2007年02月27日
労働総研、時給1000円で生産2兆6000億円増 最低賃金引き上げ試算
■http://www.jiji.com/jc/c?g=eco_30&k=2007022600868
民間調査機関の労働運動総合研究所は26日、全国の最低賃金(平均時給は673円)を一律で時給1000円に引き上げた場合、消費が刺激され、国内生産額が年間2兆6424億円増加するとの試算を発表した。低所得者は高所得者に比べ、増えた収入を消費に回す傾向が強いため、最低賃金の引き上げは内需拡大効果が期待できるという。
[同ニュース]
■最低賃金アップで経済効果 中小に利点、労働総研試算
Posted by 管理者 : 掲載日時 2007年02月27日 00:03
| コメント (0)
| トラックバック (0)
URL : http://university.main.jp/blog3/archives/2007/02/1_49.html
2007年02月19日
OECD報告、日本は「正規雇用者の雇用保護法制改革」をすべき
■OECD『経済政策改革 “成長へ向けて” 2007 年版』概要
■経済政策改革「成長へ向けて」2007年版
■(英語)
OECDは13日、「経済政策改革『成長へ向けて』2007年版」と題する報告書を発表した。日本では「法廷で適用される不当解雇の定義がはっきりせず解雇要件が不透明なために、正規雇用が抑制されている可能性」があるとし,「同法制によって非正規雇用者の比率が上昇し、効率と公正の問題が生じている」。しがって「解雇に関する法的なガイドラインを制定し、正規雇用者の保護を低減させ」それによって、「企業が正規雇用者を雇いやすくする」ように求めている。
この見解は,日本における正規労働者の雇用抑制が,解雇規制慣行の強さに起因すると捉え,また解雇規制の緩和が非正規労働者の増加を抑制すると捉えている点で間違いである。
……(2) 正規雇用者の雇用保護法制改革
法廷で適用される不当解雇の定義がはっきりせず解雇要件が不透明なために、正規雇用が抑制されている可能性がある。
さらに同法制によって非正規雇用者の比率が上昇し、効率と公正の問題が生じている。日本の対応:この点に関してはなんらの対策も講じられていない。
提言:解雇に関する法的なガイドラインの制定し、正規雇用者の雇用保護を低減させる。それによって、非正規雇用者の雇用を抑制することができる。 ……
Posted by 管理者 : 掲載日時 2007年02月19日 00:05
| コメント (0)
| トラックバック (0)
URL : http://university.main.jp/blog3/archives/2007/02/1_21.html
2006年12月31日
労働政策審議会、「今後のパートタイム労働対策」を建議
労働政策審議会は26日、厚生労働大臣に対して、今後のパートタイム労働対策についての建議を行った。厚労省は建議を踏まえ、次期通常国会に関係法案を提出する予定。
■連合事務局長談話
■全労連事務局長談話
[新聞報道]
■パート労働法 均衡処遇、努力義務に 厚労省最終案 経済界反発で“後退”
■労政審分科会パート法報告 差別禁止で一定前進 実効ある抜本改正急務
■実効あるパート法を 全労連 「均等待遇」へ改正要求
■差別的待遇の禁止、パート労働法改正案に導入へ
■パート処遇 大切な正社員との均衡化
■正社員並みパート、賃金など待遇同等に・労政審最終報告
■長期パートへの待遇差別禁止を提案 労働政策審
Posted by 管理者 : 掲載日時 2006年12月31日 00:52
| コメント (0)
| トラックバック (0)
URL : http://university.main.jp/blog3/archives/2006/12/post_2533.html
労働政策審議会、「今後の最低賃金の在り方」を答申
労働政策審議会は27日、「今後の最低賃金制度の在り方」についての答申をまとめた。
[新聞報道]
■最低賃金引き上げへ 労政審部会答申 通常国会に改正案
■最低賃金引き上げなど答申 労政審
■最低賃金底上げを 企業罰金額もアップ
■生活保護費考慮し底上げを 労政審部会が報告書
Posted by 管理者 : 掲載日時 2006年12月31日 00:49
| コメント (0)
| トラックバック (0)
URL : http://university.main.jp/blog3/archives/2006/12/post_2532.html
2006年12月25日
経済財政諮問会議、「労働市場改革専門調査会」を設置
■http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2006/1220/item13.pdf
経済財政諮問会議は20日、有識者による「労働市場改革専門調査会」を設置すると発表した。会長には八代尚宏氏(諮問会議議員・国際基督教大学教授)が就任。
http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2006/1220/item13.pdf
Posted by 管理者 : 掲載日時 2006年12月25日 00:00
| コメント (0)
| トラックバック (0)
URL : http://university.main.jp/blog3/archives/2006/12/post_2516.html
2006年12月08日
規制改革・民間開放推進会議、最終答申案
政府の規制改革・民間開放推進会議がまとめた最終答申の原案の要旨は次の通り。【雇用・労働】労働契約法制の整備で解雇紛争当事者の申し出に基づく金銭的解決を検討▽労働時間規制の適用除外制度の新設を検討(以上次期通常国会に法案提出)▽派遣労働者に対する雇用契約申し込み義務を見直す▽使用者が団体交渉義務を負う労働組合は従業員の一定割合以上を組織している場合に限定することなどを検討(以上2007年度中に結論)。……
[同ニュース]
■日本版ホワイトカラー・イグゼンプション サービス残業 青天井
■派遣の直接雇用義務の撤廃、規制改革会議も答申へ
■教育委員会の設置義務「撤廃」は明記せず・規制改革会議
■労働、医療分野など議論 規制改革会議、最終答申へ
■教委設置義務の撤廃見送り、規制改革会議が最終答申案
Posted by 管理者 : 掲載日時 2006年12月08日 00:00
| コメント (0)
| トラックバック (0)
URL : http://university.main.jp/blog3/archives/2006/12/post_2422.html
2006年12月07日
日本労働弁護団、長時間労働酷書を作成
日本労働弁護団では、いかに多くの労働者が長時間労働にあえいでいるかを知っていただきたいとの思いから、この度、パンフレット「長時間労働酷書」を作成しました。
経済界や厚生労働省は、このような実態を直視せず、国際競争力をつけるためとか、労働者の自由な働き方に役立つものだとかという理由をあげて、労働時間規制を排除しようと画策しています。■長時間労働酷書 1 [pdf:2760kb] のダウンロード
■長時間労働酷書 2 [pdf:2933kb] のダウンロード
■長時間労働酷書 3 [pdf:2709kb] のダウンロード
■長時間労働酷書 4 [pdf:1323kb] のダウンロード
Posted by 管理者 : 掲載日時 2006年12月07日 00:00
| コメント (0)
| トラックバック (0)
URL : http://university.main.jp/blog3/archives/2006/12/post_2417.html
2006年12月04日
経済財政諮問会議、集中審議:再チャレンジ支援・労働市場改革
■労働契約法案を来年提出 再挑戦プラン案判明
■労働契約法案を来年提出 再挑戦プラン案
Posted by 管理者 : 掲載日時 2006年12月04日 00:00
| コメント (0)
| トラックバック (0)
URL : http://university.main.jp/blog3/archives/2006/12/post_2372.html
2006年10月18日
国家公務員給与据え置き、政府が閣議決定
■http://www.asahi.com/job/news/TKY200610170172.html
政府は17日午前の給与関係閣僚会議と閣議で、06年度の国家公務員の月給とボーナスを人事院勧告通り据え置くことを決めた。今回から官民比較の調査対象企業を広げた結果、給与格差はほぼ均衡し、改定の必要はないと判断した。昨年は引き下げを勧告しており、据え置きは2年ぶり。 ……
[関連ニュース]
■人事院勧告:「据え置き」の完全実施決める
■国家公務員一般職の給与、据え置き勧告を完全実施
■国家公務員の給与 2年ぶり据え置き
■公務員「分限制度」、人事院が降格・免職の指針を通知
■地方公務員の給与、民間踏まえ対処を・総務省が通知
Posted by 管理者 : 掲載日時 2006年10月18日 00:17
| コメント (0)
| トラックバック (0)
URL : http://university.main.jp/blog3/archives/2006/10/post_2141.html
2006年10月13日
パートと正社員の賃金格差是正など検討へ 厚労省
■http://www.asahi.com/job/news/TKY200610100375.html
厚生労働省は10日、来年の通常国会で改正を目指しているパート労働法で、正社員との賃金格差の是正と正社員への転換制度の導入などを検討対象にしていく考えを労働政策審議会に示した。……
[関連ニュース]
■厚生年金、パート労働者に拡大へ 首相が方針
Posted by 管理者 : 掲載日時 2006年10月13日 00:10
| コメント (0)
| トラックバック (0)
URL : http://university.main.jp/blog3/archives/2006/10/post_2118.html
2006年10月05日
労働分野の規制緩和の「効果」
■第一生命経済研
∟●労働分野の規制緩和が労働市場に与えた影響(2006/9/27)
第一生命経済研究所は9月27日、「労働分野の規制緩和が労働市場に与えた影響」と題するレポートを発表した。以下,その報告書。
労働分野の規制緩和が労働市場に与えた影響……
○労働者派遣事業の規制緩和は、派遣労働者数を99~2004年度平均で85万人増加させ、売上高を99~2003年度平均で3,739億円、2004年度には2,624億円拡大させた。一方、有料職業紹介事業の規制緩和は、2004年度の就業者数を25,372人、手数料収入を149億円程度押し上げた。
○労働者派遣法は99年の改正により2003年度までに労働派遣事業の市場規模を+39.5%程度、2004年の改正により同年度の市場規模を+8.0%程度押し上げる効果を持ち、2004年の職業安定法改正は同年度における有料職業紹介事業の市場規模を11.2%程度拡大させる効果があった。……
Posted by 管理者 : 掲載日時 2006年10月05日 00:07
| コメント (0)
| トラックバック (0)
URL : http://university.main.jp/blog3/archives/2006/10/post_2089.html
2006年10月03日
厚生労働省、監督指導による賃金不払残業の是正結果-平成17年度は約233億円-
(参考)
■「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関する基準」(平成13年4月)
■「賃金不払残業総合対策要綱」(平成15年5月)
■「賃金不払残業の解消を図るために講ずべき措置等に関する指針」(平成15年5月)
Posted by 管理者 : 掲載日時 2006年10月03日 00:06
| コメント (0)
| トラックバック (0)
URL : http://university.main.jp/blog3/archives/2006/10/post_2078.html
2006年10月02日
柳澤・新厚生労働大臣、偽装請負問題についての所信 共同記者会見概要
■柳澤大臣厚生労働記者会共同会見概要(H18.09.27 省内会見場)
下記は新厚生労働大臣の記者会見の模様。偽装請負問題というものを知っていてボケているのか,本当に知らないのだろうか。一体,この質疑応答は何だ?。
……記者)
日本を代表する企業の中でですね偽装請負問題が報道されているのですが、それについてどうお考えでしょうか。(大臣)
これはですね、社保庁改革つまり年金などの問題も背景にあるのではないか、私はちょっとその話を聞いた時に、ちらっとそういうことも思い浮かべました。これは社保庁改革というものの、野党・与党のご論議の中に当然私も含まれていくだろうと思うんですね。いろいろなことをこれから考えさせてもらいたいと思っていますので、あんまり立ち入って言うことはしませんが、私にもいろいろ考えていることがありますというのは既に申し上げましたので、どういうことをその時考えていたかということを言うと、私は皆さんご承知の通り財務畑の出身で若い頃税務署の署長もしたことがある。その後いろいろと税の執行面について取り組んだこともあるという中で、そういう税務の執行の経験からいろいろと感じていたこともあるんですね。もちろん年金の問題、厚生年金でいくべきか国民年金にいくべきかというようなことが、正しく適正に行われるということがもう一番大事なことなんですね。国民年金の未納率が高いということの他にも、その問題を私は非常に重要視しております。そういうことを考えるにつけ、税務の執行の経験というものに重ね合わせたときにどういう事をこれから考えるべきかというようなことについていろいろ考えを巡らせているということが、さっき言った私も感じているところがあるんですよということの意味合いです。今の問題提起に直接お答えしている訳じゃないんですが、そういう角度から今言ったようなことについて見ていると言うことでお答えにしたいと思います。
Posted by 管理者 : 掲載日時 2006年10月02日 00:01
| コメント (0)
| トラックバック (0)
URL : http://university.main.jp/blog3/archives/2006/10/post_2068.html
2006年09月07日
政府、市場化テストの対象にハローワーク関連事業など決定
■http://www5.cao.go.jp/koukyo/kihon/kihon.html
官民競争入札(市場化テスト)の対象として、「ハローワーク(人材銀行、キャリア交流プラザ、雇用失業情勢の厳しい地域の求人開拓)」を閣議決定した。とんでもない決定である。
なお,さらに「社会保険庁(国民年金保険料収納事業)」「統計調査」「登記」「独立行政法人(雇用・能力開発機構の「アビリティガーデン」での職業訓練、「私のしごと館」での職業体験)」などの各事業もあげている。
Posted by 管理者 : 掲載日時 2006年09月07日 00:27
| コメント (0)
| トラックバック (0)
URL : http://university.main.jp/blog3/archives/2006/09/post_1964.html
2006年09月05日
偽装請負に対する当面の取組について
Posted by 管理者 : 掲載日時 2006年09月05日 00:18
| コメント (0)
| トラックバック (0)
URL : http://university.main.jp/blog3/archives/2006/09/post_1952.html
2006年06月09日
韓国、非正規労働者保護法が成立へ
雇用期限付きの契約社員など非正規労働者が急増する韓国において,2003年10月ある非正規労働者による抗議の焼身自殺を端緒に大きな社会問題に発展し、非正規労働者保護法案が作られた。これが今6月の国会で成立する見通しのようだ。
非正規労働者保護法案は,「期間制(期間の定めのある雇用契約を結ぶ)及び短時間(パートタイム)労働者保護等に関する法案」と「派遣労働者保護等に関する法律改正案」からなる。
これらの法案の簡単な経緯と内容(修正前の昨年秋段階)は,「日本労働研究・研修機構」海外労働情報を参照のこと。
前者に関する今回の修正法案については,毎日エコノミスト(通巻3831号)によれば,具体的には,(1)差別禁止規定とその是正措置(期間労働者・短時間労働者について、合理的な理由のない差別処遇を禁止,労働委員会を通じた是正手続きを規定)。(2)期間労働者の使用期間を2年以内に制限。2年を超えて使用する場合、正当な理由のない雇用関係の終了を禁止。(3)短時間労働者の超過労働を週12時間までに規制し、これを超えた場合の拒否権を認める、など。
Posted by 管理者 : 掲載日時 2006年06月09日 00:25
| コメント (0)
| トラックバック (0)
URL : http://university.main.jp/blog3/archives/2006/06/post_1612.html
2006年05月12日
「被用者年金制度の一元化」に関する基本方針を閣議決定
政府は、28日、「被用者年金制度の一元化等に関する基本方針」を閣議決定した。その概要は以下の通り。(1)被用者年金の保険料率の統一を2010年から開始、そのため公務員共済の保険料率を段階的に引き上げ、2018年に厚生年金の保険料率(18.3%)に統一する。
(2)公務員共済の職域部分(3階部分)は2010年に廃止し、新たな仕組みを創設、そ の制度設計のため人事院が民間の企業年金や退職金の実態等を調査する。
(3)制度的な差異については基本的に厚生年金に合わせる。
(4)追加費用減額のため恩給期間に係わる給付について27%減額する。ただし引下げは給付額の10%を上回らず、かつ給付額が250万円を下回らない措置を講ずる。
(5)事務組織のあり方については更に検討する。
■厚生労働大臣記者会見
http://www.mhlw.go.jp/kaiken/daijin/2006/04/k0428.html
■全労連事務局長談話
http://www.zenroren.gr.jp/jp/opinion/2006/danwa20060508.html
Posted by 管理者 : 掲載日時 2006年05月12日 00:00
| コメント (0)
| トラックバック (0)
URL : http://university.main.jp/blog3/archives/2006/05/post_1475.html
2005年11月10日
全国経済同友会、地方公務員の総人件費3割削減を提案
全国経済同友会は4日、「地方公務員制度改革への10の提言」を発表した。2010年代初頭までに地方公務員の総人件費を「定員純減」で2割、「給与等適正化」で1割の合計3割弱削減することを提案。地方公務員の身分保障は公務の政治的中立性を守るという趣旨に限定し、雇用保険の対象に加えることや労働基本権の制限を原則撤廃することなどもあげている。
Posted by 管理者 : 掲載日時 2005年11月10日 00:00
| コメント (0)
| トラックバック (0)
URL : http://university.main.jp/blog3/archives/2005/11/post_655.html
2005年06月24日
日本経団連、ホワイトカラーエグゼンプションに関する提言
■日本経済団体連合会
∟●ホワイトカラーエグゼンプションに関する提言(2005年6月21日)
●ホワイトカラーエグゼンプションに関する提言 概要(PDF形式)
●ホワイトカラーエグゼンプションに関する提言(PDF形式、19ページ、70KB)
参考資料
●労働時間問題に関するアンケート調査の集計結果について
ホワイトカラーエグゼンプションに関する提言2005 年6 月21 日
(社)日本経済団体連合会目 次
はじめに ・・・・・ 1
1.ホワイトカラーの労働時間概念と労働時間管理の考え方
2.ホワイトカラーにおける労働時間と成果の問題
3.ホワイトカラーにおける多様な働き方と労働時間の弾力化の必要性
4.みなし労働時間制の問題点
[1]<専門業務型裁量労働制>
[2]<企画業務型裁量労働制>
5.管理監督者(労働基準法第41 条第2 号)の労働時間等適用除外の問題点
6.労働時間規制の見直しについて
[1]<ホワイトカラーエグゼンプション制度の新設>
[2]<ホワイトカラーエグゼンプション制度の具体的内容>
[3]<労働者の健康への配慮措置について>
[4]<ホワイトカラーエグゼンプションの法文化について>
おわりに
ホワイトカラーエグゼンプションに関する提言はじめに
労働基準法は、戦後間もない1947 年に制定され、労働者保護に大きく寄与してきた。同法は、第1 条第2 項で「この法律で定める労働条件の基準は最低のものである」としたうえで、戦前の工場法が年少者や女性を保護するために労働時間規制を行っていたのと同様に、労働者保護の観点から労働時間を制限することを一つの大きな柱としている。しかし、こうした労働時間規制の考え方は、工場内の定型作業従事者等には適合するものの、現在のホワイトカラーの就業実態には必ずしも合致していない。
裁量性が高い業務を行い、労働時間の長さと成果が一般に比例しない頭脳労働に従事するようなホワイトカラーに対し、一律に工場労働をモデルとした労働時間規制を行うことは適切とはいえない。他方、仕事と生活の調和を図るため、多様な勤務形態の中から、効率的で自らが納得できる働き方を選択し、心身ともに充実した状態で能力を十分に発揮することを望んでいる者も少なくない。
こうした労働環境の変化を受け、労働基準法の改正が数度にわたり行われた。とりわけ、2000 年に企画業務型裁量労働制が導入され、2003 年には適用事業場の拡大など規制緩和の方向で改正が行われたことは、ある程度評価できる。しかしながら、規制緩和とはいってもその内容はいまだ不十分であり、現行の労働時間法制は依然としてホワイトカラーの主体的な働き方に十分資する内容とはなっていない。
現行の労働時間法制には、主体的で柔軟な働き方に道を拓く制度として、企画業務型裁量労働制のほかにも、フレックスタイム制、事業場外みなし労働時間制、専門業務型裁量労働制が用意されている。しかし、これらも労働時間規制という考え方から脱却しておらず、労働時間にとらわれない自由な働き方に対応するには不十分である。
また、労働基準法第41 条第2号に定める管理監督者の規定も、深夜業の割増賃金の支払いが適用除外とされていないという点で、真の意味における労働時間の適用除外とはなっていない。しかも、その対象者の範囲が、判例・通達の解釈によれば、極めて狭い範囲に限定されており、現在の企業の実態に鑑みると、大いに疑問が残る。
経済活動のグローバル化、産業・就業構造の変化、就業意識の変化、雇用形態の多様化など、労働環境をめぐる状況の変化に柔軟に対応するためには、これまでの画一的な働き方を前提として労働時間規制を行う考えを根本的に改める必要がある。少なくとも一定の要件を満たすホワイトカラーについては、労働時間規制の適用除外とする制度を早急に整備すべきである。
2004 年に日本経団連が行った「労働時間問題に関するアンケート調査」(以下「日本経団連のアンケート調査」という)においても、ホワイトカラーについては、労働時間規制の内容を「現行よりも緩和すべきである」という意見が強い。そして、規制緩和の方向性については、「アメリカのホワイトカラーエグゼンプション制度に近い制度の導入を図るべき」、「裁量労働制の適用範囲の拡大、要件の緩和、手続の簡素化などが必要」といった意見が大勢を占めている。
働き方の選択肢を増やし、労働者の勤労意欲に十分に応えつつ、生産性を向上させ、我が国産業の国際競争力の強化にも繋がるホワイトカラーに適した労働時間制度とは一体どのようなものか。以上の点を踏まえつつ、以下では、そのあり方について具体的に検討する。……以下,略。上記URLを参照して下さい。
Posted by 管理者 : 掲載日時 2005年06月24日 00:26
| コメント (0)
| トラックバック (0)
URL : http://university.main.jp/blog3/archives/2005/06/post_26.html