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 カテゴリー 雇い止め問題

2016年10月21日

東北大学、5年上限就業規則強行で非正規職員3200人以上に雇止め宣告 「私たちは解雇に慣れてない」

MY News Japan(10/19 2016)

東北大学、5年上限就業規則強行で非正規職員3200人以上に雇止め宣告 「私たちは解雇に慣れてない」

林 克明

 東北大学の非正規職員の無期転換方針にいての概要。労働契約法では、雇用期間が5年に達した有期労働者が無期転換を申し込めば自動的に無期契約になる。しかし、同大学は様々な条件を課して、無期転換のハードルを高くしている。

 東北大学が揺れている。大学側が、雇用安定を目的とした改正労働契約法の趣旨に反して、今年2月から4月にかけての説明会等で、5771名の非正規職員のうち3243人を、2018年3月から数年間で雇止めする、とあらためて宣告したからだ。背景には、短期契約を繰り返す有期契約労働者の雇用安定を図るために13年4月に施行された改正労働契約法がある。有期雇用労働者の雇用期間が通算5年に達すれば、本人が希望すれば期限のない無期契約に転換できるものだ。ところが東北大学は、非正規職員の無期転換を阻止するため、当事者の意見も聴かず5年で雇い止めとする就業規則を成立させた。同じ目的で5年雇止め規則を作った早稲田大学は刑事告訴・告発され、5年上限を撤回。多くの大学も5年上限を次々に取り下げている。また、65%の企業が5年以内の無期転換を決定、という調査もあるなかで、同大学は孤立を深めている。非正職員ら約1200名が、雇い止め反対の署名を里見進総長あてに提出するなど、反撃が始まった。


2016年06月01日

東北大、非正規教員3200人「雇い止め」? 非常勤講師労組がブログで告発

Jcastニュース(2016/6/1)

東北大学が実に3000人を超える非正規教職員を2年後に「雇い止め」しようとしている――。非常勤講師らで作る労働組合「首都圏大学非常勤講師組合」(本部:東京都豊島区)のそんな告発が、話題を集めている。

背景にあるのは、2013年4月に施行された改正労働契約法の「無期転換ルール」だ。最初の有期雇用契約から満5年経過後は、任期の定めのない無期雇用への転換を望んだ労働者は無期雇用としなければならないことを定めている。これが有期雇用の非正規雇用を大量に抱える大学法人にとって深刻な問題となり、非常勤講師などの働ける期間を最長5年に定める大学が相次いでいた。

大学当局「現在検討中です」

首都圏大学非常勤講師組合の「告発」は、2016年5月31日のブログに掲載された。それによると、東北大学は2018年以降、その時点で6年以上勤務する非正規教職員を、順次雇い止めする方針を固めたのだという。予想される対象人数は、およそ3200人。J-CASTニュースが取材した首都圏大学非常勤講師組合の関係者によると、無期雇用への転換となるのは04年の独立行政法人化のときから働いている教職員などで、各教職員にはすでに自身の雇い止め期日を知らせる文書も配られているらしい。

関係者によると、対象の非正規教職員は16年4月の学内説明会で2年後の雇い止めを通告された。ただ、説明会で配布された文書には「無期転換候補」となれる「選考基準」も示されており、それには正規職員と「同等、あるいは同等以上の成果を出すと見込まれるものであること」と記されているという。改正労働契約法の「無期転換ルール」とは異なる基準とみられる。組合関係者は

「正規と同じ仕事をして欲しいなら、正規職員を雇えばいいじゃないですか。大学側は雇い止めの理由を『無期雇用を活用するため』と言っていますが、おかしな話ですよ」
と批判する。

 ちなみに、東北大学にコトの真偽を問い合わせたが、「本学における無期転換制度については、現在検討中です」としか答は返ってこなかった。

 大学教職員の「雇い止め」問題は「無期転換ルール」との兼ね合いで、以前から話題となっている。日本の大学は非常勤講師やTA(ティーチングアシスタント)といった非正規の教職員を多く抱えている。彼らのほとんどは大学と有期雇用契約を結び、1年ごとに契約を更新する。契約期間を過ぎれば契約を解除されてしまう不安定なポストだ。

そんな非正規教職員の数はここ数年右肩上がりだ。文部科学省が15年3月31日に発表した資料「大学教員の雇用状況に関する調査」によると、07年度から13年度の間に任期付きの教員が4000人も増えている。教員数全体に占める任期付き教員の割合は27%から39%に上昇。逆に、無期雇用の教員は約1400人減った。

3年前に「ブラック企業」特別賞を受賞

この傾向は若手教員の間で顕著だ。30歳以上35歳未満の教員の場合、任期付きは07年度の1618人から13年度には2493人に、35歳以上40歳未満は1650人から2899人に急増している。

大学は雇用の安定化を図るため、有期雇用の教職員を活用する方針に切り替え始めた。ところが、「無期転換ルール」によって大学側は逆に、大量の無期雇用を抱えるリスクを背負ってしまったわけだ。

無期雇用の急増は避けたい――。そう考えた多くの大学が、労働契約法が改正された13年頃から学内の就業規則を変えるなどして非正規教職員の雇用年数を最長5年に定め始めた。

早稲田大学など一部の大学では、これに反発する教職員労働組合が大規模な抗議活動を展開した。こうした活動も作用したのか、16年までに多くの大学で5年の上限は撤廃されている。早稲田大も15年11月に組合と和解し、撤回した。そんな中、突如持ちあがった東北大の通告。組合の関係者は

「こんなことやっていいのかと思います。時代に逆行していますよ」
と呆れ返る。

なお、今回の件と直接の関係はないが、東北大は13年6月27日発表の「第2回ブラック企業大賞」で、研究職員の過重労働を理由に、教育機関としては唯一「ブラック企業」特別賞を受賞している。


東北大学が非正規教職員3200名以上に雇止め通告

首都圏大学非常勤講師組合・速報
 ∟●東北大学が非正規教職員3200名以上に雇止め通告

東北大学が非正規教職員3200名以上に雇止め通告

改正労働契約法「無期転換」妨害のため「一律に5年上限」

東北大学は、3200名以上の非正規教職員に2年後以降、5年継続して勤務した非正規教職員を解雇することを通告しました。
その大半は恒常的業務に従事している職場で必要とされている人たちです。
以前は、3年上限が原則とされていましたが、実際には4年以上勤務する人が大半でした。

ところが、大学は、改正労働契約法が施行されると、このままでは非正規教職員が2年後には大量に無期契約に転換することを恐れ、2014年以降に「後出し」で就業規則を変えて、厳密な一律5年上限に労働条件を不利益に変更しました。
しかも、2013年4月1日から遡ってカウントして、以前からつとめていた非正規教職員の大半を雇い止めしようというものです。

東北大学当局は、「優秀さ」を基準にごく一部の職員を無期転換させ、残りの非正規職員は雇い止めにすると公言しています。

2016年2月16日の文書によれば、正規職員と「同等、あるいは同等以上の成果を出すと見込まれるものであること」が「無期転換候補者」の「選考の目安」としています。これは雇用の安定を目指す改正労働契約法の趣旨を全く無視した違法行為と言わざるを得ません。

これに対して、東北大学職組は「希望する人全員を無期雇用に」というポスターを作成しました。東北非正規教職員組合と首都圏大学非常勤講師組合は、共同で団体交渉を要求しています。

民間企業では大半が5年で無期転換を受け入れる意向で、前倒しで無期転換を進める例も増えています。
5年で雇い止めにするという悪質な企業は少数派になりつつあります。
国公私立大学でも、早稲田大学を初めとして大半の大学が非常勤講師に対する「5年上限」を撤回しています。また非正規職員に関しても徳島大学や信州大学では無期転換を認めることを表明しています。
国立高専(全国で52校)は2年後の非正規教職員の無期転換を就業規則に明記しています。

国公立大学は、法人化されたといっても、国家予算によって運営されている教育研究機関であり、誰よりも法令遵守が求められる立場にあります。
当然、改正労働契約法の趣旨を尊重し、2年後には恒常的業務についている希望者を全員無期転換すべではないでしょうか。

とりわけ、東北大学は、国大協の会長を出している代表的な大学であり、全国に大きな影響を与えるため、今後の展開が注目されます。


2016年03月15日

英和大 元職員らと和解

NHK甲府放送局(3月14日)

甲府市の山梨英和大学が非正規雇用の職員と講師の2人の雇用を一方的に打ち切ったのは不当労働行為だとして、2人が加入する労働組合が県の労働委員会に救済を申し立てていた問題で、大学側が解決金を支払うことなどで和解しました。

県の労働委員会に不当労働行為の申し立てを行っていたのは、山梨英和大学に勤務していたいずれも非正規雇用で30代の元職員と60代の元講師の2人が加入する労働組合です。
2人は去年3月末「一方的に雇用契約を打ち切られ雇い止めされた」として、労働組合が雇い止めの取り消しを求めていました。
これに対し大学側は雇い止めではなく契約に基づいたものだと主張していました。
労働委員会で調査や協議を続けた結果、大学側は、雇用契約は結ばないものの2人に解決金を支払うことなどで和解が成立したということです。
労働組合の河村厚夫執行委員長は「非正規労働者の雇い止めが問題となる中、双方が納得して和解が成立した点はよかった」と話しています。
山梨英和大学は「和解を受け入れたとしかお答えできません」とコメントしています。


2015年09月12日

安保法案、北星学園が批判する声明 広報に掲載

毎日新聞(2015年09月11日)

 北星学園大などを運営する学校法人北星学園(札幌市厚別区)が、安全保障関連法案について「日本国憲法の平和主義を理念上も実践上もないがしろにするもの」などと批判する声明を理事会で決定し、10日から配布した学園広報に掲載した。大学運営法人によるこのような声明は異例。

 声明は「戦後70年にあたって」と題し、本文で「立法手続きにおいては立憲主義を毀(こぼ)つもの」と法案の審議過程に疑問を呈した。さらに「戦後日本が立脚してきた憲法と民主主義が、大きな危機にさらされている」と懸念している。

 北星学園は戦後50年の1995年、「戦争で、アジアの人々に与えた多くの被害・苦しみを痛感し、その責めにこたえていく」とした平和宣言を発表。今回の声明では当時の「平和宣言にこめられた精神をあらためて確認する」とした。


2015年04月08日

組合活動した大学の外国人講師7人雇い止め、「ユニオンの排除が目的か」弁護士が批判

弁護士ドットコム4月7日

東京・豊洲などにキャンパスがある「芝浦工業大学」で英語を教えていたが、3月末に雇い止めになった外国人の元非常勤講師7人が4月7日、厚労省記者クラブで会見を開いた。元講師たちは、カリキュラムの変更を理由に雇用契約が更新されなかったのは無効だとして、雇用の継続を訴えた。

7人は労働組合を結成して、大学側と労働環境の改善に向けた交渉をしていた。7人を支援する弁護士は「ユニオンを排除するためにカリキュラムを変えたのではないか」と語っている。

記者会見を開いたのは、雇い止めになった外国人の元講師7人と、7人が所属する全国一般東京ゼネラルユニオンの顧問弁護士をつとめる指宿昭一弁護士ら。元講師のアムジッド・アラムさんは「私には妻と娘がいるが、この仕事がなくなるのは大きな打撃だ」と訴えた。

●「もう一度エントリーしても書類選考で落とされた」

会見での説明によると、7人は、1年ごとに契約を更新する非常勤講師として、同大学に勤務していた。彼らは、最近のニュースや、それぞれの講師が関心を持っている話題を英語で教える授業を週3コマほど受け持っていた。


授業を教える一方で、2013年に労働組合(ユニオン)を結成し、期間の定めのない雇用への切り替えや、授業のコマ数の増加といった要求を、ストライキやビラ配りなどによって大学側に訴えていた。

ところが、2014年の春、「あと1年で授業のカリキュラムが変わる。今後は、英語の文法を日本語で教える授業を増やす」と言い渡され、2015年3月31日付けで雇い止めをされたという。

雇い止めの理由について、指宿弁護士は「大学の主張としては、カリキュラムが変わったので辞めてもらうということだったが、外国人の非常勤講師で、組合員でない人の中には雇用を継続されている人もいる。ユニオンを排除するためにカリキュラムを変えたのではないか。もう一度大学で働きたいとエントリーしても、書類選考で落とされて、面接すらしてもらえなかった」と語り、大学の対応を批判した。

元講師のコーネリア・クルツさんは「私の授業が役に立ったと言ってくれる生徒もいた。芝浦工業大学で教えることが大好きだったので、ぜひまた働きたい」と語った。

2014年10月30日

金城学院大学雇止め裁判、控訴審と和解調停の報告

名城大学・金城学院大学 非常勤講師裁判 HP
 ∟●金城学院大学雇止め裁判(2014年(ネ)第255号地位確認等請求事件)  控訴審と和解調停の報告

2013年07月23日

私大連合は私大有期労働者の適用除外要望(文科大臣宛 6 月 26 日)を取り下げよ

首都圏大学非常勤講師組合
 ∟●第4号ビラ(早稲田大学は脱法行為・クーリング意向調査を中止すべきです) (2013.07.19)

私大連合は私大有期労働者の適用除外要望(文科大臣宛 6 月 26 日)を取り下げるべきです
早稲田大学は脱法行為(クーリング意向調査)を中止すべきです

早稲田大学法学部が実施したクーリング意向調査(7/3)は、違法・脱法行為です。

早稲田大学法学部は、7月3日、英語科目の担当講師を招集した会合で、「今後の授業計画に関するアンケート」を配布しました。最近の法改正に伴い「早稲田大学では勤続5年をもって非常勤講師との契約を更新しない方針を発表しました。ただし、一旦6か月の休職期間を置いたのち再契約を結ぶという方針が示されています。」と明記し、「上述の『5年』の限度について、どの学期においてカウントをリセットするための休職期間をお取りになりたいと思いますか」と尋ねています。クーリング期間経過後の再雇用を約束して、クーリング期間を申請させるこのようなやり方は、「雇止めを恐れる労働者に、労働契約法の無期転換申し込み権の放棄を強要する状況を招き」かねない行為であり、「法第18条の趣旨を没却するもので、…公序良俗に反し、無効と解されます」(労働契約法改正時の労働基準局長通達 基発0810第2号)。また、このアンケートは、クーリング期間の設定により、これまで継続してきた契約が終了し、期待権などの既得権が消失することを隠し、不利益変更を受忍させようとする悪質なものです。早稲田大学理事会は、「5年以内で半年間の空白期間を設けてローテーションを組んでいきたい。どういう順番で6か月の空白期間を作るか、教務主任会等で話し合いながら進めている」としており(早稲田大学教員組合広報紙 №.1377)、この脱法行為の責任は理事会にあります。早稲田大学は、クーリング意向調査を直ちに中止するとともに、改正労働契約法の趣旨に反するすべての行為を断念するべきです。

私大連合が、労働契約法適用除外=法の潜脱の合法化を要望(文部科学大臣宛6月26日文書)

日本私立大学団体連合会(私大連合)は、6月26日、文部科学大臣に対して、「私立大学における有期契約労働者については、無期労働契約への転換ルールの適用から除外するなど、弾力的な運用が可能となるよう強く要望する」文書を提出しました(「『労働契約法の一部を改訂する法律』に関する要望について」)。無期契約転換ルールの適用除外(労働契約法18条)以外を含む弾力的な運用を要望しており、19条、20条を含む適用除外に繋がりかねません。この要望は、早稲田大学などの私大経営者が、改正労働契約法の潜脱行為が社会的非難を浴びる中で、政府に法潜脱を認めさせようとしているものです。有期契約労働者の雇用安定化は、教育労働者にこそ必要とされています。労働契約法は、非常勤講師にも完全に適用されるべきです。


2013年07月15日

国連社会権規約委員会「日本に対する第3回総括所見」、改正労働契約法5年雇い止め問題に懸念と勧告

社会権規約委員会:日本に対する第 3 回総括所見
関西圏大学非常勤講師組合、『非常勤の声』2013.7.6 第36号

Committee on Economic, Social and Cultural Rights E/C.12/JPN/CO/3
Concluding observations on the third periodic report of Japan, adopted by the Committee at its fiftieth session (29 April-17 May 2013)

16. The Committee is concerned at abuse of fixed-term contracts by employers as well as at the vulnerability of workers with such contracts to unfavourable conditions of work, in spite of the incentives offered by the State party encouraging employers to use the same system evaluation and qualification for all employees irrespective of the nature of their contracts. The Committee is also concerned at cases where employers avoid the conversion of fixed-term contracts into open-ended contracts, as introduced under the revised Labour Contract Act, by not renewing them. (arts. 6, 7)

The Committee recommends that the State party take measures to prevent the abuse of fixed-term contracts, including by establishing clear criteria applicable to them. Referring to the State party’s obligation to ensure equal remuneration for work of equal value, the Committee also recommends that the State party monitor whether the system of financial incentives achieves the objective of preventing unequal treatment of workers with fixed-term contracts. Furthermore, the Committee calls on the State party to strengthen and monitor the enforcement of the Labour Contract Act so as to prevent that contracts of fixed-term workers are unfairly not renewed.

16.委員会は、契約の性質に関係なくすべての被用者について同一の評価・能力認定制度を活用するよう促す奨励策を締約国がとっているにも関わらず、使用者によって有期契約が濫用されており、かつ、有期契約労働者が不利な労働条件を課されやすい状態に置かれていることを懸念する。委員会はまた、使用者が、有期契約を更新しないことにより、改正労働契約法で導入された有期契約から無期契約への転換を回避していることを懸念する。(第 6 条、第 7 条)

委員会は、締約国が、有期契約に適用される明確な基準を定める等の手段により、有期契約の濫用を防止するための措置をとるよう勧告する。同一価値労働について平等な報酬を確保する締約国の義務を参照しながら、委員会はまた、締約国が、有期契約労働者の不平等な待遇を防止するという目的が奨励金制度によって達成されているか否かを監視するよう勧告する。さらに、委員会は、有期契約労働者の契約が不公正に更新されないことを防止するため、労働契約法の執行を強化しかつ監視するよう、締約国に対して求める。


2013年07月01日

解雇に脅える中国人非常勤講師たち、改正労働契約法の悪用

Record China 6月29日

 2013年6月27日、日本華字紙・中文導報によると、今年4月1日から施行された改正労働契約法により、日本の大学で働く中国人非常勤講師たちは大量解雇の危機に直面している。

 改正労働契約法によると、契約社員、派遣社員、パート、アルバイトなど、期間が契約で決まっている「有期雇用」の労働者が同じ職場で5年を超えて働くと、希望すれば期間の定めがない「無期雇用」に転換が可能に。これに対抗する形で、日本の多くの大学が非常勤講師の雇用期間を「上限5年」に定めた。

 非常勤講師の雇用契約期間を「通算5年まで」とする就業規則を制定しようとした早稲田大学は、首都圏大学非常勤講師組合から告訴されている。早大には2012年の時点で、約4300人の非常勤の教員が存在。そのうち約3800人が非常勤講師だった。これに対して、教授、准教授などの専任は約2200人。つまり教員の3分の2が非常勤であり、就業規則の制定は大きな影響をもたらす。

 非常勤講師のいわゆる「5年切り」は、早稲田大学だけでなく、その他の国公私立大学にも拡大。このため、首都圏や各都市の大学非常勤講師組合、学識者、大学関係者などを集めて、改正労働契約法の悪用を阻止する動きも活発化している。日本の大学で働く非常勤講師のなかには中国人も多い。専門家の試算によると、日本全国にある大学740校のうち1校あたり平均で10人の中国人講師が存在することから、全体で7400人ほどの人数になるという。そのうちの半数以上が非常勤講師である場合、少なくとも4000人の中国人講師が「5年切り」の陰に脅えて生活しており、事態は深刻だ。(翻訳・編集/本郷)


2013年06月24日

大学、5年でクビ? 非常勤講師、雇い止めの動き

朝日新聞(2013年6月15日)

大学非常勤講師に「雇い止め」の動き

 【吉田拓史、牧内昇平】有力大学の間で、1年契約などを更新しながら働いてきた非常勤講師を、原則5年で雇い止めにする動きがあることがわかった。4月に労働契約法(労契法)が改正され、5年を超えて雇うと無期契約にする必要が出てきたからだ。

■無期契約 避ける狙い

 法改正は、有期契約から無期契約への切り替えを進め、雇用を安定させるためだ。だが講師たちは生活の危機にある。朝日新聞の取材で、国立の大阪大や神戸大、私立の早稲田大が規則を改めるなどして非常勤講師が働ける期間を最長で5年にしている。

 大阪大と神戸大は、その理由を「法改正への対応」と明言。無期への転換を避ける狙いだ。有期の雇用契約の更新を繰り返し、通算5年を超えた場合、働き手が希望すれば無期契約に切り替えなければならなくなったからだ。

 早大は、3千人以上の非常勤講師を徐々に減らす方針で、「長期雇用の期待をもたせられない」(清水敏副総長)。もともと非常勤講師以外の有期職員は上限が5年。これに合わせることも考えていたという。

 一方、国立の徳島大などは、労働組合や指導現場と協議して上限を設けなかった。「地方大学は、5年で一律に辞めさせたら講師が確保できない」(徳島大)という事情もある。首都圏大学非常勤講師組合(松村比奈子委員長)によると、多くの大学が当初、契約期間の上限設定を検討したが、講師らとの協議で、撤回する例が相次いだ。

 松村委員長は「解雇しにくいという理由で大学は無期転換をいやがる。だが、非常勤講師は特定の授業をするために雇われ、その授業がなくなれば解雇される。無期転換を拒む理由はない」と主張する。一方、大学側は「担当の授業がなくなっても雇用継続を主張する人も出てくる」(大阪大)と警戒する。

 こうした問題を受け、政府は成長戦略で、研究者などへの労契法適用に関する課題を検討することを決めた。労契法に特例を設けるのか、別の制度で対応するのか、文部科学省と厚生労働省で検討していく。


2013年03月30日

准教授に昇任できず…雇い止め不当 女性助教が京産大提訴

■産経(2013/03/29)1

 准教授への昇任の審査基準を満たしながら、助教としての契約が終了したとして雇用を打ち切られるのは不当として、京都産業大文化学部の女性助教(40)が28日、同大を相手取り、地位確認などを求めて京都地裁に提訴した。

 訴状によると、女性は平成20年に任期5年の同大の助教として採用された。同大は今年3月末の任期満了に伴い、女性に対し雇用契約を終了すると通知。

 女性側によると、学部内の規定に基づいた准教授への昇任基準を満たしているが、同大側は「(基準となる)論文の内容が昇任にふさわしくない」などとしているという。

 この日、京都市内で会見した女性は「恣(し)意(い)的(てき)な判断で昇任が認められない先例ができ、助教の雇用が不安定になる」と話した。

 同大学長室は「訴状が送達されておらず、詳細はコメントできない」としている。


2012年06月09日

雇い止め、九女短大の元女性講師、契約解除無効と地位保全を申し立て

■毎日新聞(2012年06月09日地方版)

 九州女子短大(八幡西区)に雇い止めされたとして、短大の元女性講師(36)=福岡市東区=が8日、運営先の学校法人福原学園(同区)を相手に、地位保全と給与支払いを求める仮処分を地裁小倉支部に申し立てた。

 申立書によると、女性は昨年4月から1年間の契約で子ども健康学科の講師に就任。短大側の要請で、我が子を夜間保育が可能な保育園に転園させるなどした。だが今年3月、「子育てで残業に対応できない」などの理由で3月末での契約終了を通知されたといい、職場復帰と4月以降の賃金の支払いを求めている。

 記者会見した女性の弁護団は「契約は1年間だが、同短大では3年間継続して雇用する慣例があった」と主張。福原学園の担当者は取材に対し「女性は契約期間の満了により退職したと認識している」と話した。


子供いて残業できない…大学の契約打ち切り 女性元講師が仮処分申し立て

■産経新聞(2012.6.8)

 北九州市で大学や短大などを運営する学校法人福原学園が雇用契約の更新を不当に打ち切ったとして、元講師の女性(36)=福岡市東区=が8日、地位回復と契約を打ち切った今年4月以降の賃金を学園に求める仮処分を、福岡地裁小倉支部に申し立てた。

 代理人の弁護士によると、女性は昨年4月から、学園が運営する九州女子短期大学=北九州市八幡西区=で講師として勤務していたが、2歳の子供がいて残業に対応できないことなどを理由に今年3月、契約終了を通告された。

 大学が学生に配布した4月からの時間割には女性の名前が掲載されていたという。申し立て後に北九州市内で記者会見した女性は「午後8時まで利用できる保育園を探し、残業する環境は整えていた。納得できない」と訴えた。

 学園は「内容を把握していないのでコメントできない」としている。

2012年03月07日

嶋田ミカさんの裁判支援のお礼と改めてのお願い

嶋田ミカさんの裁判支援のお礼と改めてのお願い

龍谷大学に働くみなさん
京滋地区の大学・短期大学に働くみなさん

 すでにご存知のことと思いますが、2011年12月22日、嶋田ミカさんが学校法人龍谷大学を相手に起こした地位確認等請求裁判の「和解」が成立しました。この裁判は、嶋田さんが、特別任用教員(助手)として採用される際「任用期間を3年とし、更新することができる。ただし、2期を超えることはできない」と示されていたにも拘らず、一方的に2010年3月末で雇用を打ち切られ、やむなく同年7月に京都地裁に提訴したものです。
 「嶋田ミカさんの雇用継続を求める会」は、龍谷大学教職員組合ならびに京滋地区私立大学教職員組合連合の協力をえながら1年9か月にわたって嶋田さんの支援に取り組んでまいりました。この度、学校法人の英断もあって、和解が成立しました。ご支援いただいたみなさんに、この場を借りて感謝の気持ちをお伝えいたします。この和解は、大学における有期雇用問題の解決に一石を投じたといえましょう。
 さて、嶋田さんの裁判は終わりました。嶋田さんは学内に戻って1年間ではありますが、新しい職場で勤務することとなります。嶋田さんは2010年4月以降、定職につくことはできませんでした。裁判を始めるにあたって、組合員である嶋田さんは龍谷大学教職員組合から「借入」という形で着手金の支援を受けましたが、これについては返済が必要です。また、弁護士に対して裁判費用を支払わなくてはなりません。嶋田さんはこの間、収入が途絶えていたのであり、簡単に資金をねん出することはできません。
 しかし、嶋田さんの裁判を支援した一般の方の多くは、非正規雇用や失業中の方々です。「求める会」はカンパを呼びかけず、もっぱら傍聴に力を入れてきました。その取り組みが功を奏し、傍聴席はいつも満席でした。
 裁判が和解という形で決着した今、原告である嶋田さんが一人で裁判費用を負担するのではなく、何とか組合員、教職員のみなさまのお力で嶋田さんを支援いただけないでしょうか。そのようなことから、龍谷大学教職員組合ならびに京滋地区私立大学教職員組合連合のご理解を得て、龍谷大学に働くみなさん、京滋地区の大学・短期大学に働くみなさんにカンパを呼びかけるものです。募金の振込先等については、別項に記載してございます。
 どうか趣旨をご理解いただきまして、ご協力いただきますようお願いいたします。

*発起人
田中宏(龍谷大学元特任教授、同大学元教職員組合員、
嶋田ミカさんの雇用継続を求める会代表)

*呼びかけ人
由井 浩(龍谷大学教職員組合委員長)
景井 充(京滋地区私立大学教職員組合連合委員長)
村岡 倫(龍谷大学文学部)
大林 稔(龍谷大学経済学部)
角岡賢一(龍谷大学経営学部)
石井幸三(龍谷大学法学部)
谷垣岳人(龍谷大学政策学部)
村澤真保呂(龍谷大学社会学部)
清水耕介(龍谷大学国際文化学部)
玉木興慈(龍谷大学短期大学部)
萩屋昌志(龍谷大学法務研究科)

【カンパの振込先等について】
 ・以下の郵便振替口座にご送金ください。
   口座名義  嶋田ミカさんの雇用継続を求める会
   口座番号  00970-5- 328243
 ・郵便振替用紙の受領書でもって領収書に代えさせていただきます。領収書がご入用な場合には、会の事務局までご連絡いただくか、郵便振替用紙にその旨をご記入ください。会の連絡先は、以下のとおりです。
   e-mail:s.koyokeizoku@gmail.com     
 ・カンパのご報告は、「嶋田ミカさんの雇用継続を求める会」のウェブサイトで行わせていただきます。URLは、以下のとおりです。
   http://skoyokeizoku.jimdo.com/
 ・恐縮ですが、2012年3月末までのカンパにご協力いただけるとありがたく存じます。


2011年12月23日

龍谷大雇い止め事件、和解成立

嶋田ミカさんの雇用継続を求める会

いつも嶋田さんの裁判をご支援いただき、ありがとうございます。

2011年12月22日、京都地裁で大学側との和解が成立したことをご報告します。100%の内容ではありませんが、嶋田さんが裁判で求めてきた「雇止め解雇撤回」と「職場復帰」を勝ち取ることができました。有期雇用に厳しい司法判断を考えると、大きな成果だと思います。

和解の詳細については、今月26日の記者会見の後、HPにアップしますので、ご覧ください。併せて京都在住の方は、27日の各紙京都版にもご注目ください。

今回の和解について、下記のように報告会を予定しています。また、報告会終了後、ささやかですが懇親会を開きます。報告会および懇親会にお越しください。

・「なんで有期雇用なん!?ネットワーク龍大支部集会 嶋田さん裁判報告会」

・日時:2012年1月16日(月)18時30分

・場所:龍谷大学大宮キャンパス 東黌(とうこう)101教室

http://www.ryukoku.ac.jp/about/campus_traffic/traffic/t_omiya.html

・懇親会:20時~興正寺会館(龍谷大学大宮キャンパス横、参加費無料)


2010年07月31日

サイト紹介、「嶋田ミカさんの雇用継続を求める会」

嶋田ミカさんの雇用継続を求める会
嶋田ミカの雇い止め日記

「嶋田ミカさんの雇用継続を求める会」賛同人のお願い

「嶋田ミカさんの雇用継続を求める会」
代表 田中 宏

 龍谷大学特別任用教員助手の嶋田ミカさんが、本年3月、「雇い止め」を通告されたことをご存知ですか。嶋田さんは2007年4月に経済学部サービス・ラーニング・センターに3年契約(1回更新可)の助手として採用されましたが、大学当局から何らの理由も明らかにされることなく、単に「期間終了」というのみで解雇されました。大学当局の行為は、とうてい納得のできるものではありません。
 嶋田さんは民際学の研究者としての業績だけでなく、インドネシアの貧困女性を対象にマイクロ・クレジットを供与するという地道な活動も続けています。嶋田さんのこうした研究業績や実践がサービス・ラーニング・センター助手の仕事にも生かされたことは、いうまでもありません。
 龍谷大学は、建学の精神(浄土真宗の精神)に基づく、すべての「いのち」が平等に生かされる「共生(ともいき)」の理念を掲げています。「人間のポイ捨て」に等しい今回の雇い止めは、この建学の精神に合致しているとは思えません。
 この間、嶋田さんは、龍谷大学教職員組合を通じて大学当局と交渉を続けてきましたが、大学当局の態度は全く変わりませんでした。嶋田さんは今回の雇い止めは、あまりに理不尽であると考え、やむなく、7月5日、京都地方裁判所に提訴することにしました。
 最近、多くの大学で所謂「高学歴ワーキングプア」と称される非正規の教員が増加し、理由なき有期雇用や「雇い止め」が横行しています。しかし、ほとんどの人が次の就職などを考え、泣き寝入りせざるを得ないという現状です。
 この流れを止めるためにも自分が声をあげなければという嶋田さんの堅い決意に対して、私たちは「嶋田ミカさんの雇用継続を求める会」を発足させて、全力で支援していこうと考えています。嶋田さんの闘いを支えるために、この会の賛同人になっていただきますようお願い申し上げます。賛同していただける方は、「賛同人申し込みフォーム」にご記入の上、メールかFAXで下記の事務局に送ってください。
 7月5日、皆様のご支援を得て、京都地裁への提訴を終え、

 裁判の日程も決まりました。 

 8月20日(金)午後1時20分


2010年07月27日

熊本大学における特定有期雇用職員の正職員化について

■「意見広告の会」ニュース488より

熊本大学における特定有期雇用職員の正職員化について

熊本大学教職員組合執行委員長 伊 藤 正 彦  7月17日

 熊本大学は,2010年3月30日の役員会において特定有期雇用職員制度を廃止することを決定し,同年4月1日に医学部附属病院の特定有期雇用職員390名の正職員化が実現した。特定有期雇用職員の雇用期限見直し・正職員化は,2008年度以来,熊本大学教職員組合が賃金切り下げ問題とならぶ最重要課題として取り組んできた問題であるが,この成果はけっして熊本大学内のみにとどまることのない大きな意義を有している。

 看護師だけでなく医療技術職員をふくめて正職員化し,特定有期雇用職員という医療職の非正規職員制度を廃止した(パート職員は除く。したがって,2010年度以降,熊本大学医学部附属病院で採用される医療職員は,パート職員を除いて全員が正職員となる)のは,全国の国立大学附属病院において初めてのことである。今回の正職員化は,390名という規模もさることながら,この意味においてこそ画期的な成果といえる。全国的にもマスコミ(共同通信社など)や組合組織(全労連など)から注目を受けたのは,そのためであろう。

 この画期的な成果は,どのようにして実現したのか。本報告では,実現に至るまでの取り組みと運動の特徴等を整理するとともに,今後の課題を確認することにしよう。

(以下は「新首都圏ネット事務局」記事をご覧下さい。www.shutoken-net.jp)  

2010年04月14日

熊本大学教職員組合、組合の取り組みの大きな成果 特定有期雇用職員の正職員化実現に多くの喜びの声

熊本大学教職員組合
 ∟●赤煉瓦、No.35

組合の取り組みの大きな成果、
特定有期雇用職員の正職員化実現に多くの喜びの声!!
「特定有期雇用職員の正規職員化に関する説明会」報告

 組合は、3月18日の経営協議会の審議結果を受けて「特定有期雇用職員の正職員化に関する説明会」を3月23日に開催しました。当日は、医療技術職員を中心に、特定有期雇用職員、正規職員、また、組合員、非組合員を問わず多くの方が参加されました。
 また、ご多忙中にも関わらず、猪俣附属病院長にご出席いただき、正規職員化は附属病院にとってもたいへん喜ばしい事であるとご挨拶をいただきました。
 説明会では、伊藤執行委員長が、実現までの経緯と今後の課題について報告しました。……


2010年04月05日

熊本大学教職員組合、画期的な成果 付属病院で特定有期雇用職員制度を廃止し全員正規職員へ

熊本大学教職員組合
 ∟●『赤煉瓦』No.30

画期的な成果!!
2010 年4 月から附属病院の
特定有期雇用職員を正職員化
― 2 月1 日団体交渉・
2 月4 日附属病院長交渉報告 ―

  3 月11 日の総合企画会議において、2010 年4 月から附属病院の特定有期雇用職員(2009 年7 月時点で335 名[看護師278 名、医療技術職員57 名])を正職員とする(特定有期雇用職員制度は廃止)ことが決定されました。最終的には、3 月18 日の経営協議会の審議を経て、3 月24 日の役員会で決定されます。
  組合は、特定有期雇用職員制度導入の当初から、待遇改善の必要性を訴え、とくに今年度は、2011年度末に雇用期限を迎える方もいることから、早急に雇用期限を撤廃すること、正職員化することを強く求めてきました。
  今回の決定は、これまでの組合活動の大きな成果です。当事者の方々はもちろん、関係する多くの方々にとっても、ようやく安心して働ける環境が整い、さぞ感慨深いものであることと思います。……


[新聞報道]
看護師ら390人、非正規を廃止 熊大付属病院
熊本大、短期看護師ら正職員化 大学病院の人材確保狙う