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 カテゴリー 2019年10月

2019年10月11日

明治学院大学事件、大学が盗聴を謝罪し和解案を提出

・大学:授業の盗聴を謝罪し、6000万円の慰謝料を支払う。
・教授:大学の提案を一蹴し、判決を希望する。
・高裁:和解協議を打ち切り、判決へ向かうか。
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2019年10月10日

札幌大・雇い止め特任准教授の上告と鈴木学長辞任を巡る点と線

リアルエコノミー
 ∟●札幌大・雇い止め特任准教授の上告と鈴木学長辞任を巡る点と線

 札幌大学(札幌市豊平区)のロシア語担当の元特任准教授の女性(45)が、違法に雇い止めされたとして札幌大を相手に地位確認などを求めていた訴訟でその女性は8日、札幌高裁が控訴を棄却した判決(9月24日)を不服として上告した。それと同時進行するように札大の鈴木淳一学長(68)が任期途中で辞任する。何らかの関係があるのだろうか。(写真は、札幌大学中央棟)

 女性は、札大ロシア語学科を卒業し東京外国語大学修士課程を卒業。札大は2008~9年当時、度重なるロシア語特任教員の突然の退職で困り、長期にわたり働いてもらうことを目的に卒業生から優秀な人材を採用する方針でその女性を採用。その後、女性は6回の契約更新をして特任准教授としては初めて教職課程も担当。また、教授会や各種業務などにも特任教員の校務を超えて出席を課せられていた。このため労働契約更新の期待する合理的理由があったと主張。

 9月24日の控訴審判決で冨田一彦裁判長は、「労働契約更新を期待する合理的理由がなく控訴人(元特任准教授)の主張は採用できない」と棄却、札幌地裁判決を支持した。
 高裁の審理から女性側は元副学長から受けたセクハラ・ストーカー被害を大学に相談したことが雇い止めに影響したとの主張を加えた。この点について冨田裁判長は、「労働契約が更新されると期待を抱いたかどうかは無関係」と退けたものの、セクハラ・ストーカー被害の事実は認定している。
 
 女性は上告について、こうコメントしている。「改正労働契約法を悪用した違法な雇い止めが全国的に横行しており、非正規労働者は精神的にも経済的にも極限状態に置かれています。人間が部品のように使い捨てにされる社会に未来はありません。この悪循環を断ち切るために、最高裁判所には、改正労働契約法19条に関する規範・指針となる判断を示していただきたい」
 
 なお、控訴審判決が出る数日前に札大鈴木淳一学長は法人側に辞任届を提出、任期途中の11月15日付で辞任することになった。鈴木学長はその女性の札大学生時代のロシア語担当教授で、女性が特任教員に採用された後も鈴木氏の授業を代講するなど師弟関係だった。鈴木氏は、女性が元副学長から受けたセクハラ・ストーカー被害とも関係しており、女性の雇い止めにも関わったとされる。
 鈴木学長の任期は21年3月末までだったが、突然の辞任届提出は札大教員の間でも波紋が広がっている。女性の控訴審判決と上告、それと同時進行している鈴木学長辞任は点と線で関連しているのか。


2019年10月09日

札大雇い止め訴訟、元准教授が上告

北海道新聞(2019/10/08)

 札幌大に違法に雇い止めされたとして、元特任准教授の女性(45)が同大を相手取り、解雇の無効などを求めた訴訟で、女性側は8日、雇用打ち切りを適法とした9月24日の札幌高裁判決を不服とし、上告した。

 札幌高裁判決は「大学側は雇用継続を約束できない旨、3年前に女性に伝えていた」と認定。大学側は契約打ち切りを断言しておらず、更新を期待する合理的理由があったなどとする女性側の主張を退けていた。

 女性は取材に対し「非正規労働者が使い捨てにされる現状を変えたい」と述べた。同大は「上告状を確認しておらず、コメントは控えたい」とした。

 労働契約法は、有期労働者が契約更新を期待することに合理的理由がある場合、使用者は更新を拒めないと定める。


2019年10月06日

シンポジウム「北海道大学の総長解任問題を考える」

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2019年10月04日

「明治学院大学事件」が小説になった!「日本の大学の病弊を象徴する大事件」が文庫で登場!

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「明治学院大学事件」が小説になりました。
「日本の大学の病弊を象徴する大事件」が文庫で登場!

■紀川しのろ『シノロ教授の大学事件』(世界書院、2019年10月)
(文庫、全219頁、750円+税、ISBN978-4-7927-9581-8)
https://books.rakuten.co.jp/rb/16083040/
https://www.amazon.co.jp/gp/product/4792795818

■概要
大事件勃発! 平成の世の大学案内をつとめてきたシノロ教授が、なんと「令和学院大学」で解雇処分に?
授業の盗聴事件が発覚し、シノロ教授の講義を受けたい学生が猛反発。令和の世の学問の独立と大学自治をゆるがす大事件。はたしてその背景にある陰謀とは。これは学問と大学をめぐるミステリーだ。

■内容
本書は、「明治学院大学事件」の小説化で、ミッションスクールの「令和学院大学」を舞台に大学教授の受難を描いたフィクションです。若者の半数以上が大学に進学し大学の数が多すぎて余っている現代、教授の人員削減のために策を弄する大学側の思惑と、それを阻止するための作戦を展開する学生たちの行動がユーモア溢れる筆致で描かれています。学生たちに絶大な人気のあるラクタン倫理学の「シノロ教授」を主人公に、「シノロ教授の登場」「シノロ教授の災難」「シノロ教授の逆襲」「シノロ教授の教訓」という起承転結でアカデミックな世界で巻き起こった事件を形而上学的弁証法等も交えて描いたキャンパス小説であり、今時の大学や大学生たちの生態を揶揄しているような諧謔味が最大の特色ともなっています。

■目次
1 シノロ教授の登場
シノロ教授の倫理学――カントかヘーゲルか
大学生が求める倫理――プラトンのアカデメイア
人気科目ランキング――ボランティア学とは
多人数授業は抽選科目――イギリスの古典派経済学
少人数授業は不人気科目――孔子と孟子
人数制限はクレームの嵐――ギリシア語のスコレー
抽選登録のひみつ――アリストテレスの形而上学
履修登録の秘訣と裏技――儒教の王道
シノロ教授の授業ガイダンス――マルクスの下部構造
倫理とは何ぞや――広くて浅い教養
2 シノロ教授の災難
大学当局のマル秘作戦――ヘーゲルの弁証法
シノロ教授を狙え――孫子の兵法
秘密録音される授業――法律か倫理か
仕掛けられた罠――人の道とは
左手に聖書、右手に日の丸――相対主義的寛容論
教養部主任の尋問――リベラルアーツ対パターナリズム
自白を迫る誘導尋問――世界史の変革
学びたい科目を学びたい――アイデンティティーの哲学
雇われの身――リベラリズムとリバタリアニズム
欠席裁判のゆくえ――信じるものは救われるか?
3 シノロ教授の逆襲
イケメン弁護士・草薙五郎の登場――該当性と相当性
学長への挑戦状――やむを得ず、法的措置を講じます
哲人三銃士の共闘――デカルトとデリダ
哲学者の生き方――人間ぎらいの倫理
学生の意向はいかに――授業評価のアンケート
相手を説得する――倫理的に正しい行為か自爆テロか
弁護士・草薙五郎の再登場――1億円の慰謝料請求
教授会、多数派で強行採決か――公正中立とは
ガチで総選挙――キルケゴールの実存主義的選択
シノローズ結成――言論の自由を守れ!
4 シノロ教授の教訓
研究・教育・社会活動・校務――大学教授の仕事
令和学院大学のドン・キホーテ――倫理を問いただす
独立自尊か間柄の倫理か――福沢諭吉と和辻哲郎
シノローズ登場――神さまの声か学生の声か
作戦名は〈シノロ准教授の恋〉――プラトンからマルクスへ
機動隊の突入――ルターの宗教改革
クビを切るか反省文を書くか――虚勢を張るか去勢されるか
「無」の存在証明――西洋の形而上学
懲戒処分取消等請求事件――証拠裁判主義
実利よりも倫理――ライプニッツの充足理由律