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 カテゴリー 歴史教科書問題

2007年01月11日

官製談合の視点から訴える~杉並区教科書採択取り消し裁判

janjan
 ∟●官製談合の視点から訴える~杉並区教科書採択取り消し裁判

官製談合の視点から訴える~杉並区教科書採択取り消し裁判

扶桑社版教科書採択における手続きの違法性を問う裁判

 2006年12月20日、杉並区扶桑社版教科書採択に関する違法な公金支出の無効を求める裁判の第1回口頭弁論が、東京地裁606法廷で開かれました。この裁判に先立って、杉並区住民は同じく教科書問題で安倍晋三氏を提訴していますが、今回の裁判は被告を杉並区長とし、採択において使われた公金の違法支出で訴えています。問題の教科書は2005年8月に採択、2006年度から杉並区の中学生に配布されすでに使われているもの。裁判は、教科書のイデオロギーを問うものではなく、採択手続きにおいて違法性がなかったかどうかを問うものでした。筆者は、杉並区住民として大きな関心をもって傍聴しましたが、裁判は、手続きの違法性に気づかせるばかりでなく、裁判所というものが決して私たち庶民と遠いものではなく、市民意見を汲み上げる身近な場所であること、市民が主権者としてふるまうことの重要性に気づかせるものでした。……


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2006年04月03日

公正取引委員会の「教科書特殊指定」廃止に反対する

子どもと教科書全国ネット21
 ∟●公正取引委員会の「教科書特殊指定」廃止に反対する

【アピール】
公正取引委員会の「教科書特殊指定」廃止に反対する

2006年3月28日
子どもと教科書全国ネット21常任運営委員会

 2006年3月16日、公正取引委員会(公取委)は、独占禁止法上の「教科書業における特定の不公正な取引方法」(「教科書特殊指定」)を廃止する方針を発表しました。公取委は、4月17日までこれについてのパブリック・コメントを募集し、「寄せられた意見を踏まえて、教科書特殊指定の廃止に係る手続きを行う」としています。

 「教科書特殊指定」とは、独占禁止法の規定によって、教科書発行業者が教科書採択関係者に対して利益供与によって採択を誘引する行為、および他の教科書に対するひぼう・中傷などによる採択妨害行為について、公正な競争を阻害するおそれがある、特定の不公正な取引方法にとして禁止を指定したものです(別記の資料参照)。……


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2006年03月17日

杉並の教育を考えるみんなの会、「新しい歴史教科書をつくる会」の混乱と、教育長の辞任についての声明

杉並の教育を考えるみんなの会
 ∟●「新しい歴史教科書をつくる会」の混乱と、教育長の辞任についての声明

2006年3月15日

杉並の教育を考えるみんなの会

 杉並区教育委員会は、昨年夏、区内外からの批判にも関わらず、「新しい歴史教科書をつくる会(つくる会)」編・歴史教科書を採択しました。
 その歴史観が国内外から批判を受けた上、主たる執筆者が歴史学者でない*ため、検定後にも重大な誤りが多数指摘され、全国の99.6%が退けた教科書です。区民には大きな不安と杉並の教育への疑念が巻き起こっていますが、今年に入ってさらにそれを増大させる事態がおこり、杉並区教育委員会が子どもたちの教育に責任が持てるのか、区民の信頼を取り戻せるのか、重大な岐路に立っています。……


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2006年03月03日

杉並区で「つくる会」教科書の不当採択で裁判が始まる

教科書情報資料センター
 ∟●杉並区で「つくる会」教科書の不当採択で裁判が始まる

杉並区で「つくる会」教科書の不当採択で裁判が始まる
 ―「つくる会」は重なる内紛で混乱を拡大―

  昨年の採択の総括を終えてしばらく、このホームページはお休みをいただいていましたが、どうしてもお知らせしなければならないことが少しずつ出てきましたので、これから断続的に記事を掲載させていただきます。

 「つくる会」の違法採択が法廷の場に

  まず重大な出来事として、昨年、「つくる会」歴史教科書が採択された杉並区の住民8人が、2月9日、杉並区長を相手取って東京地裁に提訴したことがあります(国内外ニュース参照)。呼びかけによると、「杉並区教育委員会は、中学校教科書採択において、区民の声、区内中学校教師の声を無視し、以下の異常な行為を重ね、扶桑社版歴史教科書を採択しました。このことに、私たちは怒りを込めて提訴に踏み切ります」とし、「杉並区の異常な行為」を次のように紹介しています。……


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2006年02月13日

「つくる会」教科書採択取り消し求め提訴

http://book.jiji.com/kyouin/cgi-bin/edu.cgi?20060210-3

 「新しい歴史教科書をつくる会」が主導した扶桑社の歴史教科書を東京都杉並区が採択したのは違法として、反対する保護者や区議ら8人が9日、同区を相手に採択取り消しなどを求める訴訟を、東京地裁に起こした。……

訴  状

平成18年2月 9日

東京地方裁判所 民事部 御中
                            
杉並区教育委員会による扶桑社教科書採択の取消及び損害賠償請求事件

訴訟物の価額        円  
貼用印紙額         円             
予納郵券        8480円 
             
第1.請求の趣旨
1.被告が平成17年8月12日に行った東京都杉並区教育委員会による中学校教科図書歴史科目採択審議において行った、新しい歴史教科書をつくる会のメンバー執筆になる株式会社扶桑社発行『新しい歴史教科書(改訂版)』(以下扶桑社のつくる会歴史教科書)の採択決定処分を取り消せ。
2.被告は原告それぞれに金 1000円及び平成17年8月12日より完済までの間、年5分の割合の金員を払え。         
3.訴訟費用は被告の負担とする。
   との判決及び第1-1項についての仮執行の宣言を求める。

第2.請求の原因
1.事実経過
(1)原告らは、杉並区在住の住民であり、納税者であり、有権者であり、区内公立学校に在籍する児童の保護者であり、日本国国民である。
 
(2)扶桑社のつくる会歴史教科書採択処分の事実
 原告が当該処分を知ったのは平成17年8月12日である。
 4年前の前回採択結果と異なり、今回は扶桑社歴史教科書を採択するかもしれない……、そんな噂は確かにあった。それを聞き付けて、日本国中のみならず韓国からも、採択は慎重にしてほしいといった趣旨の要請文などが、以前にも増して杉並区教育委員会に数千通届けられていた。だがわれわれは、よもや「この杉並区で」、「この教科書を」採択できるとは思っていなかった。(「この」の理由は、本項目「3.違法な処分により原告ら区民・国民が被る精神的損害、著しい不名誉について」を参照)。
全国で採択が終わった後、扶桑社のつくる会歴史教科書を採択したのは、全国583採択地区のうち東京都杉並区と栃木県大田原市の2地区のみ。冊数換算では0.4%弱となる。全国のほとんどの採択地区が選ばなかった教科書を、なぜこの杉並区で選んだのか、また選ぶことができたのか。杉並区においては、この5年ほどの間に教科書採択に関する手続き法令の変更がいくつもなされていた。また違法であったり、恣意的な運用がなされていた。振り返ってみると、その意図はひとえに扶桑社のつくる会歴史教科書を採択せんがための下準備であったことが、いまとなってはよく判る。
手続き法令変更の必要性について、教育委員会は議会に対して説明はおろか報告もしていない。それを議会で追及されると言い逃れするていたらくである。なるほど教育委員会は、条例や規則の制定にはついては議会の同意を必要とするものの、要綱や細目、また手引きといった細かい手続き法令については自ら定める権限を有する。かくなる権能を有する者が、濫用や違法行為を行った時、もしそれを看過するならば、法治国家の名の下に行政庁は自分たちのほしいままに、国費による教科書購入において、一企業である扶桑社のつくる会歴史教科書を意図的に指名しうることになる。

以下、被告の行った手続き法令濫用等の事実を述べる。この全ての行為は、扶桑社のつくる会歴史教科書を採択するための布石である。
 ・教育委員の入れ替え:被告山田宏杉並区長は、2000年11月、教育委員会人事を利用し、定員5名中大藏雄之助、宮坂公夫を任命した。なお、そもそも教育委員には教科書採択権限はなく、教科書はそれを使用する教師が選定するものである。
 *2001年の採択結果:2対3で扶桑社本は採択されなかった。
 ・採択法令の改悪:現場教員意見の軽視環境つくりと教育委員会の権限強化。2004(平成16)年5月26日:採択に関する要綱を規則に改定し、基礎的な調査を行う調査部会の位置付けを格下げした(審議会から部会に変更)。改悪はこれに留まらない。(提訴後、準備書面、証拠等提出することとする)
 ・扶桑社のつくる会歴史教科書を調査対象からはずさないための手続きの変更:中学校の歴史教科書は、現在8社が刊行している。
 2001年の採択時には、調査担当者は2種類以上について調査をおこなえばよかった。しかし2005年には手続きを変更し、全刊行書の調査を行わせることとした。
 ・教育委員の再度の入れ替え:・の2名のほかに、2003年6月、山田区長は教育長を自らの意のままになる教育委員に入れ替えた。
 ・韓国の非難をかわすための採択延期:2005年の採択日は8月4日であった。しかし、杉並の中学生が友好都市である韓国ソウル特別市ソチョ区との交流事業を控えていたので、帰国の日の12日に延期した。
 *この日の採択で、3対2で扶桑社のつくる会歴史教科書を採択した。なお教育委員会は、扶桑社のつくる会歴史教科書以外は、概ね調査部会の報告方針に沿った採択を行っている。これは、NHKテレビ番組「クローズアップ現代」2005年9月20日放映番組でも指摘されている。


2.本件処分の違法性
  被告は本件処分(扶桑社のつくる会歴史教科書採択)を決定したが、以下の根拠規則、要綱に照らして違法、手続き不備、著しい不正があり、要件を満たしていない。よって処分の取り消しを求める。
 ・被告は、本件処分に関連して種目別調査部会によって作成された教科書調査報告書(学校用)の書換えを調査部会担当者に命じた。この命令は法令等に根拠がなく、また杉並区立学校教科用図書の採択に関する規則(甲第1号証)に違反しており、違法である。

 ・被告は、種目別調査部会によって作成された教科書調査報告書(学校用)の書換えを命じ、実際に書き換えさせた。これは、杉並区立学校教科用図書の採択に関する規則(甲第1号証)、杉並区の杉並区文書等管理規程(甲第2号証)に違反しており、違法である。
 
 ・被告は、調査担当者がその専門的見地において記入する教科書調査報告書(学校用)の内容に関して、箇所を具体的に指摘して、書換えを命じ、書き換えさせた。これは、杉並区立学校教科用図書の採択に関する規則(甲第1号証)。杉並区の杉並区文書等管理規程(甲第2号証)に違反しており、違法である。

 ・被告に属する中学校校長は、教科書調査報告書(学校用)を書き換えた。これは、杉並区立学校教科用図書の採択に関する規則(甲第1号証)。杉並区立中学校教科用図書調査事務処理要綱(甲第3号証)。中学校が行なう教科書採択に関する調査事務について(通知)(甲第4号証)。杉並区の杉並区文書等管理規程(甲第2号証)、及び刑法の百五十六条「虚偽公文書作成等」(書証添付省略)に違反しており、違法である。
 
 ・本件処分においては、専門科目教員の調査を無視して採択を審議した。これは杉並区立学校教科用図書の採択に関する規則(甲第1号証)に違反しており、違法である。

 ・本件処分においては、区民の意見を無視して採択を審議した。これは杉並区立学校教科用図書の採択に関する規則(甲第1号証)に違反しており、違法である。

 書換えさせられた文書を添付する(甲第5号証)
 
3)以上のように、杉並区では、特定の教科書出版会社である扶桑社の教科書を採択するために、法令等を知悉し、制定する地位を利用して、ほしいままに極めて異常に組織的、かつ恣意的に根拠法・規則・要綱違反行為がなされた。しかるに、被告は区議会質問、各種申し入れに説明責任を果たさず、処分をこのまま執行せんとしている。
 つまり、これが看過されるなら、再犯の恐れが十分あるし、このような傲慢を杉並区行政の常態とは断じて認められない。早急に違法状態を原状に復元すべく仮執行宣言を求める次第である。

3.違法な処分により原告ら区民・国民が被る精神的損害、著しい不名誉について
1)区立中学校に子どもを通わせられないことによる重大な損害
 *略
2)ソウル特別市瑞草(ソチョ)区との友好関係に関わる重大な損害
 *略
3)私たちの被るであろう重大な損害とそれに比べれば些細な損害
 *略
4)裁判所にお願いしたいこと
 *略
4.よって請求の趣旨記載のとおり判決を求める。


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2005年12月22日

採択取り消し求め、1000人提訴=「つくる会」教科書-松山地裁

http://book.jiji.com/kyouin/cgi-bin/edu.cgi?20051221-7

 愛媛県教育委員会が8月、「新しい歴史教科書をつくる会」主導による扶桑社の歴史教科書を県立中高一貫校などに採択したことをめぐり、市民団体「えひめ教科書裁判を支える会」のメンバーら1014人が20日、加戸守行知事らを相手に、採択取り消しなどを求める訴訟を松山地裁に起こした。……

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2005年10月21日

滋賀県教委を不服申し立てへ 歴史教科書会議録音非公開で市民団体

http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2005102000037&genre=F1&area=S00

 歴史教科書の採択をめぐる滋賀県教育委員会の会議を職員が録音したのに、情報公開請求に対して録音は存在しないとの理由で非公開にしたのは県条例に反するとして、市民団体「市民運動ネットワーク滋賀」は19日、来月にも不服申し立てをする方針を示した。 ……

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2005年09月05日

自由法曹団、滋賀県教育委員会による「つくる会」歴史教科書の採択に抗議する

自由法曹団
 ∟●滋賀県教育委員会による「つくる会」歴史教科書の採択に抗議する

滋賀県教育委員会による「つくる会」歴史教科書の採択に抗議する

 滋賀県教育委員会は、本年8月31日、2006年4月から県立中高一貫校である河瀬中学校(彦根市)で使用する歴史教科書として、「新しい歴史教科書をつくる会」が中心になって執筆・編集した教科書(以下「『つくる会』歴史教科書」という)を採用することを決定した。
 「つくる会」歴史教科書は、日清・日露の戦争以降の日本の戦争を、日本の防衛戦争・アジアを解放するための戦争などと美化して歴史を歪曲し、この戦争をアジア諸国に対する侵略戦争とする立場を「自虐史観」と批判するものである。これに対して、国内外から厳しい批判が寄せられている。「つくる会」歴史教科書が教科書としてふさわしくないことは明らかである。
 このような教科書を採択することは、人権と民主主義の担い手となる子どもたちの成長を考えて教科書を採択すべき教育委員会の責任を放棄し、アジア諸国との友好をも著しく阻害するものである。
 しかも、滋賀県教育委員会の「つくる会」歴史教科書の採択決定は、教職員はもちろん、学校長の意思にも反したものであり、生徒・教師・保護者・地域の意思を無視した一方的な押しつけである。また、滋賀県に3校ある県立中学校の中で1校だけに採択したことについては、全く不合理な決定と言わざるを得ない。滋賀県教育委員会が、自らの「選択基準」にしたがって、県立中学校で使用する歴史教科書としてどの教科書がふさわしいかを真摯に議論すれば、おのずと一つの教科書に絞り込まれるはずである。1校のみの「つくる会」歴史教科書の採用は、教科書採択を政治的配慮により行ったものと言わざるを得ず、言語道断の暴挙と言わなければならない。
 自由法曹団と自由法曹団滋賀支部は、滋賀県教育委員会に対して厳重に抗議するとともに、速やかに「つくる会」歴史教科書の採択決定を撤回し、学校現場、保護者、県民、教育関係者の意見に基づき教科書を採択し直すことを求める。

2005年9月1日

自由法曹団
団長坂本修
自由法曹団滋賀支部
支部長玉木昌美

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2005年09月02日

自由法曹団、愛媛県教育委員会による「つくる会」歴史教科書の採択に抗議する(2005年8月29日)

自由法曹団
 ∟●愛媛県教育委員会による「つくる会」歴史教科書の採択に抗議する

愛媛県教育委員会による「つくる会」歴史教科書の採択に抗議する

 愛媛県教育委員会は、本年8月26日、2006年4月から県立中高一貫校と県立ろう・養護学校で使用する歴史教科書に、「新しい歴史教科書をつくる会」(以下「つくる会」と略)が作成した扶桑社の教科書を採択することを決定した。
 愛媛県教育委員会は、2001年に県立ろう・養護学校で、2002年に県立中高一貫校で「つくる会」歴史教科書を採択したが、これに対して、県民をはじめ国内外から激しい抗議がなされた。今回の採択にあたっても、「つくる会」教科書の採択をしないで欲しい旨の要請が多数寄せられた。しかし、愛媛県教育委員会は、これらの抗議及び要請に真摯に耳を傾けることなく、再び「つくる会」歴史教科書を採択したのである。
 「つくる会」歴史教科書は、日清・日露の戦争以降の日本の戦争を、日本の防衛戦争・アジアを解放するための戦争などと美化して、歴史を歪曲し、アジア諸国に対する侵略戦争とする立場を「自虐史観」と批判する。これに対しては、国内外から厳しい批判が寄せられており、歴史教科書としてふさわしくないことは明らかである。
 このような教科書を採択することは、人権と民主主義の担い手となる子どもたちの成長を考えて教科書を採択すべき教育委員会の責任を放棄し、アジア諸国との友好をも阻害する暴挙にほかならない。
 また、ろう・養護学校の教科書採択にあたっては、障がいや病気を有する子どもの特性に十分配慮した教科書の選択が行われなければならない。にもかかわらず,愛媛教育委員会は,採用の基準も示さず,親や教職員の意見を無視して「つくる会」歴史教科書を採択したものであって,言語道断の暴挙と言わなければならない。
 自由法曹団は、愛媛県教育委員会に対して厳重に抗議するとともに、速やかに「つくる会」歴史教科書の採択決定を撤回し、学校現場、保護者、県民、教育関係者の意見に基づき教科書を採択し直すことを求めるものである。

2005年8月29日

自由法曹団
団長坂本修

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教科書情報資料センター、滋賀県の中高一貫校が「つくる会」歴史教科書を駆け込み採択 全国から抗議を!

教科書情報資料センター
 ∟●滋賀県の中高一貫校が「つくる会」歴史教科書を駆け込み採択 全国から抗議を!

滋賀県の中高一貫校が「つくる会」歴史教科書を駆け込み採択 全国から抗議を!

  本日8月31日、滋賀県教育委員会は、県立中高一貫校3校のうち、河瀬中学校(1学年約80人)に、扶桑社版歴史教科書を採択しました。公民は東書でした。

  これについて、本日午後5時から県教委の記者会見がありましたので、詳細は明日の朝刊に載ると思われます。

  滋賀県立の場合、運動の側が全くノーマークであり、このような駆け込み採択に加えて、既に採択しているにもかかわらず情報を公開しないため、扶桑社採択が隠されているケースが他にもある可能性があります。

  本日、毎日新聞は、「つくる会」の歴史教科書を「計5000部…採択率は0.4%」、公民は「2500部…0.2%前後」と報じましたが、当センターの集計でも、すでに歴史は5000の数はわずかながら超えていますし、公民も3000にちかづこうとしています。大局的にみて大きな変化は無いと思われますが、彼らの安易な過小評価だけは避けるべきですし、まずは正確な情報収集につとめるべきです。

  とくに今回、教科書全体が改悪された状況を踏まえ、全教科書の採択率の変化、さらには採択システムが改悪された点などのマイナス点等を含め、正確な情報を集めることに集中し、その上で総合的な評価を下すべきです。「つくる会」の採択率の表面的な少なさのみを見て、先走って、大勝利などと安易に考えてはならないでしょう。

  滋賀県教育委員会の抗議先は以下の通りです。

●滋賀県教育委員会 〒520-8577 大津市京町4-1-1  学校教育課
  電 話077-528-4570
  FAX077-528-4953
  メール ma05@pref.shiga.lg.jp

「つくる会」教科書を採択=県立中学1校で-滋賀(時事通信9/01)
「戦争賛美」採択撤回を 県立河瀬中の教科書で市民団体ら抗議(京都新聞9/01)
「つくる会」教科書使用へ 京滋の学校で初 彦根・河瀬中(京都新聞9/01)

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2005年08月30日

「つくる会」教科書、採択撤回求める=愛媛県教組

http://book.jiji.com/kyouin/cgi-bin/edu.cgi?20050829-5

 愛媛県教職員組合(新川雄也中央執行委員長)は26日、扶桑社の歴史教科書採択について、「不当な決定に強く抗議し、採択の撤回を求める」との談話を発表した。……

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2005年08月29日

愛媛県教委、県立中学校で「つくる会」歴史教科書を採択! 抗議声明

「日の丸・君が代による人権侵害」市民オンブズパーソン
 ∟●えひめ教科書裁判を支える会「抗議声明」

抗 議 声 明

 愛媛県教育委員会は三たび「つくる会」教科書を採択した。
 日本がアジアの国々に行った植民地支配と侵略戦争を歪曲し、正当化し、賛美さえしている教科書。
 一方、その日本によって被害を受けた国々、人々のことは全く顧みない、極度に自己中心的な教科書。
 女性を無視、蔑視した男中心の教科書。 「ひとり一人の人権よりも国家が大事」と言う姿勢で貫かれた教科書。
 歴史を創って来た主人公である民衆は全く描かず、天皇を中心に据えて書かれた教科書。
 平和よりも戦争に価値を置く教科書。

 このような教科書を、なぜ、教育委員会は採択したのか。
 このような教科書を、なぜ、あなた達は子どもたちに手渡すことができるのか。
 子どもたちのことをよく知り、子どもたちの立場をよく考え、そして自らが、その採択された教科書を使う学校現場の先生たちの大多数は,決して「つくる会」教科書を望んでいない。それは、学校現場の声を重視して採択した県下の市町村で、「つくる会」教科書が採択されていないことからも明らかである。

 「新しい歴史教科書をつくる会」は、国家主義を標榜する右翼政治団体である。その「つくる会」が、自らの政治イデオロギーを子どもたちに注入するために作った教科書を、政府与党である自民党や閣僚は支持し、各教育委員会が採択するよう、大々的にバックアップした。もちろん「つくる会」自身も、自らが作った教科書を各教育委員会に採択させるために、さまざまの不正、違法を重ねた。そして加戸愛媛県知事の不正、違法行為も、すでに2001年採択時から続いている。

 愛媛県教育委員会、加戸知事、自民党、「つくる会」――これらの人々、政党、団体が一体となって、「つくる会」教科書を採択したのである。これは、明らかに、教育基本法10条が禁じている、教育への権力的介入そのものである。彼らは、学校現場の声を無視して、愛媛の子どもたちに、自分たちの国家主義イデオロギーを注入し、洗脳し続けようとしているのである。

 私たちは、地位と権力を使っての、このような、危険で、卑劣な行為を決して許さない。私たちは、彼らが行おうとしている洗脳教育を一刻も早く止めるために、この、いま、直ちに動き始める。

2005年8月26日
「つくる会」教科書の不採択を求める座り込み参加者一同
えひめ教科書裁判を支える会


愛媛県教委が県立中学校で「つくる会」歴史教科書を採択!抗議の声を全国から集中しよう!
【「アジアの平和と歴史教育連帯」の抗議文及び連帯のメッセージ】愛媛県教育委員会は「つくる会」教科書の採択決定を即刻、撤回せよ!
【松山市と友好都市である平澤市民・市民社会団体の声明文】

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子どもと教科書全国ネット、公開質問状

子どもと教科書全国ネット
 ∟●玉川学園小原芳明学園長への公開質問状~中等部の「つくる会」教科書採択に関して~

公開質問状

玉川学園学園長 小原 芳明 殿

 貴学園中等部では、2006年度より使用する社会科教科用図書として、扶桑社『新しい歴史教科書』、同『新しい公民教科書』(以下、扶桑社歴史教科書、同公民教科書と記す)を採択されました。貴学園中等部が、このような教科書を採択されたことについて、私たち「つくる会」教科書採択を阻止する東京ネットワークは、強い遺憾の念を表明します。

 公立学校における採択では、多くの場合、採択のための会議が市民に公開され、採択の理由も市民に明示されます。私立学校も、公教育を担う重要な機関であり、玉川学園中等部への進学を検討する保護者のみならず、一般市民の関心も極めて高い問題です。また、どのような教科書や教材を用いて学習指導がおこなわれるのかは、保護者や子どもたちが、学校を評価し選択する際の重要な判断材料となっています。

 扶桑社歴史・公民教科書は、多くの問題を含む教科書であり、貴学園が掲げてこられた「全人教育」・「個性尊重」の教育方針にもそぐわない教科書です。しかし、貴学園では、いまだに採択の経過や理由を公表されていません。

 これらの点に鑑み、貴学園がなぜ扶桑社歴史・公民教科書を採択されたのかについて、公開で質問いたします。……


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2005年08月19日

自由法曹団、杉並区教育委員会による「つくる会」歴史教科書の採択に抗議する

自由法曹団
 ∟●杉並区教育委員会による「つくる会」歴史教科書の採択に抗議する

杉並区教育委員会による「つくる会」歴史教科書の採択に抗議する

 杉並区教育委員会は、本日、2006年4月から使用する杉並区立中学校の歴史教科書に、「新しい歴史教科書をつくる会」(以下「つくる会」と略)が作成した扶桑社の教科書を採択することを決定した。
 杉並区教育委員会は、8月4日の審議で、他の教科についてはすべて採択を決定し、社会科のみ「つくる会」歴史教科書の採択に賛成する教育委員が多数をしめる状況ではなかったにもかかわらず、審議を続行した。
 その後、「つくる会」は、上記審議における教育委員の発言をとらえて公開質問状を出すなど、教育委員会における自由な審議を威圧により妨害する行為を行った。このような「つくる会」の行為は、民主主義をふみにじるものであり断じて許すことができない。
 杉並区教育委員会は、このような圧力に屈することなく、多くの市民から「つくる会」教科書を採択すべきではないという要請を真摯に受け止めて教科書採択を決定すべきところ、東京都下の市区町村採択区においては、54のうちすでに37の採択区が不採択にしている「つくる会」歴史教科書を採択してしまった。 「つくる会」歴史教科書は、日清・日露の戦争以降の日本の戦争を、日本の防衛戦争・アジアを解放するための戦争などと美化して、歴史を歪曲し、アジア諸国に対する侵略戦争とする立場を「自虐史観」と批判する。これに対しては、国内外から厳しい批判が寄せられており、歴史教科書としてふさわしくないことは明らかである。
 このような教科書を採択することは、人権と民主主義の担い手となる子どもたちの成長を考えて教科書を採択すべき教育委員会の責任を放棄し、アジア諸国との友好をも阻害する暴挙にほかならない。
 自由法曹団は、杉並区教育委員会に対して厳重に抗議するとともに、速やかに「つくる会」歴史教科書の採択決定を撤回し、学校現場、保護者、都民、教育関係者の意見に基づき教科書を採択し直すことを求めるものである。

2005年8月12日

自由法曹団
団 長 坂 本 修
自由法曹団東京支部
支部長 松 井 繁 明

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2005年08月16日

子どもと教科書全国ネット21、声明「東京都杉並区教育委員会の「つくる会」歴史教科書(扶桑社版)採択に抗議し、白紙撤回・やり直しを要求する」

子どもと教科書全国ネット21
 ∟●声明「東京都杉並区教育委員会の「つくる会」歴史教科書(扶桑社版)採択に抗議し、白紙撤回・やり直しを要求する」(2005年8月12日)


【声明】東京都杉並区教育委員会の「つくる会」歴史教科書(扶桑社版)採択に抗議し、白紙撤回・やり直しを要求する

 東京都杉並区教育委員会は、8月12日、2006年4月から区立中学校で使用する歴史教科書に新しい歴史教科書をつくる会(「つくる会」)の教科書(扶桑社版)の採択を決めた。

 以下に述べるように、教科書として大きな問題があり、国の内外から批判されている教科書を、杉並区教育委員会が採択を決めたのは、杉並の子どもたちの教育のためではなく政治的意図による暴挙であり、私たちは怒りを込めて抗議する。杉並区教育委員会に対しては、この間、多くの区民をはじめ全国、そして韓国からもこの教科書を採択しないようにという多くの要請が寄せられていた。杉並区教育委員会は、こうした区民や全国からの道理を尽くした要請を無視して、山田区長の指示による「つくる会」教科書の採択を強行したのである。杉並区教育委員会は、この「つくる会」歴史教科書(扶桑社版)の採択を直ちに撤回し、採択のやり直しを行うよう強く要求する。

 「つくる会」歴史教科書は、歴史を歪曲し、日本の侵略戦争を正当化・美化し、日本の戦争によるアジアの人びとの被害についても、また、原爆の被害者数も書いていないことに現れているように日本人の被害もほとんど書いていない。戦争の悲惨な面が何も書かれていないかわりに、「国民はよく働き、よく戦った」などと戦争を賛美している。まさに「戦争に向かう」=「戦争をする国」の国民を育てる教科書である。韓国や中国など近隣諸国を蔑視し、韓国に対する植民地支配を正当化している。民衆の視点はなく、国家と天皇を中心とした歴史である。歴史学研究者からは、検定合格後も多くの誤りや不適切な記述があり、教科書としての完成度が低いことが指摘されている。

 さらに、扶桑社は、文部科学省の何回もの指導を無視して、検定申請図書(白表紙本)を教科書選定関係者に配布するという悪質なルール違反を行っている。また、高橋史朗「つくる会」前副会長の埼玉県教育委員就任に当たって、歴史教科書代表著者の藤岡信勝「つくる会」副会長は「高橋氏は教科書の監修者になっていない」と公然とウソをついてきた。このように、ルール違反を重ね、ウソつきがつくった「つくる会」教科書は、内容以前の問題としても、中学生に使わせるのはふさわしくないことはいうまでもない。だからこそ、この教科書は、公立中学校の採択地区では大田原市でしか採択されていないのである。

 加えて、「つくる会」は、杉並区の教育委員の発言を取り上げて脅迫まがいの「公開質問状」を出し、「つくる会」教科書に反対する教育委員に対する謀略的な宣伝活動まで行い、教育委員会に圧力をかけてきた。こうしたファッショ的な集団がつくって推進する教科書は、学校で使うのはふさわしくないことはいうまでもない。

 杉並区教育委員会が、あえてこの教科書を採択したことは、杉並の子どもと日本の将来に重大な問題を引き起こすことになる。日本国内はもちろん、アジア近隣諸国からも大きな批判がわきあがることは確実である。私たちは、杉並区教育委員会が直ちに採択を撤回し、採択をやり直すことを強く要求する。

2005年8月12日

子どもと教科書全国ネット21
代表委員:石田米子・尾山宏・小森陽一・高嶋伸欣・田港朝昭・鶴田敦子・西野瑠美子・藤本義一・山田朗・渡辺和恵
「つくる会」教科書採択を阻止する東京ネットワーク
代表・山田朗
〒102-0072 東京都千代田区飯田橋2-6-1 小宮山ビル201
℡:03-3265-7606 Fax:03-3239-8590

※杉並区教育委員会に抗議と採択の白紙撤回を求める
メール、FAXを送ってください。
★抗議先
杉並区教育委員会
杉並区阿佐ヶ谷南1-15-1
電話  03-3312-2111(代)
FAX  03-3312-9911
http://www2.city.suginami.tokyo.jp/post/post.asp
教育委員会庶務課直通メール KYOIKU-SHOMU@city.suginami.lg.jp

[関連資料]
杉並の教育を考えるみんなの会、「杉並区教育委員会が扶桑社版「つくる会」歴史教科書を採択したことに、心の底から強く抗議します!」(2005年8月12日)
「日の丸・君が代による人権侵害」オンブズパーソン「東京杉並区教育委員会による違法行為を繰り返す「つくる会」歴史教科書の採択に抗議する!すぐに、白紙撤回し審議のやり直しを行え!」(2005年8月14日)

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2005年08月15日

杉並区が扶桑社版採択 中学の歴史教科書

http://www.hokkaido-np.co.jp/Php/kiji.php3?&d=20050812&j=0046&k=200508128414

 東京都杉並区教育委員会は12日、来春からの中学歴史教科書として「新しい歴史教科書をつくる会」が主導した扶桑社発行の教科書を使用することを決めた。……

[同ニュース]
「つくる会」教科書を採択=中学23校で-東京・杉並区
歴史教科書:扶桑社版を採択 東京・杉並区教委
歴史教科書:韓国の団体が扶桑社採用の杉並区に撤回求める

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2005年08月09日

The Problem of the new textbook for Japanese history prepared by the Society

俵のホームページ
 ∟●The Problem of the new textbook for Japanese history prepared by the Society

The Problem of the new textbook for Japanese history prepared by the Society

This is an explanation prepared mainly for the people of Southeast Asian nations, including Indonesia, Malaysia, Singapore on the issue of publication of the new textbook for Japanese history (hereafter referred to as メthe Textbookモ). It was written by and under the direction of the Japanese Society for History Textbook Reform (Atarashii Rekishi Kyokasho wo Tsukurukai, hereafter referred to as メthe Societyモ). Although we are aware of the fact that Korean people and Chinese people have suffered greatly because of the Japanese invasion, this explanation focuses on Southeast Asian countries that suffered greatly under the Japanese occupation during the World War II.

(Note: See page shows the relative page in the English translation of the Textbook which is obtainable from the Web site: http://www.tsukurukai.com/ of the Society.)

As its conclusion, the Textbook makes an argument as if the Pacific War or the Asia Pacific Warモ was waged as the war of survival and of self-defense for Japan and also as the war of the liberation for Southeast Asian nations by the Japanese people, who are also of the yellow race, from the colonial control of the white race. The Textbook ignores or underestimates the damages on Southeast Asian peoples who had suffered under the Japanese occupation.

The reasons for the above conclusion are as follows:

以下,略。


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2005年08月08日

「つくる会」採択あぶない全国マップ

教科書情報資料センター
 ∟●「つくる会」採択あぶないマップ(2005/8/5)

「つくる会」採択あぶないマップ

2005.8.5
※随時更新します。
※表の中の地名は採択区の名前であって必ずしも市町村の名前とは一致しません。

「つくる会」関連の中央の動向

 ・学習指導要領の「目標」を基準に採択の観点設定を迫る対議会・教委活動につ いて、「つくる会」が各支部と教科書改善協などへ指令(2/17)

 ・文科省4/12通知の説明会後の懇親会で、東京・埼玉・福井・愛媛の教委が「県レベルでの調査を点数化し、優劣順位をつける」と発言

 ・日本政策研究センター作成の各社記述一覧表を、改善協が「つくる会」の各支部を通してすべての教育委員に「読ませる段取り」と発言(4/22)

 ・7月末までに「つくる会」の見本本を市販し、HPにも掲載を決定(6/21)、→公開(7/5)、販売(7/31)

「つくる会」採択の各地での危険地域

……以下,省略。

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2005年08月05日

自由法曹団、東京都教育委員会による「つくる会」教科書の採択に抗議する

自由法曹団
 ∟●東京都教育委員会による「つくる会」教科書の採択に抗議する(2005年7月28日)

東京都教育委員会による「つくる会」教科書の採択に抗議する

 東京都教育委員会(以下、「都教委」と略)は、本日、2006年4月から使用する都立中高一貫校4校の中学校歴史教科書、都立ろう学校、同肢体不自由養護学校、同病弱養護学校、同青鳥養護学校梅ヶ丘分教室の歴史教科書・公民教科書に、「新しい歴史教科書をつくる会」(以下「つくる会」と略)が作成した扶桑社の教科書を採択することを決定した。
 「つくる会」教科書は、戦争を賛美し、歴史を歪曲し、日本国憲法の定める基本的人権の保障、国民主権、平和主義をないがしろにするとして、国内外から厳しい批判を受けている教科書であり、教育の現場で使用すべきものでないことは明らかである。
 本日の都教委の教科書採択の協議にあたっては、事前に多数の保護者や市民から提出されていた「つくる会」の教科書を採択すべきではないという請願や要請を一切検討に付すことなく採択手続が開始された。そして、各教科書についての審議を全く行わないまま、直ちに教育委員の無記名投票を行うこととし、それによって全委員一致であった教科については、何らの審議もせずに採択するという手続がとられた。 歴史・公民については、全教育委員が「つくる会」教科書に投票したために、審議はなされず、なぜこの教科書を選ぶかについての理由が一切明らかにされないまま採択が決定した。
 このようなやり方は、採択にあたって審議を尽くし、教科書を使う子どもたち、保護者、市民に対して採択の理由を説明すべき責任を放棄した都教委の暴挙であり、断じて許すことはできない。
 ろう・養護学校の教科書採択にあたっては、障がいや病気を有する子どもたちが使うためにどれがふさわしい教科書であるかについて、保護者や教職員の意見を聞くことが不可欠であるにもかかわらず、都教委が予め作成していた「都立盲学校、ろう学校及び養護学校検定教科書調査研究資料」を本日まで都民に一切公表しないまま、採択を決定した。短時間の全委員一致の採択は、それぞれの学校で学ぶ子どもたちの障がいの特性を理解したうえで決定されたものとは到底考えられない。
 都立中高一貫校については、それぞれの学校の個性を生かすといいながら、全委員一致で4校とも全く同一の教科書を採択した。これでは到底それぞれの学校ごとの個性をふまえて検討したものとは考えられない。
 今回の都教委による「つくる会」教科書採択の不当性は明らかであり、自由法曹団および自由法曹団東京支部は、都教委各委員およびこれら委員を任命した石原東京都知事に対して、本採択について厳しく抗議するとともに、都教委は速やかに採択決定を撤回し、学校現場、保護者、都民、教育関係者の意見に基づき教科書を採択し直すことを求めるものである。
 自由法曹団および自由法曹団東京支部は、現在全国各地で行われている採択手続において、さらなる「つくる会」教科書の採択を許さないための闘いに全力をつくす決意を表明する。

2005年7月28日
自由法曹団
団 長 坂 本 修
自由法曹団東京支部
支部長 松 井 繁 明
(文京区小石川2-3-28-201 ℡03-3814-3971)

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2005年08月01日

抗議声明、「新しい歴史教科書をつくる会」の教科書(扶桑社版)の採択を撤回し、採択手続きのやり直しを求める

俵のホームページ
 ∟●【抗議声明】「新しい歴史教科書をつくる会」の教科書(扶桑社版)の採択を撤回し、採択手続きのやり直しを求める(2005年7月28日)

【抗議声明】「新しい歴史教科書をつくる会」の教科書(扶桑社版)の採択を撤回し、採択手続きのやり直しを求める

本日7月28日、東京都教育委員会は、来年度から使われる都立中学校および都立中等教育学校(前期課程)用教科書、都立盲・ろう・養護学校の中学部用教科書の採択にあたり、「新しい歴史教科書をつくる会」(以下「つくる会」)メンバーが執筆し扶桑社が発行する中学校社会科・歴史的分野および公民的分野の教科書(以下「つくる会」教科書)を採択した。私たち「つくる会」教科書採択を阻止する東京ネットワーク(略称「教科書東京ネット」)は、この暴挙に対し怒りをもって強く抗議し、「つくる会」教科書採択の白紙撤回と手続きのやり直しを求める。

そもそも上記諸学校の教科書採択日を本日に設定したこと自体、きわめて政治的な意図を持ったものである。昨年の都立白鴎高校附属中学校の教科書採択日は8月26日であり、これをふまえれば今年は本来8月25日が採択日となるはずである。それを1ヵ月も繰り上げたねらいは、「つくる会」教科書が、今月13日に栃木県大田原市で採択されて以降、全国で1ヵ所も採択されていない事態を打開しようとしたことにあると見ざるを得ない。この変更がいかに急なものであったかは、都立盲・ろう・養護学校の教科書調査研究資料を公表できていない事実に表れている。中高一貫校についても同様である。白鴎高校附属中学校の場合は学校の特色である「日本の伝統文化」の観点から教科書記述を調査しており、そうであれば文京地区・墨田地区中高一貫校・都立大付属中高一貫校についても同様の調査が行われてしかるべきであるにもかかわらず、これも公表されていない。都教委は「保護者等の意見を踏まえた調査研究の充実」(「教科書制度の改善について(検討のまとめ)」)という文部科学省方針すら無視していることになる。26日に教科書東京ネットが他の諸団体とともに行った都教委への要請では、都立盲・ろう・養護学校の調査研究資料については「作ってあり、教育委員には見せてある」(教育情報課長)と弁明したが、ウェブサイトなどで公表していない事実からすればきわめて不自然である。中高一貫校についてはそもそも作られた形跡すらない。急に日程が繰り上げられたために間に合わなかったのが真相ではないのかと思われる。

今回の暴挙は、「つくる会」教科書の採択が大田原市と同様、虚偽とルール違反の上にのみ可能であることを改めて示した。文部科学省は「教育委員=採択権者」という立場から、教育委員に十分な調査研究の時間を保障すべきであるとしている(前掲文書)。東京都教育委員会が昨年採択を8月26日に行ったのもこの趣旨からであるはずである。採択決定を1ヵ月繰り上げても調査研究が十分行えるのであれば、「教育委員=採択権者」という教育行政の立場の否定である。国内外から大きな批判を浴びている「つくる会」教科書の採択にはこれほどの虚偽とルール違反が必要だったのである。これは教育現場への特定の政治イデオロギーの押しつけであり、教育内容への「不当な支配」(教育基本法第10条)である。
今回の採択で、東京都教育委員会は、大田原市と並んで歴史の事実をゆがめる教科書を採択した自治体として国際的に恥辱を味わうことになろう。その責任はあげて今回の決定を行った東京都教育委員会にある。恥辱を回避する唯一の方策は、「つくる会」教科書の採択を撤回し、手続きをやり直すことである。教科書東京ネットは、このことを強く要求し、その実現のために断固たたかう決意であることを表明する。
以上
2005年7月28日

「つくる会」教科書採択を阻止する東京ネットワーク
代表 山田 朗
〒102-0072 東京都千代田区飯田橋2-6-1 小宮山ビル201
電話03-3265-7606


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2005年07月29日

東京で中高一貫校、障害児学校で「つくる会」採択に抗議!

「日の丸・君が代による人権侵害」市民オンブズパーソン
 ∟●東京で中高一貫校、障害児学校で「つくる会」採択に抗議!

東京で中高一貫校、障害児学校で「つくる会」採択に抗議!

 都教委は、28日10時過ぎから開かれた教育委員会で、都立中高一貫校4校に「つくる会」歴史教科書を採択しました。また、都立ろう学校、肢体不自由養護学校、病弱養護学校、青鳥養護学校梅が丘分教室に、「つくる会」歴史と公民教科書を採択しました。いずれも6名の教育委員全員一致での採択です。
 6名が全員一致だったのは、中高一貫校では、歴史と書写、技術・家庭、ろう・養護学校では歴史と公民の他は肢体不自由の書写、盲の美術だけです。

 このことから見ても、異常な政治的採択といえます。1ヶ月前倒しして「つくる会」教科書の採択を決めたのは、東京でこれまで1地区も採択されていないことにあせって、これからの東京の採択、全国の採択に影響を及ぼそうという邪悪な意図が感じられます。新しい歴史教科書をつくる会の話では、 「関係者の見識に深く敬意を表する。都教委の“重点校”で選ばれたことで、今後採択にあたる都内区市町村をはじめ、全国の教育委員会で適切な判断が下されることを期待する」と述べています。

 絶対にこれを他に波及させない取り組みを強め、各採択地区での「つくる会」教科書採択阻止にいっそうを取り組みを強めましょう。

【要請先】
東京都教育委員会  FAX 03-5388-1726  電話 03-5320-6733
(教育情報課)などで、要請をお願いします。
メールによる都教委の要請フォームはこちら↓
https://aps.metro.tokyo.jp/kyoiku/aps/iken/iken.html
【以下新聞記事です】
朝日
「都教委、『つくる会』教科書を採択 中高一貫校向け」
2005年07月28日11時23分
http://www.asahi.com/national/update/0728/TKY200507280214.html

毎日
「つくる会教科書:都立の中高一貫校と養護・ろう学校が採択」
2005年7月28日 11時55分 (最終更新時間 7月28日 11時57分)
http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/wadai/news/20050728k0000e040057000c.html

読売
「都教委『つくる会』中学歴史・公民教科書を採択」
2005年7月28日11時37分
http://www.yomiuri.co.jp/main/news/20050728i105.htm

共同通信
「全中高一貫校で採択 都教委、つくる会の教科書」
http://flash24.kyodo.co.jp/?MID=RANDOM&PG=STORY&NGID=soci&NWID=2005072801001103

産経
「扶桑社教科書、都立一貫校で採択 都教委が決定」
(07/28 11:45)
http://www.sankei.co.jp/news/050728/sha044.htm
産経は、歴史教科書のことしか伝えていませんが(公民に言及せず)。

産経が夜中に出した記事
「扶桑社教科書 中学歴史 都立一貫校採択へ 都教委きょう決定」
http://www.sankei.co.jp/news/morning/28iti003.htm


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2005年07月28日

韓国市民による意見広告、ともに東アジアの平和の担い手へ

■「意見広告の会」ニュース293より

ともに東アジアの平和の担い手へ

扶桑社版歴史教科書の採択を憂う韓国市民の思い

平和を願う日本の友へ

この文は皆さんと真の友人になりたいと願う韓国市民からの希望と友情の手紙です。

 韓国と日本は数千年にわたって近しい隣人として過ごしてきました。両国は20世紀初めに支配と被支配の不幸な歴史も経験しましたが、いま私たちの前には新しい日韓関係の可能性が芽生えています。1日に1万人以上が両国を行き来するほど、私たちの距離は狭まりました。日本の歌を口ずさむ韓国の若者や、「韓流」ブームの主役となった日本の女性たち誰もが、お互いを身近な存在として感じるようになりました。

 ですが、韓国の私たちは時に悲しい思いにかられることもあります。韓国の人々が忘れたくても忘れられない歴史の痛みに、再び傷を与える出来事のためです。歴史を歪める日本の政治家の発言に、つらい体験をした私たちの両親や祖父母は心を痛めます。過去の侵略戦争や植民地支配を正当化する歴史教科書の登場は、子どもたちに不幸な歴史を引き継がせてしまうのではないかという恐れを抱かせます。
 私たちは、過去にとらわれるためではなく、和解と友情、平和な未来をひらくために、歴史を知ることが大切だと信じています。「知らない」ことが、時に人の心を深く傷つけてしまう場合もあるからです。

 日本全国で教科書採択が行われている今、「新しい歴史教科書をつくる会」による扶桑社の歴史教科書は、韓国の人々の心に暗い影を落としています。扶桑社の歴史教科書は、アジア諸国を共存のパートナーと見なさず、過去の侵略を正当化したり、戦争を賛美しているためです。韓国の私たちは、扶桑社の歴史教科書によって、日本の民主主義が後退し、韓日の友情と理解、アジアの平和が損なわれることを憂いています。
 このような教科書が、日本の教育現場で使われることになってしまったら・・・ 韓国の子どもたちのパートナーである日本の子どもたちがどんな大人に育つのか、日本が危ない国としてアジアを再び脅かしたりはしないか、韓国と日本が真の和解を果たした友として、ともに平和を創り上げることができるだろうか・・・。そういった心配から、日本の行方を不安の中で見守っているのです。

 平和を愛する日本の皆さん!
 私たちは4年前の教科書採択時、皆さんが「扶桑社のあぶない教科書NO!」を各地で叫び、戦争ではなく平和への道を選択されたことを鮮明に覚えています。平和を願う市民の小さな行動が日本全域に広がり、世の中を動かす力へと変わっていく様子を観ることができました。
 2005年のこの夏、皆さんはどのような選択をなさいますか。皆さんの大切な子どもたちにどんな教科書を手渡しますか。日本を見守る韓国とアジアの友人たちに、皆さんはどのような行動で応えてくださいますか。

 私たちは、日本が過去の被害国との歴史の葛藤を乗り越え、アジア諸国からの信頼の中で、ともに平和を造る友の国になってくれることを心から願っています。どうか歴史を歪めない教科書と平和を目指す教育を選ぶことで、その最初のボタンをかけてくださ
い。
 不幸な過去をくり返さないために、子どもたちに平和な未来を与えるために!

2005年7月22日
韓国の友より、平和への希望を込めて

アジアの平和と歴史教育連帯(構成団体 計90団体)
常任共同代表 徐仲錫(成均館大学校教授/歴史問題研究所所長)
       李龍得(韓国労働組合総連盟委員長)
       李秀浩(全国民主労働組合総連盟委員長)
       李銖日(全国教職員労働組合委員長)
       黄銖暎(韓国民族芸術人総連合会長/作家)

アジアの平和と歴史教育連帯
110-801 大韓民国ソウル特別市鐘路区桂洞133-6番地2階
Tel 82-2-3672-4192 Fax 82-2-3672-4195
http://www.ilovehistory.or.kr/japanese


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2005年07月25日

教科書採択で570人提訴 中・韓国人ら愛媛県相手に

http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2005072200189&genre=D1&area=Z10

 「新しい歴史教科書をつくる会」主導の中学歴史、公民教科書(扶桑社版)の採択をめぐり、公正が確保されず適正な手続きが行われていないとして、韓国人や香港在住の中国人ら577人が22日、愛媛県などを相手に、来春使用する教科書採択の対象からの排除や1人当たり1000円の損害賠償を求める訴えを松山地裁に起こした。 ……

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2005年07月21日

関西歴史学関係学会共同アピール、『改訂版 新しい歴史教科書』採択に反対する

教科書情報資料センター
 ∟●『改訂版 新しい歴史教科書』採択に反対する(2005年7月13日)

『改訂版 新しい歴史教科書』採択に反対する
関西歴史学関係学会共同アピール

 4年前に扶桑社発行『新しい歴史教科書』(以下、『旧版』)が登場したとき、私たち関西を拠点とする歴史学関係の諸学会はシンポジウムを開催し、その歴史叙述がもつ問題について検討しました。ある事実をとりあげながら他の事実との関連を無視し、従来の歴史学研究の成果を踏まえることなく一方的に評価を下すなど、歴史教科書としてふさわしくないことを私たちは指摘しました。またその特異な歴史叙述は、戦前日本の植民地支配や侵略戦争を正当化し、アジアに対する蔑視や自国中心主義的な歴史認識を歴史教育の場に持ち込むものであると批判したところです。
 本年4月、再び検定に合格した扶桑社発行『改訂版 新しい歴史教科書』(以下、『改訂版』)は、古代史・近現代史を中心に大幅に叙述を改め、研究者によって偽文書であることが指摘された「ペリーが渡した白旗」についての記述を削除するなど、誤りの一部を訂正して、教科書としての体裁を整えているように見えます。
 しかし、『改訂版』は『旧版』の問題点の多くを引き継いでおり、ある面では歴史認識の歪みがいっそう拡大していることを指摘しなければなりません。
 第一に、冒頭で「日本にもみずからの固有の歴史がある。日本の国土は古くから文明を育み、独自の伝統を育てた」と述べ、太古の昔から日本人・日本民族固有の歴史が単一に存在し、それを現在までつづく日本人・日本民族の伝統であるかのように把握させるよう誘導しています。聖徳太子が「天皇」号を創出し、十七条憲法を導入して和の精神を説いたことを強調し、武士道における「忠義」と「公」の観念について詳述するなど、日本らしさの原型を歴史のなかの伝統に見出そうとする姿勢が顕著です。史実を歪曲したり、特定の歴史事実を過度に強調したりすることによって愛国心を高めるような歴史叙述は、国家主義的傾向を助長するものといえます。
 第二に、日本の近代史を対外膨張=国家発展の歴史として描き、そのために献身した指導者の努力を強調し、戦争での勝利、国家の安全保障を最高の価値としています。それは、新たに登場した伊藤博文のコラムや日露戦争を「祖国防衛戦争」として描く記述に典型的に現れており、国民は国家の勝利をひたすらに願う存在として描かれます。これとは裏腹に社会内部の矛盾や民衆運動に関する記述が極端に少なく、社会の変化や変動に関する記述は『旧版』よりも弱まってさえいます。国内外の社会的矛盾を無視し、自国の歴史に一面的な「誇り」を見出そうとする『旧版』以来の性格は増幅されています。このような歴史像が教育の場に持ち込まれることは、9.11以降、アフガン戦争やイラク戦争が引き起こされ、さらには東アジアにおける緊張が喧伝される状況下にあって、国家間対立や非和解的な国際関係を当然視する傾向を助長するものとして憂慮に堪えません。
 第三に、近隣アジア諸国との歴史的関係においては、自国中心史観が強められています。台湾に対する植民地支配の実態にはまったく触れることなく、「台湾の開発に力をつくした八田與一」をコラムで大書特筆し、「中国の排日運動を伝える新聞記事」の写真を掲げ、「日本を解放軍としてむかえたインドネシアの人々」のコラムが加えられるなど、植民地支配と侵略戦争を正当化・美化する歴史認識が示されています。
 『改訂版』は、図版を多数挿入し、コラムを取り入れるなど、表面的には他社の教科書に近いものになっているとはいえ、初歩的な誤り、歴史学の研究成果の無視、植民地支配・侵略戦争の正当化、自国中心史観・他民族蔑視、性別秩序の強化、加害の事実を隠蔽・相対化しようとする歴史修正主義などの問題点は変わっていないということができます。
 以上の点で、私たちは『改訂版』が4年前の『旧版』と同様の問題点を持つばかりか、かえって危険性を増していることを指摘せざるをえません。どのような歴史像・歴史認識を育むにしても、歴史的事実を軽視することはできません。歴史教育においては、歴史的事実を多元的で複眼的な視点からとりあげ、考察する力を培うことが求められます。東アジアにおいて平和で友好的な関係を築いていくことが大きな課題となっている今、近隣諸国からの批判を待たずとも、史実の客観的認識にもとづいて自らの国家や民族の歴史を点検し省察することが必要です。一国主義的な枠組みにしがみついている偏狭な歴史像や国家間対立をあおり立てるような教科書では、現代社会にふさわしい歴史認識を育てることはできません。
 私たちは、『新しい歴史教科書』が教育現場で採択されることに強く反対するものです。

 2005年7月13日

大阪歴史科学協議会(委員長・梅村喬)
大阪歴史学会(代表委員・栄原永遠男)
京都民科歴史部会(代表委員・鈴木栄樹)
「女性・戦争・人権」学会(代表・志水紀代子)
朝鮮史研究会関西部会(代表幹事・水野直樹)
日本史研究会(代表委員・高橋昌明)


Posted by 管理者 : 掲載日時 2005年07月21日 02:35 | コメント (0) | トラックバック (0)
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2005年07月20日

大学教授ら120人、独禁法違反と公取委に申告

http://flash24.kyodo.co.jp/?MID=RANDOM&PG=STORY&NGID=soci&NWID=2005071901004496

 新しい歴史教科書をつくる会主導の中学校教科書(扶桑社)の検定申請本が教員らに配布されたのは、独占禁止法違反の疑いがあるとして、愛知県などの120人が19日までに、連名の申告書を公正取引委員会に送付した。……

Posted by 管理者 : 掲載日時 2005年07月20日 00:27 | コメント (0) | トラックバック (0)
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大田原市に続き、栃木市も危ない!

「日の丸・君が代による人権侵害」オンブズパーソン
 ∟●大田原市に続き、栃木市も危ない!

大田原市に続き、栃木市も危ない!

「つくる会」教科書を採択した大田原市では13日現在 抗議が779件 激励が556件であった。

その後 足利市 以外では上都賀地区 芳賀地区 那須塩原市 が不採択を 決めています。

栃木県では次に危ないのは栃木市

栃木市は、採択協議会を7月19日、8月3日に開催します。
3日に協議会で採択し、4日の教育委員会で正式に決める予定です。

ぜひ、「つくる会」教科書を採択しないように要請を寄せてください。
「激励」をはるかに上回るように 「不採択」を要請するファックス・メールなどを 送りましょう。

〒328-8686          
栃木県栃木市入舟町7-26
栃木市教育委員会
電話: 0282-21-2722
FAX: 0282-23-7059
メールアドレス ses-toc@city.tochigi.tochigi.jp


Posted by 管理者 : 掲載日時 2005年07月20日 00:26 | コメント (0) | トラックバック (0)
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2005年07月19日

子どもと教科書全国ネット21、声明「栃木県大田原市教育委員会の「つくる会」歴史・公民教科書(扶桑社版)採択に抗議し、採択の撤回を要求する」

俵のホームページ
 ∟●【声明】栃木県大田原市教育委員会の「つくる会」歴史・公民教科書(扶桑社版)採択に抗議し、採択の撤回を要求する(2005年7月13日)

【声明】栃木県大田原市教育委員会の「つくる会」歴史・公民教科書
(扶桑社版)採択に抗議し、採択の撤回を要求する

 栃木県大田原市教育委員会は、7月12日、2006年4月から市立中学校で使用する歴史と公民教科書に「つくる会」教科書(扶桑社版)の採択を決めた。
 以下に述べるように、教科書として大きな問題があり、国の内外から批判されている教科書を、大田原市教育委員会が採択を決めたのは、教科書のためではなく政治的意図による暴挙であり、私たちは怒りを込めて抗議する。大田原市教育委員会は、この「つくる会」歴史・公民教科書(扶桑社版)の採択を直ちに撤回するよう強く要求する。
 さらに、1名の教育委員が海外出張中であり、13日の教育委員会には出席できないことが明らかになっていた。地元の市民たちが、文部科学省への届け時期には十分に時間があるので、帰国を待ってから教育委員会を開催するよう要請したことを無視し、このような子どもの教育にとってきわめて重要な教科書採択を、全員の教育委員がそろわない中であわてて決定したことも重大な問題である。

 「つくる会」歴史教科書は、歴史を歪曲し、日本の侵略戦争を正当化・美化し、日本の戦争によるアジアの人びとの被害についても、また、原爆の被害者数も書いていないことに現れているように日本人の被害もほとんど書いていない。戦争の悲惨な面が何も書かれていないかわりに、「国民はよく働き、よく戦った」などと戦争を賛美している。韓国や中国など近隣諸国を蔑視し、韓国に対する植民地支配を正当化している。民衆の視点はなく、国家と天皇を中心とした歴史である。歴史学研究者からは、検定合格後も多くの誤りや不適切な記述があり、教科書としての完成度が低いことが指摘されている。
 「つくる会」公民教科書は、大日本帝国憲法を賞賛し、日本国憲法の内容を歪め、「国民一人ひとりには主権はない」と強調し、憲法改悪を推進する、改悪を先取りした内容である。「平和主義」の項目では自衛隊を無条件で高く評価し、戦争を肯定する考えを押しつけようとしている。権利よりも義務を強調し、憲法9条と対立する「国防の義務」を強調している。男女平等や男女共同参画社会を敵視し、女性の社会進出を問題視する内容である。
 さらに、扶桑社は、文部科学省の何回もの指導を無視して、検定申請図書(白表紙本)を教科書選定関係者に配布するという悪質なルール違反を行っている。また、高橋史朗「つくる会」前副会長の埼玉県教育委員就任に当たって、教科書の監修者になっていないと公然とウソをついてきた。このように、ルール違反を重ね、ウソつきがつくった「つくる会」教科書は、内容以前の問題としても、中学生に使わせるのはふさわしくないことはいうまでもない。

 大田原市教育委員会が、あえてこの教科書を採択したことは、子どもと日本の将来に重大な問題を引き起こすことになる。日本国内はもちろん、アジア近隣諸国からも大きな批判がわきあがることは確実である。私たちは、大田原市教育委員会が直ちに採択を撤回し、5名の教育委員全員で採択をやり直すことを強く要求する。

2005年7月13日
子どもと教科書全国ネット21
代表委員:石田米子・尾山宏・小森陽一・高嶋伸欣・田港朝昭・鶴田敦子・西野瑠美子・藤本義一・山田朗・渡辺和恵
〒102-0072 東京都千代田区飯田橋2-6-1 小宮山ビル201
03-3265-7606 Fax:03-3239-8590

※大田原市教育委員会に抗議と採択の白紙撤回を求める
メール、FAXを送ってください。
★抗議先
大田原市教育委員会
〒324-8641 栃木県大田原市本町1-4-1
学務課 gakumu@city.ohtawara.tochigi.jp
      TEL 0287-23-4706
学校教育課 TEL 0287-22-4149
FAX 0287-22-4485
       又は 0287-24-0468


Posted by 管理者 : 掲載日時 2005年07月19日 00:05 | コメント (0) | トラックバック (0)
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教科書情報資料センター、【緊急行動要請】栃木・大田原市の「つくる会」教科書採択に抗議・撤回要請を!

教科書情報資料センター
 ∟●【緊急行動要請】栃木・大田原市の「つくる会」教科書採択に抗議・撤回要請を!

【緊急行動要請】
栃木・大田原市の「つくる会」教科書採択に抗議・撤回要請を!

  6月12日の朝9時から、このサイトで「栃木の大田原市があぶない!! 大至急、不採択の要請を」と呼びかけたところ、24時間で1600件以上のアクセスがあり、大量のFAX、メール、抗議電話を大田原市教育委員会へ届けていただきました。
  しかし、13日夕刊各紙が伝えましたように、残念ながら、同教育委員会は13日9時から開かれた教育委員会で、「つくる会」歴史・公民教科書の採択を決定し、来年度から740人前後の生徒たち使用することを決めました(この分析については、近くこの欄で行います)。
  教育委員会は、カーテンを閉め切り、採択の決定後も、マスコミに情報を公開したものの、現地につめかけた市民等には一切説明をせず、逃げるように現場を立ち去ったといいます。
  これに対し、今各地から大田原市教育委員会へ抗議の声が寄せられています。平和フォーラム日教組書記長談話韓国のアジアの平和と教育連帯(この下の欄)、をはじめ、団体個人が次々と抗議を送り届けています。
  改めて、扶桑社の教科書採択に抗議し、決定の撤回を求める要請を、電話、メール、FAXなどで届けるとりくみを、これからやっていただければ幸いです。

要請先 大田原市教育委員会
〒324-8641 栃木県大田原市本町1-4-1
教育長および学務課庶務係 gakumu@city.ohtawara.tochigi.jp
TEL 0287-23-4706
FAX 0287-22-4485(宛名を大田原市教育委員会としてください)


Posted by 管理者 : 掲載日時 2005年07月19日 00:04 | コメント (0) | トラックバック (0)
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2005年07月15日

愛媛大教授らが扶桑社版歴史教科書採択に反対

http://www.ehime-np.co.jp/daily_news/20050714/news20050714265.html

 「新しい歴史教科書をつくる会」主導の扶桑社版中学歴史教科書は学問的見地から問題が多いとして、愛媛大、松山大の教授ら4人が14日、県庁で会見し、県内を中心とした大学教授・名誉教授20人の連名で、同社版教科書採択に反対するアピールを発表した。 ……

Posted by 管理者 : 掲載日時 2005年07月15日 00:25 | コメント (0) | トラックバック (0)
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「つくる会」、『新しい歴史教科書』採択についての声明

新しい歴史教科書をつくる会
 ∟●大田原市 新しい歴史・公民教科書を採択!

新しい歴史教科書をつくる会は,大田原市教育委員会による教科書採択について,下記のような声明を出した。参考までに。

『新しい歴史教科書』『新しい公民教科書』の採択についての「つくる会」の声明

 本日、栃木県の大田原市教育委員会は、「新しい歴史教科書をつくる会」が関与した、扶桑社の『新しい歴史教科書』『新しい公民教科書』を採択した。私たちは、同市の教育関係者が、日本の子どもの将来を左右する教科書の採択に高い見識を示されたことに心からの敬意を表明する。

 この決定は、市区町村立の一般公立校としては全国で初めて『新しい歴史教科書』『新しい公民教科書』を採択したものである。これは、日本の歴史と文化を正しくとらえ直し、歴史教育を正道にもどす動きが軌道に乗り始めたことを示す歴史的な第一歩である。

 四年前の採択では、栃木県の下都賀地区で、正規の手続きで決めた採択教科書を、外部からの組織的かつ暴力的な圧力により覆されるという事件があった。その記憶も新しい同県内で、今回、このような決定が全国に先駆けて行われたことは大きな意義があり、感慨深いものがある。

 今年の採択でも、歴史の流れを押しとどめようとする日本国内の一部勢力は、近隣諸国、とりわけ、韓国の反日気運をあおり、韓国の人々を利用し、引き入れて、特定の教科書を採択させない働きかけを執拗に繰り返している。これは独立国として許すことのできない内政干渉であり、教科書を選択する仕事がこうした動きに寸毫も影響されることがあってはならない。

 私たちは、教科書採択事務を行っている全国の教育委員会が、真摯にその職責を全うされ、適切な判断が積み重ねられていくことを心から希望し、期待するものである。

平成17年7月13日 新しい歴史教科書をつくる会

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2005年07月14日

自由法曹団、大田原市「新しい歴史教科書をつくる会」の歴史・公民教科書(扶桑社版)の採択に抗議し、採択の撤回を要求する

自由法曹団
 ∟●「新しい歴史教科書をつくる会」の歴史・公民教科書(扶桑社版)の採択に抗議し、採択の撤回を要求する(2005年7月13日)

2005年7月13日

大田原市教育委員会殿
東京都文京区小石川2-3-28-201
自由法曹団団長坂本修

「新しい歴史教科書をつくる会」の歴史・公民教科書(扶桑社版)
の採択に抗議し、採択の撤回を要求する

 読売新聞の報道によれば、7 月13 日、貴教育委員会は,2006 年4 月から公立中学校で使用する歴史と公民教科書に「つくる会」教科書(扶桑社版)を採択した。
 「つくる会」の教科書は,4年前,戦争を賛美し,歴史を歪曲する教科書として,国内外の世論の厳しい批判を受け,全国542 の採択地区でひとつも採用されなかったものである。それから4年,貴教育委員会が公立中学校の教科書としてはじめて「つくる会」教科書を採択したことは,平和と民主主義を求める国内外の世論に対する重大な挑戦であると言わなければならない。
 自由法曹団は,貴教育委員会に対し,今回の教科書採択にあたって,「つくる会」歴史・公民教科書についての「意見書」を送付し,同教科書の根本的な誤謬や教科書としての不適格性について詳細に論じ,同教科書を採択すべきではないとつよく要請してきたところである。
 貴教育委員会が「つくる会」教科書を採択したことは,子どもと日本の現在と将来に重大な問題を引き起こし,国内はもちろん、アジア近隣諸国からも厳しい批判を受けることは確実である。
 自由法曹団は,貴教育委員会が「つくる会」教科書を採択した暴挙に対し,怒りをもって抗議し,ただちに右採択を撤回することをつよく要求するものである。


[同ニュース]
教科書問題、栃木・大田原市、「つくる会」教科書を採択
「つくる会」教科書を採択=大田原市教委、市町村で全国初-栃木
[関連ニュース]
教科書問題:県教委に、扶桑社不採択へ要求書--市民団体 /島根

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2005年07月08日

民主社会のための弁護士会・自由法曹団、「つくる会」教科書の採用に反対する共同声明

自由法曹団
 ∟●「つくる会」教科書の採用に反対する共同声明

「つくる会」教科書の採用に反対する共同声明

 民主社会のための弁護士会は大韓民国の弁護士約500名、自由法曹団は日本の弁護士約1600名で構成される法律家団体であり、いずれも平和と民主主義を守り、労働者や国民の権利のためにたたかっている。
 いま、「新しい歴史教科書をつくる会」(以下「つくる会」)が作成した歴史教科書、公民教科書が日本政府の検定を経て、日本の中学校で採用する動きが進められている。2005年5月28日、大韓民国光州市において開催されたシンポジウムにおいて採択された「韓(朝鮮)半島と東北アジア平和のための共同宣言」において、両団体は、「植民地支配に対する真摯な反省なしに、帝国主義侵略を美化する日本の歴史教科書の編集、靖国神社参拝等はアジア国々の激しい反発を引き起こしている」ことを確認した。
 「つくる会」歴史教科書は、排外的な民族主義をあおり、大韓民国をはじめアジア諸国に対する侵略に対する反省もないどころかこれを美化している。同じく「公民教科書」は、「歴史教科書」とともに国際平和の実現に逆行して日本国憲法の平和条項の廃止へ子どもたちを誘導するものである。このような教科書が日本の子どもたちの教科書として採択・使用されることは、日本の子どもたちの教育と将来にとって有害であるのみならず、大韓民国と日本の未来にもかかわる深刻な問題を引き起こすことになる。
 民主社会のための弁護士会及び自由法曹団は、このような「つくる会」の歴史教科書・公民教科書が日本の子どもたちの教科書として使用・採択されることに強く反対し、日本全国の自治体がこれらを教科書として採択しないよう強く求めるものである。
 そして、両法律家団体は、自由と人権、平和と民主主義を守り発展させるための取り組みを引き続き強化するとともに、両国の未来を担う子どもたちの教育について強い関心を持って注目し、とりわけ日本の教科書問題に対して必要なたたかいを協力して進めていくことを相互に確認する。

2005年7月7日

民主社会のための弁護士会
自由法曹団

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2005年07月06日

教科書情報資料センター、選定資料と議会決議などへの対応について

教科書情報資料センター
 ∟●選定資料と議会決議などへの対応について

選定資料と議会決議などへの対応について

2005.7.4
上杉 聰

各地の状況と「つくる会」による推進経過

中学校2006年度使用の中学校教科書の選定作業が大詰めを迎えようとしているこの6~7月、地方議会において、学習指導要領の一部にある「自国を愛し」などを「最も積極的に説いている教科書を採択すること」などの請願が住民から提出され、採択される事態が各地で相次いでいる。さらに一部の地域では、「拉致事件の記述が正確で詳しい教科書を採択すること」とする決議さえ行われた。
また、6月下旬になって公開されはじめた都道府県教育委員会による選定資料の一部(東京・神奈川・広島・北海道など)では、各教科書に関する特定の調査内容を数量化して表示し、各都道府県教委が「どの教科書をもっとも適当と判断しているか」一目で分かるようにしている。
これらは、「新しい歴史教育をつくる会」(以下「つくる会」)が当初から一貫して推進してきていたもので、とくに昨年から自民党が「つくる会」の支援を打ち出したこと、また同年秋には文部科学省のトップに「つくる会」と共同歩調をとってきた国会議員が就任したことをうけ、昨年8月に東京都立の中高一貫高で「つくる会」教科書を採択した方式を、いまや全国的なレベルで実施に移そうとする試みである。……


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2005年07月05日

「子どもたちに渡すな!あぶない教科書」6.25大阪集会宣言

「日の丸・君が代による人権侵害」自民オンブズパーソン
 ∟●「子どもたちに渡すな!あぶない教科書」6.25大阪集会宣言

「子どもたちに渡すな!あぶない教科書」6.25大阪集会宣言

 文部科学省は、国内外からの厳しい批判にもかかわらず「新しい歴史教科書をつくる会」(以下「つくる会」)による歴史・公民教科書(扶桑社)を検定合格させました。再び全国の採択地区で「つくる会」歴史・公民教科書の採択を巡って、激しいせめぎ合いが始まっています。

 「つくる会」は、わずか0.039%の採択率に留まった2001年の「リベンジ」をかけて、各地の市町村教育委員会に対して、「つくる会」歴史・公民教科書を採択するように、猛烈に攻勢をかけています。「つくる会」や扶桑社内部では、「東京は横山教育長の働きにより約半分は採択可能」「愛媛については、ほぼ全域での採択がみこめる」との情報が流れています。また、熊本県、和歌山県に採択の可能性が高いところが出てきており、奈良県や京都市でも「つくる会」関係者の活発な動きが見られるとの情報があります。
 文部科学省と自民党は、「つくる会」教科書を採択させるために、積極的な支援に乗り出しています。扶桑社は、昨年7月から今年3月までに「つくる会」歴史・公民教科書の白表紙本、つごう70冊におよぶ大量部数を各地の教育委員会に配布していました。しかし、文部科学省は、扶桑社の違法な営業活動に対して、単なる指導ですませ、検定取り消し措置をとらず事実上黙認しました。中山文科大臣は、教科書採択の真っ最中の今月11日に、検定合格した社会科教科書について「従軍慰安婦という言葉はそもそもなかった。これまでなかった言葉が(教科書に)あったことが問題」などと妄言を吐き、韓国・中国から激しい抗議と批判を受けました。
 自民党有志でつくる「日本の前途と歴史教育を考える議員の会」は、文部科学省や各地の教育委員会に対して、政治家の圧力で教科書採択制度の改悪を迫る動きを活発化させています。

 「つくる会」歴史・公民教科書は、皇国史観と戦争賛美、アジア蔑視で貫かれ、「偏狭なナショナリズム」に基づく「愛国心」を子どもたちに植え付け、憲法改悪と「戦争する国家」に突き進ませるあぶない教科書です。さらに、これまで築いてきた日韓、日中の友好関係を台無しにし、在日韓国朝鮮人をはじめ日本で暮らす全ての在日外国人の人権を侵害する教科書です。このような教科書を子どもたちに渡すわけにはいきません。本日、私たちは、この確信をより強いものにすることができました。
 しかし、問題は「つくる会」教科書だけにとどまりません。「つくる会」教科書の登場を契機に、それまで日本の加害の事実を記述していた多くの教科書の内容が後退しました。今回の教科書検定では、一層その傾向がはっきりとしてきました。今年の検定合格した教科書からは「旧日本軍性奴隷(いわゆる従軍慰安婦)」の記述がなくなり、「強制連行」の記述も2社だけになりました。「つくる会」教科書は、全ての教科書から日本の加害の事実を消し去る先導的な役割を担っているのです。今回再び「つくる会」教科書を不採択に追い込むことで、教科書全体の右傾化に歯止めをかけていかなければなりません。

 今日の集会には、韓国の「アジアの平和と歴史教育連帯(教科書運動本部)」より安秉佑(アン・ビョンウ)教科書運動本部共同運営委員長をお招きし、韓国からの報告を聞き、運動交流を深めることができました。昨日は、同氏とともに採択の危険がある和歌山県田辺市と有田市の教育委員会、白表紙本を受け取った和歌山県教育委員会を訪問し、共同で要請行動を行いました。私たちは、今日の集会で、「つくる会」教科書を不採択に追い込む日韓の市民連帯を深めることができたことを確認していきたいと思います。

 いよいよ中学校教科書採択の山場を迎えています。各採択地区の教育委員会は、教科用図書選定委員会を設置し、教科書の調査研究を進めています。各市町村では、今年度採択予定の教科書の展示会が始まっています。7~8月の市町村教育委員会議で、来年度、子どもたちに渡る教科書が決定されます。
 未来を担う子どもたちがアジアの人々と手を携えて生きていくための教科書を選ぶのか、アジアの人々と対立し、「戦争のできる国」をめざす教科書を選ぶのか、今まさに私たちに問われています。一人一人が、教育委員会に「つくる会」教科書NO!の意思表示を直接届けたり、教科書展示会に出向き、意見を書いたりすることは、採択にあたる市町村教育委員会に無視できない影響を与えることになります。本日の集会をステップにして「つくる会」教科書を不採択に追い込む運動をさらに広げていきましょう。

2005年6月25日
子どもたちに渡すな!あぶない教科書 6.25大阪集会 参加者一同

[関連ニュース]
<つくる会教科書>韓国慶尚南道が山口県に非採択求め書簡
「つくる会」教科書採択するな=保護者らが杉並区提訴-東京

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