的問題について確認しておきたい。

(1)「改正」案は、第7条に大学の条を新設したが、このことは「改正」案の法構造の点では第2条の問題のある教育目的の教育システムに編入させられることになり、国策教育システムに組み込まれ、ひいては学問の自由(日本国憲法第23条など)に依拠する大学、高等教育の基本原則の形骸化を招くものである。

(2)「改正」案は、公教育システムを自主的、自立的な営みと位置づけるのではなく、「この法律及びその他の法律の定めるところにより行われるべきものであり」(第16条)とする。さらに、「政府」(内閣の意味になる)は教育の総合的かつ計画的な推進を図るために、「教育振興計画」を定めることにしている(第17条)。法律に基づくものであれば、大学・高等教育への介入も正当とされ、かつ、時の政府が学問、研究教育へ計画で指示を行うことが可能となる仕組みを備えている。

(3)大学・高等教育の目的、役割は、「改正」案の教育目的に拘束され、法律や振興基本計画に誘導されて、科学、学問が持つ少数意見からしか始まらない真理の発見という特性や権力や多数意見への疑問、批判というこれまで確認されてきた人権としての「学問の自由」の公の目的が許容されなくなる。学問、科学の開かれた発展は阻まれることになる。

 教育基本法「改正」のこの国会での審議中に重大な教育課題として浮上してきた、やらせタウンミーティングの世論操作、いじめ自殺、必修科目未履修と「改正」問題を切り離そうとしているが、こうした現前の課題に向き合わずに、教育基本法「改正」を語ることは許されるだろうか。それとも、「改正」の先取り的に政府の教育再生会議に丸投げで法律も無視するということなのか。3つの課題のうち、大学・高等教育に重要な関連をもつ必修未履修の問題について、対岸の火事として見過ごすことはできない。

 必修科目未履修問題が公表され、それに対して、教育委員会の学校教育への調査、監督責任、生徒への進学保障上の責任感から校長の自殺を生むなどの学校長のカリキュラム監督責任、大学進学競争での高校教育の歪みの指摘、週5日制とゆとり教育のひずみの影響などが糾弾を含めてかまびすしく指摘された。そして、生徒の進学保証や修学保証責任として、卒業までに不足授業時間数を補習で埋めることとする措置がとられることになった。学習指導要領を教育内容の国家基準として必修科目、時間数などに法的制裁を課しうるどうか、に疑問の声も少なくないことも触れておく。

 この問題の原因、要因の解明には、学校教育の体系、階梯のあり方に関わる重大な問題が関わっている。教育基本法「改正」は、学校階梯の接続を含めて子どもの学習、教育を受ける権利の保障の原則が欠落しており、とりわけ、高校教育のゆがみを解明しなければ、わが国の教育の基本問題の解決はありえない。また、大学のあり方が中等教育、初等教育のあり方を規定すると言われてきた。大学の入試制度が高校教育のあり方、内容に大きな影響をもたらしている。必修科目未履修問題は、大学入試のあり方も問われることであり、また、大学教育の導入教育等の課題とも密接に結びつく課題である。

 今、参議院での審議が続き、かつ、臨時国会の日程も少なくなる中で、大学、高等教育を担う教職員を組織する全大教として、教育基本法「改正」が持つ問題性を指摘し、大学、高専等で抗議の取組みを広め、強めることを訴える。かつ、参議院での審議でまっとうな教育論議を求め、会期などに拘泥する愚かな判断をしないように強く要請活動に取り組むことを呼びかける。


Posted by 管理者 : 掲載日時 2006年12月07日 00:01 | コメント (0) | トラックバック (0)
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2006年12月06日

「緊急要請」12月7日の共同行動、教育基本法「改正」案 最短で12月8日採決の危険性

■「意見広告の会」ニュース379より

「緊急要請」12月7日の共同行動

12月5日 国立大学法人法反対首都圏ネットワーク事務局

《緊急要請》
教育基本法「改正」案、最短で12月8日採決の危険性があります
国会議員へのファックスと、12月7日の共同行動への参加を訴えます

   2006年12月5日 国立大学法人法反対首都圏ネットワーク事務局

 教育基本法「改正」案の参議院の審議がいよいよ終盤にさしかかってきています。12月4日に地方公聴会、12月5日に一般質疑、12月6日の午後に地方公聴会の開催が決まっています。政府与党は、参議院での審議時間が通常の基準とされている衆議院での審議時間の3分の2を超えたということで、最短で12月7日に総括質疑、8日に本会議というシナリオを考えているといわれています。 

 憲法に准じるとされている教育基本法の改正が、通常の法律と同じように運ばれてよいのでしょうか?新聞の社説では一部を除き、衆議院での拙速な採決を批判するとともに参議院での徹底審議を訴えています。地方公聴会などでは与党参考人ですら、慎重審議を主張しています。大学や様々な団体でも衆議院通過後に続々と反対や慎重審議を求める声明があがっています。

 問題は、このような声が国会に直接届いていないことだと言われています。衆議院の審議時に比べて、参議院議員に届いているファクスや手紙の数は半分以下に激減しているそうです。法案を審議している参議院教育基本法特別委員の議院室のファクス用紙が廊下にあふれ出て足りなくなるまで、私たちの意志を国会に届けましょう。いろいろなことを長く書くのでなく、要点だけをはっきりと書くことが読まれるポイントです。与党の議員には、「改正案の廃案と徹底審議を」を、野党議員には、「野党国対委員長声明支持(注1参照)」を簡潔に訴えることが大切と思われます。

 また、ヤマ場を迎える12月7日には、全大教、私大教連ほか首都圏ネットも含める大学関連7団体で共同で議員要請と傍聴行動を行います。私たちの声を直接議員に届けるよいチャンスです。一人でも多くの皆さんの参加を訴えるものです。

 この2-3日がほんとうに勝負です。皆さんもさっそくファクスを送信してください(注2)。そして、周りの人たちにもファクスを打つように声をかけてください。そして12月7日の共同行動に参加しましょう。

注1)
野党4会派国対委員長共同声明文

民主党・新緑風会
郡司 彰
日本共産党
井上 哲士
社会民主党・護憲連合
近藤 正道
国民新党
長谷川 憲正

 教育基本法案は11月16日に参議院に送付され、11月22日から教育基本法に関する特別委員会にて議論が行われています。様々な観点から質疑が行われ、問題点が明らかになってきています。また、国民の大多数は、今国会での拙速な成立を望んでおりません。それにもかかわらず、与党は総理の外遊に合わせて法案を成立させようとしています。

 衆議院の議論を通じて明らかになった、タウンミーティングにおけるやらせの問題や、いじめ、そして未履修の問題が解決したわけではありません。さらに、参議院のわずかな審議の中でも、各会派審議するべき重要課題は多数あることがわかりました。その中でも以下の点については野党4会派で共有できる重要課題だと考えています。

1.教育に個人の内心に係わる目標を法律で定めることはふさわしいのか。
2.不当な支配とは何か。
3.機能していない教育委員会制度や無責任な文部科学省等の教育行政をどのようにするのか等。

 法案に関する審議は緒についたばかりです。私たち野党4会派は、引き続き参議院での徹底審議を求めていきます。

********

注2)
参議院教育基本法に関する特別委員会委員リスト
役職 氏名 会派 会館ファックス メールアドレス
委員長 中曽根弘文 自民 03-3592-2424 info@hiro-nakasone.com
理事 岸 信夫 自民 03-5512-2207 comment@kishi-jpn.com
理事 北岡秀二 自民 03-5512-2236 shuuji_kitaoka@sangiin.go.jp
理事 保坂三蔵 自民 03-3502-2095 sanzo_hosaka@sangiin.go.jp
理事 佐藤泰介 民主 03-5512-2411 taisuke_sato@sangiin.go.jp
理事 櫻井 充 民主 03-5512-2324 mitsuru@dr-sakurai.jp
理事 連 舫 民主 03-5512-2214 info@renho.jp
理事 風間 昶 公明 03-5512-2240 hp_mail@kazama-hisashi.net
委員 岩城光英 自民 03-3593-2030 mitsuhide_iwaki@sangiin.go.jp
委員 小野清子 自民 03-5512-2330 kiyoko_ono1@sangiin.go.jp
委員 岡田直樹 自民 03-5512-2225 naoki_okada@sangiin.go.jp
委員 岡田 広 自民 03-5512-2410 hiroshi_okada@sangiin.go.jp
委員 小泉昭男 自民 03-5512-2426 info@koizumi-akio.com
委員 小泉顕雄 自民 03-5512-2539 koizumi-akio@ares.eonet.ne.jp
委員 鴻池祥肇 自民 03-3502-7009 kounoike@kounoike-web.com
委員 坂本由紀子 自民 03-5512-2523 yukiko_sakamoto@sangiin.go.jp
委員 中島啓雄 自民 03-5512-2326 hnakashima@wood.odn.ne.jp
委員 南野知恵子 自民 03-3503-6887 chieko_noono@sangiin.go.jp
委員 外添要一 自民 03-5512-2219 youichi_masuzoe@sangiin.go.jp
委員 松村祥史 自民 03-5512-2728 yoshifumi_matsumura@sangiin.go.jp
委員 神本美恵子 民主 03-3508-0010 mieko_kamimoto@sangiin.go.jp
委員 下田敦子 民主 03-5512-2532 info@shimodaatsuko.net
委員 鈴木 寛 民主 03-5512-2635 info@suzukan.net
委員 西岡武夫 民主 03-5512-2542 nishioka2424@ace.ocn.ne.jp
委員 林 久美子 民主 03-5512-2639 hayashi@93co.jp
委員 広中和歌子 民主 03-3502-8817 hironaka@st.rim.or.jp
委員 福山哲郎 民主 03-5512-2614 kokkai@fukuyama.gr.jp
委員 藤本祐司 民主 03-5512-2508 yuuji_fujimoto@sangiin.go.jp
委員 水岡俊一 民主 03-3591-0510 shunichi_mizuoka@sangiin.go.jp
委員 浮島とも子 公明 03-5512-2627 info@t-ukishima.net
委員 山下栄一 公明 03-5512-2622 mail@yamashita-eiichi.com
委員 鰐淵洋子 公明 03-5512-2307 info@wanibuchi-yoko.com
委員 井上哲士 共産 03-5512-2710 satoshi_inoue@sangiin.go.jp
委員 近藤正道 社民 03-5512-2740 masamichi_kondo@sangiin.go.jp
委員 亀井郁夫 国民 03-5512-2634 ikuo_kamei@sangiin.go.jp


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歴史学関連諸学会、教育基本法「改正」案の参議院における廃案を求める共同アピール

新首都圏ネットワーク
 ∟●声明「教育基本法「改正」案の参議院における廃案を求める歴史学関連学会の共同アピール」

声明「教育基本法「改正」案の参議院における廃案を求める歴史学関連学会の共同アピール」

 先の国会で継続審議となった教育基本法「改正」案は、11月16日衆議院本会議で強行採決され、翌日参議院で審議入りした。私たち歴史学関連諸学会は、歴史研究・教育に関わる学会として、以下の緊急アピールを発表するものである。

 政府・与党は、現行の教育基本法の「改正」を、その必要性を明確に説明できないままに今国会で成立させようとしている。政府は、現在の教育現場にあるいじめなどのさまざまな問題を「改正」の理由としているが、現在の教育の抱えている問題は、むしろ教育基本法の精神が貫徹していないことに起因すると考える。教育基本法は、アジア・太平洋戦争の反省の上に立ち、日本国憲法とともに、民主主義と平和を基本理念に掲げて日本の教育の大きなよりどころとなってきた。この「教育の憲法」ともいえる教育基本法を、充分な議論もないままに拙速に「改正」することは許されない。

 政府・与党の「改正」案は、伝統・文化の尊重や国・郷土を愛する態度を強制するものとなっている。現行の教育基本法は、戦前の「教育勅語」が愛国心を称揚するなかで、日本が他国・他地域に対する侵略と戦争の道を歩んだことへの深い反省のもとに成立した。日本の歩んだ歴史を想起するならば、「伝統」「文化」や愛国心を無条件で教育の中心に据えることは重大な問題であるといわざるを得ない。

 また、「改正」案は、国による評価のもと、競争的な教育を導入しようとするが、これによって教育の機会均等が損なわれ、教育格差が拡大することが危惧される。加えて「改正」案は、「全体」に対する教育の責任を明記した文言を削除するなど、国および地方行政による教育の統制をいっそう強める危険性をもつものとなっている。さらに、大学が「社会の発展に寄与する」ことを目的とした新設条項は、「発展」の名のもとに、学問の自由への介入が増す危険性をはらんでいる。

 歴史学関連諸学会は、拙速に教育基本法を「改正」しようとする現在の動きに大きな危惧を抱くものであり、充分な審議がつくされていない教育基本法「改正」案を参議院において廃案とすることを強く求める。
                                   
2006年12月1日

 大阪歴史科学協議会 大阪歴史学会 九州歴史科学研究会 京都民科歴史部会 熊本歴史科学研究会 専修大学歴史学会 総合女性史研究会 地方史研究協議会 朝鮮史研究会幹事会 東京学芸大学史学会 東京歴史科学研究会 名古屋歴史科学研究会 奈良歴史研究会 新潟史学会 日本史研究会 日本史攷究会 広島西洋史学研究会 宮城歴史科学研究会 歴史科学協議会 歴史学研究会 歴史教育者協議会


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岐阜大学教職員有志、教育基本法「改正」案の廃案を求めるアピール

新首都圏ネットワーク
 ∟●教育基本法「改正」案の廃案を求める岐阜大学教職員有志アピール

教育基本法「改正」案の廃案を求める岐阜大学教職員有志アピール

 岐阜大学に学び,働く,学生・教職員の皆さん、そして 岐阜県 民の皆さん。私たち岐阜大学の教職員有志は,学校教育に携わるものとして,現在,参議院に送付されている教育基本法「改正」案が,その内容,審議手続きから見てあまりにも多くの重大な問題を含んでいると考え,国会に対してこれを廃案にするよう強く訴えるものです。

1. 内心の自由と学問の自由を脅かす

 政府提出の教育基本法「改正」案 (以下、「改正」案)は、現在の教育基本法第 10条にある、教育は「国民全体に対し直接責任を負って行われるべきものである」の文言を削り、代わりに「この法律及び他の法律の定めるところにより行われるべきもの」としています(「改正」案第16条)。政府が教育振興基本計画を定める(「改正」案第17条)こととあわせて考えれば、国が教育の条件だけでなく、内容にまで基準を設定し、その達成度評価とそれに基づく財政配分を通して統制できる仕組みが作られています。「改正」案第2条に新たに付け加えられた、教育の目標(「我が国と郷土を愛する」など)は、この流れの中で評価されるとすれば、各自が自由に考えるのではなく、ある一定の基準に沿った考えを強制させられることも予想されます。これは、学問の自由を大きく脅かすものであり、さらには学生が学び判断する内心の自由をも侵す危険性を持っています。

2. 緊急の教育問題を最優先するべきである

 現行の教育基本法は、第二次世界大戦の反省に基づき、憲法と一体となって国民一人ひとりの自主的・自律的な人格形成の営みを保障するもので、「教育の憲法」と呼ぶべき重みを持つ法律です。しかしそういった重要な法律を、なぜ今変える必要があるのかについて、国会の議論も国民的な議論も不十分であることは、各種の世論調査でも示されています。一方、現在報道されている、学力問題、必修科目未履修問題、いじめによる自殺など、教育問題の解決は急務の課題です。しかし政府は、国会で「基本法とは別問題だ」とするだけで、なぜ今「改正」案が必要なのかには答えていません。今取り組むべきことは、教育現場が直面する課題の解決への取り組みであるべきです。

 「改正」案については、多々の議論が存在しますが、少なくとも以上の 2点について、国会は慎重かつ十分なる議論を尽くすべきだと思われます。性急な「改正」をすれば、今後に大きな禍根を残すことになります。私たちは、今国会において政府提出の教育基本法「改正」案を廃案し、教育をめぐる国会での議論について一から出直すことを強く求めるものです。

【アピール呼びかけ人】
長野宏子
(教育学部)
竹森正孝
(地域科学部)
別府哲
(教育学部)

【賛同者】
48名(2006年12月2日現在)

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「愛国心」に根強い反発、教基法地方公聴会

http://book.jiji.com/kyouin/cgi-bin/edu.cgi?20061205-2

 参院教育基本法特別委員会は4日、新潟、長野、神戸、徳島の4市で地方公聴会を開き、同法改正案について、地元の有識者、教育関係者らから意見を聞いた。焦点の1つである「愛国心」をめぐっては、「法律に規定することに疑問を感じる」などと反発する声も根強かった。……

[関連ニュース]
審議不足、厳しく批判 神戸で教育基本法参院公聴会
「家庭教育」条項を評価 教育基本法 長野で公聴会
教育基本法改正:「廃案を」市民ら100人、座り込みで訴え--長崎駅前 /長崎
教育基本法改正:公述人4人が是非など意見 徳島で参院特別委地方公聴会開く /徳島
教育基本法改正:「明確な理由ない」 参院特別委公聴会、慎重審議の声相次ぐ /兵庫
教育基本法改正:県立大教職員有志、反対アピール /滋賀
教育基本法改正:長野で地方公聴会 審議に賛否、「国民に問うべきだ」意見も /長野
教育基本法改正:慎重論が相次ぐ--参院の地方公聴会
教育基本法改正:公述人4人が是非など意見 徳島で参院特別委地方公聴会開く /徳島

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教育基本法、参院特別委 7日の採決見送りで与野党合意

http://www.mainichi-msn.co.jp/seiji/feature/news/20061206k0000m010108000c.html

 参院教育基本法特別委員会は5日の理事懇談会で、7日の委員会採決を見送ることで与野党が合意した。与党側は7日の委員会採決、8日の参院本会議での成立を目指していたが、野党側の要求を受け入れた。ただ、野党の出方を見極めるため、8日の委員会採決、本会議緊急上程の構えは崩していない。

[関連ニュース]
成立は来週にずれ込みも 与党、教育基本法案で

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自由法曹団、教育基本法「改正」-立法事実の再検証を求める-「やらせ」タウンミーティングが意味しているもの

自由法曹団
 ∟●教育基本法「改正」-立法事実の再検証を求める-「やらせ」タウンミーティングが意味しているもの

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2006年12月05日

滋賀県立大学教職員有志、教育基本法「改正」に反対するアピール

教育基本法「改正」に反対する滋賀県立大学教職員有志のアピール

 去る11月15日、「教育基本法改正案」が、与党による単独採決によって衆議院を通過しました。現行の教育基本法は、1947年の制定以来、日本社会の幅広い構成員から支持され、また、その内実が鍛え上げられてきました。いくつかの時代的制約を受けた限界を内包しているとはいえ、そのような現行の教育基本法が、なぜ、このような強引かつ拙速な手続きで、「全面的に」改定されなければならないのでしょうか。現在審議中の改定案を見る限り、わたしたちは強い憤りを抱かずにはいられません。

 第一に、その内容の如何にかかわらず、「教育の目標」を国家が法で規定する際には、教育の自由、思想・信条の自由の尊重の観点から、抑制的であるべきです。にもかかわらず、改定案は、戦前の「教育勅語」に逆戻りするかのように、社会的にも異論の多い徳目を「教育の目標」として20以上も挙示しています。国家が恣意的に解釈・判断する態度の「達成」を教育に求める改定案のあり方は、日本国憲法が認める精神的自由を著しく侵害するものです。

 第二に、改定案は、学問の自由・大学の自治を奪い、国家による大学の教育・研究に対する強力な介入を可能にするものです。そこでは、大学の教育・研究は、時々の政府が国会の審理すら受けずに策定する「教育振興基本計画」における目標・評価に従わねばなりません。教育・研究の自由が失われるのはもちろんのこと、短期的な成果達成が金科玉条になり、長期的な見通しをもった研究がやせ細っていく恐れがあります。

 第三に、性別によって教育機会に差ができることを禁じた「男女共学」条項の削除、新設された障害児教育条項に特に顕著にみられる能力差別的な教育の肯定など、改定案は、これまで日本社会に生きる無数の人々が、歴史に学び、不断の努力で獲得してきた価値や理念をないがしろにするものです。また、現在の日本の公教育が抱え、克服しなければならない差別・選別、格差をさらに強化しようとするものです。

 滋賀県立大学は、開学以来、「キャンパスは琵琶湖、テキストは人間」をモットーにしてきました。わたしたちは、自らが学び、研究する琵琶湖周辺の地域に、またここに繋がる広い世界に多種多様な人々が存在し、それぞれの文化を育み、社会生活を営んでいることを深く理解し、その姿に学びながら平和で民主的な社会の形成に寄与することをめざしています。改定案は、こうした滋賀県立大学の教育・研究理念と真っ向から対立するものと考えざるを得ません。ここに、わたしたち滋賀県立大学教職員有志は、「教育基本法改正案」に反対の意を表明し、同案を廃案にすることを強く求めます。

2006年12月3日
滋賀県立大学教職員有志

「呼びかけ人」事務局
竹下秀子・京樂真帆子・河かおる・松田洋介

2006年12月4日現在の賛同者数 計55名(名前は省略)

[新聞報道]

以下は,京都新聞(12/04)より

教基法案の廃案を訴え 滋賀県立大教職員有志

 彦根市の滋賀県立大教職員有志は4日、「教育基本法『改正』に対するアピール」を公表し、参院で審議中の同法案の廃案を訴えた。

 竹下秀子・人間文化学部教授や京樂真帆子・同助教授ら4人が呼びかけ人となり、教職員計55人が賛同した。

 アピールは、教育基本法の改正案について「学問の自由・大学の自治を奪い、国家による大学の教育・研究に対して強力な介入を可能にする」など3点の反対理由を挙げた。その上で「平和で民主的な社会の形成に寄与することをめざす滋賀県立大の教育・研究理念に真っ向から対立する」としている。


Posted by 管理者 : 掲載日時 2006年12月05日 00:04 | コメント (0) | トラックバック (0)
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岩手大学教職員有志、教育基本法「改正」案の廃案を求めるアピール

■「意見広告の会」ニュース378より

「教育基本法『改正』案の廃案を求める岩手大学教職員有志アピール」の取り組みの結果について

  2006年12月2日    

同アピール・呼びかけ人代表 横山英信
    (岩手大学人文社会科学部)

 「意見広告の会」ニュース376号で御紹介いただいた,「教育基本法「改正」案の廃案を求める岩手大学教職員有志アピール」の取り組みは11月30日に賛同者の集約を行いました。
 その結果,135名の方から御賛同をいただき,呼びかけ人18名と合わせて153名の連名で12月1日に以下のアピールを発表しました。
 岩手大学の全教職員は約810名ですので,153名はこの約2割に相当します。とくに人文社会科学部と教育学部ではそれぞれ教員の過半数が呼びかけ人・賛同者になって下さいました。
 私たちの取り組みは,「改正」案が11月16日(木)に衆議院本会議で強行採決されたことを受けて,11月21日(火)に全教職員に向けて「アピール」への賛同を呼びかけ,30日(木)に賛同者の集約を行うという,「勤労感謝の日」,土・日を除く正味7日間の「短期決戦」でした。
 このような短期間にも関わらず,135名もの方が賛同者(名前公表)になって下さったことは,「改正」案の内容と審議過程がいかに多くの問題点を抱えているかを岩手大学教職員の皆さんが認識しているかを示すものです。
 集約日翌日の12月1日(木)に,岩手県庁で「有志アピール」についての記者会見を行いました。これについては,12月1日の「岩手日報」夕刊,12月2日の「朝日新聞」岩手県内版などに掲載していただきました。また,1日付で「有志アピール」を参議院教育基本法特別委員会委員長,参議院議長,各政党に送付しました。
 この「有志アピール」の取り組みを踏まえて,今後も学内外で「改正」案廃案に向けて様々な取り組みを行っていくつもりです。
 全国の皆さん,情勢は厳しいですが,御一緒に最後の最後まで頑張りましょう。



教育基本法「改正」案の廃案を求める岩手大学教職員有志アピール

2006年12月1日

 岩手大学に学び,働く,学生・教職員の皆さん。岩手県民の皆さん。私たち岩手大学の教職員有志は,学校教育に携わるものとして,現在,参議院に送付されている教育基本法「改正」案が,その内容,審議手続きから見てあまりにも多くの重大な問題を含んでいると考え,国会に対してこれを廃案にするよう強く訴えるものです。

「改正」の目的はどこにあるのか
 現行の教育基本法は,日本国民をアジア・太平洋戦争に駆り立てた一因が教育勅語を中心に据えた戦前の国家主義的教育にあったという反省を踏まえ,主権在民・基本的人権の尊重・平和主義の3原則を根幹とする日本国憲法の理念を実現するため,国民を個人=人間として尊重し,一人一人の豊かな人格を形成することを目的として制定されました。

 しかるに今回の教育基本法「改正」案は,この理念を180度転換し,子どもたちの健やかな成長を保障するための教育ではなく,国家のための教育を行おうとしています。これは,「改正」案が,第2条(教育の目標)において,「公共の精神」や「我が国と郷土を愛する態度」を養うなど,その内容が多義的な文言を法律に明記することによって,政府がその意味・内容を定め,国民に押しつけることになりかねないものとなっていること,また,第16条(教育行政)や第17条(教育振興基本計画)において,政府が教育に関する多様な意見に耳を傾けることなく,教育内容を上から定め,それを評価と財源配分によって全国津々浦々まで徹底させようという内容になっていることなどに明瞭に見てとることができます。これは大学における学問の自由にとっても大きな問題です。

今求められていることは現行教育基本法の理念に沿った教育行政ではないか
 現在の日本社会における子どもたちをめぐる様々な問題については,私たちも心を痛めており,またこれに対する早急の対応が必要だと考えています。しかし,これらの問題は,現行教育基本法が原因で起きたものでしょうか。

 子どもたちをめぐる問題は一般社会と切り離されたところに存在するわけではありません。子どもたちの世界は大人社会の反映です。子どもたちをめぐる諸問題を根本的に解決しようとするならば,競争第一主義,経済第一主義の中で人が人として尊重されていない今の日本社会そのものを見直すことが必要でしょう。

 また,教育の側に問題があるとするならば,その責任は現行教育基本法にあるのではなく,基本法の理念に一貫して背を向けてきた現行の教育行政にあると言うべきです。教育現場で実際に行われてきた教育は,基本法の理念に沿った教育を望む多くの国民・教職員の声を無視した,政府方針に沿った教育行政が色濃く反映されたものだったからです。教育分野で今求められているのは,基本法を「改正」することではなく,基本法の理念に沿った教育行政を行うことです。

教育基本法を「改正」する合理的な理由は示されたのか
 今国会で教育基本法「改正」案が上程されて以来,いじめ自殺や単位履修不足などの問題が次々に発覚しました。これらは現在の教育をめぐる矛盾が集中的に現れた問題です。しかしながら,「改正」案の国会審議において,教育基本法の「改正」によってこのような問題が解決されるかとの質問に対して,政府は「基本法とは別問題だ」とするだけでした。ここから見えてくるのは,基本法を「改正」しようとしている政府・国会議員たちは実際に起きている問題にどう対処するかにはほとんど関心が無く,ただただ教育への国家統制を強めたいがためだけに基本法を「改正」したがっている,という事実です。

 また,この間の国会審議の中で,内閣府の「教育改革タウンミーティング」において文部科学省が教育基本法「改正」に賛成する「やらせ質問」を行っていたことが発覚しました。これは政府による完全な世論誘導であり,民主主義の原則からも許されるべきことではありません。このような民主主義に反する行為を行っていた政府に,そもそも教育の根幹に関わる法案を提出する資格などないと言っていいでしょう。

 政府・与党は,11月15日の衆議院特別委員会での与党単独採決,16日の衆議院本会議での与党単独採決にあたって,「前国会から100時間を超え,審議を尽くした」と言っていますが,「現行教育基本法のどこが問題か」「なぜ,変えなくてはいけないのか」について政府からの説得力のある説明はほとんどありませんし,先に触れたように現在起こっている諸問題の解決と教育基本法「改正」は無関係だとも言っています。いまだ,基本法を「改正」する合理的な理由は何一つ示されていないのです。

教育基本法「改正」案は廃案に
 このような中で,「この機を逃したら2度と改正ができなくなる」「成立させられなかったら内閣の求心力が落ちる」「党のイメージダウンを避けるために,来年の統一地方選挙,参議院選挙の前に成立させておきたい」などの理由で,今国会で「改正」案成立を強行するなど言語道断です。

 世論調査を見てみても多くの国民は今国会での成立を望んでいませんし,また,11月15日の衆議院特別委員会での採決にあたっては,多くの新聞が社説・論説で,「改正」案の内容や国会審議の進め方について批判しています。

 私たち岩手大学教職員有志は,今国会において政府提出の教育基本法「改正」案を廃案にし,教育をめぐる国会での論議については一から出直すことを求めるものです。

教育基本法「改正」案の廃案を求める岩手大学教職員有志アピール
  呼びかけ人・賛同人

  【呼びかけ人】18名(名前は省略)
  【賛同人】 135名(名前は省略)
  合計 153名


Posted by 管理者 : 掲載日時 2006年12月05日 00:03 | コメント (0) | トラックバック (0)
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日本女性学会、教育基本法「改正」に関する緊急声明

大学改革日誌
 ∟●最新日誌、12月4日(1)
日本女性学会、教育基本法「改正」に関する緊急声明(2006年12月1日)

教育基本法「改正」に関する緊急声明

 11月16日、教育基本法改正案は、野党欠席という異常事態の下、自民・公明の連立与党による単独採決によって衆議院を通過し、現在、参議院での審議に入っている。教育に関わる憲法とも言われる重要な法律の改正が、十分な審議を尽くさないままに遂行されようとしていることに対して、日本女性学会はここに声明を発するものである。

 今般の教育基本法「改正」の与党案については、実に多くの個人および団体から疑問や反対意見・声明が提出されており、議論すべき点は多方面にわたっている。改正案には、日本女性学会が結成の柱とする「あらゆる形態の性差別をなくす」という観点からも、看過できない種々の問題点がふくまれている。

 まず、現行第5条「男女共学」(「男女は、互いに敬重し、協力しあわなければならないものであって、教育上男女の共学は、認められなければならない」)の削除は、教育分野における男女平等の根幹をゆるがすものである。この条項は、戦前の学校教育システムが男女別学・別学校体系により女性差別を制度化していたことへの反省に基づき、男女共学の基本を謳ったものである。現在もなお、高等教育進学率における男女間格差や、後期中等教育および高等教育での専攻分野における男女比率のアンバランスなど、就学経路上の男女平等を確立する課題は山積している。女性学研究は、そうした就学経路上の男女格差が社会的・文化的に生み出されるプロセスや、教育における男女間格差が雇用などの性差別の問題とつながっていることなどを明らかにしてきた。第5条の削除は、それらの課題解決の進展を阻むのみならず、男女特性論に基づいた公立の別学校を新たに誕生させるなど、男女をことさらに区別した教育を展開させる誘因になるのではないかと強く危惧する。

 その危惧は、現行法には存在しない「家庭教育」と「幼児期の教育」という二つの新設条項についてもあてはまる。「父母その他の保護者」の「子の教育」に関する「第一義的責任」をさだめた第10条「家庭教育」と、「幼児期の教育は、生涯にわたる人格形成の基礎を培う重要なものである」と謳った第11条「幼児期の教育」は、教育や福祉の分野を、国家の責務から「家庭」の責務に転換していく方向性をもつものであり、さらには「母性」や固定的な性別役割分担の強調につながる危険性がある。

 一方、改正案は、第2条「教育の目標」第3号(「正義と責任、男女の平等、自他の敬愛と協力を重んずるとともに、公共の精神に基づき、主体的に社会の形成に参画し、その発展に寄与する態度を養うこと」)の中に、現行法には含まれていない「男女の平等」という理念を掲げている。しかし、そもそもこの第2条そのものが、国民に求められる「徳目」をさだめる性格をもち、私たちの精神的自由を侵す危険性をはらんだものである。男女平等は国民にとっての権利であり、名宛人を国家とする教育基本法においては、「教育上男女の平等は保障されなければならない」といった国家の責務をさだめる条項として位置づけられるべきである。にもかかわらず、改正案における「男女の平等」は、国民にもとめられる「徳目」として掲げられており、その位置づけには大きな疑問が残る。

 同じく第2条第5号(「伝統と文化を尊重し、それらをはぐくんできた我が国と郷土を愛するとともに、他国を尊重し、国際社会の平和と発展に寄与する態度を養うこと」)は、愛国心を強制するものとして幅広い抗議を巻き起こしているが、この条項については性差別の撤廃という観点からも、重大な問題がある。この条項に含まれる「伝統と文化の尊重」という文言は、近年のジェンダー・フリー・バッシングのなかでさかんに使われているフレーズであり、「伝統や文化」といった多義的でしかあり得ない概念によって定義された「教育の目標」条項が、今後政治的に利用されていく可能性は極めて高い。

 その可能性は第2条全体に対して言えることであり、この条項と、現行法第10条「教育行政」を「改正」した第16条第1項(「教育は、不当な支配に服することなく、この法律及び他の法律の定めるところにより行われるべきものであり、教育行政は、国と地方公共団体との適切な役割分担及び相互の協力の下、公正かつ適正に行われなければならない」)とが連動することにより、「教育の目標」に沿わないと解釈された教育実践や教育運動は、「不当な支配」に相当するものとして排斥されていくだろう。現行の教育基本法第10条が、戦前の反省を踏まえて目指した、国家権力の中枢に近いところに位置する「官僚とか一部の政党」(昭和22年3月14日衆議院・教育基本法案委員会・政府委員答弁より)による「不当な支配」の排除とは、まったく逆の方向への「改正」と言わざるを得ない。

 多くの課題を残したまま、広範な抗議の声を無視して、政府与党は、近々12月8日にも教育基本法改正案の成立を目指している。日本女性学会は、性差別の撤廃という設立の趣旨を貫く立場から、今般の教育基本法「改正」の動きに強く抗議するものである。

日本女性学会 第14期 幹事会
2006年12月 1日


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教育基本法廃案を求める各地の動き

教育基本法改正:平和憲法を守る県民会議、熊本市内で反対の座り込み /熊本
教育基本法改正:ストップ!「改悪に反対する市民連絡会」緊急アピール /大分
教育基本法改正案:地方公聴会で慎重論「改正理由がない」
教育基本法改正を批判 同大で大江健三郎さん講演
教基法改正案で公聴会 神戸
教育基本法改悪案 “採決急げ”は通らない
教育基本法改悪に反対 むきだし国家統制 関連15学会シンポ

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愛国心批判や改正に慎重論 教基法で地方公聴会

http://flash24.kyodo.co.jp/?MID=RANDOM&PG=STORY&NGID=poli&NWID=2006120401000161

 参院教育基本法特別委員会は4日午前、新潟、神戸両市で公聴会を開き、地元有識者らから教育基本法改正に関する意見を聞いた。政府案の「愛国心」条項への批判や改正に対する慎重論が目立った。……

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2006年12月04日

教基法改正案で攻防ヤマ場、週内成立めぐり与野党

http://flash24.kyodo.co.jp/?MID=RANDOM&PG=STORY&NGID=poli&NWID=2006120301000332

 国会は今週、政府、与党が最重要法案と位置付ける教育基本法改正案について、8日の参院本会議採決・成立を目指す与党と、成立阻止を図る野党との攻防が大きなヤマ場を迎える。……

[関連ニュース]
教育基本法改正:参院特別委、4日に地方公聴会
やらせTM最終報告、来週中にも提出
タウンミーティングで不正な会計処理
教育基本法改悪法案 文科省担当部署の「やらせ」関与 大義なし さらに鮮明
教基法改正案成立へヤマ場=会期末にらみ攻防激化-与野党

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教育基本法廃案を求める各地の動き

教基法改正案廃案求め 岩手大教職員有志
教育基本法改正:市民団体、県と県教委に申し入れ /広島
教育基本法改正:北星学園女子中生徒の反対意見書、学校に批判匿名メール /北海道
教育基本法改正:北星学園女子中生徒の反対意見書、学校に批判匿名メール /北海道
教育基本法改正:改正に反対、市民の会発足 「国の道徳支配危ぐ」 /熊本
教基法改正案に反対デモ 東京・渋谷で若者ら
教育基本法改正:改正案に反対、抗議の座り込み--県教組など6団体 /鹿児島
教育基本法改正:成立目前、県内から反対次々 岩大教職員、廃案求めアピール /岩手
(批判意見)
マルチアングル 教育基本法改正
愛情や態度は評価できない?与党・教育基本法案の危険性

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奈良教育大、参議院宛 教育基本法の廃案を求める

■「意見広告の会」ニュース377より

各位

 下記の通り、奈良県内の研究者・文化人・宗教者・法律家による教育基本法「改正」反対アピールとアピール賛同署名をそえて、参院議長ならびに特別委員会委員長宛に12月1日付で郵送しましたので、ご連絡します。
 奈良教育大学より

2006(平成18)年12月1日

参議院議長
   扇   千景  様
参議院教育基本法に関する特別委員会委員長
   中曽根 弘文  様

教育基本法「改正」案の衆議院本会議における強行採決に抗議するとともに、国民的理解と合意がない現状を踏まえ、ふたたび廃案を求めます。

 私たちは先の第164通常国会で衆議院「教育基本法に関する特別委員会」において審議された教育基本法「改正」案について、別紙「教育基本法『改正』案に反対し、廃案を求めるアピール」(2006年5月31日付)を発表し、特別委員会各委員宛に送付しました。
 しかし今臨時国会において十分な法案審議をすることなく衆議院の特別委員会、本会議で強行採決したことは誠に遺憾でありここに強く抗議するものです。
 政府・与党は、「十分審議した」と強弁していますが、特別委員会の審議では、なぜ教育基本法をいま「改正」しなければならないのかという、そもそもの「改正」理由さえ明確になっていません。
 日本PTA協議会の調査によると、保護者の88%が改正案の内容を「よく知らない」と答えています。国民的議論となり得ていない「改正」案では、審議の前提が崩れています。
 また、教育改革をテーマにしたタウン・ミーティングで「やらせ質問」が焦点になっています。「やらせ質問」は、政府が、教育基本法「改正」の世論を誘導していた問題であり、国への信頼を根本からゆるがせるものです。
 さらに、この間、必修科目の履修漏れやいじめ自殺など深刻な問題が生じています。これらは、成績や競争にあおられる教育を取り巻く環境と深い関わりがあります。これらの問題が基本法の改正とどうからむのか、問題への真摯な対応を棚上げしてまで基本法改正を押し通す理由は何なのか、疑問がふくらみます。
 以上の点から、私たちの周辺でも審議のあり方への疑問と抗議の声が強く、緊急に11月20日から10日間で奈良県内の研究者・文化人・宗教者・法律家の方々を中心に私たちのアピールへの賛同を呼びかけてきました。その結果、170名以上の方々の賛同を得ることが出来ました。
 ここに、この方々の賛同署名とともに、現在審議中の教育基本法「改正」法案の慎重な取り扱いと廃案を求めるものです。
 
教育基本法『改正』案に反対し、廃案を求めるアピール呼びかけ人

生田周二(奈良教育大学教授)
岩井宏實(帝塚山大学名誉教授・前学長)
梅村佳代(奈良教育大学教授)
大久保哲夫(奈良教育大学名誉教授・前学長)
佐伯快勝(真言律宗総本山西大寺宗務長)
高見敏雄(日本キリスト教団牧師)
中塚 明(奈良女子大学名誉教授)
藤田 滋(弁護士)
溝江玲子(児童文学者・作家)
山田 昇(奈良女子大学名誉教授)


Posted by 管理者 : 掲載日時 2006年12月04日 00:04 | コメント (0) | トラックバック (0)
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東京学芸大学有志、教育の国家統制を強化する教育基本法改正案の廃案を求める声明

■「意見広告の会」ニュース377より

 東京学芸大学では教職員全員を対象に電子メールを利用した以下のような「改正」案の廃案を求める声明への賛同呼びかけを行い,20%を超える216名の賛同を得ることができました.教員養成系大学として関心の高さが表れていると思います.
 成立を予測する報道がされていますが,2003年の大学法人法案の時のように,参議院での本格的な議論によって政府与党を追い込むことも十分可能ではないでしょうか.

藤本光一郎(東京学芸大学)


教育の国家統制を強化する教育基本法改正案の廃案を求める声明

 先の国会で継続審議となった教育基本法改正案の審議が10月30日衆議院教育基本法特別委員会で再開され,11月16日に衆議院を通過,現在参議院で審議が進められている.政府与党は今国会での教育基本法改正案の成立を目指すと言って,情勢は緊迫の度を加えている.我々は教育に深く関わる東京学芸大学の教職員として,以下のような観点から教育基本法改正案を廃案にするよう強く求める.

1.現行の教育基本法は,第二次世界大戦の反省に基づき,憲法と一体となって国民一人ひとりの自主的・自律的な人格形成の営みを保障しているものであり,その意義はますます増している.「改正」案は,現行法の根幹を180度転換し,国家による教育の統制を強化するものである.
 しかし,現行教育基本法の根幹を変更しなければならない理由はいまだに十分に説明されていない.

2.政府文部科学省の提出した「改正」案は,第2条(教育の目標)において,法律で強制すべきではない「愛国心」や「公共心」などの徳目が掲げられているほか,第16条(教育行政),第17条(教育振興基本計画)において,国が教育内容の国家基準を設定し,その達成度の評価とそれに基づく財政配分を通して教育内容を事実上統制する仕組みが盛り込まれている点など,大きな問題がある.

3.教育基本法は「教育の憲法」とも呼ぶべき重みをもつ法律であり,その影響は学校での教育にとどまらず,非常に広く深い範囲に及ぶ.しかし,国会の審議や,国民的な議論は極めて不十分であるといわざるをえない.国会において徹底的な審議が行われ,国民の前に問題点が明らかにされなければならない.

4.学力問題や格差問題に加えて必修科目未履修やいじめなどに関する話題が連日報道され,教育の問題は大きな関心を集めている.しばしばそれらの問題解決と教育基本法の「改正」が関連して語られることもある.
 むしろ,現在の教育の抱えている問題は,現行法の精神が教育行政や教育現場において軽んじられていることに起因していると考えるべきである.

2006年12月1日
東京学芸大学教職員有志

愛甲 修子  赤田 正樹  朝倉 隆司  浅沼  茂  浅野 智彦
阿戸 昌彦  阿部 秀子  荒井 一浩  荒井 正剛  荒尾 禎秀
李  修京  飯高 京子  飯塚 希世  五十嵐千秋  井口  太
池崎喜美惠  池田 栄一  石戸谷浩美  石橋 史生  石森 徳子
石山真樹子  糸井 尚子  伊藤 友彦  伊藤 良子  稲垣 紀子
井ノ口哲也  岩瀬三千雄  岩田 重則  岩田 康之  上野 一彦
植野 美穂  上原 興隆  遠藤 剛弘  遠藤真紀子  及川英二郎
大井田義彰  大河原美以  大澤 克美  太田 朋宏  太田 幸男
大竹美登利  大橋 道雄  大森 直樹  大矢タカヤス 岡  智之
岡  典子  小笠原 恵  小川  潔  荻野 文隆  奥住 秀之
加瀬  進  片山 順也  片山 舒康  片山 守道  勝岡 幸雄
加藤 清方  金枝 岳晴  金子  亨  金子真理子  鎌田 和宏
上木多加志  川崎 誠司  川崎 正夫  河添 房江  川手 圭一
河村 正之  菅野  敦  神戸  周  岸野 存宏  北野 洋子
君島 和彦  君塚 仁彦  木村 茂光  清野 泰行  熊田 淳子
倉持 清美  倉持 伸江  栗田 伸子  栗原 裕次  黒石 陽子
黒田  博  小泉 武栄  高良 麻子  國分  充  小澤紀美子
腰越  滋  小嶋 茂稔  小島友紀子  児玉 良子  後藤 貴裕
小林  巌  小林 宏己  近藤 弘幸  斉藤  昭  齊藤 和貴
齋藤 一久  齋藤ひろみ  坂井 俊樹  坂井 英夫  坂口 謙一
佐久間良子  佐藤 公法  佐藤 郡衛  佐藤 健太  佐藤 博美
佐藤 正光  佐藤 洋平  柴田 和豊  柴田 義晴  島田めぐみ
嶋中 道則  新藤  茂  陣内 靖彦  水津 嘉克  菅原 幹雄
杉森 伸吉  鈴木惠美子  鈴木  聡  鈴木 健之  鈴木  猛
鈴木 廣之  諏訪部浩一  関沢 正躬  関谷 一郎  高崎 朋彦
高橋  智  高橋 忠彦  高橋 久子  高橋日出男  高橋 道子
高橋隆一郎  田川 聖旨  滝沢  清  滝沢 雪子  竹鼻ゆかり
田中比呂志  田中 喜美  谷川 政雄  田村 恭子  千田 洋幸
千葉 克之  津田 洋征  椿 真智子  鉄矢 悦朗  土橋 一仁
直井 道子  中澤 智惠  中地 雅之  中田 正隆  中庭 雅行
中野 圭祐  並河 一道  任都栗 新  根岸 由香  野口 真紀
野口 裕二  野田 哲雄  野原 隆弘  橋本 創一  橋本三千代
橋本 美保  蜂谷 文子  服部 哲則  花田  博  羽仁 克嘉
浜田 豊彦  林 安紀子  原子栄一郎  原田 純二  平井 文香
平田 博嗣  平野 具男  許  夏玲  福富  護  福元真由美
藤井 健志  藤井 穂高  藤野  博  藤本光一郎  古瀬 政弘
古家 正暢  古山 良平  保戸塚由紀子 堀江 和好  本間 文雄
前田  優  牧岡 俊夫  松川 正樹  松谷 幸子  真山 茂樹
丸井 曜子  水野 孝雄  見世千賀子  三石 初雄  皆川 まり
宮崎 義憲  宮田  清  室田 敏夫  森   厚  八木 孝夫
安井  崇  安永 啓司  谷部 弘子  山口源治郎  山田  陽
山田 一美  山村 喬子  横山  晶  横山 節雄  吉野  晃
吉原 伸敏  依田 英美  若林  恵  和田 正人  渡辺  芳
渡部 竜也
(計216名)


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愛知教育大職員組合、教育基本法「改正」に反対し、国会での拙速な採決を行わないことを求める緊急アピール

新首都圏ネットワーク
 ∟●教育基本法「改正」に反対し、国会での拙速な採決を行わないことを求める緊急アピール

教育基本法「改正」に反対し、国会での拙速な採決を行わないことを求める緊急アピール

愛知教育大学職員組合 秋季大会決議

 私たち愛知教育大学職員組合は,安倍政権が提出する教育基本法「改正」に反対し,国会での拙速な採決を行わないことを強く求めます。

 安倍政権が最優先課題とする教育基本法「改正」案は,「我が国と郷土を愛する態度を養う」「豊かな情操と道徳心を培う」「公共の精神に基づき,社会の発展に寄与する態度を養う」など,「公」を重視し教育の国家管理を強めることを目的としている点,教育が「不当な支配に服することなく,国民全体に対し直接に責任を負」うという現行法の条文が改められる危険性がある点など内容面に重大な問題を含んでいると考えます。また,「改正」する合理的な理由が示されていないなどの審議手続き面からも多大な問題を含んでいると考えます。

 この「改正」案が今国会で成立するならば,大学教育を含む日本の教育に大きな影響をもたらすだけではなく,この教育基本法「改正」を突破口に,戦争と戦力の保持を禁じた日本国憲法を「改正」し,5年を目途に「自主憲法」を制定することを掲げた安倍政権を信任することにつながる極めて危険な社会状況の出現が予想されます。

 衆議院通過にあたって多くの新聞が社説・論説で「改正」案の内容や国会審議の進め方に批判を出しました。またこれまで「九条の会」・全大教中央執行委員会ほか多くの団体が反対表明を明らかにしています。

 私たちは,学校教育に携わる大学職員として,このような批判・表明に連帯し,我が国の教育を危機に陥れ,学問の自由を脅かすこととなるような教育基本法「改正」に反対し,国会での拙速な採決を行わないことを改めて強く求めるものです。

2006年11月30日
愛知教育大学職員組合

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2006年12月01日

教育基本法改正成立へ 参院委で公聴会開催を議決

http://flash24.kyodo.co.jp/?MID=RANDOM&PG=STORY&NGID=poli&NWID=2006113001000747

 政府、与党が今国会の最重要法案と位置付けている教育基本法改正案の成立が30日、確実な情勢となった。改正案を審議している参院教育基本法特別委員会が同日夕、採決の前提となる地方公聴会の開催を全会一致で議決したため。教基法改正は1947年の制定以来初めてで、「公共の精神」などを強く打ち出した全面改定となる。
 自民、公明の与党は、来週末以降の安倍晋三首相の外交日程を踏まえ、12月7日の特別委採決、8日の参院本会議採決・成立を目指しているが、中曽根弘文・教基法特別委員長が慎重姿勢を示しており、成立はずれ込む可能性がある。……

[関連ニュース]
教育基本法 大義は国民に 参院で改悪案葬り去ろう 東京で集会
教育基本法改悪 徹底審議が国民世論 4団体が17万署名提出
教育基本法改悪に懸念 シンガポール英字紙社説
教育基本法改正:現場に重大な影響 県弁護士会「慎重に審議を」 /大分
教育基本法改正:与党、来月8日の成立目指す
参院教育特委:首相「教委は高い使命感を」 集中審議
教委改革 首相 教育基本法成立後に着手
教育委員会改革で法改正 首相「あるべき姿定める」
教育委員の選任見直し検討 参院特別委で伊吹文科相
静岡のタウンミーティング、東京からハイヤーで送迎
首相、経費透明化を表明=TM問題など集中審議-参院特委

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教育基本法「改悪」阻止で大阪でも緊急集会

JanJan(2006/11/30)

 11月16日午後、与党が衆議院本会議で教育基本法の改正案を単独で採決を強行したことに、反対する緊急集会「教育基本法の改悪をとめよう! 11.26関西集会」が11月26日、大阪市北区の扇町公園で開かれた。各団体や個人のアピールなどが紹介され、同法の「改悪」阻止を訴える抗議デモなどを行った。……

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2006年11月30日

教育基本法の改悪をとめよう!12・5国会前集会に1万人の結集を!

教育基本法危うし~いま行動を

<緊急の呼びかけ> 

教育基本法の改悪をとめよう!12・5国会前集会に1万人の結集を!

2006/11/29  大内裕和

 11月16日(木)の衆議院本会議において、野党が欠席するなか、与党(自民党・公明党)は教育基本法「改正」法案の単独採決を強行し、11月22日(水)から参議院特別委員会での審議が始まりました。
 11月24日(金)の参議院特別委員会において、伊吹文部科学大臣は教育行政に関して「教育は、法律の定めるところにより行うべきもの」と規定した政府の教育基本法「改正」法案について、「国会で決めた法律は、国民の意思だ。これと違うことを特定のイズム(思想)や特定の思想的背景を持ってやることを禁止しているのがこの条項だ」と述べました。議会で多数派を形成する特定の政治勢力が教育内容を支配し、それに逆らうことを禁じるという教育基本法改悪の狙いがはっきりと示されました。
 また巨額の税金を使った「やらせ」タウンミーティングの実態が明らかになりつつあります。政府の教育基本法「改正」法案提出の前提であった主権者の合意形成はなされておらず、法案提出の根拠そのものが崩壊しています。それにも関わらず参議院での審議が進められ、臨時国会での成立が狙われています。
 こんな暴挙が許されていいのでしょうか。「教育の憲法」である教育基本法が、与党の「多数の力」によって根本から改悪されようとしています。今こそ、教育基本法改悪反対をあらためて強く訴える必要があります。
 「教育基本法の改悪をとめよう!全国連絡会」(http://www.kyokiren.net/)は、参議院審議のヤマ場である12月3日(日)から10日(日)まで、「子どもたちは見ている!! 全国ツツウラウラ同時行動」を呼びかけました。この期間の12月5日(火)に「教育基本法の改悪をとめよう!12・5国会前集会」(18時から19時、場所:衆議院第二議員会館前)を行います。9月26日(火)の臨時国会初日から毎週火曜日に行われてきた国会前集会は、この秋の教育基本法改悪反対運動において大きな役割を果たしてきました。全国から毎回約300人~500人が集まり、改悪反対の声を直接国会に届けてきたのです。12・5集会は10回目の国会前集会であり、参議院での法案成立を阻止できるかどうかの重要な時期に行われます。私は全国の皆さんに「教育基本法の改悪をとめよう!12・5国会前集会に1万人の結集を!」呼びかけます。
 全国連絡会主催の「教育基本法の改悪をとめよう!11・12全国集会」には8000名の人々が集まり、11月24日の福岡での集会には7000人、11月25日の北海道での集会には1万人を超える参加者があるなど、改悪反対運動はこれまでで最大の盛り上がりを示しています。これら全国の力を国会へ直接届けることが、今ほど求められている時はありません。
 「教育基本法の改悪をとめよう!全国連絡会」は、教育基本法改悪反対の一点でつながっている市民のネットワークです。呼びかけ人の小森陽一さん、高橋哲哉さん、三宅晶子さん、そして私の4人はこの約3年半、教育基本法改悪阻止を訴えて全国をまわってきました。教育基本法の改悪に並々ならぬ思いで反対されている人々が、全国各地にいらっしゃることを私はよく知っています。この3年半の闘い、さらに戦後、教育の自由と平等のために闘ってきた多くの人々の思いを無駄にしないためにも、ここで改悪阻止のために立ち上がることがどうしても必要です。
 教育基本法の改悪に反対するすべての労働者・市民の皆さん!
 「教育基本法の改悪をとめよう!12・5国会前集会」への参加をぜひともよろしくお願いします。

「日の丸・君が代」不当処分撤回!教育基本法改悪阻止!改悪案廃案を! 「改憲手続き法案(国民投票法案)」を廃案に!共謀罪反対!


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文部省著作教科書『民主主義(上・下)』(1948・1949年刊)、「学校教育の刷新」「個人主義」

学問の自由と大学の自治の危機問題
 ∟●(1)【学校教育の刷新】、(2)【個人主義】:文部省著作教科書『民主主義(上・下)』(1948・1949年刊)より

(1)【学校教育の刷新】、(2)【個人主義】:文部省著作教科書『民主主義(上・下)』(1948・1949年刊)より

 「日本国憲法」および「教育基本法」が施行された直後に、文部省著作教科書『民主主義(上・下)』(1948・1949年刊)が中学・高校用の社会科教科書として発行され、1953年まで使用された。そこには、戦前の国家主義・軍国主義とその無残な結末への痛切な反省とともに新しい「民主主義」実現への希望が熱く語られていた。その中から、【学校教育の刷新】および【個人主義】に関する箇所を抜粋した。半世紀以上たった現在、文部科学省と自民党政権が目指しているものは、皮肉にも、かつて自らが“熱く”語っていた「民主主義」そのものを否定し圧殺することにほかならない。

(1)【学校教育の刷新】(第十四章 民主主義の学び方、二)

 ・・・(略)・・・

 これまでの日本の教育は、一口でいえば、「上から教えこむ」教育であり、「詰めこみ教育」であった。先生が教壇から生徒に授業をする。生徒はそれを一生けんめいで暗記して、試験を受ける。生徒の立場は概して受け身であって、自分で真理を学びとるという態度にならない。生徒が学校で勉強するのは、よい点を取るためであり、よい成績で卒業するためであって、ほんとうに学問を自分のものにするためではなかった。よい成績で卒業するのは、その方が就職につごうがよいからであり、大学で学ぼうというのも、主としてそれが立身出世のために便利だからであった。そのような受け身の教育や、手段としての勉強では、身についた学問はできない。それどころか、多くの人々は、試験が済んだり、学校を出たりすると、それまで勉強したことの大半は忘れてしまうというふうでさえあった。

 そのうえに、もっと悪いことには、これまでの日本の教育には、政府のさしずによって動かされるところが多かった。だから、自由な考え方で、自主独往の人物を作るための教育をしようとする学校や先生があっても、そういう教育方針を実現することはきわめて困難であった。しかも政府はこのような教育を通じて、特に誤った歴史教育を通じて生徒に日本を神国であると思いこませようとし、はては、学校に軍事教練を取り入れることを強制した。「長いものに巻かれろ」という封建思想は、教育者の中にも残っていたし、政府の権力は反対を許さないほどに強いものであったために、日本の教育は「上からの権威」によって思うとおりに左右されるようになり、たまたま強く学問の自由を守ろうとした学者は、つぎつぎに大学の教壇から追われてしまった。このようにして、政治によってゆがめられた教育を通じて、太平洋戦争を頂点とする日本の悲劇が着々として用意されていったのである。

 がんらい、そのときの政策が教育を支配することは、大きなまちがいのもとである。政府は、教育の発達をできるだけ援助すべきではあるが、教育の方針を政策によって動かすようなことをしてはならない。教育の目的は、真理と正義を愛し、自己の法的、社会的および政治的の任務を責任をもって実行していくような、りっぱな社会人を作るにある。そのような自主的精神に富んだ国民によって形作られた社会は、人々の協力によってだんだんと明るい、住みよいものとなっていくであろう。そういう国民が、国の問題を自分自身の問題として、他の人々と力を合わせてそれを解決するように努力すれば、しぜんとほんとうの民主政治が行われるであろう。制度だけが民主主義的に完備しても、それを運用する人が民主主義の精神を自分のものにしていないようでは、よい結果はけっして生まれてこない。教育の重要さは、まさにそこにある。

 ことに、政府が、教育機関を通じて国民の道徳思想をまで一つの型にはめようとするのは、最もよくないことである。今までの日本では、忠君愛国というような「縦の道徳」だけが重んぜられ、あらゆる機会にそれが国民の心に吹きこまれてきた。そのために、日本人には、何よりもたいせつな公民道徳が著しく欠けていた。

 公民道徳の根本は、人間がお互いに人間として信頼しあうことであり、自分自身が世の中の信頼に値するように人格をみがくことである。それは、自分の受け持っている立場から、いうべきことは堂々と主張すると同時に、自分のしなければならないことを、常に誠実に実行する心構えである。社会共同の生活を営むすべての個人は、それぞれその受け持つ仕事を誠意をもってやりとげていく責任がある。人々が、おのおのその責任を重んじ、そのうえでお互に信頼しあい、協力しあうのでなければ、民主主義の理想はとうてい実現できない。その意味で、われわれは、日本人をこれまで支配してきた「縦の道徳」の代わりに、責任と信頼とによって人々を結ぶ「横の道徳」を確立していかなければならない。・・・

(2)【個人主義】(第八章 社会生活における民主主義、三)

……


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2006年11月29日

大学関係7団体、12月7日 教育基本法改悪反対の共同国会行動

新首都圏ネットワーク
 ∟●【ご案内】教育基本法改悪反対共同国会行動への参加をお願いします。

教育基本法改悪反対共同国会行動への参加をお願いします。

 私たち、大学関係7団体は教育基本法改悪反対の共同国会行動を行います。
 教育基本法「改正」案は、与党の強行採決により、衆議院を通過しました。
 政府・与党は、「十分審議した」と強弁していますが、衆議院教育基本法特別委員会の審議では何故教育基本法をいま「改正」しなければならないのか、そもそもの「改正」理由さえ明確になっていません。本法案は、戦後日本の民主的教育原理を根本的に否定する性格を帯びているが故に、本質的な議論が必要不可欠です。にもかかわらず、政府・与党はこれを回避し続けました。加えて、厳密な逐条審議も十分になされていません。
 世論調査でも、「今国会成立にこだわらず、議論を深めるべきである。」という声が多数を占めています。
 こうした状況の下で、私たちは教育基本法「改正」案に反対し、その廃案を求める立場から、参議院段階における共同の国会行動を行うことにしました。
 多くの大学・高等教育関係者の方々が私たちの共同行動に参加されることを心より願うものです。

 <国会共同行動>
 1,日程 12月7日(木)午前11時~午後5時

 2,行動内容
  ・大学・高等教育関係団体共同集会 午前11時~12時30分
  (開会挨拶、議員連帯挨拶等、行動提起、各団体意見表明、要請班毎に打ち合わせ等)
  (昼食)
  ・議員要請・傍聴行動(当日の審議日程等により対応)午後1時15分~4時15分
  ・総括集会(当日の審議日程等により変更あり)午後4時30分~5時

 3,会場
   衆議院第二議員会館第4会議室(第二議員会館ロビーで通行証を配布します。)
   (議員要請・傍聴時は衆議院第二議員会館第1面談室をセンターとします。)
    http://www.shugiin.go.jp/index.nsf/html/index_kokkaimap.htm

 4,主催団体
   全国大学高専教職員組合、
   日本私立大学教職員組合連合
   全国公立大学教職員組合連合会
   全国大学高専教職員組合関東甲信越地区協議会
   東京地区私立大学教職員組合連合
   東京地区大学教職員組合協議会
   国立大学法人法反対首都圏ネットワーク


*************************************
全国大学高専教職員組合 
TEL 03-3262-1671 FAX 03-3262-1638
総務部 somu@zendaikyo.or.jp
http://www.zendaikyo.or.jp
*************************************


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政府・与党、教育基本法改正案の8日成立目指す

http://www.nikkei.co.jp/news/seiji/20061128AT3S2701527112006.html

 政府・与党は27日の協議会で、教育基本法改正案は12月7日に参院特別委員会で、同8日に同本会議で採決し、成立を目指すことを確認した。……

[関連ニュース]
教育基本法改正:衆院での強行採決に抗議 自民党総裁らに声明--佐賀大教組 /佐賀
「君が代」指導で内心に踏み込む 学習指導要領改定を検討 参院教基特で井上議員追及 「憲法違反の教育目標」
教基法通りの教育望みます 高校生が文科省要請
教育基本法変えんとって 国会前座り込み 高校生とエール交換
心と態度は一体として指導 「愛国心」条項で文科相

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教育論議、負の面も考えて!=産構審

http://book.jiji.com/kyouin/cgi-bin/edu.cgi?20061128-1

 産業構造審議会(経済産業相の諮問機関)の基本政策部会は17日、経済成長を支える人材育成・供給の基礎となる「教育」をテーマに議論した。学校現場を訪れることが多いある委員は、注目を集めている公立小中学校の学校選択制について、「(学校選択制に熱心な)東京都品川区では良い面ばかりがクローズアップされるが、評価の厳しい品川に先生が行きたがらない『品流し』という現象が起きている」と指摘。「子どもが登校する朝8時から下校時まで、コーヒー1杯も飲む余裕がない」といった教員の声も披露され、「こうした負の面も考える必要があるのではないか」と問題提起された。
 別の委員は「大学の経済学部で使うテキストが、大学院では門戸を広げて人を集めるようになった結果、院生には(理解不足で)使えないという現象が起きている」と報告し、出席者を驚かせる場面も。ある幹部は「(国会や官邸など)いろいろな座敷で教育が取り上げられているが、人材を育成しないと成長もない。産構審でも、企業が求める人材供給がなされているか、企業の側に反省点はないのかという観点から議論したい」と意気込む。

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2006年11月28日

教育基本法「改正」案の廃案を求める岩手大学教職員有志アピール

■「意見広告の会」ニュース376より

教育基本法「改正」案の廃案を求める岩手大学教職員有志アピール

 岩手大学に学び,働く,学生・教職員の皆さん。岩手県民の皆さん。私たち岩手大学の教職員有志は,学校教育に携わるものとして,現在,参議院に送付されている教育基本法「改正」案が,その内容,審議手続きから見てあまりにも多くの重大な問題を含んでいると考え,国会に対してこれを廃案にするよう強く訴えるものです。

「改正」の目的はどこにあるのか
 現行の教育基本法は,日本国民をアジア・太平洋戦争に駆り立てた一因が教育勅語を中心に据えた戦前の国家主義的教育にあったという反省を踏まえ,主権在民・基本的人権の尊重・平和主義の3原則を根幹とする日本国憲法の理念を実現するため,国民を個人=人間として尊重し,一人一人の豊かな人格を形成することを目的として制定されました。
 しかるに今回の教育基本法「改正」案は,この理念を180度転換し,子どもたちの健やかな成長を保障するための教育ではなく,国家のための教育を行おうとしています。これは,「改正」案が,第2条(教育の目標)において,「公共の精神」や「我が国と郷土を愛する態度」を養うなど,その内容が多義的な文言を法律に明記することによって,政府がその意味・内容を定め,国民に押しつけることになりかねないものとなっていること,また,第16条(教育行政)や第17条(教育振興基本計画)において,政府が教育に関する多様な意見に耳を傾けることなく,教育内容を上から定め,それを評価と財源配分によって全国津々浦々まで徹底させようという内容になっていることなどに明瞭に見てとることができます。これは大学における学問の自由にとっても大きな問題です。

今求められていることは現行教育基本法の理念に沿った教育行政ではないか
 現在の日本社会における子どもたちをめぐる様々な問題については,私たちも心を痛めており,またこれに対する早急の対応が必要だと考えています。しかし,これらの問題は,現行教育基本法が原因で起きたものでしょうか。
 子どもたちをめぐる問題は一般社会と切り離されたところに存在するわけではありません。子どもたちの世界は大人社会の反映です。子どもたちをめぐる諸問題を根本的に解決しようとするならば,競争第一主義,経済第一主義の中で人が人として尊重されていない今の日本社会そのものを見直すことが必要でしょう。
 また,教育の側に問題があるとするならば,その責任は現行教育基本法にあるのではなく,基本法の理念に一貫して背を向けてきた現行の教育行政にあると言うべきです。教育現場で実際に行われてきた教育は,基本法の理念に沿った教育を望む多くの国民・教職員の声を無視した,政府方針に沿った教育行政が色濃く反映されたものだったからです。教育分野で今求められているのは,基本法を「改正」することではなく,基本法の理念に沿った教育行政を行うことです。

教育基本法を「改正」する合理的な理由は示されたのか
 今国会で教育基本法「改正」案が上程されて以来,いじめ自殺や単位履修不足などの問題が次々に発覚しました。これらは現在の教育をめぐる矛盾が集中的に現れた問題です。しかしながら,「改正」案の国会審議において,教育基本法の「改正」によってこのような問題が解決されるかとの質問に対して,政府は「基本法とは別問題だ」とするだけでした。ここから見えてくるのは,基本法を「改正」しようとしている政府・国会議員たちは実際に起きている問題にどう対処するかにはほとんど関心が無く,ただただ教育への国家統制を強めたいがためだけに基本法を「改正」したがっている,という事実です。
 また,この間の国会審議の中で,内閣府の「教育改革タウンミーティング」において文部科学省が教育基本法「改正」に賛成する「やらせ質問」を行っていたことが発覚しました。これは政府による完全な世論誘導であり,民主主義の原則からも許されるべきことではありません。このような民主主義に反する行為を行っていた政府に,そもそも教育の根幹に関わる法案を提出する資格などないと言っていいでしょう。
 政府・与党は,11月15日の衆議院特別委員会での与党単独採決,16日の衆議院本会議での与党単独採決にあたって,「前国会から100時間を超え,審議を尽くした」と言っていますが,「現行教育基本法のどこが問題か」「なぜ,変えなくてはいけないのか」について政府からの説得力のある説明はほとんどありませんし,先に触れたように現在起こっている諸問題の解決と教育基本法「改正」は無関係だとも言っています。いまだ,基本法を改正する合理的な理由は何1つ示されていないのです。

教育基本法「改正」案は廃案に
 このような中で,「この機を逃したら2度と改正ができなくなる」「成立させられなかったら内閣の求心力が落ちる」「党のイメージダウンを避けるために,来年の統一地方選挙,参議院選挙の前に成立させておきたい」などの理由で,今国会で「改正」案成立を強行するなど言語道断です。
 世論調査を見てみても多くの国民は今国会での成立を望んでいませんし,また,11月15日の衆議院特別委員会での採決にあたっては,多くの新聞が社説・論説で,「改正」案の内容や国会審議の進め方について批判しています。
 私たち岩手大学教職員有志は,今国会において政府提出の教育基本法「改正」案を廃案にし,教育をめぐる国会での論議については一から出直すことを求めるものです。


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信州大学教職員組合、衆議院本会議における教育基本法改正案の与党単独採決は、多数による暴挙である

信州大学教職員組合
 ∟●組合そくほう636号(11/27)

衆議院本会議における教育基本法改正案の与党単独採決は、多数による暴挙である。
参議院において、同法案の慎重な、徹底的な審議を要求する。

2006年11月18 日
信州大学教職員組合第6 回中央執行委員会

 教育基本法改正案が11 月16 日衆議院本会議において、野党欠席のまま、自民・公明の与党の賛成多数により可決された。教育基本法という、今後の日本の教育の根本を規定する法案が、与党だけの単独採決によって可決されたことは、多数による暴挙であり、われわれは声を大にして糾弾するものである。……


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横浜市立大学、教育基本法の改悪に反対する市大学生・教員有志 ぷちしんぽ-教育基本法の改悪に反対!-

大学改革日誌
 ∟●最新日誌、11月27日(4)
 ∟●案内ビラ

ご案内

 与党・政府は、教育基本法「改正」案を衆院で強引に通過させ、いま参議院で成立させようとしています。
 この「改正」案は、個人の心の自由を奪い、個人に国家の思想を押し付ける教育を行なおうとするものです。
 このような法案の成立を許していいのでしょうか?
 法案はまだ審議中です。わたしたちが声をあげれば、国会に考えなおさせることができます。
 わたしたちは学内で「ぷちしんぽ」を開催し、専門家のお話を聞きながら、教育基本法の意味と「改正」案の問題点を考えます。
 ぜひ、参加していっしょに考え、意思表示をしてみましょう!

 日時 12月6日(水) 午後5時半から(1時間半の予定)
 場所 大会議室(商文棟1F・ビデオホールわき)
 主催 教育基本法の改悪に反対する市大学生・教員有志
 協賛 横浜市立大学教員組合

 プログラム
  講演: 中西新太郎先生(国際文化学部・国際教養学系教員)
  発言: 市大の学生から 職員から 教員組合から 学外大学人から 


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日本私大教連、第19回定期大会決議「教育基本法「改正」法案の採決強行に抗議し、同法案の廃案を求める」

日本私大教連
 ∟●日本私大教連第19回定期大会決議(2006年11月19日)

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教育基本法改悪に反対する数学の会、教育基本法の改悪に反対するアピール

「平和を求める数学者」のホームページ
 ∟●教育基本法の改悪に反対するアピール 2006年11月

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東京大学史料編纂所で働く有志、教育基本法改正に反対する声明

新首都圏ネットワーク
 ∟●教育基本法改正に反対する声明

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2006年11月27日

教育基本法改悪法案を廃案にしよう! 11.25全道1万人集会 本当に1万人集まった

■北海道新聞(11月26日)

 札幌はすでに初雪が降りました。11月25日は全道1万人集会が開催。本当に1万人が集まった。このニュース記事は北海道新聞ではかなり小さな扱いであった。

 教育基本法改正に反対する「全道1万人集会」が25日,札幌市中央区の大通公園で開かれ,道内各地から教職員や市民団体のメンバーら約1万人が参加した。
 労働組合や平和運動グループなど約100団体でつくる「教育基本法の改悪をとめよう! 北海道連絡会」の主催。「子どもたち一人一人を尊重し教育の自由を保障する教育基本法を何としても堅持することが必要」と訴えるアピール文を採択し,「愛国心の強制は許さない」などを訴えた。
 続いて市中心部をデモ行進し,「子どもたちに格差社会を強いるな」などと記した横断幕やプラカードを手に,行き交う市民に理解を求めた。
 一方,北海道退職教職員連絡協議会(兼古哲郎会長,会員数1万人)は同日,教育基本法「政府法案」の廃案を求める声明を発表した。

全道から1万 教基法守れ 組合超え「たたかい これから」

 「参加者は一万人を超えました」とアナウンスが流れると、「ウォー」という歓声と拍手がわきあがりました。安倍内閣と自民、公明両党が教育基本法改悪案の採決を強行し与党単独で衆院を通過させた暴挙に抗議し、法案の廃案を求める「11・25全道一万人集会」が二十五日、札幌市の大通公園で開かれました。……

関連情報
子どもたちと教育守る1万人集会へ 共同アピール
教育基本法改悪反対集会に1万人以上が参加!
札幌の集会に1万人!!(あんころブログ)

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教育基本法、法案審議大詰め 首相 教育改革加速へ

http://www.mainichi-msn.co.jp/seiji/kokkai/news/20061126k0000m010119000c.html

 今国会最大の焦点である教育基本法改正案の成立が確実となる中、参院での同案審議は週明け早々に大詰めを迎えそうだ。政府の教育再生会議を設置した安倍晋三首相は基本法改正を機に、教育改革をスピードアップさせる構え。野党はタウンミーティング(TM)の「やらせ質問」やいじめ、履修不足問題という「3点セット」と、「国の関与」など改正案の矛盾を突く戦略で、国会論戦は熱を帯びそうだ。……

[関連ニュース]
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クラーク博士の精神 教育基本法に結実 北大の武士道展で紹介

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2006年11月24日

首都圏大学非常勤講師組合、声明「大学非常勤講師も教育基本法改悪に反対します」

首都圏大学非常勤講師組合
 ∟●執行委員会声明:大学非常勤講師も教育基本法改悪に反対します (2006.11.12)

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教育行政、「不当支配にあたらず」 国会審議で文科相

http://www.asahi.com/politics/update/1122/010.html

 伊吹文部科学相は22日の参院教育基本法特別委員会で、9月の東京地裁判決が日の丸・君が代をめぐる教育委員会の通達を「不当な支配」にあたるとした問題に関連し、法律や政令、大臣告示などは「国民の意思として決められた」ことから、国の教育行政が「不当な支配」にあたることはないとの認識を強調した。 ……

[同ニュース]
教育基本法:民主党「不当な支配」で論戦 参院特別委

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2006年11月22日

神戸大学教職員組合、教育基本法「改正」案 採決急がず本質論議を!

神戸大学教職員組合
 ∟●組合ニュース(11/14号外)

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2006年11月21日

中学生を脅した「愛国者」

JanJan(2006/11/20)

中学生を脅した「愛国者」

■ 生徒たちからの「意見書」

 教育基本法(政府)案は衆議院での委員会採決、本会議採決を、与党が単独で強行し、17日にも与党単独で参議院に付託されました。

 このような慌ただしい動きのなか、札幌市の中学生たちが、自分たちで勉強して「国民に愛国心を強制するものだ」という結論に達し、安倍首相へ「意見書」を送りました。……


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2006年11月20日

自由法曹団、教育基本法特別委員会及び衆議院本会議での強行採決に強く抗議する声明

自由法曹団
 ∟●教育基本法特別委員会及び衆議院本会議での強行採決に強く抗議する声明

教育基本法特別委員会及び衆議院本会議での強行採決に強く抗議する声明

 与党は、2006年11月15日教育基本法特別委員会で、引き続き、同月16日衆議院本会議で、野党の全議員が欠席のまま教育基本法「改正」案を強行採決した。これは多くの国民の声を無視した暴挙であり、民主主義に反するものである。同時に教育基本法案には、多くの問題があり、これらについて十分な審議がなされるべきものである。にもかかわらず、与党が政治的力関係だけに頼って強行採決をなしたことに、強く抗議する。

1.世論を捏造する「やらせ質問」の解明をしないまま、教育基本法「改正」法案を採決することは許されない。

 教育基本法は、日本国憲法と密接に関連し、教育法体系の根本理念を定める準憲法的な性格を有する法律である。教育基本法は、教育の根本的目的が子どもの自由かつ独立の人格としての成長にあることを示し、国家に対して、その目的を達成するための教育の実践を命じる立憲主義の精神をもつ基本法である。したがって教育基本法を改正するためには、国民の民意に十分に耳を傾け、その意向が国会審議の進行にも十分反映して進められるべきことは当然のことである。

 政府は、2003年から今年9月までに全国8ヵ所で教育改革タウンミーティングを開き、それをもって「国民的理解を深めてきた」と説明してきた。しかしながら5ヵ所のタウンミーティングで、内閣府を通じて文科省が事前に用意していたいわゆる「やらせ質問」がなされていたことが明らかになっている。更に少なくとも65人のタウンミーティング質問者等に対し5000円の謝礼が支払われていたことを塩崎官房長官が認めるという、ゆゆしき事態となっている。これは明らかに政府が、「国民」は教育基本法「改正」案に賛成しているかのように世論を捏造するものである。国民の「信を失った」文科省・政府は(『毎日新聞』2006年11月12日付社説)、この問題の原因を解明することなく、同法の「改正」を行う資格はない。

2.現行教育基本法を「改正」する必要のないことは、ますます明らかになっている。

 政府は「やらせ質問」を認めた際、その理由について、「教育基本法に関する意見がなかったので、議論を活性化するため」と説明しているのであるが、政府が2006年4月28日通常国会に本法案を提出して以来、国会審議の中で、現行教育基本法「改正」の必要性・立法事実について説得力ある説明ができないことと照らして考慮すれば、法改正の必要性がないことが、ますます明らかになっている。

 国民は、いじめや不登校問題の解決、少人数学級の実施や高校全入制度の実現を含めた、子ども達が安心できる「居場所」のある学校生活の実現、親の経済力によって学力に格差がつけられないようにする施策等を望んでいるが、これらは教育基本法「改正」によって実現できることではない。これらは、現行教育基本法をその理念に基づいて運用することによってこそ実現できるのであり、かつ、そのことが急務となっている。
 これらのことからすれば、今なすべきことは、教育基本法の理念を生かし、これに基づく施策を強化することなのであって、教育基本法を「改正」する理由は全くない。

3.教育基本法「改正」案には、多くの問題点があり、廃案にすべきものである。

 同法は現行法10条1項の改定、「改正」案17条の教育振興基本計画の策定の義務付けなどを通じ、国家権力にとって都合の良い法律と時々の恣意的な政策を持って教育内容への無制限の介入が可能となる。また、愛国心をはじめとする20にも及ぶ徳目教育をなすことを法定化することにより、国家権力によって「あるべき」国民の姿をも作り出そうとしている。

 現在においても、国は、卒業式等における国旗掲揚国歌斉唱の強制、愛国心を評価する通知票の導入を行っており、教育基本法が「改正」された暁には、このような国家による教育への介入が激化していくことは自明である。これらは、国家権力にとって都合の良い「あるべき」国民の姿をつくりだそうとするものである。憲法と一体となり自律的な「人格の完成」を目指すべき教育は、その本質から覆されることになる。

 憲法9条の改悪を中核とする自民党新憲法草案が発表され、我が国の軍事国家化が進められようとしている今、「あるべき国民」をつくりだそうとする教育基本法「改正」は、このような新憲法草案と一体となって、我が国を「戦争する国へ」と導くものであり極めて危険なものである。

 また、法案のもとで進められる国家による教育内容への介入は、教育における「平等」や「機会均等」を変質させ、能力主義の徹底や競争のさらなる激化に道を開くものでもある。法案は義務教育期間「9年間」の定めを削除し、これを弾力化することも認めている。さらに、教育振興基本計画に基づく「成果」による予算配分、教員評価制度などの一連の教育「改革」、全国一斉学力テストの実施などは、国家が子ども・親・教師・学校を巻き込んだ競争・格差を拡大する計画を立案し、それを協力に推し進めることを意味するものである。教育における格差は現在よりも、ますます増大されていくことになる。
 このような問題を持つ教育基本法「改正」案は、本来廃案にすべきものである。

4 教育基本法「改正」案について、この間、「一から議論をやり直す時だ」(『毎日新聞』2006年11月12日付社説)に代表されるマスコミの論調、教育・教育法及び関連する多くの学会声明、元校長・教頭の有志の意見、日本弁護士連合会や40単位弁護士会等の声明、その他多くの団体が法案に反対の意見を表明してきた。また、直近のNHKの世論調査によると、この法案に賛成の人の中でも、66%の人が「今国会に限らず慎重にすべき」と答えている。更に国会前では多くの国民が、法案に反対の態度を連日表明している。
 にもかかわらず与党はこれらの世論をまったく無視して、専ら与党の政治的力関係だけに頼って教育基本法特別委員会並びに衆議院本会議で強行採決をなしたのである。

 私達は、この暴挙に強く抗議し、教育基本法「改正」案の参議院での廃案をめざして全力をあげて今後もたたかうことをここに表明する。

2006年11月16日
自由法曹団団長 松 井 繁 明


Posted by 管理者 : 掲載日時 2006年11月20日 00:02 | コメント (0) | トラックバック (0)
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各県弁護士会、教育基本法改正に反対する会長名声(11月以降)

仙台弁護士会、教育基本法改正に反対する緊急声明(2006年(平成18年)11月15日)
秋田弁護士会、教育基本法改正に反対する会長声明(2006年(平成18年)11月14日)
東京弁護士会、教育基本法「改正」法案の衆議院採決に関する会長談話(2006年11月16日)
第二東京弁護士会、教育基本法の「全部改正」案衆議院通過に抗議する声明(2006年(平成18年)11月16日)
新潟弁護士会、教育基本法改正に関する会長声明(2006年(平成18年)11月8日)
岐阜県弁護士会、教育基本法改正に反対する緊急会長声明(2006年(平成18年)11月16日)
奈良弁護士会、教育基本法改正に反対する会長声明(2006年(平成18年)11月13日)
福岡県弁護士会、教育基本法改正に反対する会長声明(2006年(平成18年)11月15日)

それ以前のものは下記に掲載されている。
弁護士会・法曹関係者声明(教育基本法「改正」情報センター)

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同大・立命・京大の教職員組合、共同アピール「教育基本法『改正』案の強行採決に断固抗議する」

京大職組
 ∟●三組合共同アピール「教育基本法『改正』案の強行採決に断固抗議する」

三組合共同アピール「教育基本法『改正』案の強行採決に断固抗議する」

 京都大学職員組合は11月16日に、同志社大学教職員組合、立命館大学教職員組合と共に、「教育基本法『改正』案の強行採決に断固抗議する」共同アピールを発表しました。

教育基本法「改正」案の強行採決に断固抗議する

 11月16日午後、教育基本法「改正」案が自民、公明両党などの賛成によって、衆議院の教育基本法特別委員会につづき本会議においても強行採決されたことに私たちは断固抗議します。
 今の臨時国会では、必要科目の履修漏れや「いじめ」問題による痛ましい事件の続発、さらにはタウンミーティングでの「やらせ」質問が焦点になりましたが、教育基本法の「改正」が現在の教育問題の解決にどう結びつくのか、論議を深めるべきです。それにも関わらず、強行採決に踏み切った政府・与党の責任は極めて重大です。
 私たちは、市民の声を反映した教育制度と教育内容を実現することを強く求めるとともに、教育基本法「改正」案の廃案を求めるものです。

2006年11月16日
同志社大学教職員組合 執行委員長 出原 政雄 
立命館大学教職員組合 執行委員長 木田 融男 
京都大学職員組合 中央執行委員長 小田 滋晃

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2006年11月19日

教育基本法案関連の主なマスコミ報道(11月18日)、"愛国心"とは、こんな卑劣な"心"なのでしょうか

中学生の意見 匿名の大人が"批判"(STV札幌テレビ)
 ∟前段の出来事★教育基本法改正に反対 北星女子中3生、首相に意見書(北海道新聞)

教育基本法改正:参院で審議入り 「在日の子はさらに委縮」3世の金光敏さん /大阪
教育基本法改正:改正に抗議、岡山で市民団体が街頭活動 /岡山
教育基本法改正:仙台弁護士会が抗議声明 /宮城
教基法改正案に反対声明 県内2団体

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2006年11月18日

教育基本法案関連の主なマスコミ報道(11月17日)、参院審議入りなど

教育基本法改正、改正案審議 「愛国心」に懸念 軍国教育、元教師の苦い記憶
教育基本法改正:参院審議入り、野党は欠席
教育基本法改正:衆院通過で、教職員・平和団体が抗議 /広島
教育基本法改正:衆院特別委可決で、県教組が抗議声明 /滋賀
教育基本法改正:改正案「強行採決」に抗議の声--県内の労組、市民団体 /長崎
教育基本法改正:与党単独可決 関係者ら賛否 /北海道
教育基本法改正:改正案に反対し抗議声明--県教職員組合など /岩手
教育基本法改正:九州・山口の親や教師、賛否は真っ二つ
教育基本法改正:衆院通過 野党、徹底抗戦誓い そろって抗議、街頭演説
クローズアップ2006:教育基本法改正案衆院通過 「愛国心」議論、置き去り
教育の憲法「単独採決残念」=見守る学校現場
教育基本法改正案、民主が対案提出…審議復帰を模索?
教育基本法:民主党内に参院審議復帰の動き
野党、委員名簿提出を拒否 与党は議長指名の構え
民主、週明けから審議復帰を模索 教育基本法改正案
「日教組に要注意」 参院自民が顔写真で周知徹底
踏みにじられた教育基本法審議 安倍アナクロ強権政治の誕生
「皇民化再現」を警戒 92歳、杖持つ手に決意
「教基法改正案強行採決は暴挙」 県労連など

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2006年11月17日

教育基本法案・強行単独採決、社説・論説一覧

教育基本法 この採決は禍根を残す (朝日新聞11/16社説)
基本法単独可決 教育の「百年の大計」が泣く(毎日新聞11/16社説)
教育基本法案 禍根を残した単独採決(北海道新聞11/16社説)
教育基本法単独採決/国民感覚とずれていないか(河北新報11/16社説)
教育基本法改正 なぜこんなに急ぐのか(秋田魁新報11/15社説)
仕切り直しが筋だろう(岩手日報11/15論説)
教育基本法採決 国民の理解が必要だ(東京新聞11/16社説)
教育基本法 論議はまだ十分でない(信濃毎日新聞11/16社説)
教基法改正案 この採決は容認できぬ(新潟日報11/16社説)
国民の理解が必要だ(中日新聞11/16社説)
教育基本法改正案  採決を急いではならない (岐阜新聞11/15社説)
教育基本法改正/国民的論議の成熟待て(北日本新聞11/15社説)
教育基本法改正  拙速避け慎重に審議を(京都新聞11/14社説)
教育基本法可決/審議はまだ十分ではない(神戸新聞11/16社説)
単独採決 なぜ変える教育の理念 (中国新聞11/16社説)
教育基本法改正審議/政治対立の象徴にするな(山陰中央新報11/15論説)
教育基本法改正   強引な採決は遺憾だ(徳島新聞11/16社説)
【強行採決】教育はどこへ行くのか (高知新聞11/16社説)
教育基本法改正 実態踏まえた論議尽くせ(熊本日日新聞11/16社説)
教育基本法改正案の蹉跌(さてつ)(宮崎日日新聞11/15社説)
[教育基本法] 国民的合意なしの単独採決は残念だ(南日本新聞11/16社説)
[教基法改正案採決]与党単独は数の暴力だ(沖縄タイムス11/16社説)
教育基本法可決・数頼り単独採決でいいのか(琉球新報11/16社説)

いつものように,下記の読売と産経だけは,賛成している。

「教育」衆院採決「野党の反対理由はこじつけだ」(読売新聞11/16社説)
教育基本法改正 やむをえぬ与党単独可決(産経新聞11/16主張)

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教育基本法案関連の主なマスコミ報道(11月16日)、衆議院通過など

教育基本法:「与党の横暴」野党4党が抗議集会
郵政造反組、教育基本法案にそろって賛成
参院17日審議入り 教育基本法改正案
参院審議入り=与党単独でも促進-教基法改正案
教基法改正案、参院では広く深く議論し速やかな成立を=首相
岩・高教組が抗議 教基法特委単独採決
「議論が拙速」県内教諭ら反響 教育基本法改正案
教育基本法改正案、野党欠席で衆院通過
教基法改正案が衆院通過 野党欠席、抵抗強める
教育基本法改正案が衆院通過、野党は欠席
教育基本法改正案が衆院を通過 与野党対決強まる
教基法改正案が衆院通過 与党の賛成多数で可決
教基法改正案が衆院通過=野党4党は欠席、議長要請も拒否
教育基本法改正案、衆院で可決 野党は採決を欠席
教育基本法:与党などの賛成多数で衆院通過 4野党は欠席
教育基本法改正:京都府民会議、改正案可決に街頭で抗議 /京都
教育基本法改正案は早期成立を、会期内ありがたい=官房長官
県民の声 教基法改正案の特別委可決
子ども不在『目は上に』現場監視さらに…不安の声
採決『機は熟した』審議100時間後押し
上意下達 強まる懸念 教基法 争点を点検
教育基本法に反対声明 滋賀弁護士会
教育基本法:単独可決に、首相の「意向」強く働く
分からぬ教基法改正案可決に山陰の市民困惑
教育基本法改正:県内の大学教授ら、反対訴え /神奈川
教育基本法改正:群馬弁護士会長、衆院委可決に反対声明 /群馬
教育基本法改正:与党単独可決 日教組が抗議声明
愛国心:支局・記者の目/19 「奉仕・忠誠」の教育は必要ない /鳥取
謹啓 内閣総理大臣 安倍晋三 様

Posted by 管理者 : 掲載日時 2006年11月17日 00:03 | コメント (0) | トラックバック (0)
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全大教・加盟単組委員長、教育基本法「改正」に反対し、国会での拙速強行を行わないことを求める緊急アピール

京大職組
 ∟●教育基本法「改正」に反対し、国会での拙速強行を行わないことを求める緊急アピール
全大教
 ∟●(06/11/15) 教育基本法「改正」に反対し、国会での拙速強行を行わないことを求める緊急アピール

教育基本法「改正」に反対し、国会での拙速強行を行わないことを求める緊急アピール

教育基本法「改正」に反対し、国会での拙速強行を行わないことを求める緊急アピール京都大学職員組合は現在国会で審議中の教育基本法「改正」について、全大教委員長および、全大教加盟単組委員長と共に「教育基本法『改正』に反対し、国会での拙速強行を行わないことを求める緊急アピール」を発表しました。

 安倍内閣は、戦争と戦力を禁じた日本国憲法を「改正」し、5年を目処に「自主憲法」を制定することを明言してスタートした。そして「自主憲法」のつくる体制=レジームづくりに結びつけるものとして、教育基本法「改正」を最優先の課題の一つに挙げている。こうした安倍内閣の改革プログラムは、平和・人権・民主主義の原則に立つ日本国憲法の変質を企てる極めて危険なものであり、それと連動した教育基本法「改正」であることに対し、各種世論調査にみられるように、拙速な法「改正」に対する疑問、批判する世論は広がりつつある。
 安倍内閣は、その発足時に教育再生会議なるものを立ち上げ、現下のいじめ自殺や教科未履修問題などへの応急的な対応策を打ち出そうとしているが、こうした教育問題、課題に教育基本法「改正」を結びつけることの根拠の無さ、その拙速さを指摘する意見がほとんどである。教育再生会議の設置とその検討の原則、役割と教育基本法「改正」法案の原則との関係の不明さがあり、矛盾なども明らかである。
 全大教中央執行委員会は、5月14日、与党提出の教育基本法「改正」案が、「戦争をする国」を担う人づくりへの地ならしとしての「愛国心」形成を法律で強制するものであり、教育への国家介入を正当化させ、現行の教育基本法を「教育国家管理基本法」に変質させるものであると批判し、反対の立場を明らかにした。また、10月11日には日本私大教連と共に「教育基本法案の廃案を求める共同アピール(声明)」を発表している。しかし、教育基本法「改正」の必要性は前国会においても国民に対して明らかにされていない。今は拙速に法「改正」をするのではなく、いじめ自殺、高校必修科目の未履修問題の背景、「君が代」強制違憲判決(東京地裁)等について、国会において徹底して議論されるべきである。
 国会で教育基本法「改正」が強行されることがあれば、わが国の教育、とりわけ私たちの担う大学・高等教育の危機は深まり、その使命を果たすために必須の条件である学問の自由の精神が脅かされることになる。こうした危惧の念を共有する私たちは、この「改正」法案の不当性を再度、強く指摘したい。国会がこうした教育の危機をより深刻化し、大学・高等教育機関等の役割を歪め、国家従属を導く「法案」を強行する愚行を行わないことを強く求めるものである。

2006年11月15日

全国大学高専教職員組合 中央執行委員長 大西  広
北海道大学教職員組合 執行委員長 藤本 正行
北海道大学水産学部教職員組合 委員長 木村 暢夫
北海道教育大学札幌校教職員組合 委員長 後藤  守
北海道教育大学函館校教職員組合 委員長 遠藤 芳信
北海道教育大学釧路校教職員組合 委員長 荒川  繁
北海道教育大学岩見沢校教職員組合 委員長 佐藤  有
帯広畜産大学教職員組合 委員長 高澤 俊英
室蘭工業大学職員組合 委員長 若菜  博
北見工業大学教職員組合 委員長 原田 康浩
小樽商科大学教職員組合 委員長 荻野富士夫
弘前大学職員組合 委員長 荒川  修
秋田大学教職員組合 委員長 佐藤 修司
山形大学職員組合 委員長 上田 弘毅
岩手大学教職員組合 委員長 横尾 恒隆
東北大学職員組合 委員長 関本英太郎
宮城教育大学職員組合 委員長 太田 直道
福島大学教職員組合 中央執行委員長 初澤 敏生
宇都宮大学職員組合 委員長 内野康人之
群馬大学教職員組合 委員長 山西 哲郎
茨城大学工学部教職員組合 執行委員長 東 美和子
茨城大学農学部職員組合 執行委員長 久留主泰朗
高エネルギー加速器研究機構職員組合 執行委員長 栗木 雅夫
山梨大学教職員組合 委員長 鈴木 俊夫
信州大学教職員組合 中央執行委員長 野口 俊邦
新潟大学職員組合 中央執行委員長 野中 昌法
埼玉大学教職員組合 委員長 岩見良太郎
東京大学職員組合 委員長 空閑 重則
筑波大学教職員組合・東京 委員長 高橋 宏和
電気通信大学教職員組合 委員長 奥  浩昭
一橋大学教職員組合 委員長 古茂田 宏
東京農工大学職員組合 委員長 辻村 秀信
東京芸術大学教職員組合 委員長 杉木 峯夫
東京都立大学・短期大学教職員組合 委員長 大串 隆吉
東京海洋大学海洋科学部教職員組合 委員長 塩見 一雄
東京学芸大学教職員組合 委員長 関沢 正躬
横浜市立大学教員組合 委員長 岡  眞人
金沢大学教職員組合 執行委員長 大谷 吉生
静岡大学教職員組合 委員長 梅澤  収
富山大学教職員組合 委員長 広瀬  信
福井大学教職員組合 委員長 小野田信春
名古屋大学職員組合 委員長 小畑  郁
愛知教育大学職員組合 委員長 澤  武文
名古屋工業大学職員組合 委員長 日野 安昭
岐阜大学職員組合 中央執行委員長 廣田 則夫
三重大学教職員組合 委員長 西川  洋
滋賀大学大津地区教職員組合 委員長 澤田 和明
滋賀県立大学教職員組合 委員長 森脇 克巳
京都大学職員組合 中央執行委員長 小田 滋晃
京都教育大学教職員組合 委員長 巻本 彰一
京都工芸繊維大学職員組合 委員長 大倉 弘之
和歌山大学教職員組合 委員長 小林 民憲
奈良教育大学附属学校園教職員組合 委員長 堂上 禎子
大阪大学教職員組合 委員長 城戸 良弘
大阪外国語大学教職員組合 委員長 佐々木 猛
大阪教育大学教職員組合 委員長 高橋  登
大阪府大学教職員組合 中央執行委員長 大久保博志
大阪市立大学教職員労働組合 執行委員長 野田 昌吾
神戸大学教職員組合 委員長 横山  良
鳥取大学教職員組合 委員長 奥山 育英
岡山大学職員組合 委員長 鈴木 茂之
島根大学職員組合 中央執行委員長 竹永 三男
山口大学教職員組合 委員長 鴨崎 義春
徳島大学教職員労働組合 中央執行委員長 石村 和敬
愛媛大学職員組合 委員長 竹内 康博
香川大学教育学部教員組合 委員長 山下 明昭
高知大学教職員組合 中央執行委員長 種田 耕二
高知女子大学教職員組合 委員長 山根久之助
九州大学教職員組合 執行委員長 清水 良文
福岡教育大学教職員組合 委員長 三谷  尚
九州工業大学教職員組合 執行委員長 西垣  敏
佐賀大学教職員組合 委員長 半田  駿
大分大学教職員組合 委員長 前田  寛
宮崎大学教職員組合 委員長 今井富士夫
熊本大学教職員組合 委員長 鈴木 桂樹
鹿児島大学教職員組合 委員長 米澤 弘夫
琉球大学医学部附属病院職員組合 委員長 島崎 順之
旭川工業高等専門学校教職員組合 委員長 遠藤  剛
苫小牧工業高等専門学校教職員組合 委員長 八田 茂実
小山工業高等専門学校労働組合 委員長 祇園寺則夫
木更津工業高等専門学校教職員労働組合委員長 山下  哲
福井工業高等専門学校教職員組合 委員長 前島 正彦
豊田高等専門学校教職員組合 委員長 勝谷 浩明
富山商船高等専門学校教職員労働組合 委員長 岡本 勝規
鳥羽商船高等専門学校教職員組会 委員長 伊藤 文雄
舞鶴工業高等専門学校教職員組合 委員長 舩木 英岳
和歌山工業高等専門学校教職員組合 委員長 冨上健次郎
奈良工業高等専門学校職員組合 委員長 梅原  忠
津山工業高等専門学校教職員組合 委員長 鷲田 廣行
米子工業高等専門学校教職員組合 委員長 松原 光男
松江工業高等専門学校教職員組合 委員長 堀江 克明
広島商船高等専門学校教職員組合 委員長 澤田 大吾
呉工業高等専門学校教職員組合 委員長 門前 勝明
弓削商船高等専門学校職員組合 委員長 多田 光男
大島商船高等専門学校教職員組合 委員長 岩崎 寛希
徳山工業高等専門学校教職員組合 委員長 渡辺 勝利
宇部工業高等専門学校教職員組合 委員長 日高 良和
有明工業高等専門学校 教職員組合 委員長 山口 英一
都城工業高等専門学校教職員労働組合 委員長 河野 行雄
大分工業高等専門学校教職員組合 委員長 佐藤 達郎


Posted by 管理者 : 掲載日時 2006年11月17日 00:02 | コメント (0) | トラックバック (0)
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全大教・公大連・日本私大教連、共同声明「教育基本法「改正」案の衆議院採決に抗議する」

日本私大教連
 ∟●教育基本法「改正」案の衆議院採決に抗議する(2006年11月16日)
全大教
 ∟●(06/11/16) 教育基本法「改正」案の衆議院採択に抗議する

教育基本法「改正」案の衆議院採決に抗議する

2006年11月16日

全国大学高専教職員組合
全国公立大学教職員組合連合会
日本私立大学教職員組合連合

 政府は本日、衆議院本会議において教育基本法全面改悪案を強行採決した。

 私たちは、この採決に強く抗議するものである。

 政府・与党は、「十分審議した」と強弁するが、特別委員会の審議ではなぜ教育基本法をいま「改正」しなければならないのか、そもそもの「改正」理由さえ明確になっていない。本法案は、戦後日本の民主的教育原理を根本的に否定する性格を帯びているが故に、本質的な議論が十分になされなければならなかった。にもかかわらず、政府・与党はこれを回避し続けた。加えて、厳密な逐条審議も十分になされていない。

 審議はまったく不十分であり、本法案の立法過程は依然としてその瑕疵をまぬがれていないと考える。

 私たちは、参議院での審議において、衆議院での異常な審議経過、広汎な批判的国民世論などをふまえ、本法案の持つ問題性を徹底的に明らかにし、さらに幅広い共同の取り組みにより、廃案とすべく全力を尽くすことをここに表明する。

以 上

[マスコミ報道]
私大教連など共同抗議声明 教育基本法改正案の衆院可決

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日弁連、教育基本法案の与党による単独採決に対する会長談話

日弁連
 ∟●教育基本法案の与党による単独採決に対する会長談話

教育基本法案の与党による単独採決に対する会長談話

本日、教育基本法案が与党の単独採決により可決され参議院に送付された。

しかし、なぜいま教育基本法を改正しなければならないのか、その改正によって教育がどのようによくなるのか、改正の必要性を根拠づける理由は、同特別委員会での審議では、未だ明らかになっていない。

当連合会は、政府案は、現行法10条の国家等による教育に対する不当な支配を禁ずる内容を実質的に改変するものであり、教育行政による教育振興基本計画の策定等を梃子(てこ)とした教育内容への不当な介入を強めることになるとの懸念を表明しているが、その懸念も未だ払拭されていない。

教育が人格の完成を目的とする営みであることに照らせば、その基本理念を定め立憲主義的性格を有する教育基本法の改正は、その時々の政治的多数派の意思で左右されてはならない。教育は国家百年の計であり、国民が十分に納得する内容を、適正な手続を経て行うものでなければならない。

現段階では、十分かつ慎重な調査と審議が尽くされたとは言えず、このような段階での与党単独採決は極めて残念である。

この上は、参議院において、原点に還って、良識の府にふさわしく、教育基本法の理念を尊重し、改正の必要性や法案の有する問題点について、国民的基盤に立った審議を更に十分に尽くすことを強く求めるとともに、現在提案されている政府案の内容でこのまま法改正をすることには反対であることを改めて表明するものである。

2006(平成18)年11月16日

日本弁護士連合会
会長 平山 正剛


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改悪法案 特別委・衆議院で強行可決、国会前に5000人、怒りの輪、決意のコール

教育基本法全国ネットワーク
 ∟●教育基本法全国ネットワークニュース No.011

改悪法案 特別委・衆議院で強行可決
国会前に5000人、怒りの輪、決意のコール

★全国の世論やマスコミ各紙が、教育基本法「改正」への疑問や「採決を急ぐな、慎重審議を」の声をいっせいに上げる中、政府・与党は15日に衆議院特別委員会での採決を強行し、本日16日の衆議院本会議でも強行可決しました。いずれも徹底審議を求める野党4党の意見を聞かず、野党が欠席のままの与党単独採決です。この事態に対して、多くの全国紙・地方紙がいっせいに批判の社説を掲げています。「教育基本法、この採決は禍根を残す」(「朝日」16日付)、「基本法単独可決、教育の『百年の大計』が泣く」(「毎日」16日付)など。

★昨日・今日と、衆議院議員面会所や議員会館前には、「教育基本法改悪を許さない各界連絡会」や「教育基本法全国ネットワーク」に参加する諸団体・個人をはじめ、宗教者、市民などさまざまなグループ・団体が昼夜にわたり詰めかけ、暴挙に対する怒りとあらたな共同のたたかいの決意をかためあいました。
 本日16日は、昨日に続いて各界連絡会が朝から夕方までの座り込み、昼休みと14時からの議員面会所における抗議行動を展開。
17時からは1800人を超える市民がよびかけた「第2波ヒューマン・チェーン」に5000人が集合。衆議院第一議員会館から参議院議員会館前までぎっしりと埋めつくし、キャンドルを高くかかげ手をつなぎあって、リレートークと国会に向けて怒りのコールを繰り返しました。
18時からの30分間は「教育基本法の改悪をとめよう全国連絡会」と「ヒューマン・チェーン」が時間と場所を共有して行動を展開、全国連絡会は19時まで抗議行動を続けました。
 同時に、野党4党の衆・参両院議員は共同して国会内で緊急抗議集会をひらき、16時半からは4党の幹事長・書記局長がそろって有楽町・マリオン前で街頭演説会を行い、改悪法案阻止を訴えました。
マスコミを含め世論を大きく動かした力を確信に
参議院で必ず廃案にしよう!

★明日17日は、議事運営委員長の職権で10時から参議院本会議を開会、法案の趣旨説明と特別委員会(35名)の設置が行われます。
この間、世論は大きく変わっています。全国草の根の活動が切り開いてきた新しい到達点です。ひきつづき力をたくわえつつ、参議院で何としても廃案に追いこみましょう。

……


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全大教北海道、11/16与党単独で衆議院本会議で強行採決!暴挙を許すな!

全大教北海道

雨の中、緊急集会に参加し、教育基本法改悪反対をデモ行進しながら札幌市民に訴える。

……

 *教育基本法改悪法案を廃案にしよう11・25全道10000人集会
 *11月25日(土)11:00~オープニングセレモニー
          11:30~集会
          12:00~市内中心部デモ
 *会場:大通公園西8丁目広場(札幌市中央区)


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教育基本法「改正」案に反対する神奈川県大学人有志アピール

学問の自由と大学の自治の危機問題
 ∟●教育基本法「改正」案に反対する神奈川県大学人有志アピール(2006.11.14)

教育基本法「改正」案に反対する神奈川県大学人有志アピール

 現在、臨時国会で政府・与党提出の教育基本法「改正」案の審議がなされており、与党はこれを短時日のあいだに可決、成立させることをめざしている。

 しかし、この「改正」案は、心の自由、平和、社会的公正という、わたしたちが尊重しなければならない最も重要な原則を否定して戦争への道を開き、かつ、教育における格差を拡大しようとするものである。

 私たちは、米軍基地が沖縄に次いで多い神奈川県下で教え、あるいは生活する大学人として、これまで、平和を求め、米軍基地再編強化に反対するなど、発言を続けてきた。我々は、戦争に反対し平和を求める立場から、また、教育に携わる者としての立場から、「改正」案に反対し、廃案を求めるものである。

 以下、「改正」案の最も重要な問題点を示し、わたしたちが同案に反対する理由を述べる。

1 改正の理由はない
 そもそも教育基本法の改正を必要とする理由は示されていない。占領期に成立したなどの経緯は、同法自体が廃止される理由とはならない。また、昨今取りざたされている学校教育現場における問題は、教育基本法によるものではまったくない。教育現場の混乱と荒廃の大きな原因は、むしろ教育基本法の精神がないがしろにされてきたことにある。現行の教育基本法をいかすことによってこそ、そのような問題の克服に取り組むべきであると考える。十分な理由のない改正は許されない。

2 心の自由を奪う
 「改正」案は、第二条において「我が国と郷土を愛する」「態度」を法的に義務づけようとしている。これは、なにを愛するかは自分で決めるという、もっともたいせつな心の自由を奪うものであり、基本的人権である思想信条の自由・学問の自由を侵害するものである。このような「改正」がなされてしまえば、たとえば、学校現場における日の丸・君が代の強制のような事態が、さらに押し進められてしまうであろう。
 しかも、「改正」案が心の自由を奪おうとするのは小中高の学校においてだけではない。大学も、また家庭・地域社会も「教育」に協力することが義務づけられており、「改正」案のもとでは、心の自由を奪う作業に社会全体が巻き込まれてしまう。
 教育は個人の人格の尊厳と自由を最も根本的な前提として行われなければならないのであって、このことを否定する法案には断固反対せざるをえない。

3 平和主義の否定
 現行教育基本法が、日本国憲法の原則に則って「真理と平和を希求する人間の育成を期する」としているのに対して、「改正」案は、該当する部分から「平和」ということばを削除している。ここに端的に現れているように、「改正」案は、平和主義の原則を排除し、さきに挙げた愛国心の強制をてこに、戦争する国家・国民づくりを進めようとしているのである。これは、米軍再編強化と結びつきながら、日米が一体化して戦争をする体制を作る動きと連動している。
 平和を誠実に希求するわたしたちは、このような法を許すことはできない。

4 憲法違反
 前項で示したように、「改正」案は憲法の平和主義原則を排除し、また、2項に示したように憲法が定める基本的人権である思想信条の自由を奪うものであり、憲法の趣旨から逸脱しているばかりではなく、そもそも憲法に違反している。
 明白に憲法に違反した法案の成立は許されない。

5 差別
 現行の教育基本法は、憲法の原則に沿って、平等な権利を保障している。特に、第5条では男女平等のために共学を保障している。これを「改正」案は削除しており、男女平等原則をはっきりとは否定していないものの、著しく弱めようとしていることはあきらかである。

6 格差拡大
 前項において述べたように、現行の教育基本法は、平等に教育を受ける権利を保障しており、そのために、第3条において「ひとしく、その能力に応ずる教育を受ける機会」を与えるとしている。これに対して改正案は各所の文言を変更して、能力に応じた教育の格差づけを志向する能力主義的な内容になっている。義務教育を9年とする規定を削除し、「教育振興基本計画」を導入するのも、能力による教育の差別を設け、競争原理を導入して学校間の格差を拡大しようとするものである。
 このことは、平等の原則を否定し、平等が保障されるべき教育において格差、差別を増大させることであり、許すことはできない。

7 教育の政治権力による統制
 現行の教育基本法は、教育における自由を保障するために、政治権力の介入を排除している。そのために、第10条では、「教育は、不当な支配に服することなく、国民全体に対し直接に責任を負って行われるべきものである」として、教育の現場が政府等の政治権力から自由であることを保障している。これに対して、「改正」案は、「国民全体に対し直接に責任を負って」の部分を削除することによって換骨奪胎し、政治権力が教育現場に介入することを認めようとしている。さきに挙げた愛国心の強制などを、政治権力によって教育現場に押し付け、抵抗する教育者を排除しようとするものである。
 政治権力からの自由は心の自由・学問の自由を守るために不可欠なものであり、現行第10条の空文化や換骨奪胎は決して許されてはならない。

 以上のように、「改正」案は、新保守主義的な立場から、心の自由・学問の自由を奪って戦争に国民を動員しようとするものであり、新自由主義的な教育政策により格差を拡大・固定化しようとするものでもあって、到底容認できるものではない。わたしたちは、この「改正」案に反対し、その廃案を求めるとともに、県民、全国住民にこの法案への反対の声を挙げるよう呼びかけるものである。

2006年11月9日

神奈川県下在住在勤大学人有志(賛同受付中)
伊豆利彦(横浜市大名誉教授)・伊藤成彦(中央大学名誉教授)・今井清一(横浜市大名誉教授)・岡眞人(横浜市大教授)・木下芳子(横浜市大教授)・久保新一(関東学院大学教授)・倉持和雄(横浜市大学教授)・佐藤泉(青山学院大学助教授)・清水竹人(桜美林大学)・下山房雄(九大名誉教授・横国大元教授)・中西新太郎(横浜市大教授)・永岑三千輝(横浜市大教授)・西山暁義(共立女子大学講師)・二瓶敏(専修大学名誉教授)・原沢進(立教大学名誉教授)・安田八十五(関学院大学教授)・柳澤悠(千葉大学教授)・山根徹也(横浜市大助教授)・吉岡直人(横浜市大学教授)


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11・12教育基本法改悪反対! 全国集会、ビデオ映像

■ビデオプレスTV
 ∟●11・12教育基本法改悪反対! 全国集会&デモ(5分55秒)2006/11/12up

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2006年11月16日

教育基本法「改正」情報センター、教育基本法「改正」法案の与党単独採決に断固抗議する

教育基本法「改正」情報センター
 ∟●緊急声明 教育基本法「改正」法案の与党単独採決に断固抗議する

緊急声明

教育基本法「改正」法案の与党単独採決に断固抗議する

教育基本法「改正」情報センター
2006年11月15日

 本日、衆議院教育基本法に関する特別委員会は野党委員が欠席する中、自民党、公明党の二党のみで政府提出「教育基本法案」を単独採決、可決した。

 本日午前に開催された中央公聴会では、与党推薦の公述人も含めて国会での議論が不十分であり、今後慎重な議論が必要であるとの意見が相次いで出されていた。今国会での教育基本法「改正」法案の審議では、いじめ問題、高校未履修問題、タウンミーティングやらせ質問問題が浮上し、法案審議をめぐる最も基本的な問題は、“現行教基法を改正して、国民の「信を失った」(『毎日新聞』11月12日付社説)文科省に、無限定の権限を与えるべきなのか”、それとも、“文科省とそれによる教育行政そのものを現行教基法に基づいて刷新すべきなのか” という点にあることがはっきりし、具体的な事実に基づく本格的な審議が始まったばかりである。

 そして、昨日の委員会では、タウンミーティングの発言者に「謝礼」が支払われていたという驚くべき事実が明らかにされたが、「やらせ質問」を含め、真相は解明されていない。「民意」を買収で得るということは国民主権を愚弄する行為であり許されない事柄である。このような法案提出者の資格、規範意識が問われる重要問題に関する解明が行われないまま採択を行ったことは国会の法案審議権の権威を地に堕とすものである。

 いうまでもなく、教育基本法は教育の憲法であり、教育の最高規範を示すものである。このような重要な法律である教育基本法を改正する場合は、憲法改正に準ずるぐらいの国民的議論、国会での慎重な議論が必要である。本来であれば、全会一致の賛成で改正すべきものである。今回の単独採決は到底認められない。

 われわれは、国会に対し、衆議院本会議における法案採決の手続をとることはせず、本日の不正常な採決を取り消し、法案を特別委員会に差し戻し、審議を一からやり直すことを求めるものである。


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日教組、衆議院における教育基本法「政府法案」の強行採決に抗議し国民的論議を求める声明

■日教組「教育基本法」メールマガジン No,61 2006.11.15 より

衆議院における教育基本法「政府法案」の強行採決に抗議し国民的論議を求める声明

日教組は15日、衆議院教育基本法に関する特別委員会で、教育基本法「改正」案が強行採決されたことに抗議声明を発出しました。

各地のタウンミーティングで、教育基本法「改正」に賛同する意見陳述者を、事前に準備するという与党に都合の良い世論形成が行われたことが、明らかになりました。広範な国民から意見を聴くために多大な税金を投入して行われたにもかかわらず、その責任は全く解明されていません。まさに国民を愚弄するものです。

さらに、衆議院教育基本法に関する特別委員会の理事会で、審議の進め方についての与野党の合意のないまま、本日(15日)午後、与党が一方的に特別委員会を開催しました。そして、野党議員が欠席するなか、各種世論調査で慎重審議を求める国民の声が挙がっているにもかかわらず、法案が強行採決されました。議会制民主主義を踏みにじる暴挙です。

〔衆議院における教育基本法「政府法案」の強行採決に抗議し国民的論議を求める声明〕

 本日、与党は衆議院「教育基本法に関する特別委員会」で教育基本法「政府法案」を強行採決した。

 国民の広範な声を聞く目的である「内閣府タウンミーティング」において、政府は教育基本法「改正」を支持する「やらせ質問」をさせていたことが発覚した。これまで教育改革フォーラムやタウンミーティングなどを通じて、教育基本法「改正」が国民に浸透してきたとしていたが、世論操作をしていたことが明らかとなった。その内容解明・責任も明確に示さず、慎重審議を求める国民にも目を向けることなく、数の力で強行採決したことは、国民の願いを踏みにじる行為であり、強く抗議する。

 私たちがとりくんだ「教育基本法調査会の設置に関する請願署名」は、日教組以外の働くなかまや市民からも多くの支援・協力があり、わずか半年の間に235万筆に及んでいる。数々の世論調査でも、教育基本法「改正」について「どちらともいえない」「今の国会にこだわらずに時間をかけて議論すべき」という意見が多く、慎重審議を求める国民の声が確実に高まっている。国民的合意がなされたとは、ほど遠い状況にある。

 政府法案は、教育の目的を「人格完成」から「国に有益な人材育成」に転換させ、「基本的人権の尊重」「民主主義」「平和主義」などに関わる事項を侵害するとともに、憲法改悪につながりかねない。私たちは、公教育を根本から変えようとしている教育基本法「政府法案」に断固として反対する。なぜ「改正」する必要があるのか、一からの審議のやり直しを強く求める。

2006年11月15日
日本教職員組合

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教育基本法改正法案強行採決、抗議

与党単独で教育基本法改正を採決 野党4党が強く抗議
教育基本法改悪案の強行採決を糾弾する(談話)社会民主党党首・福島みずほ
『政府、与党による教育基本法改悪法案の委員会採決強行の暴挙に抗議する』全日本教職員組合
全労連、教育基本法改悪法案の衆議院特別委員会での強行採決に抗議する

[マスコミ報道]
日教組と全教、教育基本法改正案の裁決に抗議
教育基本法:衆院特別委の単独採決に日教組が抗議声明

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教育基本法改正案を可決、与党単独で衆院特別委

http://flash24.kyodo.co.jp/?MID=MNP&PG=STORY&NGID=poli&NWID=2006111501000587

 衆院教育基本法特別委員会(森山真弓委員長)は15日午後、政府、与党が今国会の最重要法案と位置付けている教育基本法改正案を自民、公明の与党単独で採決、可決した。……

[関連ニュース]
教育基本法:改正案を衆院特別委が可決 与党単独で
教育基本法改正案、与党単独で可決 衆院特別委
教育基本法改正案を単独採決 衆院特別委
教育基本法改正案、衆院特別委で可決
教育基本法:委員会審議で論点深まらず いじめ自殺などで
教育基本法改正案、与党単独で可決・衆院特別委
教育基本法:安倍首相 可決に「よかった」
参院教育基本法特別委員長に中曽根元文相が内定
教育基本法:参院特別委設置へ 委員長に中曽根元文相内定
教育基本法:与党の単独裁決で終盤国会は波乱模様に

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2006年11月15日

教育基本法「改正」関連の社説・論説一覧(主に11月以降)

下記の新聞社の社説・論説は,教育基本法の早期「改正」に根本的に疑問を呈している。

■やらせ質問 民意をなめるな  あきれつつ、腹が立つ(朝日新聞11/09社説)
http://www.asahi.com/paper/editorial20061109.html
■教育基本法改正 一から論議をやり直す時だ(毎日新聞11/12社説)
http://www.mainichi-msn.co.jp/eye/shasetsu/news/20061112ddm005070122000c.html
■教育基本法案、採決急ぐ状況ではない(北海道新聞11/05社説)
http://www.hokkaido-np.co.jp/Php/backnumber.php3?&d=20061105&j=0032&k=200611053822
■やらせ質問 これで「教育改革」とは(北海道新聞11/10社説)
http://www.hokkaido-np.co.jp/Php/backnumber.php3?&d=20061110&j=0032&k=200611104887
■教育基本法改正/学校現場の問題解決が先だ(河北新報11/11社説)
http://www.kahoku.co.jp/shasetsu/2006/11/20061111s01.htm
■教育基本法改正案/審議を十分に尽くすべき(東奥日報11/10社説)
http://www.toonippo.co.jp/shasetsu/sha2006/sha20061110.html
■教育基本法改正 議論は深まっていない(秋田魁新報11/01社説)
http://www.sakigake.jp/p/editorial/list.jsp
■やらせ質問 あきれ果てる情報操作(岩手日報11/01論説)
http://www.iwate-np.co.jp/ronsetu/y2006/m11/r1111.htm
■教育基本法 この現実を見て議論を(東京新聞11/01社説)
http://www.tokyo-np.co.jp/00/sha/20061101/col_____sha_____002.shtml
■週のはじめに考える 教育現場からの議論を(東京新聞11/12社説)
http://www.tokyo-np.co.jp/00/sha/20061112/col_____sha_____001.shtml
■やらせ質問 世論誘導は許されない(東京新聞11/11社説)
http://www.tokyo-np.co.jp/00/sha/20061111/col_____sha_____003.shtml
■社説=教育基本法 採決を急いではいけない(信濃毎日新聞11/08社説)
http://www.shinmai.co.jp/news/20061108/KT061107ETI090004000022.htm
■教基法改正 緊急課題はほかにある(新潟日報11/08社説)
http://www.niigata-nippo.co.jp/editorial/index.asp?syasetsuNo=255
■教育現場からの議論を(中日新聞11/12社説)
http://www.chunichi.co.jp/00/sha/20061112/col_____sha_____000.shtml
■やらせ質問  国民をぺてんにかけた(京都新聞11/11社説)
http://www.kyoto-np.co.jp/info/syasetsu/20061111.html
■教育基本法改正 成立ありきの審議でなく(山陽新聞10/27社説)
http://www.sanyo.oni.co.jp/sanyonews/2006/10/27/2006102708332451002.html
■やらせ質問 直接対話裏切る愚挙だ(山陽新聞11/10社説)
http://www.sanyo.oni.co.jp/sanyonews/2006/11/10/2006111008403740003.html
■教育基本法改正案/拙速避け、慎重審議を (山陰中央新報10/31論説)
http://www.sanin-chuo.co.jp/column/modules/news/article.php?storyid=333854033
■やらせ質問 教育行政への信頼は地に落ちた(愛媛新聞11/10社説)
http://www.ehime-np.co.jp/rensai/shasetsu/ren017200611107334.html
■教育基本法改正案 「いま、なぜ」もまだ不明確だ(愛媛新聞10/31社説)
http://www.ehime-np.co.jp/rensai/shasetsu/ren017200610317230.html
■教育基本法改正   論議はまだ不十分だ (徳島新聞11/14社説)
http://www.topics.or.jp/Old_news/s061114.html
■【教基法改正】論議は深まっていない (高知新聞11/12社説)
http://www.kochinews.co.jp/0611/061112editor.htm
■姑息に世論を誘導するな やらせ質問(西日本新聞11/11社説)
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/column/syasetu/20061111/20061111_001.shtml
■やらせ質問発覚(宮崎日日新聞11/11社説)
http://www.the-miyanichi.co.jp/column/index.php?typekbn=1&sel_group_id=6&top_press_no=200611112301
■[やらせ会合] 国民の信頼を裏切る許し難い行為だ(南日本新聞11/11社説)
http://373news.com/_column/syasetu.php?ym=200611&storyid=1215
■[教育基本法] 学校現場の混乱にまず対処すべきだ(南日本新聞11/01社説)
http://373news.com/_column/syasetu.php?ym=200611&storyid=1035
■[教育基本法改正]強行採決は避けるべきだ(沖縄タイムス11/14社説)
http://www.okinawatimes.co.jp/edi/20061114.html#no_1
■[「やらせ」質問]これで教育改革なんて(沖縄タイムス11/11社説)
http://www.okinawatimes.co.jp/edi/20061111.html#no_1
■賛成発言依頼・許されぬ政府の世論誘導(琉球新報11/08社説)
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-18701-storytopic-11.html

下記の2社だけは論調が異質。

■[福島県知事選]「教育基本法とは何の関係もない」(読売新聞11/14社説)
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20061113ig91.htm
■【主張】教育基本法改正 民主は修正協議に応じよ(産経新聞10/26社説)
http://www.sankei.co.jp/news/061026/edi000.htm

Posted by 管理者 : 掲載日時 2006年11月15日 00:17 | コメント (0) | トラックバック (0)
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東京学芸大教職員、教育基本法改正案の廃案を訴える緊急声明

■「意見広告の会」ニュース371より

教育基本法改正案の廃案を訴える緊急声明
東京学芸大の教職員を対象とした試み

教育基本法改正案の廃案を訴える緊急声明への賛同のお願い

皆さまもご存知のように,現行の教育基本法の精神を大きく転換させる全面的な「改正」案が国会で審議されています.政府与党は今国会(会期末は12月15日予定)での成立を目指し,今週中にも衆議院の通過という見通しも出てきております.今回の「改正」については,内容にも進め方にも大きな問題があります.緊迫した情勢の中で,私たちは,教員養成系大学の教職員としての意見を社会にアピールすることはひとつの責任ではないかと考えました.そこで,添付するような「教育の国家統制を強化する教育基本法改正案の廃案を求める緊急声明」を呼びかけ人と賛同していただいた方の氏名を付して,政府,国会や各政党,文科省,マスコミなどしかるべき機関に送付したいと考えております.

賛同していただける方は,11月27日(月)までに,末尾の賛同フォームをこのメールに対する返信メールでお送りください.また,書面で賛同の意志を呼びかけ人まで伝えていただいてもけっこうです.12月1日には公表できればと思います.

なお,11月29日に教育基本法問題についての講演会を開催いたします.17時30分から講義棟C-201教室にて行いますので,是非ご参加ください.ちらしなどを別途配布いたします.

なお,本メールは,学内でアドレスを公表されている構成員全員に配布させていただいております.外部へ公表する際は,氏名のみとし,50音順に並べさせていただく予定です.個人情報につきましては,十分に注意して取り扱わせていただきます.

1人でも多くの皆さまの賛同をお願いいたします.

2006年11月13日

呼びかけ人(五十音順)
 伊藤 良子 (教育実践研究支援センター)
 大竹美登利 (総合教育科学系)
 小川  潔 (自然科学系)
 川手 圭一 (人文社会科学系)
 木村 茂光 (人文社会科学系)
 小嶋 茂稔 (人文社会科学系)
 坂井 俊樹 (人文社会科学系)
 関沢 正躬 (自然科学系)
 高橋  智 (総合教育科学系)
 滝沢  清 (自然科学系)
 田中 喜美 (自然科学系)
 藤井 健志 (人文社会科学系)
 藤本光一郎 (自然科学系)
 三石 初雄 (教員養成カリキュラム開発研究センター)
 山口源治郎 (総合教育科学系)

声 明 文

教育の国家統制を強化する教育基本法改正案の廃案を求める声明

先の国会で継続審議となった教育基本法改正案の審議が10月30日衆議院教育基本法特別委員会で再開された.政府与党は今国会での教育基本法改正案の成立を目指すと言って,情勢は緊迫の度を加えている.我々は教育に深く関わる東京学芸大学の教職員として,以下のような観点から教育基本法改正案を廃案にするよう強く求める.

1.現行の教育基本法は,第二次世界大戦の反省に基づき,憲法と一体となって国民一人ひとりの自主的・自律的な人格形成の営みを保障しているものであり,その意義はますます増している.「改正」案は,現行法の根幹を180度転換し,国家による教育の統制を強化するものである.しかし,現行教育基本法の根幹を変更しなければならない理由はいまだに十分に説明されていない.

2.政府文部科学省の提出した「改正」案は,第2条(教育の目標)において,法律で強制すべきではない「愛国心」や「公共心」などの徳目が掲げられているほか,第16条(教育行政),第17条(教育振興基本計画)において,国が教育内容の国家基準を設定し,その達成度の評価とそれに基づく財政配分を通して教育内容を事実上統制する仕組みが盛り込まれている点など,大きな問題がある.

3.教育基本法は「教育の憲法」とも呼ぶべき重みをもつ法律であり,その影響は学校での教育にとどまらず,非常に広く深い範囲に及ぶ.しかし,国会の審議や,国民的な議論は極めて不十分であるといわざるをえない.国会において徹底的な審議が行われ,国民の前に問題点が明らかにされなければならない.

4.学力問題や格差問題に加えて必修科目未履修やいじめなどに関する話題が連日報道され,教育の問題は大きな関心を集めている.しばしばそれらの問題解決と教育基本法の「改正」が関連して語られることもある.むしろ,現在の教育の抱えている問題は,現行法の精神が教育行政や教育現場において軽んじられていることに起因していると考えるべきである.

以上


Posted by 管理者 : 掲載日時 2006年11月15日 00:01 | コメント (0) | トラックバック (0)
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教育基本法、11月15日 委員長職権で特別委員会開会

教育基本法全国ネットワーク
 ∟●教育基本法全国ネットワークニュース No.010、11月 14日

≪号外≫与党、明日、委員長職権で特別委員会開会

「採決するな!」の声を集中しよう

★本日の衆議院特別委員会は午前9時から6時間半にわたり、「いじめ・自殺」「高校の未履修」「タウンミーティングのやらせ質問」などについて集中的に審議を行いました。
 政府・与党は「参議院での審議時間を確保するためにはもうギリギリだ」として、明日15日(水)は、午前9時から中央公聴会を行い、午後1時から特別委員会をひらいて採決を強行し、16日(木)には衆議院本会議で可決、ただちに参議院に送付するかまえです。……


Posted by 管理者 : 掲載日時 2006年11月15日 00:01 | コメント (0) | トラックバック (0)
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