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 カテゴリー 最近の労働判例

2004年11月05日

国公労連、「国公権利裁判」で東京高裁に控訴

国公労連ホームページ
 ●「国公権利裁判」で東京高裁に控訴、職場・地域からのたたかいで勝利判決を勝ちとろう!!(2004年11月4日)

 国公労連は11月2日、先の東京地方裁判所の一審判決を不服として東京高等裁判所に対して控訴手続きを行いました。
 10月21日の一審判決の内容や報告集会での討議状況をふまえ、10月28日の単組委員長会議での確認にもとづいて控訴を行ったものです。控訴段階での原告団は、各単組での調整の結果総勢107人となりました。
 単組委員長会議では、一審判決は我々の主張に何ら答えておらず不当極まりない、断固たたかう、など控訴段階でのたたかいの決意が相次いで出されました。東京高裁に対する要請署名などは今後具体化しますので、各単組・職場からのたたかいの強化をお願いします。

控訴状

2004年11月2日

東京高等裁判所民事部  御中

控訴人訴訟代理人
弁護士 岡村親宜
同 大森浩一
同 加藤健次
同 野本夏生
同 佐久間大輔

[送達場所]
〒113-0033 東京都文京区本郷4-2-4 富澤ビル2階
東京本郷合同法律事務所 TEL03-3813-6503 FAX03-3813-6504
[連絡担当弁護士]佐久間大輔

控訴人(原告) 控訴人河野正典外別紙控訴人目録記載のとおり

〒113-0033 東京都文京区本郷4-2-4 富澤ビル2階
東京本郷合同法律事務所 TEL03-3813-6503 FAX03-3813-6504  
控訴人訴訟代理人弁護士 岡村親宜
同 佐久間大輔

〒130-0022 東京都墨田区江東橋3-13-1 KS15ビル7階
東京東部法律事務所 TEL03-3634-5311 FAX03-3634-5315
控訴人訴訟代理人弁護士 大森浩一

〒160-0004 東京都新宿区四谷1-2 伊藤ビル6階
東京法律事務所 TEL03-3355-0611 FAX03-3357-5742
控訴人訴訟代理人弁護士 加藤健次

〒336-0011 埼玉県さいたま市高砂3-10-4 埼玉総合ビル
埼玉総合法律事務所 TEL048-862-0355 FAX048-866-0425
控訴人訴訟代理人弁護士 野本夏生

〒100-0013 東京都千代田区霞ケ関1丁目1番1号
控訴人訴訟代理人弁護士 野本夏生
被控訴人(被告)
代表者法務大臣 国
南野知恵子

損害賠償請求控訴事件 訴訟物の価額
貼用印紙額    金 9,392,865円
金  72,000円

 上記当事者間の東京地方裁判所平成15年(ワ)第4816号損害賠償請求事件について、平成16年10月21日言い渡し、同年同月同日送達を受けた判決は全部不服であるから控訴する。

原判決の表示
主文
第1節 原告らの請求をいずれも棄却する。
第2節 訴訟費用は原告らの負担とする。

控訴の趣旨
第1節 原判決を取り消す。
第2節 被控訴人は、控訴人らに対し、別紙控訴人別損害額表記載の各控訴人の損害額欄記載の各金員及び同各金員に対する2002年12月10日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
第3節 訴訟費用は、第1、2審を通じて、被控訴人の負担とする。
第4節 仮執行宣言

控訴の理由
原判決は全部不服である。詳細は追って提出する。

以上

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2004年10月29日

国の責任認め慰謝料支払い命じる判決 無年金障害者訴訟

朝日新聞(10/28)より部分抜粋

 新潟県内の男性2人が起こした無年金障害者訴訟で、新潟地裁は28日、立法措置を怠った国の責任を認め、総額1400万円の賠償を国に命じる判決を言い渡した。犬飼真二裁判長は、85年の国民年金法改正について「20歳以上の学生をそれ以外の国民と区別し、被保険者とせず放置したのは合理的な理由のない差別で、法の下の平等を定めた憲法に違反する」と判断した。 ……

[同ニュース]
学生無年金障害者訴訟、国に1400万賠償命令…新潟(読売新聞10/28)
成人学生適用除外は違憲=1人7百万円支払い命じる−無年金障害者訴訟・新潟地裁(時事通信10/28)
無年金訴訟で国に賠償命令、元学生2人計1400万円(日本経済新聞10/28)
無年金者放置は憲法違反 新潟地裁、元学生2人勝訴(共同通信10/28)
新潟年金違憲訴訟:原告が勝訴 憲法違反、賠償とも認定(毎日新聞10/28)
無年金者放置は憲法違反 新潟地裁 国に1400万円賠償命令(東京新聞10/28)
無年金者放置は憲法違反 国に1400万円賠償命令(産経新聞10/28)

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2004年10月25日

「国公権利裁判」の判決要旨(平成16年10月21日判決言渡)

国公労連ホームページ
 ●「国公権利裁判」の判決要旨(平成16年10月21日判決言渡)

「国公権利裁判」の判決要旨

平成16年10月21日判決言渡
平成15年(ワ)第4816号損害賠償請求事件

判 決 要 旨
原告 河野正典ほか138名
被告 国

主 文
1 原告らの請求をいずれも棄却する。
2 訴訟費用は原告らの負担とする。

事実及び理由の要旨

第1 事案の概要
 原告らは,いわゆる国公労連に所属する非現業の国家公務員139名である。被告国は,平成14年度の国家公務員の給与について,同年度の人事院勧告(以下「本件人事院勧告」という。)に基づき,一般職の職員の給与に関する法律改正法(以下「本件改正法」という。)附則第5項(以下「本件特例措置規定」という。)を制定し,同年12月の期末手当から,同年4月分から同年11月分の月例給に本件改正法を適用した場合に算定される額と既に支払済みの額との差額を差し引いて支給するとの措置をとった。これに対し,原告らは,本件人事院勧告,本件人事院勧告に沿った本件改正法案の作成,本件特例措置規定を含む本件改正法案の閣議決定,同法の制定,執行の一連の各行為は,憲法28条,ILO第87号条約,同第98号条約,不利益不遡及の原則に違反していると主張して,被告国に対し,国家賠償法1条1項に基づき,本件特例措置規定に基づく調整額相当額の損害賠償金及び遅延損害金の支払を求めた事案である。


第2 当裁判所の判断
1 本件改正法の立法の違法について
(1)  本件改正法の成立の経過をみると,人事院総裁の本件人事院勧告,内閣総理大臣,総務大臣,総務省人事・恩給局長の本件改正法案作成行為,内閣総理大臣の閣議決定,本件改正法案の国会への提出行為はいずれも,本件改正法の立法行為に向けられた,前提行為ないしは立法過程と評価しうる面があるので,まず最初に,国会による立法行為である本件特例措置規定を含む本件改正法の制定が,国賠法1条1項の適用上違法といえるか否かを検討する。
(2)  この点まず,国会議員は,立法に関しては,原則として,国民全体に対する関係で政治的責任を負うにとどまり,個々の国民の権利に対応した関係で法的義務を負うものではない。国会議員の立法行為は,立法の内容又は手続が憲法の一義的な文言に違背しているにもかかわらず,あえて当該立法を行うといった容易に想定し難いような例外的な場合でない限り,国賠法1条1項の適用上,違法の評価を受けないものと解するのが相当であり,上記判断基準を前提に検討する。
(3)  ところで,原告らは,本件特例措置規定を含む本件改正法の立法行為が違憲,違法な理由について,国会議員は,憲法28条に照らし,人事院が代償機関として本来の機能を発揮していない場合(国家公務員の勤務条件の不利益変更等の勧告を行う場合)には,国家公務員で組織する労働組合と誠実に妥結に向けた団体交渉が行われていない段階で,本件改正法案を可決成立させてはならない義務があるところ,当該義務に違反していると主張する。そこで,原告らの主張が成り立つためには,憲法28条に照らし,国会議員が原告ら主張のような注意義務を負っているか否かが問題となる。これを本件についてみるに,原告ら非現業の国家公務員も自己の労務を提供することにより生活の資を得ている点において一般の労働者と異なるところはないから,憲法28条の「勤労者」に当たるものと解されるが,憲法自ら公務員の地位,勤務条件について,一般の労働者とは異なる規定を置いていることから,国家公務員に保障される労働基本権は一般労働者とは異なる制約に服するものと解するのが相当である。国家公務員の勤務条件の決定については,国家公務員で組織する労働組合とその使用者たる国との間で,国会による民主的統制を全く排除して,団体交渉を通じて労働協約を締結し勤務条件を決定していくというようなことは,民主的に行われるべき国家公務員の勤務条件の決定過程を歪曲するおそれがあり,憲法上許容されないものと解するのが相当である。したがって,国家公務員の使用者である国は,憲法28条により,国家公務員で組織する労働組合との間で勤務条件について誠実に妥結に向けた団体交渉を行う(更には団体交渉により同意を得る)義務を負っていると解することは困難というべきである。
 また・人事院勧告が給与の減額など勤務条件を切り下げる内容であったからといって・人事院が代償機関として本来の機能を果たしていないと即断することはできず,人事院が代償機関として本来の機能を果たしているか否かについては,当該人事院勧告の内容が適切な資料に基づき,広く社会情勢を考慮した上で,国家公務員ないしその労働組合の意見も踏まえつつ,国家公務員の勤務条件の改善,国家公務員人事行政の公正性中立性の維持'・擁護に配慮した合理的なものといえるか否かにより判断するのが相当といえる。これを本件についてみるに,本件人事院勧告は,民間準拠等に関する適切な資料に基づき,広く社会情勢を考慮した上で,国家公務員ないしその労働組合である国公労連の意見も踏まえつつ,国家公務員の勤務条件の改善,公務員人事行政の公正性中立性の維持・擁護に配慮して賃金の引下げ,本件特例措置規定に係わる勧告をしたのであって,合理的なものということができ,本件において,人事院が国家公務員の団体交渉権を制約する代償機関として本来の機能を発揮していないということは困難である。
(4)  次に,原告らは,本件特例措置規定を含む本件改正法の立法行為が違法な理由について,国会議員は,ILO第87号条約,同第98号条約に照らし,人事院が代償機関として本来の機能を発揮していない場合(国家公務員の勤務条件の不利益変更等の勧告を行う場合)には,国家公務員で組織する労働組合と誠実に妥結に向けた団体交渉が行われていない段階で,本件改正法案を可決成立させてはならない義務があるところ,当該義務に違反していると主張する。しかし,ILO第87号条約,同第98号条約は,その条項から直ちに国家公務員にも私企業の労働者と同一の団体交渉権の保障がされているとまで解することは困難である。これらの点に関するILO結社の自由委員会の勧告や同条約勧告適用専門家委員会の報告は,強制力を持たない国内措置の指針にすぎず,これがILO条約を解釈する際の法的拘束力ある基準として法源性を有すると解することはできない。したがって,ILO第87号条約・同第98号条約に基づき,人事院が代償機関として本来の機能を発揮しない場合(国家公務員の勤務条件の不利益変更等の勧告を行う場合)に,国家公務員の使用者である国に,国家公務員で組織する労働組合と誠実に妥結に向けた団体交渉を行う(更には団体交渉により同意を得る)義務まで導き出すことは困難である。
(5)  さらに,原告らは,本件特例措置規定を含む本件改正法の立法行為が違法な理由について,最一小判平成元年9月7日集民157号433頁以下,最三小判平成8年3月26日民集50巻4号1008頁以下を引用し,国会議員は,国賠法1条1項の適用上,「不利益不遡及の原則」の法理を脱法する立法をしてはならないとの注意義務を負っているところ,当該義務に反し,「不利益不遡及の原則」に違反ないし脱法する本件特例措置規定を含む本件改正法を制定したと主張する。しかし,原告らが「不利益不遡及の原則」の適用を認めたとして引用する最高裁の2判例は,私企業の労働者の勤務条件について,事後に締結された労働協約又は事後に定められた就業規則を遡及的に適用することにより,既に発生した具体的権利としての賃金等請求権を処分・変更することは許されない旨判示し,私企業における労働協約や就業規則の効力について判断したものであり,勤務条件法定主義が妥当する国家公務員について,ここで示された「不利益不遡及の原則」の法理が直ちにあてはまるとはいえない。のみならず,本件特例措置規定は,本件改正法施行後に具体的権利として発生する平成14年度の期末手当等にういて,一定の減額措置を講ずるというものであって,原告らに不利益な内容を含む法律を遡及的に適用して,既に発生した原告らの具体的権利を方的に処分,変更させるものであると一義的にいうことはできない。そして,国家公務員の月例給は,現行制度上,官民給与の比較の結果が実際の月例給の支給に反映されるまでに時間的ずれが生じること自体やむを得ないところ,この間の月例給について生ずる差額を調整するか否か,調整するとしてどのような方法によるかは立法裁量に属する事柄と解するのが相当である。この点,本件特例措置規定に立法裁量の逸脱があるということはできないし,ましてや本件特例措置規定を含む本件改正法の内容又は手続が憲法の一義的な文言に違背しているということはできない。
(6)  以上によれば,国会議員は,国賠法1条1項の適用上,国家公務員の使用者である国が国家公務員で組織する労働組合と誠実に妥結に向けた団体交渉を行っていない(更には団体交渉により同意を得ていない)段階で,本件特例措置規定を含む本件改正法の制定を行ってはならないとの注意義務を負っていたということはできない。また,国会議員は,本件特例措置規定を含む本件改正法の制定において,「不利益不遡及の原則」の法理を脱法したということもできない。よって,本件特例措置規定を含む本件改正法の制定が違憲,違法であることを前提とする,原告らの主張はその余の点を判断するまでもなく理由がない。

2 本件人事院勧告,本件改正法案の閣議決定等の違法について
(1)  次に,原告らは,人事院総裁,内閣の代表者たる内閣総理大臣は,国賠法1条1項の適用上,憲法28条,ILO第87号条約,同第98号条約に照らし,国家公務員の使用者である国が国家公務員で組織する労働組合と誠実に妥結に向けた団体交渉を行っていない(更には団体交渉により同意を得ていない)段階で,それぞれ本件人事院勧告,本件改正法案の閣議決定を行ってはならないとの注意義務を負っているのに,これを怠ったと主張する。しかし,人事院総裁,内閣の代表者たる内閣総理大臣は,上記1(3)(4)と同様の理由により,国賠法1条1項の適用上,国家公務員の使用者である国が国家公務員で組織する労働組合と誠実に妥結に向けた団体交渉を行っていない(更には団体交渉により同意を得ていない)段階で,それぞれ本件人事院勧告,本件改正法案の閣議決定を行ってはならないとの注意義務を負っていたということはできない。
 なお,立法について固有の権限を有する国会ないし国会議員の本件特例措置規定を含む本件改正法についての立法行為が,上記1のとおり、国賠法1条1項の適用上違法性を肯定することができないものである以上,その立法の前提ないし過程にすぎない本件人事院勧告,本件改正法案の閣議決定については,同条項の適用上違法ということはできない。
(2)  また,原告らは,中央行政機関としての内閣総理大臣,総務大臣,総務省人事・恩給局長は,国賠法1条1項の適用上,憲法28条,ILO第87号条約,同第98号条約に照らし,国家公務員で組織する労働組合と同意を得るための団体交渉を行うことなく,本件特例措置規定を含む本件改正法案作成・本件特例措置規定の執行等の行為を行ってはならないとの注意義務を負っているのに,これを怠ったと主張する。しかし,中央行政機関としての内閣総理大臣,総務大臣,総務省人事・恩給局長は,上記1(3)(4)と同様の理由により・国賠法1条1項の適用上,国家公務員と同意を得るための団体交渉を行うことなく,本件特例措置規定を含む本件改正法案の作成を行ってはならないとの注意義務を負っていたということはできない。また,国会ないし国会議員の本件特例措置規定を含む本件改正法についての立法行為が,上記1のとおり,国賠法1条1項の適用上違法性を肯定することができないものである以上,その立法過程にすぎない本件改正法案の作成についても,同条項の適用上違法ということはできない。さらに,本件特例措置規定を含む本件改正法の制定に違法はないから,これを執行する内閣総理大臣,総務大臣,総務省人事・恩給局長の行為についても,国賠法1条1項の違法性を認めることはできない。
(3)  さらに,原告らは,内閣総理大臣,総務大臣,総務省人事・恩給局長は,国賠法1条1項の適用上,「不利益不遡及の原則」の法理を脱法する行為をしてはならないとの注意義務を負っているのに,これを怠ったと主張する。しかし,本件特例措置規定は,上記1(5)のとおり,一義的に,「不利益不遡及の原則」の法理に違反ないし脱法しているということはできない。のみならず,国家公務員の月例給ついて官民給与の比較の結果が実際の月例給の支給に反映されるまでに時間的ずれが生じることによって発生する差額について,調整するか否か,調整するとしてどのような方法によるかは,人事院,内閣総理大臣,総務大臣,総務省人事・恩給局長が,人事院勧告,本件改正法案の作成に際して,それぞれ専門的立場で諸事情を勘案の上判断すべきものであるところ,これに基づいてなされた国会ないし国会議員の本件特例措置規定の立法行為が,上記1のとおり,国賠法1条1項の適用上違法性を肯定することができないものである以上,その立法の前提ないし過程にすぎない本件人事院勧告・本件改正法案の作成についても,同条項の適用上違法ということはできない。
3 結論
以上のとおり,原告らの請求はいずれも理由がない。
以 上

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2004年10月22日

国公労連、「国公権利裁判」の判決にあたって−不当な判決に抗議する

国公労連ホームページ
 ●「国公権利裁判」の判決にあたって(談話)(2004年10月21日)

「国公権利裁判」の判決にあたって(談話)
−−不当な判決に抗議する−−

 本日、東京地方裁判所(民事第36部・難波孝一裁判長)は、国公労連加盟の139名の原告が提訴していた「国公権利裁判」に対する判決を下した。
 その内容は、国家公務員労働者の団体交渉権を極めて限定的に捉えた従来の判例を踏襲し、賃金引き下げという労働条件不利益変更を強いる場合でも、その決定過程に公務員労働組合の関与を否定するとともに、実質的にも不利益遡及の脱法行為にほかならない賃金減額措置さえ是認した。
 このような判決内容は、公務員労働者の無権利状態をさらに悪化させ、公務員労働者の権利を軽視した公務リストラなどの政府の横暴に司法が免罪符をあたえるものである。
 原告及び国公労連は、そのような不当な判決に強く抗議する。

 本件裁判は、国(人事院、政府、国会)を相手に、史上初の賃下げ勧告となった2002年8月の人事院勧告とそれにもとづく「給与法改正」において、一度支払われた4月以降の給与にも賃下げを遡及させる「12月期末手当の減額調整措置」が取られたことで、労働基本権(団体交渉権)が侵害され、最高裁が認めた不利益不遡及法理の脱法行為によって発生した損害の賠償をもとめるものであった。
 我々の主張に対し、被告・国は、国家公務員には協約締結権を含む交渉権は保障されていないとする従来からの主張をくり返し、「改正」給与法施行後に請求権が発生する給与の減額措置は不利益遡及に当たらない、官民の月例給について比較時点である4月からの年間における均衡を図ることは「情勢適応の原則」に適う、などとして全面的に争った。

 本日の判決では、第1に、勤務条件法定主義のもとで、公務員労働者の交渉権が制約されることは合憲とした上で、そのような制約は賃金引き下げのような労働条件不利益変更においても変わるものではないとして、従来の判例を踏襲した。憲法第28条とILO87号・98号条約が保障する労働者の団体交渉権を軽視し、国際的には前進局面にある権利拡大の流れに背を向けるものである。
 第2に、「12月期末手当での減額調整措置」について、国の主張をみとめ、不利益遡及措置にあたらないとする判断を下した。2002年4月から11月の間に支払われた超過勤務手当をも減額の対象とする「調整措置」が、労働者の確定した権利を侵害しないとする判断が許されるならば、不利益不遡及法理が空洞化し、官民を問わず日本の労働者への悪影響ははかりしれない。

 国公労連は、2003年3月5日の提訴以来、原告を先頭に、労働基本権制約の不当性や、公務員賃金の社会的影響の大きさ、賃金引き下げの「悪魔のサイクル」への怒りなどを、宣伝行動や署名行動を軸に全国各地で訴えてきた。また、同趣旨での裁判が、我々の提訴以降、5道県(北海道、群馬、静岡、奈良、兵庫)でおこされたことにも留意し、毎回の傍聴行動など裁判闘争に全力をあげてきた。
 このようなとり組みは、公務員労働者の労働基本権回復要求への国民的な支持を拡大し、「労働基本権制約の現状維持」を前提に公務員制度改革を進める政府の策動を再三押し返す力になったものと確信する。

 本日の判決をふまえ、たたかいはあらたな段階に移ることになる。不当な判決を乗りこえ、大義も国民的支持もある公務員労働者の労働基本権回復を認めさせ、労働者の権利とくらしを守る最低限の歯止めでもある不利益不遡及法理の後退を許さないため、司法の場も含めたとり組みに引き続き奮闘する。
 そのとり組みと一体のものとして、公務員制度と公務運営の民主化を実現する「要の課題」である労働基本権確立をめざし、「ILO勧告にそった民主的公務員制度改革」をもとめるたたかいを強化する。
 引き続く、たたかいへ結集とご支援を心から呼びかける。

2004年10月21日
日本国家公務員労働組合連合会
書記長 小田川義和

[関連ニュース]
国家公務員給与減額分の支払い請求、東京地裁が棄却(読売新聞10/21)
公務員給与の調整「適法」 国公労連側の請求を棄却(共同通信10/21)

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2004年10月13日

鳥取大に110万賠償命令 「研究活動禁止は違法」

共同通信(10/12)より

 セクハラ行為を理由に停職処分を受けた鳥取大工学部の助教授(54)が、復職後も大学から講義や研究などを禁じられ、精神的苦痛を受けたなどとして、大学に1650万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、鳥取地裁は12日、110万円の支払いを命じた。
 山田陽三裁判長は「学生と接触しない研究活動を禁じる必要性があったとはいえず、限度を超え違法」と認定。一方、学生への講義などの禁止については「学生、職員に良好な環境を確保するのが目的で違法ではない」と判断した。
 助教授側は「講義などを禁じた大学の業務命令は事実上の懲戒処分に当たり、二重の処分で違法だ」と主張していた。


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2004年10月04日

不当労働行為(不当解雇)に対する経営者責任を追及する上で画期的な判決

 下記のニュースは,不当解雇に対する経営者責任を追及する上である意味画期的な判決だと思います。これは間接的な形ではありますが,「就労請求権」にも関わる問題です。

渡島信金・会員代表訴訟控訴審 理事2人に3000万円賠償命令

東京読売新聞(2004/09/30)

◆復職させず支払った賃金は損害

 不当解雇が無効とされた労組幹部を復職させずに賃金を支払っていたのは不当として、信用金庫の出資会員が代表理事二人に対し賃金総額約3000万円を信金へ賠償するよう求めた会員代表訴訟の控訴審判決が二十九日、札幌高裁であり、末永進裁判長は「賃金相当分の損害が生じていると解される」としてほぼ請求通り約3000万円の支払いを命じた。労働法の専門家は「不当労働行為に対する経営者責任を追及する上で画期的な判決。株主代表訴訟にも影響を与えるのではないか」と評価している。

 訴えていたのは北海道森町の渡島信金の出資会員四人で、伊藤新吉理事長、相馬正明常務理事に信金への賠償を求めていた。

 判決によると、伊藤理事長らは一九九八年、同信金労組副委員長の加藤隆さん(61)=今年九月に定年退職=を就業規則違反などを理由として懲戒解雇した。救済申し立てを受けた北海道地方労働委員会(道地労委)は翌九九年、不当労働行為を認定し、現職復帰や賃金相当額の支払いを命じ、これを不服とした同信金の訴訟も函館地裁で棄却され、二〇〇二年、最高裁で確定した。

 この間、同信金は加藤さんに月給や賞与など総額約3000万円を仮払いする一方、職場復帰させなかったため、出資会員四人が賃金相当の損害を信金が被ったとして同年四月、代表訴訟を起こした。

 一審・函館地裁は昨年九月、「賃金相当額がそのまま同信金の損害であるとは言えない」として、同信金が支払った遅延損害金相当の約7万4000円のみの支払いを命じ、双方が控訴していた。

 信用金庫法で定められる会員代表訴訟は、商法の株主代表訴訟の規定が準用されている。

 相馬正明・渡島信金常務理事は「予想していなかった判決で不服だ。上告することになると思う」としている。

 株主オンブズマン代表を務める森岡孝二・関西大経済学部教授(企業社会論)の話「不当労働問題の責任を経営者に負わせるもので、株主代表訴訟の領域を広げる注目すべき判決だ。今後、同種の訴訟が起こされるのではないか」

 前田達男・金沢大法学部長(労働法)の話「労組活動を巡る不当解雇は、労組幹部を職場から遠ざけて弱体化するのが主目的。今回の判決は間接的だが、不当解雇を実質的に救済する方法として大きな前進であり、画期的」

渡島信金代表訴訟 元労組役員への賃金支払いは違法 理事に損賠命令−札幌高裁(毎日新聞9/30)
 ……
 日本大の牧野富夫教授(労使関係論)は「労組の組合員も出資者になれば同種の訴訟を起こせる。賃金だけ支払って仕事を与えないリストラに対抗できる新たな方法を示した画期的な判決だ」と述べた。 (毎日新聞北海道朝刊9/30)

渡島信金、「不就労給与は損害」 札幌高裁、理事長らに賠償命令

北海道新聞(9/30)

 渡島信金(渡島管内森町)が不当解雇した元労組副委員長を職場復帰させずに給与だけを払い続けて信金に損害を与えたとして、信金の出資会員四人が、伊藤新吉理事長と相馬正明常務理事を相手取り、信金に計約三千百万円を支払うよう求めた会員代表訴訟の控訴審判決が二十九日、札幌高裁であった。末永進裁判長は、原告の請求を実質的に退けた一審函館地裁判決を一部変更し、理事長らに約三千百万円の賠償を命じた。

 一審判決は信金側の不当労働行為を認定したが、給与支払いを損害と認めていなかった。末永裁判長は「賃金相当分を支払い続けた正当な事情が認められず、信金の損害にあたる」と判断した。

 判決によると、伊藤理事長らは一九九八年二月、入金ミスを理由に当時労組副委員長の加藤隆さん(61)を懲戒解雇。労組が不当労働行為の救済を申し立て、九九年に地労委が解雇取り消しを命じた。信金は命令取り消し請求訴訟を起こして最高裁まで争ったが、二○○二年に最終的に敗訴が確定。しかし、信金は不当解雇翌月から○二年四月までの約四年間、加藤さんを職場に戻さないまま給与だけを支払った。

 原告代理人の長野順一弁護士は「理事長らの賠償責任を認めた画期的な判決」と評価。被告の相馬常務は「予想外の判決で不服。上告することになると思う」とのコメントを発表した。

渡島信金訴訟で原告側逆転勝訴 「請求認められ満足」

北海道新聞(2004/09/30)

 渡島信金(本店・森町)が不当に解雇した元労組副委員長を職場復帰させないまま給与を払い続け信金に損害を与えたとして、出資会員四人が伊藤新吉理事長と相馬正明常務に損害賠償を求めた会員代表訴訟で、札幌高裁が二十九日、一審判決を破棄して理事長らに約三千百万円の賠償を命じたことで、主張を認められた原告側に喜びが広がっている。
 原告の一人である森町在住の男性(83)は「当然の判決。請求が全面的に認められ満足している」とした上で「労働者の声に耳を傾けない経営陣は辞めるべきだ」と信金の対応を厳しく批判した。
 また、不当に解雇された元労組副委員長の加藤隆さん(61)は、理事長らの逆転敗訴の報に「信金に損害を与えても不当解雇を貫こうとしたのだろう」と感想を述べた。
 一方、判決を聞いた町内の六十代の会社役員は「地元の金融機関が司法の場で争わなければならないのは森町民として残念」と複雑な表情。三十代の男性は「中小企業に融資してくれるのは信金だけ。波風を立てないでと思っている人もいるはず」と話した。

2審は信金側が逆転敗訴 就労なき賃金は「損害」(共同通信9/29)
また,同ニュースは以下の新聞でも報道された(リンクはできない)。
■渡島信金会員代表訴訟―札幌高裁、不就労給与を損害と認定(日本経済新聞北海道2004/09/30)
■復職認めぬ賃金仮払いは損害 渡島信金訴訟控訴審判決/北海道(朝日新聞2004/09/30)

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2004年09月28日

団体交渉等仮処分申立却下決定に対する抗告事件、東京高裁決定(2004年9月8日)

一つの資料として掲載することにします。

■団体交渉等仮処分申立却下決定に対する抗告事件、東京高裁2004年9月8日決定(原審・東京地裁平成16年(ヨ)第21153号)
http://jpbpa.net/news/20040908_1.pdf

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2004年09月15日

帝京学園、不当労働行為が確定 最高裁が上告棄却

毎日新聞速報(9/14)より

 学校法人「帝京学園」が教職員組合との賃上げ交渉に適切に対応したかどうかが争われた訴訟で、最高裁は14日、学園側の上告を棄却。不当労働行為を認定した中央労働委の救済命令を妥当と判断した1、2審判決が確定した。組合側が申し立てて以降、都労委、中労委、1、2審、最高裁のすべてで学園側が敗訴した。


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2004年07月16日

労働者個人も申し立てOK 組合への不当労働行為

労働政策研究・研修機構ホームページ
 ●労働者個人も申し立てOK 組合への不当労働行為(労働情報「判例」7月12日)

 共同通信によると、意に反する管理職への昇任で労働組合員でなくなった京都市交通局の男性職員(57)が、組合への介入を理由とした個人の不当労働行為救済申し立てを却下したのは不当として、京都府地方労働委員会の却下命令取り消しを求めた訴訟の上告審判決が12日、最高裁第2小法廷で言い渡された。

 福田博裁判長は「団結権や団体行動権を侵害する不当労働行為から労働者を保護する制度の趣旨に照らせば、労働組合のほか、組合員も申し立て適格がある」との初判断を示し、一、二審判決を破棄し、京都府地労委の却下命令を取り消した。

 多くの地労委や学説は、個人の申し立てを制限しない立場をとっており、この日の判決は多数説を追認した形となった。京都府地労委であらためて市側の支配介入の有無について審議が始まる。

 判決によると、交通局の職員でつくる京都交通労働組合の支部長で、車両工場勤務だった職員は、1999年4月からの営業所係長への昇任打診を受けたが拒否。しかし手続きは進められ、組合員資格を失った。


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2004年02月23日

地方公務員の短時間勤務、総務省が容認の法改正案

読売新聞(2/22)

 地方公務員の勤務形態を多様化し、より幅広い人材登用を進めるため、総務省は21日、週40時間のフルタイム勤務が原則となっている地方自治体の常勤職員に、週20時間以上であれば短時間勤務を認めることを可能にする地方公務員法改正案をまとめた。
 3月に通常国会に提出する。 …

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2004年02月12日

堺市の小学校教諭過労死訴訟(大阪高裁逆転勝利判決),基金大阪府支部が上告断念し13年に及ぶ闘いのすえ勝利判決確定!

 14年前,大阪府堺市の市立小学校教諭鈴木均さん(当時36)が脳こうそくで死亡したのは過重な勤務が原因だとして、妻和子さん(45)が地方公務員災害補償基金大阪府支部(支部長=太田房江府知事)に公務外災害認定の取り消しを求めた訴訟で,1月30日,大阪高裁は逆転勝訴の判決を言い渡した。
 2月13日の上告期限を前に基金大阪支部は,10日上告しないことを決定。その結果,大阪高裁決定は確定した。この訴訟では,労災認定を求めて実に13年に及ぶ闘いが続いた。

 この判決の意義は「持ち帰り残業のほか,休み時間や給食時間も労働時間に含めた」点にある。共同通信によれば,「原告側代理人は『持ち帰り残業について労働時間とはっきり認めた判決は初めてではないか』と話している」という。

地公災大阪府支部(新金岡小学校教諭)事件(大阪高裁 平16.1.30判決)

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2004年02月11日

福井県の元高校教諭、最高裁が公務災害と認定(逆転勝訴)

福井新聞(2/10)

 (福井県)三方町の元高校教諭、坪田伊都子さん(63)が、出張の際に脳内出血で倒れ、後遺症が残ったのは過労が原因とし、公務災害と認定した控訴審判決を不服として、地方公務員災害補償基金県支部(支部長・西川一誠知事)が判決の取り消しを求めていた問題で、最高裁は九日までに上告を棄却した。元高校教諭の逆転勝訴が確定、公務災害が認定される。

 坪田さんは1989年6月、出張先の三重県へ向かう途中、福井市のJR越前花堂駅構内で脳内出血のために倒れた。休職期間を経て退職し、現在も意識障害と左半身まひが残っている。
 坪田さんは89年7月、公務災害認定を請求したが、県支部は90年2月に公務外と認定。県支部審査会への再審査請求も棄却されたため、93年3月に提訴した。福井地裁は坪田さんの請求を棄却したが、名古屋高裁金沢支部は、一審の判決を取り消し公務災害と認定。県支部は控訴審判決を不服とし、2000年秋に上告していた。

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2004年01月22日

京都市立の小・中教員9人、超勤で損害賠償請求

教員の超勤の違法性を争点とした損害賠償訴訟、全国初!

 学校教員が日常的に長時間の超勤を強いられていながら、教育委員会が実態を改善しようとしないのは違法だとして、京都市立の小、中学校の教員9人が20日、市に慰謝料など計約3300万円の損害賠償を求める訴訟を京都地裁に起こした。原告側弁護団によると、教員の超勤の違法性を争点とした訴訟で、賠償を求めるのは全国初という。
時事通信(1/20)

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2004年01月10日

学生無年金障害者訴訟、1月28日東京地裁で結審

 東京地裁で審理中の学生無年金障害者に年金支給を求める訴訟(原告・身体障害者四人)が1月28日に結審する。国民年金加入が任意とされた当時のけがや病気が原因で障害になっても障害基礎年金が支給されない学生無年金障害者三十人が全国九地裁で国を相手取り、「国民皆年金の法理に反する」と争っている。この中で東京地裁の進行がもっとも早く、四月にも判決が出る見通し。

「学生無年金者訴訟ニュース」
各地の無年金障害者をなくす会のHPはこちら ≫ 

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2004年01月06日

住友電工の男女賃金差別訴訟で和解成立

 住友電気工業(本社・大阪市)の女性社員2人が「女性であることを理由に昇進などで不当な差別を受けた」として、同社と国を相手に男性との賃金の差額分などの損害賠償を求めた訴訟が大阪高裁で和解した。原告側が5日、明らかにした。和解では、同社が2人を昇格させることと解決金として計1000万円を支払うことで合意。国との間でも、厚労相が男女差別解消を企業に促す施策を展開することを約束し、和解した。

 昇給・昇格での男女差別訴訟で、裁判上は地位確認を求めていないのに、昇格にまで踏み込んで和解が成立したのは異例。弁護団長の宮地光子弁護士は「判決でも得られない成果を勝ち取ることができた。ほかの同種訴訟に与える影響も大きい」と評価する。……

朝日1/5

 今回の和解は,「女性差別撤廃条約や均等法改正などの改革を改革を男女差別の根絶をめざす運動の成果」ととらえ,「すべての女性がその成果を享受する権利がある」とし,「過去の社会意識を前提とする差別を容認することは社会進歩に背を向ける結果になる」と指摘する。

 和解条項として,西村さんを主席(課長相当),白藤さんを主査(係長相当)に昇格させ,厚生労働大臣に対しても実質的に性別雇用管理となっていないかに十分注意を払い,調停の積極的,適正な運用に努めるよう求めている。

(住友電工男女賃金差別事件の経緯)
1994年3月 原告の西村さんらは,男女雇用機会均等法にもとづき労働省大阪婦人少年室に調停を申請。同室長が調停不開始を決定。
1995年8月 大阪地裁に提訴。
2000年7月 大阪地裁は憲法14条の趣旨に反する男女別の雇用管理があったと認定しながら,「当時の社会状況においては公序良俗に反しない」として,原告の請求を棄却。 その後,大阪高裁に控訴。
住友電工男女賃金差別事件大阪地裁判決文(2000年7月31日)
大阪地裁判決理由の要旨(被告会社に対する請求について)
大阪高裁への提訴理由書(2001年2月14日)
住友電工控訴審原告陳述(西村かつみ)(2001年3月15日)
住友電工控訴審弁護人陳述(宮地光子)(2001年3月15日)


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2003年12月25日

国労北海道事件、最高裁判決

平成13年(行ヒ)第96号(国労北海道事件)
不当労働行為救済命令取消請求事件


主    文

本件上告を棄却する。
上告費用は上告人の負担とする。

理    由

 第1 事案の概要
1 原審の適法に確定した事実関係等の概要は、次のとおりである。
……

平成13年(行ヒ)第96号(国労北海道事件)「不当労働行為救済命令取消請求事件」最高裁判決文

Posted by 管理者 : 掲載日時 2003年12月25日 11:18 | トラックバック (0)
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